久保が1G1A! ベティスとの白熱シーソーゲームは3-3のドローに《ラ・リーガ》
2020.02.22 07:05 Sat
マジョルカは21日、ラ・リーガ第25節でベティスと対戦し、3-3で引き分けた。久保建英はフル出場し、1ゴール1アシストの活躍。
前節のアラベス戦の勝利でリーグ戦4試合ぶりの白星を手にしたマジョルカ。途中出場した久保は幻に終わったアシストを含めて印象的な活躍を残した。今節は6試合ぶりの先発。チームは昨年10月以来の連勝を目指す。
右サイドに配置された久保は6分にボール奪取からカウンターを発動。上手く左に展開したが、クチョ・エルナンデスがこれを大外し。ボックス外から狙ったシュートは大きく枠を越えた。
しかし、これを帳消しにする一発を披露する。16分、右サイドの久保がカットインからシュートに持ち込むと、相手に当たって跳ね返ったところをクチョ・エルナンデスがダイレクトボレー。見事なゴラッソがボックス左から突き刺さった。
ところが19分、コウトリスが相手を倒してPKを献上。これをカナレスに決められ瞬く間に同点に戻された。
最終ラインからのロングボールでクチョ・エルナンデスが一気に前進。左からカットインしDFを引き付け、背後を走る久保にバックパス。ボックス左に侵入した久保はゴール前のブディミルに渡すと、ブディミルはDFを背に反転からゴールを仕留めた。
再び勝ち越しに成功したマジョルカ。31分にコウトリスが負傷しフラン・ガメスがピッチへ。するとその4分後、相手のクロスがガメスの手に当たってまたもPKを与えてしまう。今度はフェキルに決められ、同点で試合を折り返すことになった。
白熱した試合は後半も続く。久保も絡んだマジョルカの攻撃、これを跳ね返したベティスがカウンターを発動。一気に左サイドを突破したホアキンは、カットインからいとも簡単にゴールに流し込んだ。
その直後、イドリス・ババがエメルソンとの接触で倒れたシーンでは、主審はPKを指したものの、VARでの確認のあとにPKを取り消しに。
以降は守勢に回るマジョルカ。67分にはフェキルに決定的なシーンを許したが、幸運にもシュートは枠のわずか左へ。紙一重で失点を防ぐ中、待望の同点ゴールが生まれた。
70分、敵陣での素早いチェックでボールを奪ったマジョルカは、久保がボールを持って前進。パスの選択肢もある中で、巧みなフェイントで相手DFの懐に潜り込んだ久保は、右足でその股を抜くゴラッソを沈めた。
久保の今季2ゴール目で勢いが出てきたマジョルカは、ホームで勝ち点を狙うベティスと一進一退の攻防を続ける。次第にオープンな展開となる中で、久保にもチャンスが訪れたが、最後まで追加点は生まれず3-3で試合終了。久保は1ゴール1アシストの活躍を見せた。
前節のアラベス戦の勝利でリーグ戦4試合ぶりの白星を手にしたマジョルカ。途中出場した久保は幻に終わったアシストを含めて印象的な活躍を残した。今節は6試合ぶりの先発。チームは昨年10月以来の連勝を目指す。
右サイドに配置された久保は6分にボール奪取からカウンターを発動。上手く左に展開したが、クチョ・エルナンデスがこれを大外し。ボックス外から狙ったシュートは大きく枠を越えた。
ところが19分、コウトリスが相手を倒してPKを献上。これをカナレスに決められ瞬く間に同点に戻された。
その後、ロレンのミドルシュートがポストを直撃するなどやや劣勢の展開となったマジョルカだが27分、前節の幻アシストを取り返したいあの男が見せた。
最終ラインからのロングボールでクチョ・エルナンデスが一気に前進。左からカットインしDFを引き付け、背後を走る久保にバックパス。ボックス左に侵入した久保はゴール前のブディミルに渡すと、ブディミルはDFを背に反転からゴールを仕留めた。
再び勝ち越しに成功したマジョルカ。31分にコウトリスが負傷しフラン・ガメスがピッチへ。するとその4分後、相手のクロスがガメスの手に当たってまたもPKを与えてしまう。今度はフェキルに決められ、同点で試合を折り返すことになった。
白熱した試合は後半も続く。久保も絡んだマジョルカの攻撃、これを跳ね返したベティスがカウンターを発動。一気に左サイドを突破したホアキンは、カットインからいとも簡単にゴールに流し込んだ。
その直後、イドリス・ババがエメルソンとの接触で倒れたシーンでは、主審はPKを指したものの、VARでの確認のあとにPKを取り消しに。
以降は守勢に回るマジョルカ。67分にはフェキルに決定的なシーンを許したが、幸運にもシュートは枠のわずか左へ。紙一重で失点を防ぐ中、待望の同点ゴールが生まれた。
70分、敵陣での素早いチェックでボールを奪ったマジョルカは、久保がボールを持って前進。パスの選択肢もある中で、巧みなフェイントで相手DFの懐に潜り込んだ久保は、右足でその股を抜くゴラッソを沈めた。
久保の今季2ゴール目で勢いが出てきたマジョルカは、ホームで勝ち点を狙うベティスと一進一退の攻防を続ける。次第にオープンな展開となる中で、久保にもチャンスが訪れたが、最後まで追加点は生まれず3-3で試合終了。久保は1ゴール1アシストの活躍を見せた。
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バルセロナの16歳FWラミン・ヤマルの衝撃ゴールが話題を呼んでいる。 8日、バルセロナはラ・リーガ第28節でマジョルカをホームに迎えた。 チャンピオンズリーグ(CL)開催の関係から金曜日に試合を行ったバルセロナ。ナポリとの重要な試合を前にメンバーを入れ替えて臨んだ中、苦しい戦いを強いられる。 ゴールレスで試合が進んでいく中、73分に待望のゴール。ヤマルが圧巻のゴールを沈めた。 カットインからボックス手前のロベルト・レヴァンドフスキにパス。そのレヴァンドフスキは粘りながらヤマルに戻す。するとボックス手前から縦にドリブルで仕掛けボックス内右に侵入。相手ディフェンダーを鋭い切り返しでかわすと、ボックス右角から左足一閃。弧を描いたシュートがゴール左隅に決まった。 美しく完璧なコースに吸い込まれたスーパーゴールにGKもただただ見送ることしかできず。サイドネットを揺らすゴールには称賛の声が集まっている。 ファンは「やっぱりエグい」、「意味不明すぎる」、「化け物になる予感しかない」、「凄すぎるんだよな」、「あのコースに蹴るってすごいこと」、「高校生って考えたらヤバい」、「シュート美しすぎる」、「もはや無双している」とコメントが集まった。 <span class="paragraph-title">【動画】16歳ヤマルが無双!衝撃のビューティフルゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="McRhBpRlj44";var video_start = 426;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.09 13:15 Sat4
【ラ・リーガ第27節プレビュー】CLダービー再戦控える両雄はいずれも自治州ダービー
先週末に行われた第26節ではバルセロナ、アトレティコ・マドリーがいずれも勝利を収めた一方、レアル・マドリーがベティスに不覚を取って三つ巴のタイトルレースで明暗が分かれた。 週明けに欧州のラウンド16第2戦を控えるなか、今節も引き続きチャンピオンズリーグ(CL)のマドリード・ダービー第2ラウンドを控えるマドリードの2強に注目が集まるところ。2位のアトレティコは14位のヘタフェ、3位のマドリーは7位のラージョ・バジェカーノとマドリード自治州ダービーを戦う。 アトレティコは前節、アスレティック・ビルバオとの上位対決をFWフリアン・アルバレスのゴールによってウノセロ勝利。ラ・リーガで重要な勝利を収めた。敵地サンティアゴ・ベルナベウで行われたラウンド16の1stレグではゴラッソの応酬となったなか、1-2で惜敗した。絶好調のアルバレスの公式戦4試合連続で一時同点に追いつくも、勝ち越された後は敵地でこれ以上傷口を広げないことを優先し、シメオネ監督はFWグリーズマンらを下げて5バックに布陣変更するなど180分を意識した采配を振るい、メトロポリターノで逆転を目指す。 そのため、今回のヘタフェ戦では元来の相性の良さに加え、ファウルを辞さない対戦相手のスタイルを考慮し、幾つかのポジションでのターンオーバーが見込まれる。ボランチのポジションはやや手薄も、前線とディフェンスラインはメンバーを入れ替える余裕はあり、FWセルロートやFWアンヘル・コレア、DFル・ノルマン辺りの活躍に期待だ。 マドリーは前節、敵地でベティスに1-2の敗戦。FWブラヒム・ディアスのゴールで試合序盤に先制したが、古巣対戦のMFイスコにセットプレーから1ゴール1アシストの活躍を許して厳しい逆転負けとなった。それでも、CLダービー初戦ではFWロドリゴとブラヒム・ディアスのゴラッソ2発によって重要な初戦に勝利。3点目を奪うチャンスを逃した感もあるが、MFベリンガムがサスペンション明けで復帰できる点を考えれば、大きなアドバンテージを得たと見るべきだ。 首位と勝ち点が3ポイントに広がったこともあり、リーグ連覇に向けてこれ以上の取りこぼしは許されず、難敵ラージョとのホームゲームではアトレティコに比べてより主力クラスの起用が必要となる。リーグ戦でもサスペンションが明けるベリンガムや前線の主力を起用しつつ、中盤以下のポジションではターンオーバーを採用する見込み。できるだけ早い時間帯にゴールを重ね、主力のプレータイムをコントロールするような展開に持ち込みたい。 首位のバルセロナは前節、レアル・ソシエダに4-0の圧勝。前半序盤に退場者を出した相手にDFマルティンの初ゴールなど大量ゴール且つ相手に1本のシュートも許さぬ完勝。続くCLではベンフィカとのアウェイゲームで劇的な1-0の先勝を収めた。前半にDFクバルシが退場するアクシデントに見舞われたが、後半序盤に相手のミスを突いたFWハフィーニャのゴールで先制。以降は完全に押し込まれる展開もGKシュチェスニーの再三の好守もあってウノセロ勝利となった。 ホームで戦うリターンレグに向けては初戦で70分以上を10人で戦う消耗戦となったこともあり、前回対戦で大敗した11位のオサスナとの対戦とはいえど、今回の試合でターンオーバーの採用は濃厚だ。2ndレグに出られないクバルシに加え、退場の煽りで悔しい前半の交代となったMFダニ・オルモに、FWフェラン・トーレスら控え選手たちの活躍が重要となるはずだ。 MF久保建英を擁する9位のレアル・ソシエダは、ヨーロッパリーグ(EL)のマンチェスター・ユナイテッドとのリターンレグを控えるなか、12位のセビージャと対戦する。前述のリーグ前節は不甲斐ない惨敗となったが、ホームで戦ったユナイテッドとの初戦は1-1のドロー。堅い展開で先制こそ許したが、FWオヤルサバルのPKで追いついた後は優勢に試合を進め、FWオスカールソンが決定機をモノにできればという上々の内容だった。 逆転でのヨーロッパ出場権獲得へリーグ戦での取りこぼしは許されない状況だが、ユナイテッド戦優先で戦う今回のホームゲームでは一部主力の温存は濃厚か。久保に関しては80分程度のプレータイムだったこともあり、先発と途中出場の可能性は五分五分。完全休養の可能性は低いだけに、ピッチに立った際には決定的な仕事を期待したい。 前述のクラブ同様にELとカンファレンスリーグ(ECL)のリターンレグを控える4位のアスレティック、6位のベティスはそれぞれ8位のマジョルカと17位のラス・パルマスと対戦する。 ローマとの敵地での初戦を後半ラストプレーの失点で1-2と競り負けたアスレティック。さらに、同試合ではDFビビアンが負傷、DFジェライが退場と主力センターバックコンビを欠いてリターンレグを戦うことになる。マジョルカ戦では前線を中心にメンバーを入れ替えつつ、ディフェンスラインではローマ戦を視野に入れた組み合わせで臨む可能性もある。 その対戦相手となるマジョルカでは前節のアラベス戦で待望の初ゴールを挙げたFW浅野拓磨に注目。初挑戦のラ・リーガでは細かいケガの影響で本領発揮に至らずも、見事な右足ボレーのゴラッソで初ゴールを記録し、今回のアスレティック戦では2戦連発への期待がかかる。 マドリー撃破でリーグ3連勝のベティスだが、ヴィトーリア・ギマランイスとのホーム開催のECL初戦では2度のリードを守り切れずに2-2のドロー。敵地で勝利が必須の2ndレグに向けて今回のラス・パルマス戦では大幅なターンオーバーを採用する見込みだ。 《ラ・リーガ第27節》 ▽3/8(土) 《22:00》 セルタ vs レガネス 《24:15》 アラベス vs ビジャレアル 《26:30》 バレンシア vs バジャドリー 《29:00》 バルセロナ vs オサスナ ▽3/9(日) 《22:00》 ヘタフェ vs アトレティコ・マドリー 《24:15》 レアル・マドリー vs ラージョ 《26:30》 ベティス vs ラス・パルマス アスレティック・ビルバオ vs マジョルカ 《29:00》 レアル・ソシエダ vs セビージャ ▽3/10(月) 《29:00》 エスパニョール vs ジローナ 2025.03.08 12:00 Sat5