連敗スタートのデンマークが最下位から大逆転の2位通過! エリクセン離脱乗り越えてウェールズ待つラウンド16へ《ユーロ2020》

2021.06.22 05:58 Tue
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ユーロ2020グループB最終節、ロシア代表vsデンマーク代表が21日にパルケン・スタディオンで行われ、デンマークが1-4で勝利した。

フィンランド代表との第2節を1-0で勝利して2位に浮上したロシアは、勝利で自力突破が決まる状況。この重要な最終節ではバリノフに代えてクドリャショフを3バックの一角で起用した以外、同じメンバーを採用した。

一方、フィンランド、ベルギー代表に惜敗して連敗の最下位デンマークだが、同時刻開催の試合でフィンランドが敗戦且つ、この試合で2点差以上で勝利できれば、逆転での2位通過が可能。その運命の一戦では1-2で敗れたベルギー戦と全く同じスタメンで臨んだ。
共に[3-4-2-1]の布陣で臨んだ一戦は地の利、サポーターの後押しを受けるデンマークが押し込む入りを見せる。しかし、[5-4-1]の堅固なブロックを敷くロシアの守備を前になかなか効果的な攻めを見せることができない。

一方、堅守速攻のスタイルを強調するロシアは18分に最初の決定機を創出。ハーフウェイライン付近でのボール奪取からカウンターに転じると、ゾブニンからパスを受けたゴロビンが鮮やかな仕掛けからボックス右に持ち込んで右足を振り抜くが、これはGKシュマイケルが冷静に足ではじき出した。
守護神の好守でピンチを凌いだデンマークは再び相手を押し込んでいくが、なかなか攻め手を見いだせない。それでも、29分にはボックス手前でヴァスから足元にパスを受けたホイビュルクが右足を一閃。強烈なシュートが枠の左に向かうが、これはわずかに外れる。

それでも、初めてホームサポーターを沸かせる攻撃で流れを掴んだデンマークは38分、相手陣内右のハーフスペースでボールを引き出したホイビュルクからの鋭い斜めのパスを足元に受けたダムスゴーアが右足を振る。インサイドで強く蹴り上げたドライブ回転のかかったシュートがゴール右上隅を射抜き、20歳の新鋭の鮮烈な一撃で待望の先制点を奪った。

これで勢いづく北欧の雄は41分にもヴァスの左CKからヴェステルゴーアに決定機が訪れるが、打点の高いヘディングシュートはわずかに枠の右に外れた。

1点リードで試合を折り返したデンマークは後半も優勢に試合を進めていく。前半同様に決定機まであと一歩という状況が続いた中、相手のミスから追加点を奪う。

59分、ホイビュルクのプレッシャーを受けた左ウイングバックのゾブニンがGKサファノフへやや長い距離の斜めのバックパスを出すと、これを抜け目なく狙っていたユスフ・ポウルセンがまんまとボールをかっさらい無人のゴールへ冷静に流し込んだ。

この2点目によって逆転突破に近づいたデンマークはヴァスと殊勲のポウルセンを下げてストリガー・ラーセン、ドルべりを投入。対するロシアはソボレフやジェマレディノフ、ムキンといったアタッカータイプの選手を続けてピッチに送り出す。

すると、後半に入ってなかなか決定機を作れずにいたロシアが1点を返す。ゴール前の競り合いでDFヴェステルゴーアの前に入ったソボレフが引き倒されてPKを獲得。これをキッカーのジューバがゴール中央に突き刺した。

このゴールによってロシアが息を吹き返したことで、試合は徐々に拮抗した展開となる。デンマークは序盤から飛ばしてきたツケか、やや動きに重さが出始める。しかし、0-0で推移していたフィンランドvsベルギーでベルギー先制の報を自国サポーターの盛り上がりで実感したデンマークはここから底力を見せる。

まずは79分、セットプレーの波状攻撃からペナルティアーク付近で短いクリアに反応したクリステンセンがストライカーさながらの見事なミドルシュートをゴールに突き刺す。さらに、直後の82分には相手FKをはじき返してのロングカウンターから長い距離を持ち上がったホイビュルクのラストパスを受けたメーレがボックス手前から冷静に右足のシュートをゴール左下隅に突き刺した。

この連続得点で勝利を大きく手繰り寄せたデンマークはこのまま4-1のスコアで逃げ切り、今大会初勝利を手にした。さらに、同時刻開催の試合でフィンランドが0-2で敗れたことにより、3チームが勝ち点3で並ぶも得失点差で上回ったデンマークの2位通過およびロシアの最下位敗退が決定した。

そして、絶対的司令塔エリクセンの離脱という大きな困難を乗り越えたデンマークは、26日に行われるラウンド16でグループA2位のウェールズと対戦することになった。

ロシア 1-4 デンマーク
【ロシア】
ジューバ(後25[PK])
【デンマーク】
ダムスゴーア(前38)
Y・ポウルセン(後14)
クリステンセン(後34)
メーレ(後37)

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