【リーガ総括&ベスト11】超WSの最優秀選手はメッシ!
2017.06.02 18:00 Fri
▽ここ数年はバルセロナとマドリッド勢の三つ巴の優勝争いという状況が続いていたが、今季はアトレティコ・マドリーの不振、セビージャの台頭によって、前半戦はバルセロナ、レアル・マドリー、セビージャのタイトル争いとなった。その後、セビージャの失速でバルセロナとレアル・マドリーの一騎打ちとなった中、最終節までもつれ込んだ激戦を制したレアル・マドリーが宿敵の3連覇を阻止し、5シーズンぶりのリーガ制覇を成し遂げた。
▽毎年恒例のビッグネーム獲得を見送り、就任2年目のジダン監督の下、継続路線でシーズンをスタートしたレアル・マドリーは、第5節から第7節の間に3戦連続ドローと勝ち切れない時期を過ごしたものの、ライバルたちの取りこぼしを尻目に年明けの第18節セビージャ戦で敗れるまで唯一の無敗を継続。この序盤戦のアドバンテージを生かしたチームは、後半戦に入ってメスタージャでのバレンシア戦、ホームで行われたバルセロナとのクラシコで2敗を喫するも、過密日程となったシーズン終盤戦を指揮官の見事なターンオーバー、頼れるエースFWクリスティアーノ・ロナウドの活躍によって6連勝で乗り切り、5年ぶりの歓喜を味わった。
▽一方、継続路線のレアル・マドリーと異なり、ダニエウ・アウベス、バルトラ、ブラーボらの退団、パコ・アルカセル、アンドレ・ゴメス、ユムティティ、デニス・スアレスらの加入と変革のシーズンとなったバルセロナは、レアル・マドリーやアトレティコ、セビージャと、タイトル争いのライバルとの直接対決で上々の成績を収めたものの、カンプ・ノウで昇格組アラベスに敗れるなど格下相手の取りこぼしが、リーガ3連覇を逃す大きな要因となった。一時はシーズン途中に今季限りでの退任を発表したルイス・エンリケ監督の下で結束を強めたが、不安定な戦いに終始したCLで必要以上の消耗を強いられ、シーズン終盤の7連勝も実らず、王座陥落となった。
▽ビセンテ・カルデロンでのラストシーズンでリーグタイトル獲得を目指したアトレティコは、昨夏大型補強を行い、より攻守のバランスに長けたスタイルへの転換を図った。しかし、昇格組相手の開幕2戦連続ドローに始まり、ビセンテ・カルデロンでのラストダービーに大敗するなど、スタイル変更は志半ばで頓挫。その後、トップ4フィニッシュが危ぶまれたことで、本来の堅守速攻スタイルに原点回帰すると、ようやく調子を取り戻した。ビセンテ・カルデロンでのラストシーズンで有終の美を飾ることはできなかったが、3位フィニッシュでCLストレートインを決めたことによって、来季は新スタジアムでCLを戦えることになった。
▽エスパニョールとの開幕戦で6-4のド派手な打ち合いを演じるなど、チリ代表でコパ・アメリカを制したサンパオリ新監督の下、前半戦の主役となったセビージャ。しかし、対戦相手や試合状況によってシステムと選手の配置が目まぐるしく変わる特異なスタイルが徐々に相手に研究され始めると、試合を支配しながらも追加点を決め切れない悪循環に陥り、シーズン中盤から終盤にかけて勝ち切れない厳しい時期を過ごした。それでも、最終盤での粘り強い戦いでトップ4フィニッシュに成功し、最低限のノルマは達成した。なお、昨夏ハノーファーから加入し、開幕戦でいきなりゴールを記録する華々しいデビューを飾った日本代表MF清武弘嗣だったが、厳しいポジション争いと言葉の壁にぶつかり、今冬にセレッソ大阪へ復帰。出場4試合1ゴールという成績でスペインでの短い挑戦を終えた。
▽例年はシーズン終盤までもつれる残留争いだったが、開幕から絶不調の最下位グラナダ、19位オサスナが早々に降格となり、ギリギリまで粘っていた18位スポルティング・ヒホンも最終節を前に力尽き、無念の降格となった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWリオネル・メッシ(バルセロナ)
★最優秀監督
◆ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリー)
▽また、これまでフルタイム出場を頑として譲らなかったC・ロナウドを説き伏せ、途中交代やアウェイ戦でメンバー外とするなど、32歳となったエースのコンディションを良好に保ちつつ、控え選手にきっちり出場機会を与えたチームマネジメントは見事の一言。最終的に控え選手がきっちり仕事を果たしたレアル・マドリーと、控え選手が機能しなかったバルセロナとの差がタイトル争いの行方を決定付けており、その意味でジダン監督が果たした役割は非常に大きかった。
【期待以上】
★チーム
◆エイバル
★選手
◆DFテオ・エルナンデス(アラベス)
【期待外れ】
★チーム
◆バレンシア
★選手
◆MFアンドレ・ゴメス(バルセロナ)
◆ベストイレブン
DF:ピケ、セルヒオ・ラモス、テオ・エルナンデス
MF:ビトロ、ブルーノ、クロース、マルセロ
FW:メッシ、C・ロナウド、ネイマール
GK セルヒオ・アセンホ(ビジャレアル)
▽サモラ賞受賞資格の28試合に届かず、アトレティコGKオブラクに同賞を譲ったものの、今年2月にキャリア通算4度目の前十字じん帯じん帯断裂の大ケガを負うまで、リーグ最少失点のビジャレアルの絶対的守護神として圧巻のゴールキーピングを披露。この活躍が評価されスペイン代表への復帰も果たしていた。来季の完全復帰を期待する意味でも最優秀GKに推したい。
24試合(先発24)、2105分
15失点
DF ジェラール・ピケ(バルセロナ)
▽ケガやターンオーバーの影響もあり、25試合の出場に留まったものの安定したパフォーマンスでバルセロナの最終ラインを支えた。“MSN”の守備意識、イニエスタ、ブスケッツの不調で前線からのフィルター能力が低下し、序盤戦に関しては相棒マスチェラーノの不振で難しい対応を強いられる場面が多かった。それでも、頼れるディフェンスリーダーはシーズンを通して攻守に質の高いパフォーマンスを披露した。
25試合(先発25)、2192分
2得点
DF セルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)
▽一流ストライカーばりの決定力でキャリアハイの7ゴールを記録。その内訳は4ゴールが決勝点、2ゴールが勝ち点1をもたらす同点ゴール、1ゴールが先制点といずれもチームの優勝に大きく貢献する重要なゴールだった。とりわけ、敵地でのクラシコ、その翌節のデポルティボ戦で試合終了間際に決めたゴールは印象的だった。肝心の守備ではホームのクラシコでの一発退場など、軽さが目立ったものの及第点の出来と言える。
28試合(先発28)、2489分
7得点
DF テオ・エルナンデス(アラベス)
▽今季のリーガ最大のサプライズ。重鎮マルセロ、フィリペ・ルイスに加え、エスクデロ、ユーリと豊作だった左サイドバックの中で、圧巻の突破力と高精度の左足を武器に強烈なインパクトを残した。184cmのサイズを生かしてセンターバックでもプレー可能なため、3バックの左で選出した。
32試合(先発31)、2726分
1得点
MF ビトロ(セビージャ)
▽右サイドバックのベストプレーヤーであるカルバハルの出場機会が少なかったため、セビージャのサイドのスペシャリストを右ウイングバックで選出。基本の左サイドに加え、ストライカーや右サイドの位置でもプレーしたが、求められた役割は個での局面打開。6ゴール7アシストという数字以上に、今季のセビージャでなくてはならない存在だった。
30試合(先発25)、2333分
6得点7アシスト
MF ブルーノ・ソリアーノ(ビジャレアル)
▽モドリッチやブスケッツも有力候補だったが、それぞれ出場時間と前半戦の不振を理由に選外とし、最も安定感に優れたビジャレアルのカピタンを選出。卓越した戦術眼、高精度のキックを武器に、リーグ2位の堅守を支えると共に、鋭いカウンターの起点となるなど、攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露した。
34試合(先発33)、2984分
4得点(PK3)
MF トニ・クロース(レアル・マドリー)
▽5シーズンぶりのリーグ制覇に貢献したクロースは、今季リーグ最高と言われるレアル・マドリーの中盤でとりわけ存在感が光った。リーグ2位となる12アシストに加え、相手の厳しいプレッシャーを無効化するミスのない繋ぎでリズムを作り、カゼミロ不在時はアンカーのポジションで守備にも奔走。チームに多くの勝ち点をもたらしたセルヒオ・ラモスとのホットラインも見事だった。
29試合(先発28)、2500分
3得点
MF マルセロ(レアル・マドリー)
▽今季レアル・マドリーのベストプレーヤー。格下相手に緩い守備を見せることもあったが、今季はビッグマッチでの集中した守備が際立っていた。加えて、リーグ4位の10アシストを記録するなど、持ち味の攻撃性能も遺憾なく発揮し、攻守に絶大な存在感を放った。今季はリーガにおける勝利数で同胞ロベルト・カルロス氏を抜き、クラブの外国人最多勝利者となっており、20代にしてクラブ史上最高助っ人の呼び声も高い。
30試合(先発26)、2277分
2得点
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)
▽今季のリーガ最優秀選手。チームとしてリーガ3連覇を逃すも、5年ぶりのピチーチにゴールデンシュー獲得と個人としては、素晴らしいシーズンを送った。右ウイングとトップ下の2ポジションでチームの攻撃を見事にけん引した。
34試合(先発32)、2832分
37得点(PK5)
FW クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
▽ユーロ2016で負ったケガの影響もあって、開幕10試合でわずか2ゴールと大不振を経験。それでも、敵地でのマドリッド・ダービーのハットトリックなど、徐々に調子を取り戻すと、要所で休養を与えるジダン監督の配慮も実り、重要なシーズン終盤にチームを勝利に導く多くのゴールを決め、悲願のリーガ優勝に貢献した。また、今季は6アシストを記録するなど、チャンスメークの意識も強かった。
36試合(先発36)、2544分
25得点(PK6)
FW ネイマール(バルセロナ)
▽同僚スアレスにゴール数、アシスト数で劣り、パフォーマンスに波も見られたが、メッシ、スアレスの不調時にチームをけん引する圧巻のパフォーマンスを披露していたことを評価したい。また、3バック採用時など、守備面で負担を軽減されていた両選手に対して、時に自陣深くまで戻って味方を助ける守備を見せるなど、献身的な振る舞いも評価に値する。来季に向けては両選手に大きく劣る得点力を改善したい。
30試合(先発30)、2653分
13得点(PK1)
▽毎年恒例のビッグネーム獲得を見送り、就任2年目のジダン監督の下、継続路線でシーズンをスタートしたレアル・マドリーは、第5節から第7節の間に3戦連続ドローと勝ち切れない時期を過ごしたものの、ライバルたちの取りこぼしを尻目に年明けの第18節セビージャ戦で敗れるまで唯一の無敗を継続。この序盤戦のアドバンテージを生かしたチームは、後半戦に入ってメスタージャでのバレンシア戦、ホームで行われたバルセロナとのクラシコで2敗を喫するも、過密日程となったシーズン終盤戦を指揮官の見事なターンオーバー、頼れるエースFWクリスティアーノ・ロナウドの活躍によって6連勝で乗り切り、5年ぶりの歓喜を味わった。
▽一方、継続路線のレアル・マドリーと異なり、ダニエウ・アウベス、バルトラ、ブラーボらの退団、パコ・アルカセル、アンドレ・ゴメス、ユムティティ、デニス・スアレスらの加入と変革のシーズンとなったバルセロナは、レアル・マドリーやアトレティコ、セビージャと、タイトル争いのライバルとの直接対決で上々の成績を収めたものの、カンプ・ノウで昇格組アラベスに敗れるなど格下相手の取りこぼしが、リーガ3連覇を逃す大きな要因となった。一時はシーズン途中に今季限りでの退任を発表したルイス・エンリケ監督の下で結束を強めたが、不安定な戦いに終始したCLで必要以上の消耗を強いられ、シーズン終盤の7連勝も実らず、王座陥落となった。
▽エスパニョールとの開幕戦で6-4のド派手な打ち合いを演じるなど、チリ代表でコパ・アメリカを制したサンパオリ新監督の下、前半戦の主役となったセビージャ。しかし、対戦相手や試合状況によってシステムと選手の配置が目まぐるしく変わる特異なスタイルが徐々に相手に研究され始めると、試合を支配しながらも追加点を決め切れない悪循環に陥り、シーズン中盤から終盤にかけて勝ち切れない厳しい時期を過ごした。それでも、最終盤での粘り強い戦いでトップ4フィニッシュに成功し、最低限のノルマは達成した。なお、昨夏ハノーファーから加入し、開幕戦でいきなりゴールを記録する華々しいデビューを飾った日本代表MF清武弘嗣だったが、厳しいポジション争いと言葉の壁にぶつかり、今冬にセレッソ大阪へ復帰。出場4試合1ゴールという成績でスペインでの短い挑戦を終えた。
▽最終節までもつれ込んだヨーロッパリーグ(EL)出場権争いは、リーグ2位の堅守が光った5位ビジャレアル、エウセビオ監督の下で質の高いポゼッションサッカーを披露した6位レアル・ソシエダがストレートイン。今季も主砲FWアドゥリスの活躍が光った7位のアスレティック・ビルバオは、バルセロナのコパ・デル・レイ優勝に伴い、EL予選3回戦からの参戦を決めた。
▽例年はシーズン終盤までもつれる残留争いだったが、開幕から絶不調の最下位グラナダ、19位オサスナが早々に降格となり、ギリギリまで粘っていた18位スポルティング・ヒホンも最終節を前に力尽き、無念の降格となった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWリオネル・メッシ(バルセロナ)

Getty Images
▽5シーズンぶりの優勝を果たしたレアル・マドリーからマルセロを選出するという考えもあったが、今季37ゴールを記録し、5年ぶりのピチーチにゴールデンシュー獲得と個人として圧巻のパフォーマンスを見せた世界最高のアタッカーをベストプレーヤーに選出した。来月に30歳を迎えることもあり、シーズンを通してのパフォーマンスはさすがに低下しつつあるが、圧巻の2ゴールでサンティアゴ・ベルナベウを沈黙させるなど、好調時に見せるパフォーマンスはやはり異次元のレベルだ。また、守備面や運動量以外にこれ以上の伸びしろはないと思われたが、今季は直接FKの精度が格段に向上し、見事なゴールを連発。誰よりもフットボールの神に愛される天才に限界はないのか。★最優秀監督
◆ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリー)

Getty Images
▽就任2年目でレアル・マドリーに5シーズンぶりのリーグタイトルをもたらしたフランス人指揮官が、文句なしの最優秀監督だ。今年1月に行われた第18節のセビージャ戦で敗れるまで、公式戦40試合無敗を継続するなど、昨季のCLでも見せた圧巻の勝負強さは今季も健在だった。正直なところを言えば、採用する戦術やシステム、選手選考など理詰めで考えると、常人には理解し難い采配が多々あったものの、それがことごとく嵌ってしまうあたりが、フットボールの天才と言われるゆえんか。同様に、謎のベイル重用を除き、シーズンを占う重要なビッグマッチで控え選手をスタメンに抜擢するなど、結果が出なければ厳しい非難が待っている中、事も無げにリスキーな采配を行う豪胆さにも驚かされた。▽また、これまでフルタイム出場を頑として譲らなかったC・ロナウドを説き伏せ、途中交代やアウェイ戦でメンバー外とするなど、32歳となったエースのコンディションを良好に保ちつつ、控え選手にきっちり出場機会を与えたチームマネジメントは見事の一言。最終的に控え選手がきっちり仕事を果たしたレアル・マドリーと、控え選手が機能しなかったバルセロナとの差がタイトル争いの行方を決定付けており、その意味でジダン監督が果たした役割は非常に大きかった。
【期待以上】
★チーム
◆エイバル

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▽シーズン終盤の失速で悲願のEL出場権獲得を逃したものの、2シーズン連続で余裕の残留を決めた10位エイバルの戦いぶりは見事だった。今季のリーガエスパニョーラ所属クラブの中で最低規模の予算しか持ち合わせていないエイバルは、昨季18ゴールを挙げた主砲FWボルハ、崩しの切り札ケコがチームを去り、厳しいシーズンが予想された。だが、蓋を開けてみれば、セルジ・エンリクやアドリアン・ゴンサレス、日本代表MF乾貴士といった現有戦力、新加入のペドロ・レオンがその穴を補って余りある活躍を披露。加えて、メンディリバル監督のハードワークを基本とした組織的な堅守速攻スタイルが機能し、シーズンを通して攻守に安定した戦いぶりを披露した。また、エイバル2年目を迎えた乾は、カンプ・ノウで行われたバルセロナとの最終節で圧巻の2ゴールを決めるなど、28試合3ゴール3アシストと充実したシーズンを過ごした。★選手
◆DFテオ・エルナンデス(アラベス)

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▽今季のリーガで最もブレイクした若手選手の1人だ。かつてアトレティコ・マドリーでプレーしたDFジャン=フランソワ・エルナンデスを父に持ち、既にアトレティコのトップチームで活躍するリュカを兄に持つテオ・エルナンデスは、今季アトレティコからのレンタルで加入した昇格組アラベスでプリメーラデビュー。トッテナム時代初期のベイルを彷彿とさせる圧巻の身体能力と、左足のキックを最大の特長とするテオは、瞬く間に左サイドバックのレギュラーに定着。デビューシーズンで32試合に出場し、1ゴールを記録した。得点力不足のチーム事情でゴールやアシストという数字のインパクトは弱いものの、シーズンを通してバルセロナやリバプールなど、ヨーロッパのビッグクラブの注目を一身に浴びた。そして、今夏にはレンタル元アトレティコの宿敵レアル・マドリーへの“禁断の移籍”が内定している。【期待外れ】
★チーム
◆バレンシア

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▽クラブ内の政治問題でヌーノ監督を解任し、混迷を極めた昨シーズンに続き、今季も迷走した12位バレンシア。昨季終盤にギャリー・ネビル監督の後任を務めたアジェスタラン監督の続投という形でシーズンをスタートしたバレンシアだったが、ムスタフィ、パコ・アルカセル、アンドレ・ゴメスら主力の流出が響き、まさかの開幕4連敗。これを受けて、アジェスタラン監督を解任し、ミスター暫定指揮官ボロ監督を経て、10月にプランデッリ氏を招へいした。しかし、就任8試合を1勝3分け4敗という低調な戦績で終えた同氏は、わずか2カ月あまりで指揮官を辞任。残留争いに巻き込まれたクラブは、シーズン2度目のボロ体制で辛くも12位でシーズンを終えるも、ナニやガライ、エンソ・ペレス、ザザ、パレホと多くのタレントを抱える強豪として、あまりに情けないシーズンだった。幸い、来季に向けては前ビジャレアル指揮官のマルセリーノ監督の就任が決定しており、今度こそ負の連鎖に終止符を打ちたい。★選手
◆MFアンドレ・ゴメス(バルセロナ)

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▽昨夏、ユベントスやレアル・マドリーとの争奪戦となった中、3500万ユーロ(約43億円)でバルセロナに加入したアンドレ・ゴメスだったが、期待外れのシーズンに終わった。バレンシアでの活躍を引っ提げて、鳴り物入りで加入したポルトガル代表MFは、ルイス・エンリケ監督の寵愛を受けて、今季のリーグ戦30試合(先発17)に出場した。本職のセントラルMFに加え、アンカー、ウイング、シーズン終盤には右サイドバックで起用されるなど、定まらない起用法の影響はあったものの、どのポジションでもインパクトを残せないばかりか、緩慢な守備や消極的な配給でチームの足を引っ張り、バルセロニスタの不興を買った。◆ベストイレブン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:アセンホDF:ピケ、セルヒオ・ラモス、テオ・エルナンデス
MF:ビトロ、ブルーノ、クロース、マルセロ
FW:メッシ、C・ロナウド、ネイマール
GK セルヒオ・アセンホ(ビジャレアル)
▽サモラ賞受賞資格の28試合に届かず、アトレティコGKオブラクに同賞を譲ったものの、今年2月にキャリア通算4度目の前十字じん帯じん帯断裂の大ケガを負うまで、リーグ最少失点のビジャレアルの絶対的守護神として圧巻のゴールキーピングを披露。この活躍が評価されスペイン代表への復帰も果たしていた。来季の完全復帰を期待する意味でも最優秀GKに推したい。
24試合(先発24)、2105分
15失点
DF ジェラール・ピケ(バルセロナ)
▽ケガやターンオーバーの影響もあり、25試合の出場に留まったものの安定したパフォーマンスでバルセロナの最終ラインを支えた。“MSN”の守備意識、イニエスタ、ブスケッツの不調で前線からのフィルター能力が低下し、序盤戦に関しては相棒マスチェラーノの不振で難しい対応を強いられる場面が多かった。それでも、頼れるディフェンスリーダーはシーズンを通して攻守に質の高いパフォーマンスを披露した。
25試合(先発25)、2192分
2得点
DF セルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)
▽一流ストライカーばりの決定力でキャリアハイの7ゴールを記録。その内訳は4ゴールが決勝点、2ゴールが勝ち点1をもたらす同点ゴール、1ゴールが先制点といずれもチームの優勝に大きく貢献する重要なゴールだった。とりわけ、敵地でのクラシコ、その翌節のデポルティボ戦で試合終了間際に決めたゴールは印象的だった。肝心の守備ではホームのクラシコでの一発退場など、軽さが目立ったものの及第点の出来と言える。
28試合(先発28)、2489分
7得点
DF テオ・エルナンデス(アラベス)
▽今季のリーガ最大のサプライズ。重鎮マルセロ、フィリペ・ルイスに加え、エスクデロ、ユーリと豊作だった左サイドバックの中で、圧巻の突破力と高精度の左足を武器に強烈なインパクトを残した。184cmのサイズを生かしてセンターバックでもプレー可能なため、3バックの左で選出した。
32試合(先発31)、2726分
1得点
MF ビトロ(セビージャ)
▽右サイドバックのベストプレーヤーであるカルバハルの出場機会が少なかったため、セビージャのサイドのスペシャリストを右ウイングバックで選出。基本の左サイドに加え、ストライカーや右サイドの位置でもプレーしたが、求められた役割は個での局面打開。6ゴール7アシストという数字以上に、今季のセビージャでなくてはならない存在だった。
30試合(先発25)、2333分
6得点7アシスト
MF ブルーノ・ソリアーノ(ビジャレアル)
▽モドリッチやブスケッツも有力候補だったが、それぞれ出場時間と前半戦の不振を理由に選外とし、最も安定感に優れたビジャレアルのカピタンを選出。卓越した戦術眼、高精度のキックを武器に、リーグ2位の堅守を支えると共に、鋭いカウンターの起点となるなど、攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露した。
34試合(先発33)、2984分
4得点(PK3)
MF トニ・クロース(レアル・マドリー)
▽5シーズンぶりのリーグ制覇に貢献したクロースは、今季リーグ最高と言われるレアル・マドリーの中盤でとりわけ存在感が光った。リーグ2位となる12アシストに加え、相手の厳しいプレッシャーを無効化するミスのない繋ぎでリズムを作り、カゼミロ不在時はアンカーのポジションで守備にも奔走。チームに多くの勝ち点をもたらしたセルヒオ・ラモスとのホットラインも見事だった。
29試合(先発28)、2500分
3得点
MF マルセロ(レアル・マドリー)
▽今季レアル・マドリーのベストプレーヤー。格下相手に緩い守備を見せることもあったが、今季はビッグマッチでの集中した守備が際立っていた。加えて、リーグ4位の10アシストを記録するなど、持ち味の攻撃性能も遺憾なく発揮し、攻守に絶大な存在感を放った。今季はリーガにおける勝利数で同胞ロベルト・カルロス氏を抜き、クラブの外国人最多勝利者となっており、20代にしてクラブ史上最高助っ人の呼び声も高い。
30試合(先発26)、2277分
2得点
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)
▽今季のリーガ最優秀選手。チームとしてリーガ3連覇を逃すも、5年ぶりのピチーチにゴールデンシュー獲得と個人としては、素晴らしいシーズンを送った。右ウイングとトップ下の2ポジションでチームの攻撃を見事にけん引した。
34試合(先発32)、2832分
37得点(PK5)
FW クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
▽ユーロ2016で負ったケガの影響もあって、開幕10試合でわずか2ゴールと大不振を経験。それでも、敵地でのマドリッド・ダービーのハットトリックなど、徐々に調子を取り戻すと、要所で休養を与えるジダン監督の配慮も実り、重要なシーズン終盤にチームを勝利に導く多くのゴールを決め、悲願のリーガ優勝に貢献した。また、今季は6アシストを記録するなど、チャンスメークの意識も強かった。
36試合(先発36)、2544分
25得点(PK6)
FW ネイマール(バルセロナ)
▽同僚スアレスにゴール数、アシスト数で劣り、パフォーマンスに波も見られたが、メッシ、スアレスの不調時にチームをけん引する圧巻のパフォーマンスを披露していたことを評価したい。また、3バック採用時など、守備面で負担を軽減されていた両選手に対して、時に自陣深くまで戻って味方を助ける守備を見せるなど、献身的な振る舞いも評価に値する。来季に向けては両選手に大きく劣る得点力を改善したい。
30試合(先発30)、2653分
13得点(PK1)
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レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed2
21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン
IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu3
終焉を迎えたレアル・マドリーのサイクル②~モウリーニョ体制プレイバック~
2018-19シーズン、レアル・マドリーは3月に入ると同時に全てのタイトルへの望みを絶たれた。2009年夏にフロレンティーノ・ペレス会長が2度目の就任を果たして以来、数々の栄光を手にしてきたクラブも、明確な後退を余儀なくされている。本稿では、このサイクルの軌跡を振り返っていく。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆ジョゼ・モウリーニョ体制/2010-13</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190309_23_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>モウリーニョ監督は、マドリーを指揮する前年、当時率いていたインテルでイタリア史上初となるチャンピオンズリーグ(CL)、セリエA、コッパ・イタリアの三冠を達成。ポルトやチェルシーでの功績と合わせ、世界最高指揮官の1人として満を持して“新銀河系軍団”を率いることとなった。 前年には、ペレス会長がトップに返り咲き、マヌエル・ペジェグリーニ前監督の下でFWクリスティアーノ・ロナウドら大型補強を敢行していたマドリー。しかし、CLでは6シーズン連続のベスト16敗退、リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイでの優勝にも届かず。モウリーニョ監督には、初年度に何らかのタイトルを獲得した上で、クラブを世界最高峰に復権させる仕事が求められていた。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆基本フォーメーション[4-2-3-1]</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190309_23_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>モウリーニョ監督は、FWクリスティアーノ・ロナウドやMFシャビ・アロンソら前年度に加入した選手を最大限生かせるよう、MFメスト・エジルやMFサミ・ケディラらを初年度に獲得。一方でFWラウールやMFグティら年齢を重ねていたスター選手たちを容赦なく切り捨てた。また、後に欠かせない選手となるMFルカ・モドリッチ、DFラファエル・ヴァランもモウリーニョ政権時に獲得している。 最前線のチョイスではFWベンゼマとFWイグアインに競争を強いていたが、その他はあまり変化させず。ベンゼマが落とし、エジルが前を向き、前線のC・ロナウドが電光石火のシュートを見舞う形は、“世界最高のカウンター”と評された。また、カバーリング範囲の広いDFペペと、インターセプトに優れるDFセルヒオ・ラモスの相性はすこぶる良く、指揮官の重視する守備戦術の根幹を担った。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆Turning Point!~レヴァンドフスキの悪夢~</span> “スペシャル・ワン”という代名詞を引っ提げてやってきたモウリーニョ監督は、初年度からコパ・デル・レイ決勝で宿敵バルセロナを撃破し、3年ぶりの主要タイトルをもたらした。そして、2年目にはリーガ史上最多勝ち点100、得点121でリーガを制覇。ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で史上最強とも呼ばれていたバルセロナと激しく火花を散らし、対等に渡り合った。 また、初年度からCLでも7シーズンぶりにベスト16を突破。3年連続でベスト4で終わってしまったものの、確実にクラブを前進させていた。しかし、指揮3年目にはロッカールーム内から不穏な空気が漏れ伝えられ、特にクラブのリビング・レジェンドでもあるGKカシージャスとの軋轢はモウリーニョ監督へのバッシングに繋がった。 そして、その2012-13シーズン、CL準決勝1stレグ・ドルトムント戦でFWロベルト・レヴァンドフスキに4得点を奪われて1-4と大敗。既にリーガではバルセロナの優勝が確実視されており、批判は加速することとなった。 結局、10度目の欧州制覇“デシマ”を達成できなかったモウリーニョ監督は、2013年5月に追われるようにして契約解除に同意している。<hr>▽ジョゼ・モウリーニョ 【在任期間】 3シーズン(2010-13) 【戦績】 [2010-11] 公式戦59試合44勝9分け6敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:2位(勝ち点92) コパ・デル・レイ:優勝 [2011-12] 公式戦58試合45勝7分け6敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:優勝(勝ち点100) コパ・デル・レイ:ベスト8 [2012-13] 公式戦61試合38勝12分け12敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:2位(勝ち点85) コパ・デル・レイ:準優勝 [合計] 公式戦178試合127勝28分け23敗 【主な獲得選手】 MFアンヘル・ディ・マリア、MFメスト・エジル、MFサミ・ケディラ、MFルカ・モドリッチ、MFカゼミロ、DFラファエル・ヴァラン 【主な放出選手】 FWラウール、MFラファエル・ファン・デル・ファールト、MFグティ、MFフェルナンド・ガゴ、MFエステバン・グラネロ、MFラサナ・ディアッラ 2019.03.10 18:00 Sun4
日本人が目指すべきCB像、“希少なバロンドーラー“ファビオ・カンナバーロ
サッカー界においてなかなか評価がされないのが守備的な選手。勝利に貢献する派手なゴールを決める攻撃的な選手はわかりやすい活躍の指標が存在するが、なかなかディフェンダーは評価が得にくい。 もちろん、これまでのサッカー界で高く評価されたディフェンダーは多々いるが、世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」では3人のみが受賞。元西ドイツ代表DFのフランツ・ベッケンバウアー氏と、元東ドイツ代表DFマティアス・ザマー氏、そして元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏の3人しかいない。 DFとして最後に受賞したのが2006年のカンナバーロ氏だが、ベッケンバウアー氏やザマー氏はリベロのポジションを務めており、中盤でのプレー機会も多かった選手たち。一方で、カンナバーロ氏は、純粋にセンターバックを務めており、DFとして最初の受賞者と言っても良い存在だ。 イタリア代表のキャプテンとしてドイツ・ワールドカップ(W杯)を優勝した功績が認められたカンナバーロ氏。現役時代のキャリアで多くのタイトルを獲得しているが、縁がなかったのがチャンピオンズリーグ(CL)だ。 <span class="paragraph-title">◆記録よりも記憶に残るプレーヤー</span> 現役時代はナポリでキャリアをスタートさせたカンナバーロだが、クラブの財政難により放出。パルマへと移籍する。 このパルマでは、GKジャンルイジ・ブッフォンやDFリリアン・テュラムらと強固な守備陣を形成。“ミラクル・パルマ“とも呼ばれ、カンナバーロも2度のコッパ・イタリア優勝や、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)での優勝を経験した。 中田英寿ともチームメイトとしてプレーした中、セリエAのスクデット獲得には至らずに2002年8月にインテルへと移籍。しかし、インテルでは監督との確執もあり出番が減り、2004年8月にユベントスへと完全移籍する。 すると、パルマ時代の同僚であったブッフォンとテュラムと再びチームメイトに。2004-05シーズンに見事スクデットを獲得する。しかし、このスクデットは2006年に発覚したカルチョ・スキャンダルといわれた一連の八百長事件の影響で剥奪に。結果、カンナバーロはスクデットも獲得していないこととなった。 チームはセリエBに降格処分となり、カンナバーロはレアル・マドリーへと完全移籍。そこでも本領を発揮すると、難しい中で行われたドイツW杯で優勝。前述のバロンドールも受賞することとなると、FIFA年間最優秀選手賞も受賞した。 マドリーではラ・リーガ連覇を果たすなどしたが、再びユベントスに復帰。その後は、アジアでプレーし引退した。 ビッグクラブに在籍を続けていたカンナバーロだったが、実はタイトル獲得数は多くない。クラブキャリアではわずか7個。そこにW杯が加わり8つと、イメージよりは少ないのではないだろうか。 <span class="paragraph-title">◆縁がないチャンピオンズリーグ優勝</span> そのカンナバーロだが、ことCLとなるとより縁遠くなる。インテル移籍後は毎シーズン出場はしていたが、チームとしての成績は良くなく、最高がベスト4止まりだった。 今でこそ、マドリーやユベントスはタイトルを多く獲得し、マドリーは近年CLを何度も制しているが、ちょうど“銀河系“を形成していたカンナバーロが在籍していた時代は過渡期。2000年から2010年まではラ・リーガも4度の優勝に留まっており、CLも2001-02シーズンを最後に11年間獲れなかった。 最もビッグイヤーに近づいたのは、インテル在籍時の2002-03シーズン。準決勝に駒を進めると、決勝進出を懸けた相手はライバルのミラン。2試合とも引き分けに終わったが、アウェイゴール差で僅かに敗れて敗退した。 その後は、ユベントス時代に2度ベスト8、マドリー時代に2度ベスト16まで勝ち上がっているが、それ以上は進めず。ビッグイヤーを掲げていないどころか、決勝の舞台にすら立ったことがなく、最も意外な選手の1人と言っても良い。 <span class="paragraph-title">◆タイトルは少なくとも才能は抜群</span> 目に見えたタイトルというものにはあまり恵まれていないキャリアのカンナバーロ。そのため、ワールドカップの優勝とバロンドール受賞が輝いて見える。 ただ、ピッチ上で見せるパフォーマンスの評価、そして持ち合わせた才能は世界屈指と言われている。 なんといっても、センターバックとしては身長175cmと小柄。体格に勝るヨーロッパではもちろんのこと、日本で考えても175cmのセンターバックはあまりいないタイプだ。 しかし、持って生まれた強靭な肉体が身長のハンデを埋めることに。まず一対一の守備力が抜きん出ており、相手との競り合いに負けないほか、身長を補う高いジャンプ力を武器としていた。 どんなストライカー相手でも、空中でも地上でも抜かせないという守備力は一級品だが、カンナバーロの真骨頂は守備をする前のパフォーマンスだ。 最も優れているとされたのがポジショニング。相手との競り合いに負けないフィジカルも素晴らしいが、相手よりも優位なポジションを先読みして取ることで、そもそも勝負の前に勝っているのだ。 一対一の勝負もさることながら、簡単にボールを奪い切る能力は抜きん出ている。 そしてもう1つが抜きん出た統率力。センターバックとして周りの選手にコーチングして相手を追い込んだり、優位なポジションを取ったりすることができる。これは、「カテナチオ」と言われるイタリアの堅い守備には欠かせず、ドイツW杯を制した際にもこの点は非常に評価された。チームのパフォーマンスを引っ張り上げる彼の力は、タイトルの数に関係なく、最後まで高く評価され続けた。 日本人と変わらない体格で世界と渡り合ったカンナバーロ。お手本とすべき選手の1人とも言えるだろう。 <div id="cws_ad"><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> <span class="paragraph-title">【動画】相手を封殺!カンナバーロの闘志溢れるユベントス時代のディフェンス集</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJsdGt2Y1FHSiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> <div id=“cws_ad”><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> 2022.07.13 21:30 Wed5
