南葛SCvs東京23FCは東京23FCが首位を堅持/六川亨の日本サッカーの歩み

2024.06.26 13:30 Wed
先週日曜の23日は味の素フィールド西が丘で開催された関東サッカーリーグ1部、4位の南葛SCと首位の東京23FCの試合を取材した。3勝1分け2敗の勝点10の南葛SCにとって、5勝1敗の勝点15の東京23FCとの差を詰めるには何が何でも勝点3が必要だった。

しかし前半40分に今野泰幸のバックパスをカットされ、先制点を献上してしまう。後半を迎えるにあたり風間八宏監督は3人を同時に交代させると南葛SCが押し込む時間が続く。そして12分、交代出場のドリブラー楠神順平の左クロスをエースの大前元紀が右足ボレーシュートで突き刺して同点に追いついた。

ところが東京23FCはFKとCKから追加点を奪って南葛SCを突き放す(トータルスコアは1-4)。攻撃から守備への切り替えの早さ、5BKにして強度の高い守備、そしてタテへの速い攻撃はJ1で旋風を巻き起こしている町田を彷彿させるものがある。
ただ、試合後の風間監督は「まだまだ技術が足りない」と厳しい注文をつける。風間スタイルだと足元から足元へパスをつないでくるので、対戦相手からすればパスカットからのカウンターを狙ってくるのは常道となる。そこで風間監督は「味方ばかり見て、敵を見ていない」と相手の狙いを察知する重要性を指摘した。

まだ今シーズンから監督に就任したばかりなので、チームも発展途上といったところ。この日の敗戦で5位に後退したが、シーズン中盤はどこまで進化しているのかも楽しみである。
ちなみに関東サッカーリーグ1部は普段は人工芝での試合が多いが、もしもJFLに昇格した場合は天然芝の試合会場が必要になる。クリアソン新宿も関東サッカーリーグ1部にいた時代はアミノバイタル·スタジアムで試合をしていたが、JFLに昇格後は味の素フィールド西が丘や国立競技場をホームに使用している。

そこで将来的にJFL昇格を目指しているチームは、実績作りとして1チーム2試合ほど、味の素フィールド西が丘でのホームゲーム開催が認められている。その際は有料試合となり、キッチンカーも出店していた。

次回、南葛SCが味の素フィールド西が丘で試合をするのは7月14日(日)17時30分から、現在3位のジョイフル本田つくばFC戦だ。こちらも有料試合となっている。

風間八宏の関連記事

26年北中米W杯のオセアニア地区予選の決勝が24日に行われ、ニュージーランドがニューカレドニアを3-0で破り、2010年南アフリカ大会以来16年ぶり3回目となるW杯出場を決めた。オセアニア地区は長らくオーストラリアが盟主を務めてきた。彼らがアジア地区に転籍してからも、オセアニア地区に与えられたW杯の出場権は0.5枠。こ 2025.03.25 16:30 Tue
ジェフユナイテッド千葉は8日、MF風間宏矢(31)との契約更新を発表した。 風間は元日本代表MFの風間八宏氏の次男としても知られ、2012年に父が率いていた川崎フロンターレでJリーグデビュー。その後は大分トリニータ、FC岐阜、FC琉球でプレーした。 2022年に千葉へ移籍。3年目の今シーズンは明治安田J2リ 2024.12.08 13:55 Sun
そりゃ物事には始まりがあるんだから終わりもあるんですよ。ってのは分かってるんですけどね。残り5試合、鬼木達監督には頑張ってもらおうじゃありませんか。前任者の風間八宏監督から引き継いだのが2017年。そこまでにできた「止める・蹴る」のベースを生かしつつ、「守る」を加えていきなり成績を出しました。 2017年:リーグ 2024.10.18 12:15 Fri
J1リーグは7月20、21日の第24節を終了後、約3週間のサマーブレイクに入った。とはいえブライトン、スパーズ、ニューカッスルといったプレミア勢に加え、ランスやシュツットガルトといった海外の有名クラブとの親善試合が数多く組まれている。果たしてどこまで観客が訪れるのか興味深いが、Jクラブにとっても強豪チームとの真剣勝負は 2024.07.22 18:40 Mon

南葛SCの関連記事

セレッソ大阪は25日、FW木下慎之輔(20)が関東サッカーリーグ1部の南葛SCに期限付き移籍することを発表した。移籍期間は2025年2月1日~2026年1月31日までとなる。 木下はC大阪の育成から昇格2年目のストライカーで、今季開幕後の4月からガイナーレ鳥取に期限付き移籍。だが、明治安田J3リーグで2試合の途中 2024.12.25 13:30 Wed
ガイナーレ鳥取は23日、岡野雅行代表取締役兼ゼネラルマネージャー(GM)の退任を発表。岡野氏は関東1部・南葛SCで職務に就くとのことで、26日に記者会見を実施するという。 元日本代表FWで、1997年“ジョホールバルの歓喜”の立役者となった岡野氏。現役最後の5年間をJFL・J2時代の鳥取でプレーしたなか、引退後す 2024.12.23 16:21 Mon
川崎フロンターレは20日、稲本潤一氏(45)、狩野健太氏(38)が育成部コーチ就任に就任したことを発表した。 1997年にガンバ大阪のユースからトップチームに昇格した稲本氏は、アーセン・ヴェンゲル氏が率いるアーセナルやフルアムやWBA、カーディフ・シティ、ガラタサライ、フランクフルト、スタッド・レンヌを渡り歩き、 2024.12.20 12:30 Fri
関東サッカーリーグ1部の南葛SCは4日、元日本代表MF稲本潤一(45)の現役引退を発表した。 稲本は1997年にガンバ大阪のユースからトップチームに上がり、プロの世界に。17歳6カ月でのJリーグデビューに黄金世代と評される一員として1999年のワールドユース準優勝と着実にキャリアを紡ぎ、2001年にアーセン・ヴェ 2024.12.04 12:39 Wed
関東サッカーリーグ1部に所属する南葛SCは5日、DF下平匠(36)、MF秋山大地(30)、MF楠神順平(37)、FW森山翔介(25)の4選手の現役引退を発表した。 下平はガンバ大阪の下部組織出身。MF倉田秋らと共にトップチームに昇格すると、1年目から出番を掴む。その後レギュラーとなるも、DF藤春廣輝(FC琉球)に 2024.11.05 17:40 Tue

地域リーグの関連記事

FC琉球は14日、2024シーズン限りで契約満了となっていたDF鍵山慶司(25)が、関西サッカーリーグ1部のFC BASARA HYOGOへ完全移籍することを発表した。 鍵山はFC東京U-15深川出身で、青森山田高校を経て東洋大学に進学。その後は関西サッカーリーグ1部(現在は2部)のおこしやす京都ACでプレーした 2025.03.14 13:50 Fri
ヴィッセル神戸は10日、昨シーズン限りで退団したMF中坂勇哉(27)が関西サッカーリーグ1部のFC BASARA HYOGOに加入すると発表した。 中坂は徳島県出身で、神戸のU-15、U-18と過ごし2016年にトップチームに昇格。スペインのペララーダへの期限付き移籍を経験。2019年に復帰すると、シーズン途中か 2025.03.10 11:30 Mon
ファジアーノ岡山は3日、2024シーズン限りで退団したMF髙橋諒(31)が神奈川県1部リーグの鎌倉インターナショナルFCに完全移籍することを発表した。 髙橋は群馬県出身で、国見中学校から国見高校、明治大学へと進学。2016年に名古屋グランパスに加入し、プロキャリアをスタートさせた。 その後、湘南ベルマーレへ 2025.03.03 12:20 Mon
大分トリニータは28日、DF小野俊輔(19)が北信越フットボールリーグ1部の富山新庄クラブへ育成型期限付き移籍することを発表した。 期限付き移籍期間は 2025年9月30日までとなる。 小野はU-15から大分の下部組織に所属。トップチーム昇格を果たすも、ここまでは公式戦の出番はなかった。 小野は移籍先 2025.02.28 12:35 Fri
高知ユナイテッドSCは19日、2024シーズン限りで退団したFW原田烈志(24)が、中国リーグのベルガロッソいわみに加入することを発表した。 原田は大阪府出身で、ガンバ大阪の下部組織出身。ジュニアユース、ユースと昇格。京都産業大学へと進学していた。 2023シーズンに高知へ入団すると、1年目はJFLで4試合 2025.02.19 10:35 Wed

記事をさがす

風間八宏の人気記事ランキング

1

ニュージーランドが16年ぶりにW杯の出場権を獲得/六川亨の日本サッカーの歩み

26年北中米W杯のオセアニア地区予選の決勝が24日に行われ、ニュージーランドがニューカレドニアを3-0で破り、2010年南アフリカ大会以来16年ぶり3回目となるW杯出場を決めた。オセアニア地区は長らくオーストラリアが盟主を務めてきた。彼らがアジア地区に転籍してからも、オセアニア地区に与えられたW杯の出場権は0.5枠。このためニュージーランドは地区予選プレーオフで敗れて本大会への道を閉ざされてきた。 しかし来夏のW杯では参加国が32から48に増えたため、オセアニア地区の出場も1.5枠に広がり、優勝国にはストレートで本大会に出場できることになった。ニュージーランドはグループリーグでタヒチに3-0、バヌアツに8-1、サモアにも8-0と圧勝して突破すると、準決勝でもフィジーを7-0で退け、決勝でも危なげない試合運びで完勝して本大会への出場権を獲得した。 ニュージーランドといえばラグビーを思い浮かべるファンも多いだろう。しかし82年スペイン大会予選では1次リーグでオーストラリア(2位)を退けて代表決定リーグに進出。代表決定リーグではクゥートと中国が首位争いを演じていたが、ニュージーランドはサウジアラビアを5-0で破ったことで同勝点ながら得失点差で中国を上回ってW杯初出場を決めた。オセアニア地区の代表がW杯本大会に出場するのは、74年西ドイツ大会のオーストラリア以来2度目の快挙だった。 ちなみに当時の日本は、渡辺正監督の突然の退任に伴い強化本部長だった川淵三郎が監督を兼任。川淵監督はW杯よりロス五輪出場を目指して25歳以上の選手を代表から外す思い切った策をとった。このためスペインW杯アジア予選には19歳の都並敏史や戸塚哲也、風間八宏らフレッシュな顔ぶれが揃った。 しかし1958年にFIFAを脱退していた中国が78年にFIFAに復帰し、第二次世界大戦後で初となるW杯アジア予選に参加。日本はマカオに3-0で勝ったものの中国に0-1で敗れて1次リーグでの敗退を余儀なくされた。 ニュージーランドはラグビーに押されてサッカーの知名度は低いものの、けしてサッカー後進国ではなかった。W杯予選から2年後の84年ロス五輪アジア2次予選で対戦した森ジャパンは、アウェーでFW原博実のゴールで先制したものの、後半に3連続ゴールを許し1-3で完敗した。ホームでの試合でも、後半立ち上がりに1点を奪われ、これが決勝点となって2戦2敗となった。 83年10月7日に国立競技場で開催されたホームでの試合を取材したが、ニュージーランドに特別圧倒されたわけでもない。ただし彼らのキックは正確で力強く、ロングボールを多用したフィジカル・サッカーに日本は手も足も出なかった。当時としては、「やはりW杯に出たチームなのだから、日本は勝てなくても仕方がない」という諦めの境地だったことを覚えている。 しかしFIFAの配信するストリーミング映像で昨日の試合を見ると、ニューカレドニアとの力の差はもちろんだが、やはり洗練されたパス回しに加え、空中戦は相変わらず彼らのストロングポイントだった。後半6分のアディショナルタイムは相手の戦意喪失とスタミナ切れもあって、ほとんどボールを支配して時計の針を進めた。やはりオセアニア地区では図抜けた存在であり、前回カタール大会の予選でもプレーオフに進出したことはフロックではなかった。ようだ。 昔話のついでに紹介すると、ロス五輪2次予選の日本は台湾と1勝1分け(いまでは信じられないだろうが)、ニュージーランドには2敗の勝点3(当時の1勝は勝点2)で終了。このままでは予選敗退だったが、最終戦でニュージーランドが台湾とドローに終わったため2位で最終予選に進出した。 ところがシンガポールでの最終予選では、それまで無敗を誇っていたタイに2-5と大敗。若きエースFWピヤポンにハットトリックを許して守備陣が崩壊した。続くマレーシア、イラク、カタールにも1-2で敗れ、4戦全敗でロス五輪出場は幻と消えた。 ニュージーランドには、今シーズンのプレミアリーグで旋風を巻き起こしているノッティンガム・フォレストのFWクリス・ウッドがいるが、FIFAランクは現在89位。このため組分け抽選会ではポット4に入るのが確実だ。開催国カナダ、そしてニュージーランドと同じ組に入れたら、グループリーグ突破もかなり楽になるはずだが、こちらは「神のみぞ知る」といったところだろう。 <span class="paragraph-title">【動画】オセアニア代表が決定! ニューカレドニアvsニュージーランド</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="ruEmqF_xikg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.03.25 16:30 Tue
2

名古屋決断…風間八宏監督を解任、後任にマッシモ・フィッカデンティ氏

名古屋グランパスは23日、風間八宏監督(57)の退任を発表した。風間監督とは本日付けで契約解除。後任はイタリア人指導者のマッシモ・フィッカデンティ氏(51)に決まり、本日のトレーニングからチームの指揮を執るという。 風間監督は、2017年から当時J2だった名古屋の監督に就任。1年でJ1復帰に導いたが、元ブラジル代表FWジョーら大型補強で戦力アップに成功した昇格初年度は、15位に終わった。今年も夏の補強を含めて複数の実力者を獲得したが、5月中旬から10試合連続勝ちなしが続くなど安定感を欠いた戦いを露呈。4戦連続未勝利中の現在もここまで参入プレーオフ圏16位のサガン鳥栖と勝ち点4差の11位につけ、予断を許さない状況だ。 後任となるマッシモ・フィッカデンティ氏は、守備戦術に定評のある指揮官で、かつてFC東京や鳥栖の監督を歴任。DF丸山祐市やDF太田宏介、MF米本拓司にとってFC東京監督時代の恩師であり、DF吉田豊にとっても鳥栖監督時代に指導を受けた指揮官との再会となる。J1ワースト5位の40失点を記録する名古屋は残り8試合のタイミングで攻撃サッカーを標ぼうする風間監督から180度の方向転換を決断した格好だ。就任を受け、こうコメントしている。 「このたび名古屋グランパスの監督としてチームを指揮する機会をいただいたことは大変光栄なことです。関係者の皆さまに感謝を申し上げます。攻守一体の攻撃サッカーで、したたかに勝利を追い求め試合の中で起こりうるあらゆる状況に対応できる、そして最後まで戦い抜くスピリットを持ち合わせたチームを作ります。グランパスサポーターの皆様と多くの勝利を共に喜びあえることを願っています」 また、シーズン終盤の監督交代決行を受け、名古屋の代表取締役社長を務める小西工己氏は、次のようにコメント。風間監督に対する感謝を綴り、新体制での巻き返しを誓った。 「風間監督には、クラブ史上初めてのJ2降格を受け、クラブが生まれ変わるべくスタートを切った2017シーズンに監督に就任していただきました」 「『攻守一体の攻撃サッカー』を掲げ、『技術』で相手を圧倒できるチームを創り上げるべく、熱心に指導にあたっていただき、私自身もチームの進化と新しい名古屋の風を肌で感じてきました。風間監督には、2年半に渡り、これからクラブが目指すべきスタイルの礎を築いていただき大変感謝しています」 「名古屋グランパスは、これからも日々進化を続け、ファミリーの皆さまと喜びあえる"時間(とき)"を共有できるよう残り8試合を全力で闘い抜きますので、最後までご声援よろしくお願いいたします」 その名古屋は28日に行われる次節、5位につけるサンフレッチェ広島のホームに乗り込む。 2019.09.23 12:10 Mon

南葛SCの人気記事ランキング

1

町田の黒田監督と南葛SCの風間監督/六川亨の日本サッカーの歩み

J1リーグは7月20、21日の第24節を終了後、約3週間のサマーブレイクに入った。とはいえブライトン、スパーズ、ニューカッスルといったプレミア勢に加え、ランスやシュツットガルトといった海外の有名クラブとの親善試合が数多く組まれている。果たしてどこまで観客が訪れるのか興味深いが、Jクラブにとっても強豪チームとの真剣勝負はゲーム勘とゲーム体力を維持しつつ、若手選手を積極的に起用して選手層を底上げするなどのメリットがあるのだろう。 さて20日の町田対横浜FM戦は、監督交代のあった横浜FMが前半に2点をリードして、町田の反撃を後半の1点に抑えて連勝した。町田にすれば7試合ぶりの黒星だったが、これまで懸念されたことを横浜FMのジョン・ハッチソン監督は巧みに利用した印象が強い。 町田は前線から労を惜しまない強度な守備と、素早い攻守の切り替えからのカウンターを武器に勝点を積み重ねてきた。しかし夏場にもそうしたサッカーを90分間持続できるかどうか疑問視されていた。そんな町田に対し、横浜FMは前からプレスを掛けずにリトリートして守備を固め、マイボールになっても攻め急ぐことはせず、時間をかけてパスを回した。 町田のプレスを受けるとためらうことなくバックパスを選択。CB上島拓巳とエドゥアルド、そしてGK飯倉大樹の3人でパスを回しつつ、ダブルボランチの喜田拓也と渡辺皓太が気の利いたポジショニングでパスを引き出した。それでも無理はせず、プレスを受けると迷わず最終ラインまで戻して攻撃をリセットし直した。 マイボールを続けている限り、失点のリスクはない。そしてパスを回していれば、町田の選手の体力を消耗させることができる。唯一、攻撃の突破口となったのは前節の鹿島戦(4-1)でスタメンに復帰したエウベルで、彼のカットインからの展開や、左SB加藤蓮の攻撃参加からのクロスだった。 そしてこの2人で決定的なチャンスを作り出す。前半30分にエウベルがカットインからシュートを放つと下田北斗のハンドを誘ってPKを獲得。これをアンデルソン・ロペスが右サイドに流し込んで先制する。さらに43分、エウベルのタテパスに走り込んだ加藤蓮のクロスを天野純が押し込んで2点のリード。そして町田には1本のシュートも許さなかった。 ところが後半を迎え、黒田剛監督はバスケス・バイロンを左FWに、湘南から獲得した杉岡大暉を左SBに投入すると町田はサイド攻撃から攻勢を強めた。後半8分、バスケス・バイロンのカットインからのシュートはGK飯倉のファインセーブに防がれたが、40分に左スローインを短くつなぎ、下田がライナー性のアーリークロスを入れると、ミッチェル・デュークが頭で叩き込んで1点を返した。 ただ、町田の反撃もここまでで、終盤のCKのチャンスにGK谷晃生も攻撃参加したものの実ることはなく、シーズン5敗目を喫した。 結果的に横浜FMのゲームプランが奏功したが、町田にもエクスキューズがある。両チームは第18節で対戦し、この時は町田が3-1で勝っていた。この時との違いを聞かれた黒田監督は「マリノスさんはダブルボランチで2シャドーに変えてきた。天野も補強した。町田は藤尾が抜け、平河も移籍、オ・セフンも出場停止なので、前回対戦と単純に比較できない」と苦しい台所事情を明かした。 それでも翌日のスポーツ紙には相馬勇紀の移籍が報道されるあたり、平河の海外移籍を見込んで獲得に動いていたのだろう。フロントの素早い動きと黒田監督の決断の早さは賞賛せざるを得ない。 翌日は味の素フィールド西が丘での関東サッカーリーグ1部、東京ユナイテッド対南葛SC戦を取材した。試合は後半アディショナルタイムの大前元紀の右FKから加藤政哉がヘッドで決勝点を決めて南葛が競り勝った。南葛の試合を取材するのは6月23日以来、約1カ月ぶりだが、当時と比べるとパスサッカーの質が格段と進歩していた。 まだ相手を剥がすレベルではないが、お互いの距離間を短くして1タッチ、2タッチのパス交換で攻撃を組み立てようとしていた。試合後、風間八宏監督に「緩急の急のパスが少ないのはパスミスを怖がっているからですか」と質問したところ、「まだそのレベルに達していませんよ」と笑われてしまった。 「練習はミィーティングだけ。その後の自主トレでお互いに意思の疎通を図って技術レベルを上げていく」というスタイルは筑波大の監督時代と変わらない。それでも目に見えて進化しているのだから、この指導スタイルによる成果も驚くばかりだ。 2024.07.22 18:40 Mon

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly