「不条理」「本当に不快」「フットボール史上最悪」…リーズFWバンフォードへのVARオフサイド判定に苦情殺到

2020.11.09 12:15 Mon
Getty Images
週末に行われたプレミアリーグで下されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定に苦情が殺到している。
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プレミアリーグ第8節クリスタル・パレスvsリーズ・ユナイテッドの一戦が7日に行われ、4-1でクリスタル・パレスが勝利した。パレスが大量4ゴールを挙げ、昇格組のリーズを下した試合だったが、世間の注目は、リーズに対して下されたVAR判定に集中している。
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その判定は、1-0とパレスリードの17分、リーズのFWパトリック・バンフォードがパレスボックス付近でMFマテウシュ・クリッヒのスルーパスに抜け出し、ゴールを決めた際に下された判定だ。同点に追いついたかと思われたリーズだったが、VARによるレビューが入り、パスを受ける際にバンフォードが前方のスペースを指差した時の腕がオフサイドラインを僅かに越えていたとして、ゴールが取り消しになってしまった。

試合はその後、パレスが2点目を奪い、リーズも1点を返したものの最終的に4-1とリーズが敗れている。早い時間帯にリーズが追いついていれば試合の展開も異なったものになっていた可能性もあるだけに、厳しすぎる判定にリーズへの同情の声と共にVAR判定への憤りの声が各所から挙がっている。

元イングランド代表FWで、現在はイギリス『BBC』の長寿サッカー番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』のMCを務めるギャリー・リネカー氏は、自身のSNSでこの判定に対してコメント。「不条理だ」とし「またもやVARによる馬鹿げた判定でバンフォードのゴールが取り消された。このシステムの使われ方には本当に胸が悪くなる」と嫌悪感を示した。
また、トッテナムなどで活躍した元イングランド代表MFで現在は解説者を務めるジャーメイン・ジーナス氏も『BBC』のラジオ番組にて「バンフォードのゴールが取り消されたのは本当に不快な判定だ。彼は腕が長かったことと、パスが欲しい場所を指差しただけでこの仕打ちを受けた」「こんなの馬鹿げているし、フットボールを台無しにしている。試合の結果に影響を及ぼしていることは明らかだ」と現状のシステムが上手く機能していないことを強調した。

さらに、この試合を放送したイギリス『BT Sport』の解説者を務める元ウェールズ代表DFロビー・サベージ氏は「今まで私が見た中で判定の中で最悪。フットボール史上最悪だ」と強い言葉で批判している。

今シーズンからハンドへの判定が厳しくなったプレミアリーグでは、得点する事が可能な体の部位である肩やその下の上腕の一部が、オフサイド判定の対象となるというルール改正を実施。この影響で多くの際どいオフサイド判定が生まれ、話題になっている。

ゴールを取り消されたバンフォード本人は試合後「今日は僕の身に起こったが、同じような判定を何度も見てきた。これはフットボールを台無しにし、みんなゴールが見たいはずなのにこんなことでそれが取り消されるのは馬鹿げている」「レフェリーでさえルールを理解できていないんだ。選手も審判も理解できていないのだとしたら、ルールは正しいものなのか?」と新ルールに対する疑問を投げかけている。

毎週のようにVAR判定が物議をかもしているプレミアリーグ。再びのルール改正はおこりえるだろうか。

◆問題のVAR判定シーン…


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