日本相手に貴重なドローのベトナム指揮官「昨年までは考えられなかった」、今後については「4年後に備えて今からしっかりと準備を」
2022.03.29 23:25 Tue
ベトナム代表のパク・ハンソ監督が、日本代表戦を振り返った。
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で最下位に位置するベトナム。しかし、同国史上初となる最終予選参加、さらに東南アジア諸国では初めて最終予選で勝利を収めるなど、一定の結果を残してきた。
最終戦となった日本戦は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響などで満足いくメンバーが組めず、スタッフも隔離されるなど厳しい状況に。それでも19分にグエン・タイン・ビンがCKからヘディングで決めて、日本を相手に先制する。
決定的なチャンスがない中で、1つのセットプレーをモノにしたベトナム。守っては、[5-4-1]のブロックを敷いて日本にスペースを与えず、粘り強く守った。
後半押し込まれる時間が続くと、54分にパスカットから前線に上がってきた吉田麻也にゴールを許し1-1の同点に。その後も、田中碧、上田綺世とネットを揺らされるが、いずれもゴールは認められず、1-1の引き分け。日本から勝ち点1を奪うことに成功した。
東南アジアの国として歴史を作っているベトナム。「私が赴任して5年目になるが、ベトナムは今のところ、まだシステムがきっちりと確立していない。素晴らしい選手がたくさんいるが、システム面で技術的な側面や、選手たちへの支援といったものが満足いくものではない」と、体制が確立していないとコメント。「素晴らしい選手たちがまだ力を発揮できない状態にある。ベトナムも成長段階に入っており、システムが後押ししてくれるならば、ベトナムでも素晴らしい選手たちがたくさんいるので、良い選手が続々生まれてくると思う」と、体制が整うことで、さらに飛躍していけると感じているようだ。
貴重なドローとなった日本については「日本チームはアジアでトップレベルのチームだ。環境、技術、システム全ての部分が、完璧に備わっていると思う」と語り、「今日は引き分けたが、色々な面でまだまだ日本には追いつかないと思うし、アジアにおいて、非常に素晴らしいチームの1つだと思う。環境、システム、全てが完璧だ。非常に素晴らしい条件が揃っている国だと思う」と、自分たちと置かれている環境が大きく違うとコメントした。
ただ、日本相手に引き分けられたことについては「1ポイントを取るということは昨年までは考えられなかったのではないか。ご存知のように、チームの状況が最悪な状況の中でプレーした。日本はアジア最強のチームでアウェイというプレッシャーもあった」と、難しいチーム状況でのドローを喜んだ。
また「前半失点しなければチャンスがあるのではないかと思っていた」とコメント。先制できたことは非常に大きかったようだ。
この最終予選10試合を終えての手応えについては「W杯の次の予選を戦うには4年待たなければいけない。この4年をただ待つのではなく、4年後にまた今の1勝2分け8敗ではなく、より良い成績を残すためにみんなが反省しなければいけない」と振り返り、「私が4年後にベトナムにいるかわからないが、こういう経験を通じて、選手たちも成長してくれたと思う。行政、選手たちに対する支援、これから選手たちが成長する上で何が必要か。4年後に備えて今からしっかりと準備をしなくてはいけないと思う」と、4年後のリベンジに向けて、しっかりと環境を整えていくべきだと語った。
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で最下位に位置するベトナム。しかし、同国史上初となる最終予選参加、さらに東南アジア諸国では初めて最終予選で勝利を収めるなど、一定の結果を残してきた。
最終戦となった日本戦は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響などで満足いくメンバーが組めず、スタッフも隔離されるなど厳しい状況に。それでも19分にグエン・タイン・ビンがCKからヘディングで決めて、日本を相手に先制する。
後半押し込まれる時間が続くと、54分にパスカットから前線に上がってきた吉田麻也にゴールを許し1-1の同点に。その後も、田中碧、上田綺世とネットを揺らされるが、いずれもゴールは認められず、1-1の引き分け。日本から勝ち点1を奪うことに成功した。
試合後、パク・ハンソ監督は、「まず1戦1分け8敗ということで成績は良くなく、今日全ての最終予選が終わったが、我々にとってはこの経験が意味のある大会だった。成績は悪かったが、我々なりにベストを尽くせた」と最終予選を総括。「特に最後の試合となったアウェイでの日本戦で勝ち点を上げたということは、選手たちに監督として感謝の言葉を述べたい」とコメント。「引き分けたが、日本での試合で引き分けたということはベトナム国民に非常にプライドを植え付けたと思う」と、チームにとっては非常に大きなドローだったと語った。
東南アジアの国として歴史を作っているベトナム。「私が赴任して5年目になるが、ベトナムは今のところ、まだシステムがきっちりと確立していない。素晴らしい選手がたくさんいるが、システム面で技術的な側面や、選手たちへの支援といったものが満足いくものではない」と、体制が確立していないとコメント。「素晴らしい選手たちがまだ力を発揮できない状態にある。ベトナムも成長段階に入っており、システムが後押ししてくれるならば、ベトナムでも素晴らしい選手たちがたくさんいるので、良い選手が続々生まれてくると思う」と、体制が整うことで、さらに飛躍していけると感じているようだ。
貴重なドローとなった日本については「日本チームはアジアでトップレベルのチームだ。環境、技術、システム全ての部分が、完璧に備わっていると思う」と語り、「今日は引き分けたが、色々な面でまだまだ日本には追いつかないと思うし、アジアにおいて、非常に素晴らしいチームの1つだと思う。環境、システム、全てが完璧だ。非常に素晴らしい条件が揃っている国だと思う」と、自分たちと置かれている環境が大きく違うとコメントした。
ただ、日本相手に引き分けられたことについては「1ポイントを取るということは昨年までは考えられなかったのではないか。ご存知のように、チームの状況が最悪な状況の中でプレーした。日本はアジア最強のチームでアウェイというプレッシャーもあった」と、難しいチーム状況でのドローを喜んだ。
また「前半失点しなければチャンスがあるのではないかと思っていた」とコメント。先制できたことは非常に大きかったようだ。
この最終予選10試合を終えての手応えについては「W杯の次の予選を戦うには4年待たなければいけない。この4年をただ待つのではなく、4年後にまた今の1勝2分け8敗ではなく、より良い成績を残すためにみんなが反省しなければいけない」と振り返り、「私が4年後にベトナムにいるかわからないが、こういう経験を通じて、選手たちも成長してくれたと思う。行政、選手たちに対する支援、これから選手たちが成長する上で何が必要か。4年後に備えて今からしっかりと準備をしなくてはいけないと思う」と、4年後のリベンジに向けて、しっかりと環境を整えていくべきだと語った。
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