復活のエリクセン、卒倒の地に凱旋 「間違いなくすごくスペシャルなものに」

2022.03.29 17:05 Tue
Getty Images
デンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンが倒れた地への凱旋試合にコメントした。アメリカのスポーツ専門局『ESPN』が報じている。

昨夏のユーロ2020中に心停止を起こしたエリクセン。植え込み型除細動器(ICD)を装着してのプレーがセリエAで認められず、インテル退団を強いられるなど、選手生命も危ぶまれたが、懸命なリハビリの甲斐あって、今冬に加入したブレントフォードで実戦復帰した。

そして、今月のデンマーク代表から実戦復帰後初の招集を受けると、26日にアムステルダムで行われたオランダ代表とのフレンドリーマッチに2点ビハインドの後半頭から出場。チームは敗れたが、出場から2分後の1stタッチでネットを揺らして、復活をアピールした。
あの出来事から287日後に感動的な代表復帰劇を「完璧だ」と自賛したエリクセンだが、29日に予定するセルビア代表との国際親善試合はまた感慨深いものになりそうだ。会場となるコペンハーゲンのパルケン・スタジアムは心停止を起こして、昏倒した場所だからだ。

その一戦でキャプテンマークを託されてのプレーが決まっているエリクセンは28日の前日会見で、あの当時を「僕は5分間、この世にいなかった」と振り返りながら、今の心境を語っている。
「間違いなくすごくスペシャルなものになる。あの出来事が起こってから、パルケンに行っていないしね」

「今はフットボーラーとしてあのフィールドに戻れるのがすごく楽しみ。それは僕にとって大事なことだ」

「でも、試合が終わったら、あの出来事を過去のものにできるというのも楽しみにしているんだ」

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EUROデンマークの快進撃で思い出すユーゴの悲劇/六川亨の日本サッカーの歩み

7月22日の東京五輪初戦、対南アフリカ戦に備えてU-24日本代表が5日から静岡県でキャンプに入った。今後は現地で調整後、12日のホンジュラス戦、17日のスペイン戦を経て開幕戦に臨む。 そして海外ではEUROの準々決勝が終わり、ベルギーを撃破したイタリア、世界王者フランスを倒したスペイン、ライバルのドイツを粉砕したイングランド、そしてダークホースのデンマークがベスト4進出を果たした。 サッカーの母国であるイングランドは、ワールドカップで1回の優勝を記録しているが、それも66年に自国で開催した1回のみ。それ以外はワールドカップでもEUROでも華々しい結果は残していない。今回は決勝戦が11日にロンドンで開催されるだけに、千載一遇のチャンスと言っていいだろう。 そんなイングランドの前に立ちはだかりそうなのが92年の初優勝以来29年ぶりの欧州ナンバー1を狙うデンマークだ。グループステージでは開幕2連敗から決勝トーナメント進出というサプライズを起こした。もしかすると2度目の「おとぎ話」があるかもしれない。 EUROは88年の西ドイツ(当時)大会を取材したことを以前のコラムで書いた。当時は8チームによる、なんとものんびりとした大会だった。そして4年後の92年も8チームによる大会だったが、たった4年でヨーロッパに激震が走った。 まず予選の組分け抽選会はイタリアW杯が開催される前の90年2月に行われた。ところが前年の89年11月に「ベルリンの壁」が崩壊し、東ドイツが西ドイツと統一に向けた交渉が行われ、90年8月には東ドイツが西ドイツに吸収された。 このため90年イタリアW杯の優勝国は西ドイツだが、その後はドイツと表記されるようになり、東ドイツはEUROの予選を辞退することになった。 予選ではソ連がイタリアを抑えて本大会進出を決めたが、こちらも91年12月にソビエト連邦が崩壊。旧ソビエト連邦からなる独立国家共同体(CIS)としてEUROに参加。同年のバルセロナ五輪や94年のリレハンメル五輪までCISの名称で参加することになった。 そしてデンマークである。予選では90年イタリアW杯の準々決勝でアルゼンチンとPK戦の死闘を演じたユーゴスラビアが首位で予選を通過した。監督はその後、日本代表の監督を務めるイビチャ・オシム、主力選手は名古屋でプレーした「ピクシー」ことドラガン・ストイコビッチで、予選の得点王はダルコ・パンチェフ――91年のトヨタカップでレッドスター・ベオグラードの一員として来日し、チリのコロコロを下してクラブ世界一にも輝いた。 しかしユーゴスラビアは内戦の激化により、92年5月30日に国連安全保障理事会決議でスポーツを含めてあらゆる国際交流が禁止されたため、FIFA(国際サッカー連盟)とUEFA(欧州サッカー連盟)もユーゴスラビアのEUROへの出場を取り消し、代わって2位のデンマークに出場権を与えた。 ユーゴスラビア代表はすでに開催地のスウェーデンに入国していたが、そのまま帰国を余儀なくされ、一方バカンス中だったデンマークの選手は急きょ招集されてスウェーデン入りした。 オシム監督も内戦が激化するなかユーゴスラビア代表の監督を辞任。選手にも民族間の対立があったユーゴスラビア代表は、国家の解体に歩調を合わせて崩壊した。 こうして迎えた本大会で、グループAは地元スウェーデンが首位で準決勝に進出。2位はイタリアW杯ベスト4のイングランドが有力視されていたが、1勝もできず2分け1敗の最下位に沈む。代わって2位でベスト4に勝ち進んだのがデンマークだった。 GKピーター・シュマイケルを中心にした堅守でしぶとく勝点を稼いだ。現在行われているEUROでデンマークのゴールを守るGKカスパー・シュマイケルはピーターの息子ということも因縁を感じさせる。 一方グループBではファン・バステン、フランク・ライカールトやデニス・ベルカンプ擁するオランダが首位で通過。ユルゲン・クリンスマン、ステファン・エッフェンベルクら豪華な攻撃陣を誇る世界王者ドイツは2位で勝ち上がった。 地元スウェーデンもトマス・ブロリンら好選手を揃えていたものの準決勝でドイツに2-3と惜敗。そしてデンマークはオランダとの死闘を2-2からのPK戦を5-4で制して決勝戦に進出。すると決勝戦でも2-0の勝利を収め、代替出場で欧州制覇という偉業を達成した。 「もしもユーゴスラビアがそのまま出場していたらEUROで優勝したか」とは、当時の世界中のジャーナリストとファンが考えたテーマだった。もちろん、その問いに答えはない。あるのは、輝かしい才能を持った偉大なチームが崩壊してしまったという事実だけだった。 2021.07.06 15:00 Tue
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【会見】フレディ・スヴェイネ駐日デンマーク大使「様々な取り組みにとっても良いきっかけ」

▽日本サッカー協会(JFA)は7日、デンマークサッカー協会(DBU)とパートナーシップ締結を発表し、協定調印式を実施した。 ▽調印式に参加したフレディ・スヴェイネ駐日デンマーク大使は会見で次のようにコメントしている。 <span style="font-weight:700;">◆フレディ・スヴェイネ駐日デンマーク大使</span> 「今回の協定を嬉しく思います。150周年となって最初の協定です。心から応援申し上げます。言葉や背景が違ってもこの協定が意味することはわかります。今回の合意は新たな水準をもたらし、私たちの仕事がさらにやりやすくなると期待しています」 「先ほど文化大臣から田嶋会長に特別なサッカーボールを贈呈させていただきました。サッカーボールの全面に、社会的な開発目標を表したもので、我々はそのような取り組みも行っています。サッカーボールの贈呈ありましたが、今年や来年以降における様々な取り組みにとっても良いきっかけです。また、2020年に向けてボールが転がっていけるように進めていくことができればと思っています」 2017.02.07 19:37 Tue

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