鳥栖、元日本代表MF加藤恒平、GKファンティーニ燦の契約満了を発表

2018.12.07 13:40 Fri
©超ワールドサッカー
サガン鳥栖は7日、元日本代表MF加藤恒平(29)、GKファンティーニ燦(20)が契約期間満了となり、2019シーズンの契約を結ばないことを発表した。

▽和歌山県出身の加藤は、2012年に立命館大学からFC町田ゼルビアに入団。FKルダル・プリェヴリャ(モンテネグロ)、TSポドベスキジェ・ビェルスコ=ビャワ(ポーランド)を経て、2016年にPFCベロエ・スタラ・ザゴラ入りすると、2017年5月に日本代表の初招集を受けた。鳥栖には今年3月に入団し、今シーズンの公式戦5試合に出場している。

▽日本とイタリアの二重国籍のファンティーニ燦は、チェゼーナの下部組織で育てられ、鳥栖へは2017シーズン途中に加入。しかし、出場機会を得ることはできなかった。
▽両選手は、クラブ公式サイトを通じてそれぞれ以下のようにコメントしている。

◆MF加藤恒平
「短い期間になってしまったこと、全くチームの力になれなかったこと、申し訳なく思っています。鳥栖の町、人、サポーターの皆さんの素晴らしさに感動しました。鳥栖が大好きになりました。またどこかでお会いできるのを楽しみにしています! ありがとうございました」
◆GKファンティーニ燦
「約2年間、サガン鳥栖で過ごした時間はこの先のサッカー人生に繋がると強く思っています。ファン・サポーターの皆さんの温かい声援は忘れません。ありがとうございました。イタリアから日本に来て初めてのクラブが鳥栖で良かったと改めて感じています。みなさん、また会いましょう」

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