奥川雅也の招集見送りに見る、日本代表の危機管理能力の高さ
2020.11.12 12:15 Thu
日本サッカー協会(JFA)は10日、追加招集を発表していたザルツブルクのMF奥川雅也の招集見送りを発表した。奥川は、5日に発表された当初の日本代表メンバーには含まれていなかったものの、所属するアルミニア・ビーレフェルトが、この時期の代表招集に懸念を示す声明を発表しており、それに応じる形でMF堂安律が不参加。追加招集という形で初招集を受けていた。
京都サンガF.C.の下部組織で育った奥川は、若くして“古都のネイマール”という愛称でも親しまれ、サイドを主戦場とするドリブラーとして大きな注目を集めていた。
世代別の日本代表も経験する中、2015年6月に19歳でザルツブルクへと完全移籍。その後は、武者修行を繰り返しながら成長を果たすと、2019-20シーズンからザルツブルクでプレー。多くの選手がステップアップを果たす中でレギュラーに定着し、結果を残していた。
今季の活躍も踏まえ、大きな期待を受け手の代表招集となったが、チーム合流直前にザルツブルク内で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が判明。代表招集を受けていた選手へPCR検査を実施した結果、6名が陽性反応を示し、チームは派遣を辞める旨を発表していた。
その後、全選手を対象としたPCR検査をザルツブルクが実施すると、元々陽性反応を示していた6選手を含めて全員が陰性に。この真逆の結果には「何故、全く同じ検査機関でこのような異なる結果が出されたのかをすぐに調査する」とし、憤りを露わにしていた。
◆他の選手やクラブに配慮する日本
陰性がしっかりと確認されたため、奥川の招集は叶う可能性もあったが、前日の時点でJFAの広報も「多分見送りになるだろう」と、結果に関わらず見送る可能性を示唆。そこに、日本代表の新型コロナウイルスに対する考えの慎重さを垣間見た。
結果として、陰性が確認されるも奥川の招集は正式に見送りに。JFAは声明で「「2回の検査結果および行動履歴などを総合的に評価するとともに、既に各クラブから招集している23選手の安全・安心を最優先とする観点から、今回奥川選手の招集を見送る判断をいたしました」と発表し、他の選手への影響を考えて見送る決断をしたとした。
一方で、ザルツブルクは選手の派遣について11名が代表チームに合流することを発表している。
11人が合流するのは、それぞれオーストリア代表、U-21オーストリア代表、ガーナ代表、マリ代表、ザンビア代表、カメルーン代表、ハンガリー代表、U-21ドイツ代表、U-21スイス代表の9チーム。それらの国は、陰性ということで選手を受け入れることを認めたということだ。
周りの選手へ配慮し、ただでさえ感染が再拡大しているヨーロッパでの活動を慎重に行う日本と、その他の国の考え方の違いを感じる一幕。いかに、JFAが最善の感染対策を実施しているかが垣間見える出来事となった。
京都サンガF.C.の下部組織で育った奥川は、若くして“古都のネイマール”という愛称でも親しまれ、サイドを主戦場とするドリブラーとして大きな注目を集めていた。
世代別の日本代表も経験する中、2015年6月に19歳でザルツブルクへと完全移籍。その後は、武者修行を繰り返しながら成長を果たすと、2019-20シーズンからザルツブルクでプレー。多くの選手がステップアップを果たす中でレギュラーに定着し、結果を残していた。
今季の活躍も踏まえ、大きな期待を受け手の代表招集となったが、チーム合流直前にザルツブルク内で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が判明。代表招集を受けていた選手へPCR検査を実施した結果、6名が陽性反応を示し、チームは派遣を辞める旨を発表していた。
その後、全選手を対象としたPCR検査をザルツブルクが実施すると、元々陽性反応を示していた6選手を含めて全員が陰性に。この真逆の結果には「何故、全く同じ検査機関でこのような異なる結果が出されたのかをすぐに調査する」とし、憤りを露わにしていた。
◆他の選手やクラブに配慮する日本
陰性がしっかりと確認されたため、奥川の招集は叶う可能性もあったが、前日の時点でJFAの広報も「多分見送りになるだろう」と、結果に関わらず見送る可能性を示唆。そこに、日本代表の新型コロナウイルスに対する考えの慎重さを垣間見た。
結果として、陰性が確認されるも奥川の招集は正式に見送りに。JFAは声明で「「2回の検査結果および行動履歴などを総合的に評価するとともに、既に各クラブから招集している23選手の安全・安心を最優先とする観点から、今回奥川選手の招集を見送る判断をいたしました」と発表し、他の選手への影響を考えて見送る決断をしたとした。
一方で、ザルツブルクは選手の派遣について11名が代表チームに合流することを発表している。
11人が合流するのは、それぞれオーストリア代表、U-21オーストリア代表、ガーナ代表、マリ代表、ザンビア代表、カメルーン代表、ハンガリー代表、U-21ドイツ代表、U-21スイス代表の9チーム。それらの国は、陰性ということで選手を受け入れることを認めたということだ。
周りの選手へ配慮し、ただでさえ感染が再拡大しているヨーロッパでの活動を慎重に行う日本と、その他の国の考え方の違いを感じる一幕。いかに、JFAが最善の感染対策を実施しているかが垣間見える出来事となった。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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