ペラルタの決勝弾でメキシコがカメルーンに完勝《ブラジル・ワールドカップ》

▽2014年ブラジル・ワールドカップのグループA第1節の2試合目が13日に開催され、メキシコ代表vsカメルーン代表は1-0でメキシコ代表が勝利を収めた。

▽北中米予選で苦しみ大陸間プレーオフから本戦進出を決めたメキシコは、今大会で6大会連続15度目のワールドカップ出場となる。今回の初戦でミゲル・エレーラ監督は、FWエルナンデスをベンチスタートとし、FWジョバニ・ドス・サントスとFWペラルタの2トップを採用。また、キャプテンのマルケスを3バックの中央に置いた[3-5-2]のシステムを用いて勝ち点3奪取を狙った。

▽一方、2大会連続7度目のワールドカップに臨む“不屈のライオン”ことカメルーンは、勝利ボーナスを巡ってブラジル到着が遅れる恒例行事を終えて初戦を迎えた。チームを率いる元浦和のフィンケ監督は、FWエトーやFWチュポ=モティング、MFソングといった主力を先発メンバーに起用し、メキシコ撃破を目指した。

▽雨が降りしきる中で開始した試合は、立ち上がりからメキシコが主導権を握る。アンカーのバスケスを起点に中央でボールを動かしながら、両ウイングバックが裏のスペースを突いて幾度も突破していった。すると11分、右サイドからH・エレーラが入れたクロスにオフサイドラインぎりぎりで反応したドス・サントスが左足で合わせてネットを揺らす。しかし、これはオフサイドの判定を下され、先制点とはならなかった。

▽一方、序盤から守備が整わないカメルーンは、セットプレーからチャンスを作っていく。16分にはCKの流れからチュポ=モティングがネットを揺らすも、これはオフサイド。続く21分、左サイドを突破したDFアスー=エコトがグラウンダーのクロスを入れると、これにエトーが左足で合わせたが、左ポストに弾かれた。

▽互いにゴールに迫る中、試合のペースを握るメキシコに先制の絶好機が訪れる。29分、左CKをニアサイドのチュポ=モティングにすらされると、流れてきたところをドス・サントスが頭で押し込みゴールイン。完全なゴールであったが、オフサイドを取られて再びゴールが取り消された。その後もカメルーンを圧倒するメキシコだが、得点を奪えずに前半を終えた。

▽ゴールレスで迎えた後半、カメルーンのフィンケ監督は不安定な守備に終始していたデュゴエを下げてナンケウをそのまま右サイドバックに投入。守備を整備し直した。しかし、メキシコが決定機を生む。47分、ボックス手前でボールを受けたドス・サントスがダイレクトではたくと、これに抜け出したペラルタがGKイタンジュと一対一に。しかし、ペラルタのシュートはGKに防がれてしまう。

▽前半と同じく試合を優位に進めながらも得点を奪えないメキシコだが、ようやく試合の均衡を破る。61分、ボックス手前で相手DFのマークを簡単に外したドス・サントスがパスを受けて右足でシュート。これはGKに弾かれたが、こぼれ球をペラルタが押し込んでメキシコが先制に成功した。

▽先制後もうまくボールを回してカメルーンの反撃を許さないメキシコは、エルナンデスを投入するなど交代を用いながら時間を進める。一方のカメルーンは、79分からMFソングに代えてFWウェボを投入し、前線に枚数を増やして攻勢をかけた。しかし、最後までメキシコの守備を攻略できずに試合は終了。カメルーンに完勝したメキシコが、大事な初戦で勝ち点3を獲得した。