【超WS選定週間ベストイレブン/J1第2節】豪州GKが名古屋の風を吹かす大活躍

2018.03.05 13:00 Mon
©超ワールドサッカー
▽明治安田生命J1リーグ第2節の9試合が2日から4日の3日間にかけて開催された。超WS編集部が今節の各試合で印象に残った選手の中からベストイレブンを紹介する。

◆寸評(所属/今シーズンの選出回数)
GKランゲラック(名古屋グランパス/初選出)
▽サイズを生かしたセービングスキルで磐田攻撃陣を完封。冷静沈着なショットストップで、チームの連勝に大きく寄与した。

DF立田悠悟(清水エスパルス/初選出)
▽リスクを冒した攻め上がりで神戸の強力攻撃陣に反発。72分にプロ初ゴールを決め、勝利の立役者に。
DFホーシャ(名古屋グランパス/初選出)
▽高い身体能力を生かして川又との肉弾戦を演じ、セットプレーでも脅威に。磐田攻撃陣の前に壁として立ちふさがった。

DF板倉滉(ベガルタ仙台/初選出)
▽空中戦もさることながら、地上戦でも安定感あるディフェンス。後方からのビルドアップも正確で、充実のパフォーマンス内容だった。
DF永戸勝也(ベガルタ仙台/初選出)
▽決勝アシスト。ルーキーイヤーの昨シーズン途中に重傷を負ったが、ブランクを感じさせないプレーぶりを披露。アシスト量産に期待大。

MF小泉慶(柏レイソル/初選出)
▽移籍後初先発で嬉しい初ゴール。売りのボール奪取力と、奪ってからの前への推進力を武器に中盤から攻守を司った。

MF小笠原満男(鹿島アントラーズ/初選出)
▽半年ぶりのリーグ戦先発ながらチームに薄れつつある勝負への姿勢を見事に体現。引き締め役として絶大なる存在感を誇った。

MF金子翔太(清水エスパルス/初選出)
▽石毛と共にサイドからの切り崩し役として1ゴール1アシストの大活躍。この調子を続ければ、飛躍の年になりそう。

MF川辺駿(サンフレッチェ広島/初選出)
▽後半途中からトップ下にコンバートされると、逆転劇を呼び込む2得点を演出。個人として大いなる可能性を示した。

MF石毛秀樹(清水エスパルス/初選出)
▽2アシストで左サイドを支配。岡山への武者修行を経て、持ち前の打開力だけでなく守備意識も向上し、大化けの予感も。

FWガブリエル・シャビエル(名古屋グランパス/2回目)
▽開幕2戦連発。チームとして劣勢に立たされていても、異質な攻撃スキルを持つ彼にはお構いなし。今節もキレキレだった。

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