【J1クラブ中間評価】順位は想定内も深刻な得点力不足で不安残す折り返しに《ヴァンフォーレ甲府》

2017.07.14 20:30 Fri
©︎J.LEAGUE
▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はヴァンフォーレ甲府編をお届けする。

◆課題の守備改善も深刻な得点力不足に…
勝ち点16/3勝7分7敗
(C)CWS Brains,LTD.
▽昨シーズンは年間14位で終え、4年連続のJ1残留を決めた甲府。今シーズンは5年連続のJ1残留を最大使命に、柏レイソルやアルビレックス新潟で指揮を執りポゼッションスタイルのフットボールを志向する吉田達磨新監督を招へい。より攻撃的なスタイルへの転換を目指したものの、蓋を開けてみれば、実質5バックに近い[3-3-2-2]の守備的な布陣でいかにも甲府らしい堅守を軸としたスタイルで前半戦を戦った。

▽ガンバ大阪との敵地での開幕戦を1-1のドローでスタートした甲府は、第3節で浦和レッズに1-4の大敗を喫するも、大宮アルディージャ(1-0)と北海道コンサドーレ札幌(2-0)に連勝を記録するなど、第9節のヴィッセル神戸戦までは真骨頂である堅守を軸とした戦いで順調に勝ち点を積み重ね、余裕の残留圏内をキープ。だが、その後は深刻な得点力不足に陥り、第10節のジュビロ磐田戦から前半戦最終戦の第17節サガン鳥栖戦まで8戦未勝利(4敗4分け)と急失速し、降格圏と2ポイント差の14位で前半戦を終えた。とりわけ、直近4試合で無得点という内容は後半戦に向けて大きな不安を残す。
◆ポジション別採点
(C)CWS Brains,LTD.
【GK&DF】70点/100点満点
▽17試合で18失点。昨シーズン前半戦の31失点から大幅な改善を見せており、今シーズンのJ1でも失点数に関しては8位タイと上々の数字だ。攻守両面で存在感を放つDFエデル・リマ、守護神に抜擢されたGK岡大生、ここにきて調子を上げるDF新里亮を中心に粘り強く守れている印象だ。また、自身の理想をひと先ず脇に置き、現実的な守備重視の戦術を採用する吉田新監督の采配も失点減の大きな要因だ。

【MF】40/100点満点
▽アンカーポジションで優れた戦術眼と高精度の左足を武器に“レジスタ”としてプレーするMF兵働昭弘、インサイドハーフで持ち味のボール奪取や守備センスを遺憾なく発揮するMF小椋祥平のベテラン新加入組の活躍が目立った。また、J1屈指のスプリント回数を誇る右ウイングバックのMF松橋優、MF田中佑昌と豊富な運動量とアグレッシブさを誇る2選手の貢献も大きかった。ただ、守備面が機能した一方、攻撃面に関しては前線との連係に問題を抱えており、厳しい前半戦となった。
【FW】10/100点満点
▽前半戦でわずか10ゴールと深刻な得点力不足に陥った中、ストライカー陣が奪ったゴールはわずかに「5」。前線からの守備や起点作りなど、得点以外の貢献を考慮に入れても、評価に値しない体たらくだ。もちろん、守備的スタイルの弊害や後方からのサポート不足が得点力不足の一因だが、主力として起用されながらも2人でわずかに2ゴールのFWドゥドゥとFWウイルソンの不振が痛恨だった。また、2年ぶりの復帰を果たしたMF堀米勇輝はチーム最多の2ゴールを記録もインパクトを欠き、FW河本明人や途中加入のFWジュニオール・バホスもバックアッパーの域を出なかった。

◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー
(c)J.LEAGUE PHOTOS
DFエデル・リマ(31歳/No.6)
明治安田生命J1リーグ:15試合(先発14回)/1ゴール
▽攻守両面で異彩を放つ左利きのブラジル人センターバックを選出。プレシーズンの負傷で出遅れたものの、第4節の大宮アルディージャ戦から左ストッパーとして先発を飾ると、以降のリーグ戦全試合でスタメン出場を継続中だ。187cmながら痩身の31歳は、快速とリーチの長さを生かした見事な対人守備で最終ラインに安定をもたらせば、攻撃の場面では豪快な持ち上がりや左足の正確な球出しで存在感を放った。第5節の北海道コンサドーレ札幌戦では利き足とは逆の右足で圧巻のボレーを決め、初ゴールも記録。

◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー
FWウイルソン(32歳/No.9)
明治安田生命J1リーグ:14試合(先発13回)/1ゴール
▽待望の点取り屋としてベガルタ仙台から今シーズン新加入も、前半戦で決めたゴールはPKによる1ゴールのみと大きく期待を裏切った。前線で基準点となるプレーや後方の味方を助けるプレスバックなど、全体的な貢献度が著しく低かったわけではないが、開幕から一向にコンディションが上がってこないのは気がかりだ。また、競り合いでの消極的な姿やプレッシャーが少ないサイドに流れる場面が目立つなど、決定機での慌てぶりに加えて、自信を失っている印象。同じく不調のFWドゥドゥと共に後半戦に向けて心身共にコンディションを整えられるかが、クラブの5年連続J1残留のカギとなるはずだ。

◆戦術転換と助っ人コンビの覚醒で停滞感を振り払えるか
▽順位と勝ち点を考えれば、いずれも残留を果たした過去4シーズンとあまり変わらない想定内の立ち位置と言える。だが、残留を争うライバルが監督交代や積極補強を起爆剤に心機一転を図る中、予算的に限りがあるクラブは、後半戦も継続路線でチームとしての上積みを図っていくしかない。

▽その中で一番に改善すべき点は、深刻な得点力不足の解消だ。元々、攻撃的なポゼッションスタイルを志向する吉田監督にとって、攻撃的なスタイルへの転換は得意とするところ。その一方で、ここまで勝ち切れなかったものの、決して大崩れしていたわけではない現状からのスタイル転換は、これまで積み上げてきた堅守を崩壊させる、リスクも孕んでいる。そのため、理想を言えば現状のスタイルをベースに少ない手数で攻め切る中、FWウイルソンやFWドゥドゥといった個人の覚醒、前半戦で機能しなかった連係面の擦り合わせで得点力を向上させたい

▽しかし、前半戦のように助っ人コンビの状態が上がらなければ、ボールを保持してより前に人数をかけて攻める、よりリスキーな攻撃スタイルへの転換も必要となるかもしれない。堅守を維持しつつ、得点力を伸ばせるかが残留へのカギを握るだろう。

エデル・リマの関連記事

ヴァンフォーレ甲府は11日、DFエデル・リマ(33)と契約満了を迎えたことを発表した。 スーダンや中国でのプレー経験もあるエデル・リマは、2017年に甲府に加入。当時J1リーグで31試合に出場するものの、チームは2部に降格。それでも甲府で3年間プレーし、リーグ戦通算103試合に出場した。 「3年間ありがとう 2020.01.11 15:15 Sat
ヴァンフォーレ甲府は7日、GK岡大生(30)とブラジル人DFエデル・リマ(32)の契約更新を発表した。 駒沢大学出身の岡は2011年に甲府入り後、2015年にジェフユナイテッド千葉にレンタル。2016年に復帰した。2018年は明治安田生命J2リーグ17試合に出場している。エデル・リマは2017年から甲府でプレー。 2019.01.07 11:39 Mon
▽ヴァンフォーレ甲府は4日、ブラジル人DFエデル・リマ(31)との契約を更新したことを発表した。 ▽今シーズンから甲府でプレーするエデル・リマは、2017年の明治安田生命J1リーグで31試合1ゴールを奪っている。 ▽来シーズンも甲府でプレーすることが決まったエデル・リマは、クラブ公式サイトを通じて次のように 2018.01.04 12:49 Thu
▽歴史が動き、シーズンが閉幕した2017明治安田生命J1リーグ。最終節まで優勝争い、残留争いが繰り広げられ、最後まで目が離せない白熱したシーズンとなった。 ▽「DAZN」マネーにより、シーズンの成績で今後のクラブ強化に大きな影響を及ぼすこととなった2017シーズン。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブを総 2017.12.06 22:50 Wed
▽Jリーグは5日、明治安田生命J1リーグ第25節、明治安田生命J2リーグ第32節、明治安田生命J3リーグ第22節の出場停止選手を発表した。 ▽J1では、首位の鹿島アントラーズMFレアンドロや柏レイソルDF中谷進之介、ヴァンフォーレ甲府DFエデル・リマ、ヴィッセル神戸MF中坂勇哉が出場停止となる。 ▽J2では 2017.09.05 14:19 Tue

ヴァンフォーレ甲府の関連記事

ヴァンフォーレ甲府は30日、国際サッカー連盟(FIFA)から課されていた移籍禁止制裁措置が解除されたことを発表した。 甲府は26日、国際サッカー連盟(FIFA)が公表する「FIFA登録禁止リスト」に掲載されていた。同日クラブは声明を出し、2022年8月1日から2023年12月31日まで期限付き移籍で所属していた、 2025.09.30 20:15 Tue
ヴァンフォーレ甲府は15日、アシスタントコーチにシンガポール人指導者のナズリ・ナシル氏(54)が就任することを発表した。登録期間は11月30日までとなる。 ナズリ・ナシル氏は、シンガポール政府・文化社会青年省(Ministry of Culture, Community and Youth of Governme 2025.05.15 15:50 Thu
Jリーグは14日、5月15日の「Jリーグの日」を記念し、開幕当時に多くのファンに親しまれた「Jリーグチップス」を特別に復刻することを発表した。 1993年の開幕とともに人気を博した「Jリーグチップス(選手カード付)」が、32周年を迎えるJリーグに帰ってくることに。復刻版では、J1、J2、J3の全60クラブから各3 2025.05.14 15:55 Wed
明治安田J2リーグ第15節の10試合が10日、11日に行われた。 【RB大宮vs仙台】2位・3位の上位対決はRB大宮が快勝 前節は首位のジェフユナイテッド千葉を国立競技場で下した3位のRB大宮アルディージャと、藤枝MYFCを下して2位をキープしたベガルタ仙台の一戦。仙台は8試合無敗の中で迎えた一戦だったが 2025.05.11 17:40 Sun
6日、明治安田J2リーグ第14節の10試合が全国各地で行われた。 【札幌vs磐田】昨季のJ1対決は磐田に軍配 12位の北海道コンサドーレ札幌と9位のジュビロ磐田の対戦。昨季はJ1で戦った両者が上位に向かうために大事な試合に臨んだ。 試合は開始38秒に動く。リカルド・グラッサのロングフィードを裏に 2025.05.06 18:40 Tue

J1の関連記事

「チームが勝てていない状況で自分が出て勝てれば、大きなアピールになると思っていたんで、本当に今日に懸ける思いは強かった」 明治安田J1リーグ第35節でファジアーノ岡山はFC東京と対戦。契約の都合により出場できないMF佐藤龍之介に代わり、左ウイングバックで先発に名を連ねたのはMF加藤聖だった。第33節のアルビレック 2025.10.27 20:00 Mon
アビスパ福岡の秘密兵器がJリーグデビュー戦で初ゴールをあげた。陸上選手であるサニブラウン・アブデル・ハキームの実弟であるFWサニブラウン・ハナンのゴールにファンたちが歓喜した。 #モーメントブースター でシェアして盛り上がれ!​ゴール (91:44)ハナン サニブラウン​​アビスパ福岡 vs サンフレッチェ広島 2025.09.30 16:50 Tue
【明治安田J1リーグ】柏レイソル 0ー0 サンフレッチェ広島(9月23日/三協フロンテア柏スタジアム) サンフレッチェ広島GK大迫敬介の「弾かない」技術が、ファンの中で話題沸騰。相手の攻撃を完全にストップさせる守護神の働きに、名解説者も大絶賛している。 Today's pick up守護神が見せた「 2025.09.25 19:00 Thu
【明治安田J1リーグ】ファジアーノ岡山 0ー0 横浜FC(9月23日/JFE晴れの国スタジアム) ファジアーノ岡山のMF末吉塁が、J1初先発で圧倒的な存在感を放った。試合後にクラブ公式SNSが投稿した「スタッツリーダー」では6部門のうち4部門を獲得。「末吉祭り」と言わんばかりの活躍が、ファンの間で話題になっている 2025.09.24 19:00 Wed
清水エスパルスのGK梅田透吾が、鉄壁要塞と化している。圧倒的なシュートストップ力がファンの間で話題だ。 右手一本でピンチを防ぐサヴィオのシュートのこぼれ球を#テリン が切り返しから狙うも清水GK #梅田透吾 がわずかに弾き出す!明治安田J1リーグ第31節 清水×浦和#DAZN LIVE配信中 #Jみようぜ #Jリ 2025.09.23 22:11 Tue

ヴァンフォーレ甲府の人気記事ランキング

1

“結婚詐欺”報道の甲府・主将MF新井涼平に厳重処分、本人申し出で契約解除に

ヴァンフォーレ甲府は1日、MF新井涼平(31)への処分を発表。クラブと契約解除し退団することとなった。 新井は、週刊誌等で女性に対して“結婚詐欺"を行ったと報道が出ており、女性からの訴えで問題が発覚していた。 甲府はすでに声明を発表し、活動停止の処分を下し、事実確認をするとしていた。 当時の声明では選手名は出されていなかったが、新井であることを今回は明示。事案発生日から報道内容を含め、弁護士立ち合いのもとで細部にわたって事実確認をしたとのことだ。 クラブは確認の結果「あくまでもプライベートに関することとはいえ、クラブの秩序風紀を乱し、且つ公序良俗に反する行為に該当するものであると認定した」とのこと。重い処分を下した。 新井は今シーズンの活動停止、公式戦の出場停止、そして報酬の支払い停止の処分を下されることとなった。 また、この処分を受け、新井から「現時点で自分自身がクラブに示すことができる償いは、自らクラブを退団することである」と強く要望があり、双方合意の上で、6月30日付で契約解除に至った。 なお、佐久間悟代表 取締役社長はチーム管理監督不行き届きによる懲戒処分として、1カ月の5%減俸の処分が下された。 甲府は声明の最後に「弊クラブと致しましては、この度の事案を深く受け止め、クラブをお支え頂いております多くの皆様に対して、改めてお詫び申し上げますとともに、クラブ内におきましては、Jリーグ選手・スタッフ・フロントとして相応しい行動を心掛け、クラブとしてコンプライアンスの徹底に務めて参る所存でございます」と謝罪している。 新井は大宮アルディージャの下部組織出身で、ジュニアユース、ユースと所属し2009年にトップチーム昇格。プロ1年目の開幕戦でいきなりデビューを果たした。 その後FC岐阜への期限付き移籍を経験し、2012年にギラヴァンツ北九州へ完全移籍。2013年から甲府でプレーし、2020年からキャプテンを務めていた。 2021シーズンも明治安田生命J2リーグで39試合に出場し2得点を記録するなど、甲府ではケガの時期を除いて主軸を担っていたが、今シーズンはわずか2試合の出場に。3月の出場を最後に一度もメンバー入りしていなかった。 2022.07.01 19:12 Fri
2

甲府に12年ぶりに復帰した柏好文が「Vogt-小柳-原田病」と診断…全治約3カ月「元気な姿で必ずピッチに戻ってきます」

ヴァンフォーレ甲府は13日、MF柏好文の療養を発表した。 サンフレッチェ広島から今シーズン甲府に加入した柏。2013年以来となる甲府への復帰となり、チームのJ1昇格に向けた大きな戦力となることが期待されていた。 しかし、柏は「Vogt(フォクト)-小柳-原田病」と診断。約3カ月の離脱になると見られている。 「Vogt(フォクト)-小柳-原田病」とは、急に両眼にぶどう膜炎と網膜剥離が生じて見えにくくなる疾患。同時に髄膜炎や難聴が生じ、しばらく経過した後に皮膚の白斑、白髪、脱毛などが生じるとされている。 柏はクラブを通じてコメントしている。 「病院の部屋から見える山梨の富士山は力を与えてくれます。甲府が上に行けるようソコヂカラで治療します。元気な姿で必ずピッチに戻ってきます」 また、佐久間悟 代表取締役社長も今回の件を受けてコメントしている。 「この度、今シーズンより、ヴァンフォーレ甲府に復帰した柏好文選手が予期せぬ病から暫くの期間、活動することが出来なくなりました。クラブとしては、今シーズンのクラブスローガンである「ソコヂカラ」の根源となる大きな役割を担って頂くことを期待しており、この現状を冷静に受け止めて、柏好文選手の一日も早い回復を期待しております」 2025.01.13 18:20 Mon
3

新潟のクラブ史上初のJ2降格決定…“川中島ダービー”勝利で意地を見せるも広島の勝利で降格に《J1》

▽明治安田生命J1リーグ第32節、アルビレックス新潟vsヴァンフォーレ甲府がデンカビッグスワンスタジアムで行われ、ホームの新潟が1-0で勝利した。しかし、他会場の結果、新潟のクラブ史上初となるJ2降格が決定した。 ▽最下位の新潟(勝ち点19)と15位の甲府(勝ち点28)によるJ1残留を懸けた“川中島ダービー”。前節、サガン鳥栖を破って奇跡の逆転残留に向けてわずかながら望みを繋いだ新潟だが、残り3試合で全勝且つ上位3チームの取りこぼしに期待しなければならない。一方、新潟を含め16位サンフレッチェ広島(勝ち点27)、17位大宮アルディージャ(勝ち点24)との熾烈な残留争いに身を置く甲府も今節での勝ち点3が求められる。 ▽冷たい雨が降りしきる中でスタートした“川中島ダービー”。試合はより勝ち点3がほしいホームチームがボールを保持して攻撃に出るが、甲府が持ち味の粘り強い守備で跳ね返し、左サイドの高野やリンスのスピードを活かしたカウンターで決定機を作り出す。13分には左CKの流れからこぼれ球を拾った高野のクロスにフリーのリンスが頭で合わすが、これを枠に飛ばせない。 ▽一方、なかなか攻め切れない場面が続く新潟だったが、幸運な形からファーストチャンスをゴールに結びつける。18分、相手陣内中央で左でボールを受けた山崎がゴール方向へ向かうクロスを供給。すると、ホニの前で対応に当たったDFエデル・リマの伸ばした足に当たったボールがゴール左隅の絶妙なコースへ飛び、ネットを揺らした。 ▽不運な形で先制を許した甲府は徐々にボール保持率を高めて反撃を開始。立ち上がりと両者のスタイルが入れ替わる展開の中、よりゴールに迫ったのはカウンターに転じた新潟。29分には堀米のミドルシュートがディフレクトしてゴール前に流れると、これをオフサイドラインぎりぎりで抜け出した小川がワンタッチでコースを変えるも、わずかに枠の左に外れる。その後は甲府が押し込む時間が続くも、幾つかのセットプレーチャンスを活かせず、前半は新潟の1点リードで終了した。 ▽迎えた後半、ビハインドを追う甲府は小出を下げてハーフタイム明けに橋爪を投入する。だが、後半も最初の決定機は新潟に訪れる。56分、相手陣内中央右で得たFKの場面でキッカーの小川がゴール前に入れると、これをホニが頭で合わすがクロスバーを叩く。 ▽一方、流れの中で攻め切れない甲府もセットプレーから決定機を創出。61分、右CKの場面でキッカーの高野が鋭いボールを入れると、これを中央の新井が頭で合わす。しかし、GK大谷が驚異的な反応でボールに触りクロスバーを叩く。 ▽何とか流れを変えたい甲府は62分、黒木を下げて切り札のドゥドゥを投入。ここからリンスとドゥドゥの個人技を生かした攻めで猛攻に転じていく。 ▽その後も互いに交代カードを切っていく中、オープンな攻防を繰り広げていく両者。何とかゴールをこじ開けたい甲府は81分と82分にドゥドゥが強烈なシュートを浴びせていくが、相手GKとDFの身体を張ったブロックに遭う。試合終盤にかけても白熱の攻防が続くも、試合はこのまま1-0でタイムアップ。 ▽前半のオウンゴールを守り切った新潟が“川中島ダービー”を制し、今季初の連勝を飾った。しかし、同時刻開催の試合で広島が勝利したことで2節を残してのJ2降格が決定した。一方、3連敗の甲府は広島に抜かれて降格圏内の16位に転落した。 2017.11.18 16:14 Sat
4

甲府が主力3選手と契約更新! 10番MF鳥海芳樹や在籍6年のFW宮崎純真、今季加入のDF孫大河

ヴァンフォーレ甲府は24日、DF孫大河(25)、MF鳥海芳樹(26)、FW宮崎純真(24)の契約更新を発表した。 孫は正智深谷高校、立正大学と進み、2021年にサガン鳥栖の特別指定選手に。2022年に正式加入し、2022年6月から1年半はツエーゲン金沢へ期限付き移籍した。 今シーズン甲府へ完全移籍。4月に負った左ヒザのケガで離脱する期間もあったが、明治安田J2リーグで18試合、YBCルヴァンカップで2試合1得点、天皇杯で1試合の成績を残した。 鳥海は桐光学園高校、桐蔭横浜大学を経て2021年に甲府でプロ入り。4年目の今シーズンは背番号を「10」に変更した。 J2で38試合6得点を記録し、ルヴァンカップでは2試合出場、天皇杯では2試合1得点の成績。2月に戦ったAFCチャンピオンズリーグのラウンド16も2試合ともにプレーした。 宮崎は山梨学院高校から2019年に加入。在籍6年目の今シーズンは、J2で30試合3得点、ルヴァンカップで2試合、天皇杯で1試合の成績。ACLのラウンド16の2試合も戦っている。 2025シーズンも甲府で迎える孫、鳥海、宮崎の3選手は、クラブを通じてそれぞれコメントしている。 ◆孫大河 「2025シーズンもこのクラブでプレー出来る喜びを噛み締めながら、ヴァンフォーレ甲府に関わる全ての方々と沢山の勝利を喜び合えるように日々励んで行きたいです。来シーズンも熱い応援をよろしくお願いします!」 ◆鳥海芳樹 「ヴァンフォーレファミリーのみなさん、来年もよろしくお願いします! このチームはJ1にいなくてはならないチームです。このクラブと共にJ1に上がりたいです。 「5シーズン目になりますが、J1昇格を果たすためにチームの中心となって目標を達成できるように頑張ります! みなさんも昇格のための雰囲気づくり、熱い声援をよろしくお願いいたします!」 ◆宮崎純真 「2025年シーズンもヴァンフォーレ甲府でプレーさせてもらうことになりました。ヴァンフォーレ甲府に所属してから7シーズン目になりますがJ1昇格を果たせていません。来シーズンはチームを引っ張っていける存在になり、皆様とJ1昇格を果たす最高のシーズンにしたいと思います! 来シーズンも共に戦いましょう!」 2024.12.24 16:46 Tue
5

甲府が新井涼平の“結婚詐欺”報道を謝罪、本人は活動停止処分中

ヴァンフォーレ甲府は15日、「一部週刊誌での報道について」と題して声明を発表した。 甲府が声明を出した件は、クラブのキャプテンを務めるMF新井涼平(31)が女性に対して“結婚詐欺"を行ったというもの。女性からの訴えで発覚していた。 甲府は佐久間悟 代表取締役社長の名義で声明を発表。今回の報道について謝罪。活動停止処分を下していることから、報道は事実であるものと見られる。 「この度の一部週刊誌における弊クラブ所属選手の報道に関し、クラブ関係各位には、多大なご迷惑をお掛けしましたことを、深くお詫び申し上げます」 「弊クラブと致しましては、プライベートに関することとは言え、社会的に広く注目され、また大きな影響力をもったJリーグ所属選手が、クラブの秩序風紀を乱し、軽率かつ不適切な行動を取ったことを重大なことと認識しております」 「現在、本人には活動停止等の処分を科しており、引き続き事実確認に努めることとし、その結果に基づき、今後の対応を検討して参ります」 新井は大宮アルディージャの下部組織出身で、ジュニアユース、ユースと所属し2009年にトップチーム昇格。プロ1年目の開幕戦でいきなりデビューを果たした。 その後FC岐阜への期限付き移籍を経験し、2012年にギラヴァンツ北九州へ完全移籍。2013年から甲府でプレーし、2020年からキャプテンを務めていた。 2021シーズンも明治安田生命J2リーグで39試合に出場し2得点を記録するなど、甲府ではケガの時期を除いて主軸を担っていたが、今シーズンはわずか2試合の出場に。3月の出場を最後に一度もメンバー入りしていなかった。 2022.06.15 18:30 Wed

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly