16年ぶりJ1昇格の東京Vで現役引退の奈良輪雄太、「本当に幸せなサッカー人生だった…」

2023.12.11 20:23 Mon
今季限りで現役引退を決断した奈良輪雄太
©超ワールドサッカー
今季限りで現役引退を決断した奈良輪雄太
今シーズン限りで現役引退となった東京ヴェルディのMF奈良輪雄太(36)が、スパイクを脱ぐ決断に至った経緯、自身最後のクラブとなった東京Vへの想いを語った。

奈良輪は横浜F・マリノスの下部組織出身で、筑波大学からJFLのSAGAWA SHIGA FCへ加入。3シーズンを過ごすと、2013年に古巣の横浜FMに完全移籍で加入した。横浜FMでも3シーズンを過ごすと、2016年には湘南ベルマーレに完全移籍。2018年には期限付き移籍で、2019年からは完全移籍し、東京Vでプレー。

ウイングバックやサイドバックなどサイドのスペシャリストとして活躍。近年は度重なる負傷に悩まされ、今季はレギュラーシーズンの出場は17試合にとどまったが、勝負所を見極めた安定した守備と献身性によって昇格プレーオフ準決勝の千葉戦を含め終盤のクローザー役としてさすがの仕事を見せ、16年ぶりのJ1昇格に貢献した。
昇格決定後の7日にクラブから現役引退が発表された奈良輪は、9日に千人以上のサポーターを集めたファン感謝イベント『VERDY FAMILY FES.2023 inヴェルディグラウンド』で、プロサッカー選手として最後の仕事を終えた。

同イベント後に囲み取材に応じた奈良輪は、改めて今回の決断の経緯を明かした。
「(契約満了を告げられた時は)リアルに3秒ぐらいはショックで、2秒で自分の心を整えて、5秒後には引退しますと伝えました。もちろん覚悟をしてやってきた1年で、その準備はしていましたが、びっくりした気持ちもありました」

「1週間ぐらい経っていろんな方からメッセージをもらって、いかにこの職業が幸せな職業だったのかを日々感じています」

「ここ最後の1、2、3年は毎年そういった覚悟を持ってやってきましたし、もちろん今年もそのつもりでやっていました。最後にこういう形で終われたことは僕にとっても美しい引き際になったと思いますし、そこは良かったです」

東京V加入は前所属先の湘南でJ2優勝と共にJ1昇格を決めたタイミングでもあり、16年ぶりの昇格を決めたクラブと共にJ1でプレーしたい気持ちは強かったと語る奈良輪。また、若いスカッドにおいて日々の生活、トレーニングで示す徹底的なプロフェッショナリズムは、チームのロールモデルとして貴重な存在だっただけに、久々のJ1の舞台で厳しい戦いが予想されるなか、その不在を惜しむ声も少なくない。

それでも、「クラブは選手がピッチで活躍してくれるからお金を払ってくれるもの」と今回のクラブの決断を尊重している。

「間違いなく(J1の舞台に)立ちたかったです。湘南からここに移籍してくるときは、湘南がJ2を優勝してJ1に上がったタイミングだったので、J1でプレーする機会を蹴ってまでここに来たので…。ただ、自分がいつも思っているのは入りよりも出口が大事だと思っていて、数年後にJ1で自分がプレーしている可能性が高いのは湘南に残るのと、ヴェルディのどっちかと考えたときにヴェルディと判断しました。その判断が正しかったか、正しくなかったかは分からないですが、その判断を正解にするためにずっとここまでプレーしてきました」

「(その目標は達成できたか?)完全にやり切りました。やり切ったからこそ、すぐに引退を決断することができました。ここに来た1年目のロティーナさんの時に入れ替え戦まで行ってギリギリ上がれなかったのが、自分のなかでは痛かったというか、J1でプレーするしないという部分で大きな影響がありました。そこから3、4年間は監督もころころ変わってどっちつかずの感じだったので、年齢を重ねるごとにJ1でプレーするのは正直厳しいと心の片隅では思っていました。それでも最後にこうやってJ1に上がれたのは、本当に良かったと思います」

「自分自身にとって契約があるに越したことはないですが、それを客観的に見たときに、クラブ側は選手がピッチで活躍してくれるからお金を払ってくれるものであって、それ以外のところは難しい部分ではありますが、基本的に活躍するかしないかでお金を払うものなので、J1に上がったからとか、J2のままだったからという部分はあまり個人的に関係なく、決断したクラブを最大限尊重したいと思っています」

昨年末の契約更新時に「今後別のクラブでプレーする気持ちはない」と明言していたなか、その言葉通りにヴェルディでの引退を決めたベテランMF。

在籍6シーズン、公式戦145試合といずれもキャリア最多となった同クラブでは今回のJ1昇格で有終の美を飾る形となったが、それまでの期間にはピッチ内での低迷だけでなくクラブの経営危機など困難な日々もあった。それでも、良いところも悪いところも見てきたことで、今ではかつての憧れのクラブをより身近なクラブに感じている。

「やっぱりプロ生活のなかで一番長い時間を過ごさせてもらいましたし、プロ生活のなかで一番出場させてもらったのはこのクラブです。良いところも悪いところもたくさん見てきましたが、だからこそ身近に感じるクラブです。今まではずっと小学校とかサッカーを始めたときは憧れのクラブでしたが、ここに実際入ってきて良くも悪くもいろんな側面を見てきました。素直にこのクラブに来て、長く在籍してここで引退できたことを良かったと思います」

「コロナでこういう交流はなかなかなかったですし、本当にこのクラブに来てからこれだけ多くの人を前にイベントをやったのは初めてだったので、多くの方に声をかけてもらいました。プロのサッカー選手としてこちら側からサポーターの人たちに対してプレーや感謝の気持ちを示すことが役割だと思っていましたが、今日は逆に多くの方々から自分に対して感謝の言葉をもらったので、本当に幸せなサッカー人生だったと、この時間を通して実感できました」

さらに、これまでの在籍期間を通じて、日々のトレーニングから常にストイックな姿勢を背中で伝えてきた奈良輪は、厳しくも心こもった言葉で今後のヴェルディを牽引していく後輩たちへエールを送った。

「(後輩に多くのものを伝えられた自負は?)正直、あまりその実感はなかったです。ただ、(ファン感の)最後に城福さんがサポーターの皆さんの前で言ってくれた例であったり、直接周りの選手からそういうことを言われることはなかったですが、そういったことを間接的に聞くことは多いので、やっぱり口で言うのは簡単で、プロの選手は結果や行動で示さないといけないと思っているので、それが自分のやってきたことが少しこのクラブに還元できたのかなとは思います」

「(今後後輩に繋いでいってほしいこと)正直サッカーの内容とかに関してはどうでもよくて、サッカーに正解はないと思うので。最後に城福さんが言っていたように何かひとつのことを信じ抜く精神力というか、ここにいて6年間でどっちつかずのことがサッカーに限らず、このクラブは多かったです。それをこの1年半で城福さんによってかなり正された部分もあったと思うので、このやり方というかマインドをずっと持続していってほしいと思います」

「このクラブは育成の選手で成り立ってきたクラブなので、外にいたときと同じように上手な子は多かったです。ただ、ユースからトップに練習参加してくる子たちを見ていて、いまいち特徴がなかったり、覇気を感じないとかそういうことを感じていました。それがトップに上がってきてから、(森田)晃樹や主力に成長していく選手はどんどん成長していきますが、育成のところを今後も大事にしていかないと、またずっとJ1で戦っていけるかは怪しいところなので、そこはクラブとして良い危機感を持って取り組んでいってほしいです」

個人の部分では長年にわたってストイックな現役生活を献身的にサポートしてくれた家族への感謝を語る。とりわけ、「子供が記憶に残るまでサッカーをしたい」との自身の目標を達成できたことに満足感を示す。

「本当に切り詰めた生活をしていて9割ぐらいは自分軸で生活してきたので、家族には常に自分に合わせてもらうことが多かったです。本当にそれを嫌な顔をせずに自分に付いてきてもらって感謝しかないです。これからは少しでも家族との時間を増やしたり、少しずつこれまでの感謝の気持ちを示すための時間に充てたいと思います」

「結婚して子供が生まれたタイミングで、子供が記憶に残るまでサッカーをしたいというのがひとつの目標でした。僕の子供は今小学生なので、その記憶に刻まれたと思うので、最低限親としての役割を果たせたのかなと思います」

これまで周囲に左右されることなく自らにフォーカスし続けてきた印象もある奈良輪だが、「唯一無二」と語る、横浜FM時代の先輩である元日本代表MF中村俊輔氏は自身のキャリアにおいて大きな影響を与えた存在だった。

とりわけ、数年前に引退を考えた時期に受けた助言が自身にとって貴重なものになっていたという。

「唯一無二の存在が中村選手です。自分がプロサッカー選手になるという夢から目標に切り替わったときに、一番近くにいて一番遠くにいた存在がシュンさんだったので、実際にずっとテレビやスタンドでずっと応援してきた憧れの存在とマリノスという、僕のプロ生活の初めの1年目に一緒にプレーできて本当に毎日がすごい発見というか、刺激的な日々でした。僕にとって本当に唯一無二の存在です」

「数年前に引退を考えた時期もありました。その時期にもう一度プレーしようというきっかけを作ってくれた最大の一人でもあるので、シュンさんがこのサッカー界をどんどん良い方向に変えていってくれることを期待しています」

「家も近くに住んでいて、そんなに普段から交流があるわけではないですが、自分から『ちょっと時間を作ってもらえないですか』ということで一度食事に連れて行ってもらいました。僕としてはアドバイスがほしかったんですが、言われたことは『お前のなかで答えが決まっているのであれば、それがすべてだから思うように進め』ということでした」

「それは自分が導くものではないとも言われて、その時期はいろんな人に相談や話をしましたが、だいたい9割ぐらいは『もったいない』、『まだまだやれる』とかそういう言葉をかけてもらいました。ただ、シュンさんだけでなく僕の信頼している仲間。そういった1割ぐらいの人は『辞めちゃえば』って感じのことを言われました。その言葉が逆に自分の中にストンと入って、よく分からなかったですが、もう一度やろうという考えになりました」

「(今回の引退の報告は?)電話しました。そしたらいろんな人に連絡しないといけないと思うし、自分が引退するときに話が長かった人はめんどくさいと思ったから、もう電話を切るわって言われました(笑)」

最後に、気になる現役引退後のセカンドキャリアに関しては、「すべてをフラットに考えたい」とサッカー界での仕事、サッカー以外の仕事の両方の可能性を含めて、じっくりと考えたいとしている。

「サッカーとサッカー以外の仕事の半々です。そこはフラットに考えていきたいです。サッカー選手になる前からサッカー選手の後の人生の方が長いと分かっていましたし、だからこそ大学に進学しましたし、筑波という大学を選びました。サッカーがすべての人生にならず、他の選択肢も持てるような道を歩んできたつもりなので、本当にすべてをフラットに考える時間を持ちたいと思います」

「この1週間はお金の勉強をしています。いろんな人からの連絡に答えている以外は、ブックカフェなどでお金の勉強に費やしています。確定申告も今までは税理士の方にお願いをしていて完全に把握し切れていない。サッカー選手はサッカーには長けていますが、それ以外のことは何もできないので。それが怖くて大学にも行った自分でさえもそんな感じなので、ちゃんと世の中のことを知って勉強しないといけないと考えてそういう時間にあてています。クラブ側からはどういうことをやりたいかを言ってくれれば、それに対しての準備はあると言われています。ただ、この状態では何も言えないということも伝えています」

JFL時代を含め14シーズンの現役キャリアでは常にスポットライトを浴びる存在ではなかったが、「当たり前のことを当たり前にやる」という自身の信条の下、ピッチ内外で常にプロフェッショナルを貫きチームのために寡黙に走り、戦い続けた“アンサングヒーロー”の誇り高きキャリアに心から敬意を示したい。

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J1昇格の明暗を分けたシーン、主審のジャッジは妥当と審判委員会が見解…あくまでもVARの介入は「明白な間違い」と「見逃された重大な事象」

日本サッカー協会(JFA)は8日、第10回レフェリーブリーフィングを開催した。 2023シーズンも、Jリーグは全ての日程が終了。残すは、9日に行われる天皇杯の決勝のみとなった中、2023シーズンのレフェリングの総括を行った。 ブリーフィングには、扇谷健司 JFA審判委員会 委員長、東城穣 JFA審判マネジャー Jリーグ担当統括、佐藤隆治 JFA審判マネジャー VAR担当の3名が出席。様々なデータや事象を共有した。 その中で、事象についての質問が飛び、注目された1つは2023J1昇格プレーオフ決勝の東京ヴェルディvs清水エスパルスの最後のシーン。清水の高橋祐治が東京Vの染野唯月にスライディングタックルをして東京VにPKが与えられ、これが決まり1-1の同点に。東京Vが16年ぶりのJ1昇格を掴んでいた。 このシーンは多くの議論を生み、SNS上ではPKが妥当という見方と、ファウルではないという見方が混在。ただ、通常VARが導入されていないJ2の試合で、この試合はVARも導入されていた中でのジャッジとなった。 特に話題となったのは、このシーンにVARが介入しなかったという点。ただ、あくまでもVARが介入するのは、「得点」、「PKの有無」、「退場」、「警告の人間違い」に限られている。 このシーンはPKの有無ではあるが、そもそもVARは上記のシーンにおいて「はっきりとした、明白な間違い」、「見逃された重大な事象」とされており、すぐにPKのジャッジを下した池内明彦主審のジャッジは「明白な間違い」でも、「見逃された重大な事象」でもないと判断されたということだ。 佐藤氏は「染野選手が体を入れているという意見があるが、スローで見ればそう見える」と語り、「不自然な動きかと言われるとどちらとも言えない」と見解。また「攻撃側のボールでありアドバンテージがあった」と、あのボールは染野が持ち出したボールであり、イーブンなボールやルーズボールではなかったとして、「接触があったことも事実」と高橋のスライディングがボールに行っているとは言え、足にも接触していることは明白。「PKではないないというジャッジだったとしても、VARは介入はしなかったと思う」と、どちらとも取れるシーンだったため、池内主審のジャッジを尊重する結果となったと説明した。 なお、VARは介入せずとも、全てのゴールやPKのシーンのチェックは行っていることは忘れてはいけない。ジャッジが間違っていると見受けられた場合にのみ介入するが、VARが見逃したというわけではなく、主審のジャッジを妥当だと考えたに過ぎないということだ。 染野が攻撃側のボールをキープしに行くことは自然であり、高橋にぶつかりに行ってファウルをもらいに行っているとは言い切れないシーン。池内主審がしっかりと素早くジャッジできたということになる。 <span class="paragraph-title">【動画】後半ATに痛恨のPKとなった高橋祐治のプレー、主審のジャッジは正当</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="sNd2tmUnkXk";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.12.08 22:45 Fri
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Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円

Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue
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「懐かしい」「みんなこれ被ってた」ツイッターが話題の駐日ジョージア大使はヴェルディファン、懐かしのJリーグキャップ姿にファンから大反響! 「あの頃の小学生コスプレ極めてる」

駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏の意外な姿が話題を呼んでいる。 ジョージアの首都トビリシで生まれたレジャバ大使は、中瓦屋時代から日本で過ごし、早稲田大学にも留学。2012年から2015年にはキッコーマン株式会社で勤務していた。 2018年にジョージア外務省に入省。2019年7月に駐日特命全権公使兼臨時代理大使となると、2021年11月から駐日特命全権大使に就任していた。 大使の日常を投稿するツイッターは23.2万人のフォロワーを持っており、先日は電車の優先席の利用方法についてのツイートが大きな話題に。優先席を利用していることに批判を受けた一方で、譲る対象者がいなければ利用するという当たり前の主張は大きな賛同を得ていた。 そのレジャバ大使が28日に意外な姿を投稿。それは東京ヴェルディの帽子を被りナップサックを背負った姿だった。 父で生物工学者のアレクサンドレ・レジャバ氏が広島大学へ留学し、理化学研究所でも勤務していたことから、幼少期を日本で過ごしたレジャバ大使。ヴェルディ川崎のファンであったことを明かした。 「日本に住んでいた小学校1年生の時はヴェルディのファンでした。当時気に入っていたキャップと同じものメルカリで購入することで、そんな思い出と再会することができました」 懐かしいものをフリマアプリの『メルカリ』で見つけた大使は、懐かしさから購入したとのこと。すると、この写真を父に送ったときにスパイクも持っていたと返事があったとし、過去の感動エピソードに触れる機会となったと明かした。 「父親にこの写真を送ったら、そういえばシューズも持っていたよと言われました」 「さらに父曰く、当時まだ学生だったこともあって、お金があまりなかったけどあまりに欲しそうだったから買ってあげたんだ、と」 「良い思い出であるとともに、当時の両親にまつわるちょっぴり涙誘われる話を知るきっかけとなりました」 ヴェルディファンであり、父とのほっこりエピソードも飛び出したレジャバ大使。これにはヴェルディファンも「味スタに来て!」、「ぜひ試合にも来てください」と今のヴェルディも見て欲しいと誘いのコメントが。またキャップやシューズには、「懐かしいわ」、「俺も持ってた」、「みんなこれ被ってたな」、「大使同世代だったのか」、「めちゃくちゃ懐かしい」、「あの頃の小学生コスプレ極めてますね」と話題を呼んでいる。 なお、これには東京Vの公式ツイッターも反応。「ヴェルディを好きでいてくれてありがとうございます。昔の素敵な思い出とともに、今のヴェルディの試合を観に来てみませんか?夏休みはご家族で楽しめるイベントもたくさんあります。味の素スタジアムでお待ちしております」とお誘い。大使も「こちらこそ、多くの感動をありがとうございます。それではお言葉に甘えて、スタジアムにも伺いたいと思います」と返答しており、夏にはスタジアム観戦が実現する可能性が高そうだ。 <span class="paragraph-title">【写真】駐日ジョージア大使はまさかのヴェルディファン!懐かしグッズ着用姿が話題に</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">父親にこの写真を送ったら、そういえばシューズも持っていたよと言われました。<br><br>さらに父曰く、当時まだ学生だったこともあって、お金があまりなかったけどあまりに欲しそうだったから買ってあげたんだ、と。… <a href="https://t.co/Y54CnjLLTF">pic.twitter.com/Y54CnjLLTF</a></p>&mdash; ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使 (@TeimurazLezhava) <a href="https://twitter.com/TeimurazLezhava/status/1673895363986722817?ref_src=twsrc%5Etfw">June 28, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.06.28 13:55 Wed
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「彼は残る決断をした」移籍の話もあったキャプテンMF森田晃樹と掴んだ16年ぶりのJ1切符、東京V・城福浩監督は「言葉では説明できない」

J1昇格を果たした東京ヴェルディの城福浩監督が、チームを支えてきたキャプテンMF森田晃樹について語った。 2日、2023J1昇格プレーオフ決勝で東京Vは清水エスパルスと対戦した。 今シーズンのJ2で3位に終わった東京Vと4位の清水の対戦。国立競技場で行われた試合には、5万3264人の大観衆が詰めかけた。 16年ぶりのJ1昇格を目指す東京Vは、1年での復帰を目指す清水と“オリジナル10”同士の意地を懸けた戦いとなった。 試合は前半から清水が攻撃を仕掛けていく展開もゴールレスで折り返すと、63分に東京Vの森田晃樹がハンドを取られてPKを与えてしまうと、チアゴ・サンタナがしっかりと決めて清水が先制する。 1点を追う東京Vはボールこそ握るもフィニッシュまでなかなかいけず。敗退かと思われたが、94分に抜け出した染野唯月に対して高橋祐治がタックル。これがファウルとなりPKを獲得すると、これを染野がしっかりと決めて同点に。そのまま試合は終わり、1-1で終了。年間順位で上位にいたため、16年ぶりのJ1昇格を果たすこととなった。 試合後の記者会見で城福監督は、キャプテンの森田について言及。この試合では清水のPKにつながるハンドをしてしまった中、チームのためにしっかりと1年間戦ってくれたことを称えた。 「このチームは毎年主力が流出しています。去年も私が就任してから夏に2人、冬に4人のレギュラーがいなくなりました」 「もちろん彼も大きな選択を迫られていた冬でした。なぜならばこのチームはそれが当たり前だから。シーズンが終われば主力が居なくなるのが当たり前です。ただ、彼は残る決断をした。彼のキャラクターからしたら、キャプテンに任命されるなんて到底考えらなかったし、発想もできなかった」 「その中でこの1年一緒に格闘してきて、もがいてきて、辛抱強く積み重ねてきて、最後彼と一緒に昇格できたというのは、ちょっと言葉では説明できないです」 シーズン前には移籍の噂もある中で、「ヴェルディをJ1に上げた男になりたい」と残留を決断。アカデミー時代から育ったチームのJ1時代は知らない男だが、ヴェルディファミリーの想いを胸に戦い続け、悲願のJ1昇格を果たし、試合後に涙を流した。 2023.12.02 21:45 Sat

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