【J1開幕直前クラブガイド】万難を排して奪いに行くリーグタイトル《FC東京》
2020.02.22 17:30 Sat
FUJI XEROX SUPER CUP 2020、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)、YBCルヴァンカップとすでに公式戦が開幕。そんな中、J1リーグが最後に開幕を迎える。
超ワールドサッカー編集部が、チームのノルマや補強達成度、イチオシ選手、そして、東京オリンピックを翌年に控える注目の五輪候補をお届け。第17弾として、昨季のJ1・2位FC東京を紹介する。
◆補強動向《A》※最低E~最高S
シーズン終盤まで粘るを見せたものの、横浜F・マリノスの前に悲願のJ1初制覇を達成できなかったFC東京。タイトル獲得に向けて、弱点を補った。
今シーズン完全移籍で迎え入れたのはDFジョアン・オマリ(←ヴィッセル神戸)、MFアダイウトン(←ジュビロ磐田)の2名。そして、MFレアンドロ(←鹿島アントラーズ)を期限付き移籍で迎えた。
加えて、法政大学からMF紺野和也、明治大学からMF安部柊斗、DF中村帆高が新加入。紺野と安部に関しては、ACLですでにデビューを果たしており、シーズンを通して戦力として計算できそうだ。
退団選手に昨シーズンの主力選手はおらず、チームとして上積みができた上、的確な補強成功は悔しさを味わったシーズンを忘れさせるものになりそうだ。
◆悔やまれる最終盤の失速、悲願の頂点へ《優勝争い》
前述の通り、昨シーズンは終盤に横浜FMに逆転を許して優勝を逃した。ラスト3試合で2分け1敗。最終節が直接対決だったことを考えると、その前の2分けが痛い。
シーズン途中にはラグビー・ワールドカップ開催の影響で、アウェイ8連戦という超異例のスケジュールをこなした。その点を踏まえると、最後に力尽きた感も否めない。また、相手が湘南ベルマーレ、浦和レッズと残留を必死に争っていたことも作用したのかもしれない。
そして、東京オリンピックが開催される今シーズンもアウェイ8連戦が予定されている。2年連続とはいえ慣れるものではなく、今シーズンも対応が必要。しかし、経験が生きることだろう。
加えて、ACLとの二足の草鞋を履くことにもなるが、その点は補強の成功が効いてくるだろう。今シーズンは[4-3-3]の新システムで挑んでおり、ここまでのACL2試合で見せたブラジル人トリオの破壊力は想像以上だ。
チームのベースを変えず、個の力を上積みできたことがしっかりと結果に表すことができれば、昨季逃したシャーレを手にすることも不可能ではない。
◆超WS編集部イチオシ選手
MFアダイウトン(29)
イチオシ選手はジュビロ磐田から新加入となったMFアダイウトンだ。
2019シーズンはディエゴ・オリヴェイラが14ゴール、永井謙佑が9ゴールと活躍を見せたが、続いたのは3ゴールの橋本拳人。これでは優勝に手が届かなかったのも無理はない。
得点力不足、2人への得点依存を解消すべく獲得したアダイウトンは、早速結果を残している。
ACLプレーオフのセレス・ネグロス戦では技ありのループシュート。蔚山現代戦ではオウンゴールを記録してしまったが、ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロと構成するトリオは脅威だ。それぞれが活かし合うことができれば、昨シーズン以上のゴールは期待できる。東京の優勝のためにはアダイウトンのゴールが必要だろう。
◆注目の東京五輪世代!
MF安部柊斗(22)
夏に予定されている東京オリンピック世代の選手としてピックアップするのは、MF安部柊斗だ。
大学3冠を達成し、今シーズンから新加入となった安部。下部組織時代を過ごしたFC東京に戻ってきた形となったが、早速その能力の高さを見せている。
ACLではプレーオフを含めて3試合に出場。ほぼフル出場を果たしており、すでにチームの戦力として計算が立つまでとなっている。
持ち味は目を見張る運動量。インサイドハーフでプレーする安部は、攻守のトランジションでその強みを見せる。特に前線の3人が攻撃に専念できるよう、気の利いたポジション取りにも注目だ。
チームには、DF渡辺剛、FW田川亨介ら東京五輪世代の選手は多い。その中でもしっかりと結果を残せるかどうか。ポジション的には激戦区となるが、まずはFC東京でしっかりと戦うことが重要となる。
超ワールドサッカー編集部が、チームのノルマや補強達成度、イチオシ選手、そして、東京オリンピックを翌年に控える注目の五輪候補をお届け。第17弾として、昨季のJ1・2位FC東京を紹介する。
【IN】
GK野澤大志ブランドン(17)←FC東京ユース/昇格
DF柳貴博(22)←モンテディオ山形/復帰
DF木村誠二(18)←FC東京ユース/昇格
DFバングーナガンデ佳史扶(18)←FC東京ユース/昇格
DF中村帆高(22)←明治大学/新加入
DFジョアン・オマリ(31)←ヴィッセル神戸/完全移籍
MFアダイウトン(29)←ジュビロ磐田/完全移籍
MFレアンドロ(26)←鹿島アントラーズ/期限付き移籍
MF平川怜(19)←鹿児島ユナイテッドFC/復帰
MF紺野和也(22)←法政大学/新加入
MF安部柊斗(22)←明治大学/新加入
MFアルトゥール・シルバ(24)←ヴォトゥポランゲンセ(ブラジル)/期限付き移籍→完全移籍
【OUT】
GK廣末陸(21)→FC町田ゼルビア/期限付き移籍
DF岡崎慎(21)→清水エスパルス/期限付き移籍
DFオ・ジェソク(30)→ガンバ大阪/期限付き移籍満了
DF山田将之(25)→ツエーゲン金沢/期限付き移籍
DF柳貴博(22)→ベガルタ仙台/期限付き移籍
MFユ・インス(25)→城南FC(韓国)/完全移籍
MF大森晃太郎(27)→ジュビロ磐田/完全移籍
MF野沢英之(25)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍
FWジャエル(31)→松本山雅FC/期限付き移籍
FWナッタウット(22)→バンコク・ユナイテッド(タイ)/期限付き移籍満了
GK野澤大志ブランドン(17)←FC東京ユース/昇格
DF柳貴博(22)←モンテディオ山形/復帰
DF木村誠二(18)←FC東京ユース/昇格
DFバングーナガンデ佳史扶(18)←FC東京ユース/昇格
DF中村帆高(22)←明治大学/新加入
DFジョアン・オマリ(31)←ヴィッセル神戸/完全移籍
MFアダイウトン(29)←ジュビロ磐田/完全移籍
MFレアンドロ(26)←鹿島アントラーズ/期限付き移籍
MF平川怜(19)←鹿児島ユナイテッドFC/復帰
MF紺野和也(22)←法政大学/新加入
MF安部柊斗(22)←明治大学/新加入
MFアルトゥール・シルバ(24)←ヴォトゥポランゲンセ(ブラジル)/期限付き移籍→完全移籍
【OUT】
GK廣末陸(21)→FC町田ゼルビア/期限付き移籍
DF岡崎慎(21)→清水エスパルス/期限付き移籍
DFオ・ジェソク(30)→ガンバ大阪/期限付き移籍満了
DF山田将之(25)→ツエーゲン金沢/期限付き移籍
DF柳貴博(22)→ベガルタ仙台/期限付き移籍
MFユ・インス(25)→城南FC(韓国)/完全移籍
MF大森晃太郎(27)→ジュビロ磐田/完全移籍
MF野沢英之(25)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍
FWジャエル(31)→松本山雅FC/期限付き移籍
FWナッタウット(22)→バンコク・ユナイテッド(タイ)/期限付き移籍満了
シーズン終盤まで粘るを見せたものの、横浜F・マリノスの前に悲願のJ1初制覇を達成できなかったFC東京。タイトル獲得に向けて、弱点を補った。
今シーズン完全移籍で迎え入れたのはDFジョアン・オマリ(←ヴィッセル神戸)、MFアダイウトン(←ジュビロ磐田)の2名。そして、MFレアンドロ(←鹿島アントラーズ)を期限付き移籍で迎えた。
昨シーズンからの上積みを考えた中で、守備と攻撃に助っ人を補強。この効果はすでにACLでも表れており、プレーオフではアダイウトンがゴール。レアンドロも第2節のパース・グローリー戦でゴールを決め、結果を残している。
加えて、法政大学からMF紺野和也、明治大学からMF安部柊斗、DF中村帆高が新加入。紺野と安部に関しては、ACLですでにデビューを果たしており、シーズンを通して戦力として計算できそうだ。
退団選手に昨シーズンの主力選手はおらず、チームとして上積みができた上、的確な補強成功は悔しさを味わったシーズンを忘れさせるものになりそうだ。
◆悔やまれる最終盤の失速、悲願の頂点へ《優勝争い》
©︎CWS Brains,LTD.
前述の通り、昨シーズンは終盤に横浜FMに逆転を許して優勝を逃した。ラスト3試合で2分け1敗。最終節が直接対決だったことを考えると、その前の2分けが痛い。
シーズン途中にはラグビー・ワールドカップ開催の影響で、アウェイ8連戦という超異例のスケジュールをこなした。その点を踏まえると、最後に力尽きた感も否めない。また、相手が湘南ベルマーレ、浦和レッズと残留を必死に争っていたことも作用したのかもしれない。
そして、東京オリンピックが開催される今シーズンもアウェイ8連戦が予定されている。2年連続とはいえ慣れるものではなく、今シーズンも対応が必要。しかし、経験が生きることだろう。
加えて、ACLとの二足の草鞋を履くことにもなるが、その点は補強の成功が効いてくるだろう。今シーズンは[4-3-3]の新システムで挑んでおり、ここまでのACL2試合で見せたブラジル人トリオの破壊力は想像以上だ。
チームのベースを変えず、個の力を上積みできたことがしっかりと結果に表すことができれば、昨季逃したシャーレを手にすることも不可能ではない。
◆超WS編集部イチオシ選手
MFアダイウトン(29)
Getty Images
イチオシ選手はジュビロ磐田から新加入となったMFアダイウトンだ。
2019シーズンはディエゴ・オリヴェイラが14ゴール、永井謙佑が9ゴールと活躍を見せたが、続いたのは3ゴールの橋本拳人。これでは優勝に手が届かなかったのも無理はない。
得点力不足、2人への得点依存を解消すべく獲得したアダイウトンは、早速結果を残している。
ACLプレーオフのセレス・ネグロス戦では技ありのループシュート。蔚山現代戦ではオウンゴールを記録してしまったが、ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロと構成するトリオは脅威だ。それぞれが活かし合うことができれば、昨シーズン以上のゴールは期待できる。東京の優勝のためにはアダイウトンのゴールが必要だろう。
◆注目の東京五輪世代!
MF安部柊斗(22)
Getty Images
夏に予定されている東京オリンピック世代の選手としてピックアップするのは、MF安部柊斗だ。
大学3冠を達成し、今シーズンから新加入となった安部。下部組織時代を過ごしたFC東京に戻ってきた形となったが、早速その能力の高さを見せている。
ACLではプレーオフを含めて3試合に出場。ほぼフル出場を果たしており、すでにチームの戦力として計算が立つまでとなっている。
持ち味は目を見張る運動量。インサイドハーフでプレーする安部は、攻守のトランジションでその強みを見せる。特に前線の3人が攻撃に専念できるよう、気の利いたポジション取りにも注目だ。
チームには、DF渡辺剛、FW田川亨介ら東京五輪世代の選手は多い。その中でもしっかりと結果を残せるかどうか。ポジション的には激戦区となるが、まずはFC東京でしっかりと戦うことが重要となる。
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