止まない人種差別チャント…FIFA会長がイタリアサッカー界に苦言
2019.09.23 11:50 Mon
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、イタリアサッカー界に苦言を呈した。イタリア『スカイ・スポーツ』が報じた。
今シーズンも相変わらず人種差別行為が各スタジアムで起こり、インテルのベルギー代表FWロメル・ルカクやミランのコートジボワール代表MFフランク・ケシエらが被害に遭ってきた。
そんな中、22日に行われたセリエA第4節のアタランタvsフィオレンティーナでは、人種差別のチャントが歌われ、試合が中断されていた。
チャントは、フィオレンティーナのDFダウベルト・エンリケに向けて歌われたとみられており、主審はスタジアム放送で警告を促した。
ダウベルトは、審判と話をする前に30分ほどチャントが歌われている方向を見ていたという。
「人種差別は、教育、非難、議論と闘っている」
「社会やサッカーにおいて、人種差別することはできない。イタリアでは状況が改善されておらず、本当に深刻だ」
「責任者を特定し、スタジアムから追い出す必要がある。イングランドのように、ペナルティの確実性が必要だ」
「人種差別主義者を非難することを恐れることはできない。彼らが止めるまで、彼らと戦う必要がある」
なお、アタランタvsフィオレンティーナの試合後、フィオレンティーナのビンチェンツォ・モンテッラ監督、アタランタのジャン・ピエロ・ガスペッリーニ監督は、互いにチャントは聞いていないと主張し、人種差別の実態を軽視したとのこと。
ガスペッリーニ監督は「誰もチャントを聞いてない」とコメントし、「もし、ある馬鹿な人間が何かを言ったなら、それは違う。深刻であり、全てのスタジアムで起きている」と、人種差別が蔓延していると語った。
なお、ルカクやケシエも含め、今シーズンも開幕から相次いでいる人種差別の被害だが、セリエAでは、処分が下されたクラブはまだ1つもない。
今シーズンも相変わらず人種差別行為が各スタジアムで起こり、インテルのベルギー代表FWロメル・ルカクやミランのコートジボワール代表MFフランク・ケシエらが被害に遭ってきた。
そんな中、22日に行われたセリエA第4節のアタランタvsフィオレンティーナでは、人種差別のチャントが歌われ、試合が中断されていた。
ダウベルトは、審判と話をする前に30分ほどチャントが歌われている方向を見ていたという。
人種差別が止まないイタリアサッカー界に関して、イタリアのテレビ局『RAI』のゲストだったインファンティーノ会長がコメント。イタリアサッカー界に苦言を呈した。
「人種差別は、教育、非難、議論と闘っている」
「社会やサッカーにおいて、人種差別することはできない。イタリアでは状況が改善されておらず、本当に深刻だ」
「責任者を特定し、スタジアムから追い出す必要がある。イングランドのように、ペナルティの確実性が必要だ」
「人種差別主義者を非難することを恐れることはできない。彼らが止めるまで、彼らと戦う必要がある」
なお、アタランタvsフィオレンティーナの試合後、フィオレンティーナのビンチェンツォ・モンテッラ監督、アタランタのジャン・ピエロ・ガスペッリーニ監督は、互いにチャントは聞いていないと主張し、人種差別の実態を軽視したとのこと。
ガスペッリーニ監督は「誰もチャントを聞いてない」とコメントし、「もし、ある馬鹿な人間が何かを言ったなら、それは違う。深刻であり、全てのスタジアムで起きている」と、人種差別が蔓延していると語った。
なお、ルカクやケシエも含め、今シーズンも開幕から相次いでいる人種差別の被害だが、セリエAでは、処分が下されたクラブはまだ1つもない。
ジャンニ・インファンティーノの関連記事
セリエAの関連記事
記事をさがす
|
|
ジャンニ・インファンティーノの人気記事ランキング
1
インファンティーノ会長の見当違い/六川亨の日本サッカー見聞録
1月2日と3日、85歳で死去したペレの葬儀がサントスのホームスタジアムで行われ、数千人のファン・サポーターが弔問に訪れて別れを惜しんだ。その後は家族葬が営まれ、同スタジアムを見下ろせるメモリアル・ネクロポール・エキュメニカ墓地に埋葬された。 ただ、葬儀の際に参列したFIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長(52歳)が、棺のすぐ側で自撮りをしていたことに非難が殺到。取材した海外メディアから糾弾されたという報道を読んだ。 彼が産まれたのは1970年3月だから、ペレが3度目のW杯を制したメキシコW杯をライブで見られていない。リスペクトの気持ちより有名人とツーショット――そんな感覚だから、不謹慎な行為ができたのではないかと品性を疑いたくなる。 パキスタンやバングラデシュなど中央アジアからの出稼ぎ労働者の過労死や、LGBTQへの偏見や差別が問題視されたカタールでのW杯では、自らドーハに住むなどして大会の正当性をアピールした(と本人は思っているのだろうが、傍から見れば「癒着」でしかない)。 さらにペレの死去に伴い、「世界のすべての国に対して、サッカー・スタジアムのひとつにペレ氏の名前をつけるよう要請するつもりだ」とコメントしたという。こちらは、「開いた口がふさがらない」といったところだ。永遠のライバルである隣国アルゼンチンが、マラドーナではなくペレの名を冠したスタジアムを創るとでも本気で思っているのだろうか。 スタジアムの名称を決めるのはクラブであり、所有する地元自治体であって、各国FA(サッカー協会)ではない。このためFIFAにも、もちろんインファンティーノ会長にも権限はない。にもかかわらず、こうした非現実的な提案や発言をするのは「スタンドプレー」以外の何ものでもないだろう。 古い話で恐縮だが、FIFA第7代会長のジョアン・アベランジェは74年から98年まで、24年間という長期に渡って会長職を務めた。その間にはW杯の出場国を増やしたり、アジアやアフリカの出場枠を増加したりするなど緩やかながら拡大策を採用。しかし発展途上国への普及・発展を優先したため、W杯の放映権はかなり“安価"に設定した。 だが長期政権に対してUEFA(欧州サッカー連盟)が反発。レンナート・ヨハンソンUEFA会長との確執は、ちょうど02年のW杯招致で争っていた日本と韓国の“代理戦争"にもなった。日本開催を推すアベランジェ会長と韓国開催を推すヨハンソン会長。結果として02年のW杯開催国は、FIFA理事の投票ではなくアベランジェ会長の提案により初の“日韓共催"という結果になった(事前に両国が共催を受け入れたため)。 そして98年フランスW杯後、アベランジェ体制に終止符が打たれ、第8代会長には事務総長だったスイス人のゼップ・ブラッターが就任した。ヨハンソンとの選挙ではアフリカの弱小国にお金をばらまいて票を買ったとの噂がたった。そして彼の実態は『ミニ・アベランジェ』であり、“理想"より“金儲け"に長けていたため汚職と贈収賄の容疑で、最後はFIFAのスポンサー各社から辞任を求められ、FIFAからも活動禁止を命じられた。 ブラッターと、彼とは79年に日本で開催されたワールドユース(現U―20W杯)で親しくなった元電通の高橋理事がW杯の「放映権の高騰」の元凶と見る向きもある。そして第9代会長のインファンティーノもブラッター以上に“金儲け"に熱心なようだ。 スイス生まれでUEFAの法務やクラブライセンス部門など実務を担当し、事務局長も務めていたためFIFAの改革に期待した。ところがブラッター時代に決まったとはいえカタールW杯を正当化し、26年のアメリカ・カナダ・メキシコ大会では参加国を48に拡大した。W杯のスポンサー4社である中国市場と、人口増加のインド市場を開拓したいのだろう。 インファンティーノは16年に会長に就任して現在2期7年目だが、他に有力な会長候補がいないため、最長3期12年となる27年まで務める可能性が高い。その間にはW杯が2年に1回の隔年開催になるかもしれないし、45分間の前後半ではなく、30分×3クォーター制に変わるかもしれない。「何でもあり」の近年のFIFAだけに、何があっても驚かないが、もう少し良識のある会長の出現を期待したいところだ。 14年ブラジルW杯を取材中のときのこと。空港から市内まで、AP通信のカメラマンのレンタカーに便乗させてもらった。その際、「寄りたいところがあるけどいいか」と聞かれたのでオーケーすると、モルンビー墓地の近くの路上にクルマを止めた。 彼は、サッカーはもちろんF1レースもカバーしていて、「アイルトン・セナの墓参りをしたかったんだ」と言った。レース前か後の、セナとアラン・プロストのプライベートな2ショットをこっそり撮ったことがあると自慢した。 入口で献花用の花を買って案内板に従って奥に進むと、花束に囲まれたお墓はすぐに見つかり、日本人ファンからのメッセージも添えられていた。もしも再びサンパウロへ行くことがあれば、今度はペレのお墓もぜひ訪ねてみたいと思っている。 2023.01.06 23:25 Fri2
ロシアの復帰に期待、FIFA会長が停戦交渉が進む中で言及「復帰となれば全てが解決する」
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、ロシアの復帰に期待を寄せた。 ロシアは、2022年2月にウクライナへの軍事侵攻を行い、3年が経過した現在もまだ続いている状況だ。この軍事侵攻を受け、ロシア代表とロシアのクラブはFIFA、そして欧州サッカー連盟(UEFA)の大会から追放されている。 そんな中、3月にはアメリカが仲介し、ロシアとウクライナの和平交渉がサウジアラビアで行われ、停戦に向けて話が進められている状況だ。 FIFAは3日、セルビアのベオグラードで第49回通常総会を開催。その中でインファンティーノ会長はロシアの早期復帰への期待を口にした。 「ウクライナの和平交渉が進む中、早く次の段階に進み、サッカー界にロシアも復帰できることを期待している。そうすれば全てが解決することになるからだ」 「我々が応援し、祈るべきはそれだ。なぜなら、それがフットボールの本質だからだ。分断ではなく、女子、男子を団結させ、どこにいても人々を団結させることなのだ」 停戦が合意されれば、ロシアの復帰への道が開けるが、UEFA執行委員会の過半数が賛成しなければならず、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は3日に自身の立場を改めて表明した。 「これまで何度も言ってきたように、戦争が終われば彼らは再入国を認められるだろう」 まずは停戦合意が先ではあるが、ロシアが国際サッカーの舞台に戻ってくる日も近づいているようだ。 2025.04.04 13:15 Fri3
RFEF会長がラ・リーガ会長をファシズム批判! スペインサッカー界のトップ同士が対立
▽スペインサッカー協会(RFEF)のルイス・マヌエル・ルビアレス会長が、ラ・リーガのハビエル・テバス会長を批判している。スペイン『アス』が、イギリス『デイリー・メール』での発言を引用して報じた。 ▽ラ・リーガは先月16日、多国籍メディアグループ『RELEVENT』と共にアメリカとカナダでのサッカーを推進する「La Liga North America」という新組織を立ち上げたことを発表。同時に、レギュラーシーズンの試合をアメリカなどの欧州以外で開催する計画を明かした。 ▽すると、上記の計画に関して選手側は猛反発。スペインサッカー選手協会(AFE)の下、リーガエスパニョーラ全クラブのキャプテンが集合し、満場一致で不服を示した。ストライキも辞さないという意見まで飛び出している状況だ。 ▽しかしその一方で、リーガエスパニョーラ第21節、ホームでのバルセロナ戦がアメリカ開催の候補とされているジローナは、ラ・リーガの計画を受け入れるとする声明を発表。とはいえ、詳細は詰められておらず、決定には至っていないことも伝えられている。 ▽混乱を巻き起こしているラ・リーガの決定について、ルビアレス会長を「他国への侵略でさえある」と強く批判している。 「私はとても礼儀正しくありたい。RFEFを尊重しないラ・リーガとは違ってね」 「彼は伝えるべき人を除外して話した。何か契約をしたのは気付いていたが、ラ・リーガは私たちには全く(相談を)持って来なかった」 「それは完全に尊敬の念を欠くものであり、態度の面で他者に多くを要求する会長がそれなのは理解できない。率直に言えば、彼自身の振る舞いには多くの要望が残されている」 「私は契約を見ていないから多くは語れない。だが、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長には伝えるだろう。それぞれの国の国内リーグを守りたいと、そしてリーグ戦を他国でやろういうのは、その国への侵略でさえあると」 「国内リーグでの試合と親善試合は違う。このような決断を協会や選手たちなしに下すのは不可能だ。彼はみんなをのけ者にした」 「彼は、民間企業と15年間の契約を結ぶという火遊びに手を出した。確かにその意気は良かった。だが、間違いなく彼のやり方は不快だ」 ▽スペインサッカー界のトップ同士が対立することとなった今回の一件。ルビアレス会長は国際サッカー連盟(FIFA)を介入させる旨の発言もしたが、民間企業との契約も絡んだ複雑な騒動に収集は付くのだろうか。 2018.09.08 14:50 Sat4
女子クラブW杯の計画は頓挫? 16チーム参加で2026年1月開催予定も何も進捗せず…縮小版からスタートの可能性も
世界的に見てもまだまだ女子サッカーの状況は苦しいのかもしれない。 国際サッカー連盟(FIFA)は、2026年に16チームが参加する女子クラブ・ワールドカップ(W杯)の開催を検討していたが、少なくとも1年間は延期になる見通しだという。 FIFAは2024年5月、タイのバンコクで理事会を開催。その際、2026年1月から2月にかけて、16チームによる新たなトーナメント開催の意向を表明していた。 ジャンニ・インファンティーノ会長は「今の所、女子の世界的なクラブの大会はない。しかし、我々は男子のクラブに世界中で女子のクラブを結成するように求めている」と当時発言。「選手たちに世界の舞台で活躍する機会を与え、世界のすべての大陸で成長する機会を与える必要がある」とし、女子クラブ・ワールドカップの開催を表明していた。 しかし、『The Athletic』によれば、その発表から10カ月が経過した現在でも、放送や商業的な契約に加え、主催者、大会方式、参加基準の発表も全くなされていない状況。予定まで1年を切った中では、クラブや各国連盟、リーグ、選手から、少なくとも12カ月の延期が訴えられているという。 その中で浮上しているのが、小規模な女子クラブ・ワールドカップの創設とのこと。4〜6チームが参加し、4年周期で開催予定の16チームによる大会の間の年に開催されるものだという。 男子はこれまで各大陸王者と、開催国王者が出場するクラブ・ワールドカップを開催してきたが、2025年には大幅に大会方式を変更。32チームが参加する世界大会となる。 その中で、インターコンチネンタルカップと呼ばれるかつてのクラブ・ワールドカップが毎年実施。各大陸王者が参加する従来のもので、6チームが参加している。 いずれにしても、5日に行われるFIFA理事会で正式に決定される予定とのこと。クラブレベルでは代表チーム以上に大きな偏りがある今、女子サッカーの大会が世界的な規模で開催される日は少し先になりそうだ。 2025.03.04 13:45 Tue5
