東京Vの城福監督「ヴェルディが示そうとしているものが、この前より一歩も後退してはいけない」手応え得た町田戦ベースにG大阪戦で連勝へ
2025.03.01 15:01 Sat
味スタで今季初連勝狙う城福浩監督
東京ヴェルディの城福浩監督が、2日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第4節のガンバ大阪戦に向けた会見を実施した。
開幕2試合では不完全燃焼のパフォーマンスで連敗を喫した東京V。しかし、先月26日に行われた第3節のFC町田ゼルビア戦ではMF齋藤功佑が挙げたゴールを無失点で守り抜き、1-0の勝利。志向するハイライン・ハイプレス、ハイインテンシティのスタイルを前面に押し出した、泥臭くも躍動感あるパフォーマンスで、昨季6位躍進時の姿を取り戻した。
城福監督は2月28日にクラブハウスで行われた会見の場で、改めて町田戦を総括。追加点や、防戦一方で押し返せなかった後半最終盤の戦い方への課題を口にしながらも、チームとしてポジティブな振り返りができたと語る。
「もちろん一番ほしかったのは勝ち点3という結果ですけれども、何よりも大きな収穫は我々が目指すサッカーをしっかり具現化できたということ。前半もそうですけど、後半の最終盤のラスト10分ぐらいのところまでは、本当に自分たちが表現したいことを攻守においてやってくれたと思います。あれだけのサッカーを80分やったのであれば、やはり2点目を取らなければいけない。そういう課題がみんなで認識できるほど我々が追求するサッカーを表現できたというところが、非常に大きなことだったかなと思います」
具体的な部分では得点の形、球際の勝負を信条とする町田相手に互角以上の攻防を見せたデュエルの部分を評価。
「前線から最終ラインまでの連動した守備と、圧縮したエリアがあって、そこに狙いを定めたチームの守備があって、そこから後ろに下げないで、ボールを前に運んでそれを前に引き出す選手たちがいた、という意味では、我々が攻守において連動して点を取っていくというひとつの形を示してくれたなと思います」
同じく球際で優位に立てた理由についても、「なぜこの前の試合があれほどまでに我々らしいボールの奪い方ができたかというのは、前線から中盤から最終ラインまでの連動。それが繋がっているんだということをもう一度共有しました」と守備面における全体の意思統一を挙げている。
一方で、試合終了間際のDF谷口栄斗の決定的なシュートブロックを含め、決死のゴールカバーが印象的だった後半終盤の守備に関しては、「ボールプレッシャーが最良のディフェンス」と、逆にチームとしての課題を強く感じたという。
「自分たちのゴール前がスクランブルになったときに何を優先するかというのは、我々はずっと共有してきましたし、最後のシュートの場面でさえも、誰が行くのかということも含めて、ずっと痛い目に遭いながらやってきたので、それを表現できたと言えばできた」
「ただ、僕らの原則で大事なのは、ボールに行くこと。ボールにプレッシャーに行くことが最大の守備。大事なのはボールに誰が行っているか。結果として見えるのは、ゴールカバーもしているということであって、それはボールにプレッシャーに行けない人間がゴールカバーするのであって、我々が一番に最優先しなければいけないのは、ボールに行けているかどうか。不変なのはボールに行くこと。ボールプレッシャーが最大の最良のディフェンスだということは変わりないです」
大敗した鹿島アントラーズ戦から中3日で劇的な変貌を示したチーム。全体的に戦い方が整理された部分は間違いなくあったが、選手たちは森下仁志コーチの準備期間における示唆に富んだ激励を含め、メンタル面の変化が大きな理由だったと語っていた。
そのメンタルの変化について指揮官に改めて問うと、「自分がもし選手だったとしても、これは簡単なことではない」と自ら擁護の姿勢を見せつつも、「ハングリー精神」という言葉を使って以下のように説明した。
「スキルのアドリブとハードワークのアドリブ、あるいは犠牲心とか、魂のこもったプレーというのは、大体抽象的な言葉ですけど、去年で言えば、我々はこの舞台に立てることの思いがどこよりも強くなければいけないクラブだった」
「それを一言で表すとすれば、ハングリー精神だと思います。自分たちは個人にしてもチームにしてもハングリーであること。これがどのように動くか、いつ動くかというロジックと重ね合わせたときには、やはりものすごくパワーを発揮する。逆に、ハングリーさがちょっとでも欠けると難しくなる」
「2、3年前の自分の境遇とチームを取り巻く環境。去年プレーをしているときに、いくつかの大きなクラブから話があって、そういう状況のもとで、今年勝ち取った自分の周りの状況があって、これはハングリーさが欠けるのが普通。去年のようなハングリーさで、一昨年から去年にかけてのハングリーさを保て、と言っても難しい。いくら言葉で言ったからといって、これを痛い目に遭うという言い方がいいのか、本当に自分の心に心底そういうふうに思えるかどうかというのは、僕のアプローチが拙かったというのももちろんありますけど、一人の人間として、自分がもし選手だったとしても、これは簡単なことではないです」
それでも、開幕戦で敗れた清水エスパルス、鹿島というライバル。より現状への危機感を与えてくれたサポーターの存在が、チームに新たな変化をもたらしてくれたと考えている。
「この(開幕)2試合で、『いや自分たちもやっているじゃないか』と思ってやってきたところが、そうではなかったという言い方がいいのか、『もっとやらなければいけないんだ』というふうに思わせてくれた相手がいて、我々のサポーターがいて、自分たちの去年の成功体験があって、もっと去年よりもサプライズを起こしたい、もっと高いところで高いポジションで我々のサッカーをチャレンジしたいという思いが、彼らの中にまた改めて湧いてきた」
「この舞台を維持し続けるということが、どれだけ大変かということも彼らは思い知ったと思う。なのでこの前のゲームというのは、町田戦に至る日々の準備から含めて、いろんな我々の変わり得るチャンスがあったと思うし、そこのマインドが変わったと思うので、そこで得られた手応えと結果というのはすごく大きかったなと思います」
今後は町田戦で見せた姿勢・パフォーマンスをベースに、巻き返しを図る。その決意を示す上で、味スタでの開幕戦となる昨季4位のG大阪との一戦は非常に重要なものとなる。
同じ1勝2敗と厳しい船出となった対戦相手だが、「やはり(町田戦の)得点のような守備を何度も見せないと、ガンバの守備を崩すことはできないだろうなというふうに思っていますし、個の技術のレベルは高いので、じりじり下がって我々がペナの周辺で、中を閉じてゴール前で何とか守ろうとしても、おそらくボールホルダーにプレッシャーが行けなければ、いいようにやられるだろうなと思います」。「針の穴を通すようなスルーパスを持っている選手もいますし、ミドルを打てる選手もいますし、ピンポイントでクロスを合わせられる選手もいるので、ズルズルと我々が下がらないようにしなければいけないなと思います」と、昨季は2戦ともにドローだった相手のクオリティを警戒している。
その難敵相手に勝ち点3を手にするためには、FW木村勇大とFW染野唯月のダブルエースを含め、町田戦をベンチやベンチ外で過ごした選手の奮起を大きなポイントに掲げている。
「あのゲームでピッチに関わった選手が何を感じて、ピッチに関われなかった選手が何を感じるか。それがこのチームの非常に大きなポイント。当事者意識を持って、自分がそこにどういうふうに食らいついていくのか、どういうふうに入り込んでいくのか。そのためには何から始めるのか、何をやり続けるのか。試合は11人だけでは絶対できないので、これを全員が持つことが本当に大事だなと思います。基本的には中3日なので、この前多くの時間出た選手はリカバリーに費やしますけども、それ以外の選手がどう過ごすかというのが、今思いつく一番のキーになる」
「産みの苦しみではありましたけれども勝ち点3を取れたので、これは大きな自信にはなります。ただ、我々は1勝2敗で負け越していますし、自分たちが目指すものを考えれば、誰も満足してないと思うので、ここでやったベースというのをしっかりと見せたい。少なくともヴェルディが示そうとしているものが、この前より一歩も後退してはいけないと思っています」
開幕2試合では不完全燃焼のパフォーマンスで連敗を喫した東京V。しかし、先月26日に行われた第3節のFC町田ゼルビア戦ではMF齋藤功佑が挙げたゴールを無失点で守り抜き、1-0の勝利。志向するハイライン・ハイプレス、ハイインテンシティのスタイルを前面に押し出した、泥臭くも躍動感あるパフォーマンスで、昨季6位躍進時の姿を取り戻した。
城福監督は2月28日にクラブハウスで行われた会見の場で、改めて町田戦を総括。追加点や、防戦一方で押し返せなかった後半最終盤の戦い方への課題を口にしながらも、チームとしてポジティブな振り返りができたと語る。
具体的な部分では得点の形、球際の勝負を信条とする町田相手に互角以上の攻防を見せたデュエルの部分を評価。
最前線に入ったFW山田剛綺がプレスのスイッチを入れ、中盤、ディフェンスラインもラインアップで呼応し、連動したプレスによって仕掛けたショートカウンターでの今季初ゴールに関しては、「我々のやろうとしていることが本当に詰まっているシーン」と手応えを語った。
「前線から最終ラインまでの連動した守備と、圧縮したエリアがあって、そこに狙いを定めたチームの守備があって、そこから後ろに下げないで、ボールを前に運んでそれを前に引き出す選手たちがいた、という意味では、我々が攻守において連動して点を取っていくというひとつの形を示してくれたなと思います」
同じく球際で優位に立てた理由についても、「なぜこの前の試合があれほどまでに我々らしいボールの奪い方ができたかというのは、前線から中盤から最終ラインまでの連動。それが繋がっているんだということをもう一度共有しました」と守備面における全体の意思統一を挙げている。
一方で、試合終了間際のDF谷口栄斗の決定的なシュートブロックを含め、決死のゴールカバーが印象的だった後半終盤の守備に関しては、「ボールプレッシャーが最良のディフェンス」と、逆にチームとしての課題を強く感じたという。
「自分たちのゴール前がスクランブルになったときに何を優先するかというのは、我々はずっと共有してきましたし、最後のシュートの場面でさえも、誰が行くのかということも含めて、ずっと痛い目に遭いながらやってきたので、それを表現できたと言えばできた」
「ただ、僕らの原則で大事なのは、ボールに行くこと。ボールにプレッシャーに行くことが最大の守備。大事なのはボールに誰が行っているか。結果として見えるのは、ゴールカバーもしているということであって、それはボールにプレッシャーに行けない人間がゴールカバーするのであって、我々が一番に最優先しなければいけないのは、ボールに行けているかどうか。不変なのはボールに行くこと。ボールプレッシャーが最大の最良のディフェンスだということは変わりないです」
大敗した鹿島アントラーズ戦から中3日で劇的な変貌を示したチーム。全体的に戦い方が整理された部分は間違いなくあったが、選手たちは森下仁志コーチの準備期間における示唆に富んだ激励を含め、メンタル面の変化が大きな理由だったと語っていた。
そのメンタルの変化について指揮官に改めて問うと、「自分がもし選手だったとしても、これは簡単なことではない」と自ら擁護の姿勢を見せつつも、「ハングリー精神」という言葉を使って以下のように説明した。
「スキルのアドリブとハードワークのアドリブ、あるいは犠牲心とか、魂のこもったプレーというのは、大体抽象的な言葉ですけど、去年で言えば、我々はこの舞台に立てることの思いがどこよりも強くなければいけないクラブだった」
「それを一言で表すとすれば、ハングリー精神だと思います。自分たちは個人にしてもチームにしてもハングリーであること。これがどのように動くか、いつ動くかというロジックと重ね合わせたときには、やはりものすごくパワーを発揮する。逆に、ハングリーさがちょっとでも欠けると難しくなる」
「2、3年前の自分の境遇とチームを取り巻く環境。去年プレーをしているときに、いくつかの大きなクラブから話があって、そういう状況のもとで、今年勝ち取った自分の周りの状況があって、これはハングリーさが欠けるのが普通。去年のようなハングリーさで、一昨年から去年にかけてのハングリーさを保て、と言っても難しい。いくら言葉で言ったからといって、これを痛い目に遭うという言い方がいいのか、本当に自分の心に心底そういうふうに思えるかどうかというのは、僕のアプローチが拙かったというのももちろんありますけど、一人の人間として、自分がもし選手だったとしても、これは簡単なことではないです」
それでも、開幕戦で敗れた清水エスパルス、鹿島というライバル。より現状への危機感を与えてくれたサポーターの存在が、チームに新たな変化をもたらしてくれたと考えている。
「この(開幕)2試合で、『いや自分たちもやっているじゃないか』と思ってやってきたところが、そうではなかったという言い方がいいのか、『もっとやらなければいけないんだ』というふうに思わせてくれた相手がいて、我々のサポーターがいて、自分たちの去年の成功体験があって、もっと去年よりもサプライズを起こしたい、もっと高いところで高いポジションで我々のサッカーをチャレンジしたいという思いが、彼らの中にまた改めて湧いてきた」
「この舞台を維持し続けるということが、どれだけ大変かということも彼らは思い知ったと思う。なのでこの前のゲームというのは、町田戦に至る日々の準備から含めて、いろんな我々の変わり得るチャンスがあったと思うし、そこのマインドが変わったと思うので、そこで得られた手応えと結果というのはすごく大きかったなと思います」
今後は町田戦で見せた姿勢・パフォーマンスをベースに、巻き返しを図る。その決意を示す上で、味スタでの開幕戦となる昨季4位のG大阪との一戦は非常に重要なものとなる。
同じ1勝2敗と厳しい船出となった対戦相手だが、「やはり(町田戦の)得点のような守備を何度も見せないと、ガンバの守備を崩すことはできないだろうなというふうに思っていますし、個の技術のレベルは高いので、じりじり下がって我々がペナの周辺で、中を閉じてゴール前で何とか守ろうとしても、おそらくボールホルダーにプレッシャーが行けなければ、いいようにやられるだろうなと思います」。「針の穴を通すようなスルーパスを持っている選手もいますし、ミドルを打てる選手もいますし、ピンポイントでクロスを合わせられる選手もいるので、ズルズルと我々が下がらないようにしなければいけないなと思います」と、昨季は2戦ともにドローだった相手のクオリティを警戒している。
その難敵相手に勝ち点3を手にするためには、FW木村勇大とFW染野唯月のダブルエースを含め、町田戦をベンチやベンチ外で過ごした選手の奮起を大きなポイントに掲げている。
「あのゲームでピッチに関わった選手が何を感じて、ピッチに関われなかった選手が何を感じるか。それがこのチームの非常に大きなポイント。当事者意識を持って、自分がそこにどういうふうに食らいついていくのか、どういうふうに入り込んでいくのか。そのためには何から始めるのか、何をやり続けるのか。試合は11人だけでは絶対できないので、これを全員が持つことが本当に大事だなと思います。基本的には中3日なので、この前多くの時間出た選手はリカバリーに費やしますけども、それ以外の選手がどう過ごすかというのが、今思いつく一番のキーになる」
「産みの苦しみではありましたけれども勝ち点3を取れたので、これは大きな自信にはなります。ただ、我々は1勝2敗で負け越していますし、自分たちが目指すものを考えれば、誰も満足してないと思うので、ここでやったベースというのをしっかりと見せたい。少なくともヴェルディが示そうとしているものが、この前より一歩も後退してはいけないと思っています」
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東京ヴェルディのFW熊取谷一星が試行錯誤が続くプロ1年目序盤戦でブレイクへの契機を探っている。 浜松開誠館高校から明治大に進学し、昨年度の関東大学サッカーリーグ戦1部ではFW中村草太(サンフレッチェ広島)とともに強力な攻撃陣を牽引してきた熊取谷。当然のことながらプロ入りへ多くの選択肢があったなか、チームメイトのDF内田陽介とともに若手の躍進光る昨季のJ1リーグ6位チームへ加入した。 その新天地ではプレシーズンの段階で上々のアピールをみせ、清水エスパルスとの開幕戦でベンチ入り。第2節の鹿島アントラーズ戦では先発でJリーグデビューを飾り、第4節のガンバ大阪戦でも後半終盤に途中出場した。 ただ、その出場2試合でインパクトを残せず、直近のリーグ2試合ではベンチ外に。さらに、YBCルヴァンカップのAC長野パルセイロ戦もベンチ外とここに来てポジション争いの序列を下げている。 明治大学での実績や昨年のレアル・ソシエダとのフレンドリーマッチ、東京Vとの練習試合での鮮烈な活躍を見てきたファン・サポーター同様に、熊取谷自身も中村や同期入団のMF新井悠太といったライバルが定位置を確保している現状に焦りや苛立ちがあることは想像に難くないが、「課題が明確なので、そこに向き合ってやっていくということが、今は大事。練習で日々意識していかないといけないなと思っています」と自身の課題や現状に真摯に向き合っている。 城福浩監督は「戦いながら悔しい思いをしながら成長していくという意味で、彼もそのプロセスにある選手」とその熊取谷の現状について説明。 「攻守においていろんな面で向き合ってくれているがゆえに、自分の足りないところというのに今はすごく意識が行っている」と、真面目に課題に取り組む選手にありがちな“壁”にぶつかっている段階にあると語る。その上でコーチングスタッフとともにサポートしつつも、自らその“壁”を乗り越えることを期待している。 「これはよくありがちですけど、課題に向き合う意識が高いですけど、自分の長所が何なのかを見逃しがちになりますし、そこへのアグレッシブさがちょっと薄れているようなプレーも見受けられる」 「そこはコーチと話しながら、常に彼の良さというものを引き出してやりながらも、試合に絡んでいけるには何を埋めていかなければいけないか。そのアプローチのバランスを我々も考えたいと思うし、彼も必死でやってくれているので、チャンスがあればしっかりピッチで表現してもらいたいなと思います」 熊取谷自身も「守備のより細かな部分のところというのは言われていますし、あとは攻撃でもっと良さを出すというところ」という自身の課題にフォーカス。「楽しめていますし、自分的にはいい感触」と語る“エクストラ”のトレーニングを含め少しずつ改善の実感を得ているという。 守備面に関しては『球際・切り替え・運動量』の3原則をテーマに掲げる明治大学出身だけに、ポジショニングや周囲との連携など細かい部分の修正が進めば、アジャストにそう多くの時間は必要としないはずだ。 攻撃面に関しても指揮官が常々語る「なにゆえにプロになれたか」という自身の長所を出しつつ、「量が一番大事ですけど、量の次に質とタイミングにもっとこだわっていかないといけない」と熊取谷自身が伸びしろと語る部分を伸ばせれば、おのずとチャンスは確実に増えていくはずだ。 ここ最近はメンタル面で少し難しい日々を過ごしていたが、今週に行われたファン・サポーターとの触れあいでは、直接の応援の声掛けや自身に対する大きな期待を実感。より強い責任感とともに新たな力を得た。 東京Vは26日、ホームタウンである多摩市の支援によって練習場として使用する、多摩市立陸上競技場使用について日頃の支援と協力に感謝し、多摩市永山の商業施設グリナード永山にて、『東京ヴェルディ選手サイン会&リヴェルングッズ販売会』を実施。 そのサイン会にはJリーグ新人研修の一環で、熊取谷と内田、新井の大卒3選手が参加。約450人を集めた盛況のイベントで、背番号25はまだまだ慣れないサインに悪戦苦闘しながらも充実した時間を過ごしたという。 「自分が思っている以上に応援してくれているというか、注目度というのは高くてびっくりしました。よりその自覚が芽生えました」と語った熊取谷は、「いつチャンスが回ってくるかわからないですけど、日々やることは変わらないと思うので、そこにフォーカスしてやっていきたい」と、ここからの連戦に向けて新たな決意を示した。 2025.03.28 13:20 Fri4
東京V新加入のMF食野壮磨がプロ1年目へ決意…「攻撃で違いを出せる自信はある」
東京ヴェルディでプロキャリアをスタートするMF食野壮磨が新天地での意気込みを語った。 昨シーズン、城福浩監督の下で明治安田生命J2リーグを3位でフィニッシュし、J1昇格プレーオフを制して16年ぶりのJ1復帰を果たした東京V。 今冬の移籍市場では大学や高校、ユースからの新卒選手、J2のライバルクラブからの補強に加え、J1のライバルクラブから若手選手の期限付き移籍と合計14名の新戦力を迎え入れた。 近年、大学生の有望選手を即戦力として活躍させている東京Vは、新シーズンに向けて国士館大学で攻守の要を担ったFW古川真人、DF山田裕翔と共に合計3名を獲得した。 そのなかで京都産業大学から加入した食野は、ガンバ大阪ユース在籍時代にガンバ大阪U-23の2019年にJ3でのプレーを経験し、2023年度の関西学生サッカーリーグ1部では主将としてチームの初優勝、リーグMVPに輝いた実績を持つ最注目選手だ。 14日の新体制発表会見を経て、15日の始動日にプロとして初のトレーニングを行った食野はプロ初日を終えた率直な感想、新天地の雰囲気について語った。 「天然芝での練習は学生時代とは全く違いますし、周りの選手も名前がすごくある選手ばかりなので、そういうところで自分がプロになったことを実感しました」 「プロになって満足するのではなく試合に出て活躍しないと意味がないと思うので、ここからのトレーニングやキャンプでしっかりとアピールして開幕から試合に出られるようにやっていきたいです」 「関西学院大学卒の選手や河村匠くんも大体大だったので、関西学生選抜とかで一緒にやっていました。練習生で来たときは(関西出身が)山田剛綺くんや河村慶人くんとかだけだったので、今は多くなったところで馴染みやすさも感じています」 大学時代の実績を考えれば、複数の選択肢も考えられたなか、加入内定時の昨年7月の時点でJ2を戦っていた東京V加入という決断については、城福監督の存在が大きな要因だったと語る。 「まずはこの環境というか選手の質、あとは城福監督の存在が大きかったです。自分のなかでは城福監督の下でやれば、もっと成長できると思っていますし、より自分の弱みを克服して長所を伸ばしてくれる監督だと考えています。その点でヴェルディを選択しました」 「『ここでやればもっとお前は成長して良い選手になれる』と城福監督から言ってもらいました。あとは強化部の方からも自分の長所を評価していただいたので、やっぱりその長所と課題に向き合ってそこを伸ばしてくれるという感覚を得られたので、そこがひとつ決め手でした」 「加入内定の段階ではJ2でしたが、最終的にJ1で試合に出ることが目標だったので、非常にポジティブな気持ちです。今年からJ1で戦うというところでしっかりと試合に出て、自分は海外や日本代表を目標にしているのでよりステップアップしていきたい。ここで活躍することでより高みに近づくと考えていますし、ポジティブに捉えています」 プロとして臨む初めてのシーズンに向けては「違いを出せる」と自信を示す攻撃面での貢献に加え、課題として挙げる守備面の強度をできるだけ早い段階で改善し、チームの勝利に貢献したいと考えている。 「攻撃のところでゴールに直結するプレーでは違いを出したいと思います。そこにプラスして守備のところは強く求められると思うので、そこでチームとしてのやり方や自分自身の強度をもっと高めていかないといけないです。攻撃では違いを出せる自信はあるので、そういうところはもっと伸ばしていきたいです」 「1.5列目であったりサイドでのプレーを想定しています。ただ、自分はドリブルで仕掛けるタイプではないですが、自分のところで間でボールを受けながら前線に絡んでいくスタイルはサイドでもトップ下でもできると思うので、よりゴールに近い位置でプレーしたいと思っています」 「J1なのですごく厳しい戦いになっていくと思いますが、そのなかで自分もしっかりとチームの力になって貢献したいです」 また、ガンバ大阪でプレーする3歳上の兄であるFW食野亮太郎については、「あまりサッカーの話はしない」としながらも、兄弟としてJ1での初対決を楽しみにしているという。 「正月はもちろん会いましたが、あまりサッカーの話はしていません。自分は甥っ子とばかり遊んでました。兄貴とはあまりサッカーの話はしません、もちろんヴェルディに加入が決まったときには連絡し、『良いチームだな』って言ってもらえました。J1昇格が決まったときも、『一緒に戦えるな』と言われました」 先日、東京Vは2024シーズンから森下仁志氏のコーチ就任を発表。同氏は以前にガンバ大阪U-23の監督を務めており、食野は新天地で恩師と思わぬ形で再会することに。今回の再会に関しては同じく指導を受けた兄と共に自身にとってもサプライズだったが、「サッカー感」を変えてくれた指導者との再共闘は心強いものだと語った。 「高3の1月から8月ぐらいまでの期間に自分は(ガンバ大阪)U-23にいたので、そのときに指導してもらいました。その半年の期間に自分のサッカー感が変わったというか、本当に自分が一番成長した。メンタル的にもプレーヤーとしても本当に成長させてもらった人なので、すごく熱いですし愛情のある方です。まさかまさかここで一緒にやるとは思っていなかったので、すごく縁を感じます。そこは兄貴ともすごい縁だなと話をしましたし、僕からすると心強いですしありがたい感じです」 2024.01.16 20:00 Tue5
「強いヴェルディを取り戻せれば…」、京都から紆余曲折の末に東京V加入の木村勇大、山田楓喜が意気込み
京都サンガF.C.から東京ヴェルディに期限付き移籍で加入したFW木村勇大、MF山田楓喜が新天地での意気込みを語った。 昨シーズン、城福浩監督の下で明治安田生命J2リーグを3位でフィニッシュし、J1昇格プレーオフを制して16年ぶりのJ1復帰を果たした東京V。 今冬の移籍市場では大学や高校、ユースからの新卒選手、J2のライバルクラブからの補強に加え、J1のライバルクラブから若手選手の期限付き移籍と合計14名の新戦力を迎え入れた。 そのなかで京都からは共にパリ・オリンピック世代で、U-23日本代表招集歴もある木村、山田と2人のアタッカーが加わることになった。 かつて東京ヴェルディジュニアに在籍し、関西学院大学在籍時にも練習参加していた木村に加え、山田も昨夏の段階でクラブ強化部が獲得に動いていたなか、紆余曲折を経ての加入が実現した。 加入決定時のリリースで「ただいまの感情が強い」と語っていた木村は、約10年ぶりに実現した“古巣”への帰還への思いを語る。 「ジュニアにいたこともそうですが、大学のときも一番早い段階からずっと声をかけていただきましたし、そういう意味ですごく思い入れがあります。あのときは京都がJ1に上がったタイミングで、自分としてJ1でやりたいと考えての決断でした。ただ、ずっと恩は感じていましたし、今回また声をかけてもらったところでヴェルディしかないと思いました」 「昔からヴェルディはうまいイメージが強くて綺麗に崩して勝つというのが、自分が小さいときに見ていた時代には信念のように感じていました。そういう意味ですごく大好きなサッカーでしたし、城福監督が就任してからはすごく良い意味でチェンジしたと思いますし、うまいながらもしっかりと戦ってという感じです。自分が今まで見ていたときはうまいけど戦えずに最後勝てないとか、最後に失点してしまうという感じでずっとJ2にいたイメージだったので、すごく良い方向に変わっていると思っています」 「ずっと近い距離にトップの選手がいて、それを毎日見ている感覚だったので、それが逆の立場になるという実感はないですが、すごく細かいところまで小さいながらも目に付く部分はありました。プレーはもちろんそれ以外の行動のところでも手本というか、尊敬できるような選手になれるように頑張りたいです。昨日(13日)は初めてクラブハウスに行きましたが、何も変わっていないなという懐かしい気持ちでした」 現在のトップチームには関西学院大学の同期であるFW山田剛綺に加え、ジュニア時代のチームメイトであるMF森田晃樹、MF綱島悠斗の2選手が在籍。木村は16年ぶりの昇格に導いた主将を「変わらずに不愛想な感じ(笑)」とイジリつつ、元チームメイトとの共闘を心待ちにしている。 「関東に来たときにはちょくちょくと会っていました。晃樹とは自分が大学生で練習参加していたときに車に乗せてもらったりしました。悠斗は大学時代に試合をすることはなかったですが、会場で会う機会はあったのでしゃべったりしていました」 「(山田剛綺とは)大学でずっと2人で出たりすることが多かったですし、ポジション的に争いながらも出ることが多かったので、すごく信頼している選手です。個人的に連絡も取り合っている選手なので、また一緒に試合に出られれば、個人的に嬉しいです」 「(森田は)昔からめちゃくちゃうまかったですし、そういう意味で信頼していました。いろいろあったとは思いますが、いまこうやってチームを引っ張っていることはすごいことだと思いますし、そういう選手を助けられればと思います」 一方、京都のアカデミー育ちで初の移籍を決断した山田は、今年にパリ五輪を控え、将来的な海外移籍を視野に入れたなかで自身の力を最も活かせる場所としてヴェルディ行きを決断した。 「これから生きていくなかで同じチームでプレーし続けるという考えは自分のなかではなかったことなので、もっともっとステップアップして今年はオリンピックもあるので、それを経て海外に行きたいという思いもあります。自分が一番活かせて活かせられる、そういうチームを選びました。京都から海外へという考えももちろんありましたが、自分は向こうに行くだけの結果も出せていないですし、もっと日本で結果を出しながらやっていかないと考えていたなか、今年J1に上がったチームで一番勢いがあるチームだと思っていますし、そこで自分が一緒にJ1で旋風というか、一番勢いを見せられるチームだと思っているので、そこに魅力を感じて来た感じもあります」 「(オリンピックイヤーでの移籍に)迷いはなかったです。去年の夏から話をもらっていたなかでそれを断ってしまいましたが、またこうやって声をかけてもらったのでこっちで挑戦してみようと思ったのと、オリンピックはあまり意識せずにという感じでした」 「自分自身初めての移籍なので楽しみな部分が多いです。(ヴェルディを勝たせますとのコメントは)自信がないとこういう発言はできないと思うので、自分に自信を持っているからこそこうやって移籍してきましたし、勝たせる準備はしてきているので、自分を出していきたい」 あくまで一人のプロフェッショナルとしての決断と語った一方、昨夏にオファーを受けたこともあり、昨シーズン終盤のヴェルディの戦いは気になっていたという。とりわけ、J1昇格が懸かったプレーオフはファン目線で観戦していた。 「試合はちょくちょく見ていましたし、それこそプレーオフの試合は一人のファンとしてというか、テレビの前で応援しながら見ていました。ヴェルディを応援していました。(笑)」 かつてJ1の舞台で主役を担った当時のことは分からないとしながらも、ヴェルディの伝統の重みを理解する京都からのローンプレーヤー2人は、久々のJ1の舞台に臨む新生ヴェルディの一員として新たな歴史を築くという決意を示す。 アカデミー在籍歴のある木村は「自分がいたころはずっとJ2で戦っていたので、J1を戦っていたころのヴェルディのことはよく分からないです。ただ、父がサッカー好きで昔のヴェルディは強かったということは小学生でジュニアに加入するころに聞かされていました。また、強いヴェルディを取り戻せればと思います」と、名門復活への思いを語った。 一方、山田は「京都から来た選手2人でこのチームを勝たせようと話していました」とエピソードを明かした木村同様に、「ヴェルディがどれだけすごい熱量でどういうものを築き上げてきたかは少しは分かっているつもりなので、そこに自分がひとつ上乗せして築き上げれればと思います」と意気込みを語った。 2024.01.16 19:15 Tue東京ヴェルディの人気記事ランキング
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2025シーズンのホームグロウン制度、14クラブが不遵守も罰則なし…最多はFC東京の15名
Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue2
Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円
Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue3
東京V、バスケス・バイロンの異例の移籍経緯を説明…
J2リーグの上位2チームの間で実現したシーズン途中の異例の移籍を受け、東京ヴェルディが経緯を明かした。 FC町田ゼルビアは6日、東京ヴェルディからチリ人MFバスケス・バイロン(23)を完全移籍で獲得したことを発表。 現在、両クラブは勝ち点10差が付いているものの、町田が首位、東京Vが2位と自動昇格、優勝争いを繰り広げている。さらに、同じ東京を本拠地とするローカルライバルの間柄ということもあり、シーズン途中のライバルチームへの移籍は衝撃をもって伝えられた。 6日の移籍決定後に新天地での加入会見に臨んだバスケス・バイロンは、移籍リリース時のコメント同様に「批判されるのもわかった上での決断」と、大きな覚悟をもっての移籍だったとコメント。それでも、恩師である黒田剛監督の元でのプレーを熱望し、町田行きを決断した。 一方、ライバルに主力を引き抜かれる形となった東京Vは移籍発表翌日となった7日、江尻篤彦強化部長がクラブハウスで報道陣の囲み取材に応じ、交渉の詳細に関する言及は避けながらも移籍の経緯を説明。 クラブとしては契約延長交渉を含め、全力で慰留に努めながらも、最終的には選手自身の強い意向によって移籍を認めざるを得なかったとしている。 「我々にとって欠かせない選手でした。1カ月プラスアルファ前から彼との契約の更新というのは当然進めていました。そういった中で最終的に今回のような形となりました」 「今まで巻き直し(延長交渉)は年度末にやっていたと思いますが、この時期に巻き直しをちゃんとやって、残さなければいけないというのは、今までのヴェルディではなかったことだと思います。去年お金を作ったぶん、早い段階でそういったことをやっていくことは自分の仕事だと思っていました」 「そういった中、(自分たちが)早く動けば、(他クラブから)早く動きがくるというのはしょうがないことです」 「当然、ある程度のお金を彼が置いていってくれました。そのへんは抜かりなく自分も仕事をしているつもりです」 「(延長オファーを拒否され、他クラブからのオファーが来て違約金を払われての移籍という形か)そういう流れでした」 「彼も彼で悩み抜いた結果だと思いますし、僕らも個人的に彼と話を重ねて、最終的に彼が決めた決断でした。ただ、クラブは指をくわえて見ているような状況ではなく、クラブとしてやれることを全力でやった結果、こうなってしまったことは致し方ないというところです」 また、9日に新国立競技場で行われる『東京クラシック』を間近に控える中での移籍発表に関しては、様々な要素が絡み合った上での偶然だったという。 「1カ月前のそういったところから始めていて、町田さんのいろんな狙いがあるとは思いますが、それを含めてのJ1昇格への戦いだと捉えています。J1昇格にはクラブ力が問われる。現場だけでなくクラブの力が当然問われます。そういう戦いのステージに、万年中位のチームが上がったということは、それだけの戦いをしている。現状の上位のチームと戦うということはピッチだけではない。そこをチーム全体で認識してやっていける機会なのかなと思います。そういう舞台で戦っていることを私も監督含めた現場、クラブ側もわかってJ1昇格に向けて戦っていかないと良い形にはなりません」 「こういったタイミングになったことに関しては、彼と真剣に我々が向き合って話し合った結果がこのときになってしまったというだけで、意図してやっているわけではないです」 主力の穴埋めに関しては名古屋グランパスから育成型期限付き移籍で獲得したMF甲田英將らを含めた現有戦力の台頭を促しつつも、クラブとして新戦力補強に動くことを認めている。 「それは当然です。今年は(J1昇格の)チャンスがあると思っています。そこに向けて全力投球していきたいと思っています。(伸びしろ十分の若手選手が)補強しなくても自分たちがいるというような形が一番です。ただ、それを指をくわえて待つわけではなく、強化部としてそこに適する選手を取っていくという考えではいます」 「ただ、間違ってもバカげた補強というか、端的に言えば多くのお金が必要となる補強をするつもりは明確にありません。あくまでクラブに合った形でないと、それ以後のことに関して上がっても上がれなくても大変になりますし、そこは10年、20年とヴェルディがやっていく上で重要なことだと考えています」 また、現場を預かる城福浩監督も同日に行われた記者会見、その後の囲み取材で今回の移籍に言及。「サッカーの世界ではよくあること」、「弱肉強食の世界」と前置きしながらも、百戦錬磨の指揮官にとっても今回の移籍は前例がないものだと感じている。 「“強奪”という言い方が適切かはわかりませんが、我々の目からそのように映ることはサッカーの世界ではよくあることです」 「ただし、サッカー先進国やサッカー先進国に近づこうとしている国のリーグでシーズン途中に、このような順位でこういった移籍が実現した例がはたしてほかにあるのであれば、聞かせてほしいというふうに思っています。シーズン中にこういう2位から1位に主力が行くというのが、こういうことが成立するのか。自分が知り得る限りでは聞いたことがないです」 さらに、クラブ同様に1カ月以上の期間を通じて何度となく対話を重ねて慰留を図ったという。その中で「これ以上は話せない」と慎重に言葉を選びつつも、起用の可否を含めて難しいチーム状況の中で指揮官として繊細な対応を行っていたことを明かした。 「彼とは話しすぎるぐらい話しました。もちろん条件というのはサッカー選手にとって重要なものです。20年も30年もサッカー選手を続けていくのは難しい。あとは個人でバックボーンが異なります。その部分は無視できないです」 「ひとつは彼がそういう選択肢を得た事実があったこと。そこで条件がはね上がったとするのであれば、それは彼が勝ち取ったものです。そこを否定することはありません」 「あとは手段を選ばずにJ1昇格を考えたとき、今回のような向こうの手段が意表というものではありません。僕らはそういった部分も含めて昇格を争っています。ただ。ピッチの上で90分、戦術や選手交代がどうのという部分だけで戦っているわけではない」 「何がなんでも昇格しようとしているチームが何チームもあります。これほどインパクトがある補強がこれからあるかはわかりませんが、そのチームの戦力をもぎ取れば二乗倍の補強になるという思考があってしかるべきというほど、みんなが是が非でも昇格したい。そういう世界だと思います」 「この1カ月はこの騒動にチームが巻き込まれないようにすることにかなり努力しました。おそらく選手は僕らが言わなくても、どんな混沌とした状況かというのは、この1カ月感じながらやっていました」 「僕らは起用するしないの判断も含めて考えていました。それはなぜかと言えば、行くか残るのかわからなかったからです。行くか残るかわからない状況でどういう準備をしてという部分は、少なくともチームに影響がないという部分で自分が努力する。今はその努力をしなくていいという部分でスッキリしていますし、個人的には間違いなくプラスです」 「(残留の可能性に賭けていた部分は?)僕らが賭けていたというか、(選手本人が)ファイナルアンサーしたら僕らはどうしようもないです。それにものすごい差があろうがなかろうかというところです」 「誰よりも1人いなくなったことで、チームが沈んだと言われたくないのは我々当事者です。それをプラスにできると確信しています」 2023.07.07 17:10 Fri4
