3連勝イングランドが首位通過でナイジェリア戦へ! 2位死守のデンマークは開催国オーストラリアと対戦【2023女子W杯】
2023.08.01 22:16 Tue
8月1日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループD第3節の2試合が行われ、イングランド女子代表とデンマーク女子代表の決勝トーナメント進出が決定した。
ここまで1勝1敗で3位に位置する中国女子代表(勝ち点3)とグループステージ連勝で首位に立つイングランド女子代表(勝ち点6)の一戦は、イングランドが1-6で大勝した。
直近のAFC女子アジアカップ王者で3大会連続での決勝トーナメント進出を目指す中国は、1-0で競り勝ったハイチ女子代表戦から先発1人を変更。出場停止のチャン・ルイの代役にワン・シュアンを起用した。
一方、直近のUEFA欧州女子選手権の王者で悲願の大会初優勝を狙うイングランドは、大黒柱であるキーラ・ウォルシュが戦線離脱を強いられながらも、2戦連続の1-0勝利でグループステージ突破に王手。3連勝での首位通過を狙った一戦ではデンマーク女子代表戦から先発3人を変更。ウォルシュとトゥーン、ケリーに代えてカーター、ゼレム、ヘンプを起用した。
これまでの[4-3-3]から[3-4-1-2]へ布陣を変更したスリー・ライオネスは、立ち上がりからアグレッシブな姿勢で勝ち点3を目指す。すると、4分には左サイドを崩した厚みのある仕掛けからボックス中央でローレン・ジェームズの頭での落としに反応したルッソがゴール左隅へ正確な左足のシュートを流し込んだ。
26分、ブロンズのプレスバックから前向きな状態のブライトがボールを奪い切ってそのまま前進。ボックス付近でジェームズのワンタッチパスに反応したヘンプが完璧なファーストタッチでボックス内に抜け出し、狙いすました左足のシュートをゴール左隅へ流し込んだ。
前半半ばで2点のビハインドを負う厳しい展開となった中国は、ここから腹をくくってリスクを冒した攻めを見せ始める。だが、中央をしっかりと締めるイングランドの堅守を前に決定機はおろか、フィニッシュまで持ち込めない。
前半半ばから終盤にかけても危なげなく試合を進めるイングランド。33分にはデーリーとのウイングバック同士の連携からブロンズが右ポスト直撃の決定機を創出。さらに、41分には相手陣内右サイド深くで得たFKの場面で、サインプレーからキッカーのグリーンウッドがペナルティアーク付近でフリーのジェームズにパスを通すと、男子イングランド代表DFリース・ジェームズを実兄に持つローレン・ジェームズが2戦連発となる見事な右足ダイレクトシュートをゴール左隅に突き刺した。
その後も中国を圧倒し続けるスリー・ライオネスは、前半終了間際にもセットプレーの二次攻撃からジェームズが見事なコントロールシュートを突き刺すが、これはオンフィールド・レビューの結果、オフサイドポジションにいた味方ブロンズのオフサイドを取られて幻に。
今大会3戦目にして優勝候補の実力を遺憾なく発揮したイングランドだが、後半は中国の攻勢に晒される。互いに大きく戦い方こそ変えていないものの、中国はカウンターやセットプレーから続けてフィニッシュに持ち込む。
すると57分、セットプレーの流れからヤン・リナの右足シュートがゴールカバーに入っていたDFブロンズの左腕に直撃。オンフィールド・レビューの結果、ハンドでのPK判定に。これをキッカーのワン・シュアンが冷静に決めた。
依然として2点リードも少し雰囲気が悪くなったイングランドだったが、ここまで1ゴール2アシストと絶好調の21歳がまたしても魅せる。66分、右サイドで押し込んだ流れからカーターが正確なクロスボールを供給。これをファーに走り込んだジェームズが丁寧な左足ボレーで逆のサイドネットへ流し込んだ。
これで中国の気勢を削ぐことに成功したイングランドは、今後の戦いを睨んで主力をベンチに下げていく。だが、以降も攻撃の手を緩める気配は見せず。
77分にはボックス外に飛び出した相手GKのミスを突いた途中出場のケリーが無人のゴールへシュートを流し込み、決定的な5点目を奪い切る。さらに、84分には波状攻撃からデーリーが豪快な右足ボレーまで決めて見せた。
そして、アジア王者相手の大勝でグループステージ3連勝のイングランドが前評判通りのグループステージ首位通過を決めた。一方、大敗の中国はW杯史上初のグループステージ敗退となった。
また、同時刻開催となった最下位のハイチ女子代表(勝ち点0)と、2位のデンマーク女子代表(勝ち点3)の一戦は、デンマークが0-1で競り勝った。
3大会ぶりの今大会で通算3度目の決勝トーナメント進出を目指すデンマークは、ここまで2連敗も強豪相手に善戦が続く曲者を相手に勝利を狙った。
立ち上がりから相手を押し込んだデンマークは、試合序盤にセットプレーの流れで得たボイェのゴールはオフサイドで取り消しとなるが、以降も優勢に進めていく。
すると、21分には相手DFのボックス内でのハンドによってPKを獲得。これを同国最多得点記録を持つ絶対的エースのハルダーが難なく左隅へ決め切り、幸先よく先制に成功した。
その後はハイチの反撃に晒されてしばし耐える展開が続くデンマーク。それでも、集中した守備でこれを撥ね返すと、再びカウンターから決定機を創出。前半終了間際にはセットプレーの二次攻撃からハルダーが再びゴールネットを揺らすも、オフサイドによってゴールは認められず。
迎えた後半は引き続きデンマークがボールの主導権を握ったものの、ハイチも前半に比べて厚みのある攻撃を仕掛けていく。そして、試合は一進一退のまま推移していく。
後半半ばを過ぎると、前がかりなハイチの背後を狙うデンマークが再三決定的な場面を作り出すが、GKテウスのビッグセーブにことごとく阻まれる。83分にはカウンターからハルダーのヘディングシュートでゴールをこじ開けるが、直前のプレーでブルーンによるGKへのファウルがあったとの判定でゴールは認められず。
それでも、11分が加えられた後半アディショナルタイムの最後の最後にカウンターから途中出場のトロエルスガードが値千金の2点目を奪取。この結果、2位キープに成功したデンマークが3大会ぶり3度目のグループステージ突破を決めた。
なお、首位通過のイングランドはグループB2位通過のナイジェリア女子代表と、2位通過のデンマークはグループB首位通過のオーストラリア女子代表とラウンド16で対戦する。
中国女子代表 1-6 イングランド女子代表
【中国】
ワン・シュアン(後12[PK])
【イングランド】
ルッソ(前4)
ヘンプ(前26)
ジェームズ(前41)
ジェームズ(後21)
ケリー(後32)
デーリー(後39)
ハイチ女子代表 0-2 デンマーク女子代表
【デンマーク】
ハルダー(前21[PK])
トロエルスガード(後55)
◆グループD最終順位
(勝ち点、得失点差)
1.イングランド 9pt +7
2.デンマーク 6pt +2
――決勝トーナメント進出――
3.中国 3pt -5
4.ハイチ 0pt -4
ここまで1勝1敗で3位に位置する中国女子代表(勝ち点3)とグループステージ連勝で首位に立つイングランド女子代表(勝ち点6)の一戦は、イングランドが1-6で大勝した。
直近のAFC女子アジアカップ王者で3大会連続での決勝トーナメント進出を目指す中国は、1-0で競り勝ったハイチ女子代表戦から先発1人を変更。出場停止のチャン・ルイの代役にワン・シュアンを起用した。
これまでの[4-3-3]から[3-4-1-2]へ布陣を変更したスリー・ライオネスは、立ち上がりからアグレッシブな姿勢で勝ち点3を目指す。すると、4分には左サイドを崩した厚みのある仕掛けからボックス中央でローレン・ジェームズの頭での落としに反応したルッソがゴール左隅へ正確な左足のシュートを流し込んだ。
ルッソの今大会初ゴールで先手を奪ったイングランドは、これで落ち着くことなく相手を上回る球際、切り替えを武器にゲームを支配。カウンターから幾つか決定機まで持ち込むと、圧巻のカウンターアタックで追加点を奪い切る。
26分、ブロンズのプレスバックから前向きな状態のブライトがボールを奪い切ってそのまま前進。ボックス付近でジェームズのワンタッチパスに反応したヘンプが完璧なファーストタッチでボックス内に抜け出し、狙いすました左足のシュートをゴール左隅へ流し込んだ。
前半半ばで2点のビハインドを負う厳しい展開となった中国は、ここから腹をくくってリスクを冒した攻めを見せ始める。だが、中央をしっかりと締めるイングランドの堅守を前に決定機はおろか、フィニッシュまで持ち込めない。
前半半ばから終盤にかけても危なげなく試合を進めるイングランド。33分にはデーリーとのウイングバック同士の連携からブロンズが右ポスト直撃の決定機を創出。さらに、41分には相手陣内右サイド深くで得たFKの場面で、サインプレーからキッカーのグリーンウッドがペナルティアーク付近でフリーのジェームズにパスを通すと、男子イングランド代表DFリース・ジェームズを実兄に持つローレン・ジェームズが2戦連発となる見事な右足ダイレクトシュートをゴール左隅に突き刺した。
その後も中国を圧倒し続けるスリー・ライオネスは、前半終了間際にもセットプレーの二次攻撃からジェームズが見事なコントロールシュートを突き刺すが、これはオンフィールド・レビューの結果、オフサイドポジションにいた味方ブロンズのオフサイドを取られて幻に。
今大会3戦目にして優勝候補の実力を遺憾なく発揮したイングランドだが、後半は中国の攻勢に晒される。互いに大きく戦い方こそ変えていないものの、中国はカウンターやセットプレーから続けてフィニッシュに持ち込む。
すると57分、セットプレーの流れからヤン・リナの右足シュートがゴールカバーに入っていたDFブロンズの左腕に直撃。オンフィールド・レビューの結果、ハンドでのPK判定に。これをキッカーのワン・シュアンが冷静に決めた。
依然として2点リードも少し雰囲気が悪くなったイングランドだったが、ここまで1ゴール2アシストと絶好調の21歳がまたしても魅せる。66分、右サイドで押し込んだ流れからカーターが正確なクロスボールを供給。これをファーに走り込んだジェームズが丁寧な左足ボレーで逆のサイドネットへ流し込んだ。
これで中国の気勢を削ぐことに成功したイングランドは、今後の戦いを睨んで主力をベンチに下げていく。だが、以降も攻撃の手を緩める気配は見せず。
77分にはボックス外に飛び出した相手GKのミスを突いた途中出場のケリーが無人のゴールへシュートを流し込み、決定的な5点目を奪い切る。さらに、84分には波状攻撃からデーリーが豪快な右足ボレーまで決めて見せた。
そして、アジア王者相手の大勝でグループステージ3連勝のイングランドが前評判通りのグループステージ首位通過を決めた。一方、大敗の中国はW杯史上初のグループステージ敗退となった。
また、同時刻開催となった最下位のハイチ女子代表(勝ち点0)と、2位のデンマーク女子代表(勝ち点3)の一戦は、デンマークが0-1で競り勝った。
3大会ぶりの今大会で通算3度目の決勝トーナメント進出を目指すデンマークは、ここまで2連敗も強豪相手に善戦が続く曲者を相手に勝利を狙った。
立ち上がりから相手を押し込んだデンマークは、試合序盤にセットプレーの流れで得たボイェのゴールはオフサイドで取り消しとなるが、以降も優勢に進めていく。
すると、21分には相手DFのボックス内でのハンドによってPKを獲得。これを同国最多得点記録を持つ絶対的エースのハルダーが難なく左隅へ決め切り、幸先よく先制に成功した。
その後はハイチの反撃に晒されてしばし耐える展開が続くデンマーク。それでも、集中した守備でこれを撥ね返すと、再びカウンターから決定機を創出。前半終了間際にはセットプレーの二次攻撃からハルダーが再びゴールネットを揺らすも、オフサイドによってゴールは認められず。
迎えた後半は引き続きデンマークがボールの主導権を握ったものの、ハイチも前半に比べて厚みのある攻撃を仕掛けていく。そして、試合は一進一退のまま推移していく。
後半半ばを過ぎると、前がかりなハイチの背後を狙うデンマークが再三決定的な場面を作り出すが、GKテウスのビッグセーブにことごとく阻まれる。83分にはカウンターからハルダーのヘディングシュートでゴールをこじ開けるが、直前のプレーでブルーンによるGKへのファウルがあったとの判定でゴールは認められず。
それでも、11分が加えられた後半アディショナルタイムの最後の最後にカウンターから途中出場のトロエルスガードが値千金の2点目を奪取。この結果、2位キープに成功したデンマークが3大会ぶり3度目のグループステージ突破を決めた。
なお、首位通過のイングランドはグループB2位通過のナイジェリア女子代表と、2位通過のデンマークはグループB首位通過のオーストラリア女子代表とラウンド16で対戦する。
中国女子代表 1-6 イングランド女子代表
【中国】
ワン・シュアン(後12[PK])
【イングランド】
ルッソ(前4)
ヘンプ(前26)
ジェームズ(前41)
ジェームズ(後21)
ケリー(後32)
デーリー(後39)
ハイチ女子代表 0-2 デンマーク女子代表
【デンマーク】
ハルダー(前21[PK])
トロエルスガード(後55)
◆グループD最終順位
(勝ち点、得失点差)
1.イングランド 9pt +7
2.デンマーク 6pt +2
――決勝トーナメント進出――
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