スルツキー体制初陣のロシアが2位スウェーデン撃破で肉薄《ユーロ2016予選》

2015.09.06 02:54 Sun
▽ユーロ2016予選グループG第7節が5日に開催され、モスクワで行われたロシア代表vsスウェーデン代表は、1-0でロシアが勝利した。

▽ここまで2勝2分け2敗で2位スウェーデン(勝ち点12)を4ポイント差で追う3位ロシア(勝ち点8)は、前節オーストリア代表戦に敗れた後、カペッロ前監督が退任となった。後任にはCSKAモスクワのスルツキー監督が就任し、GKアキンフェエフやジャゴエフ、イグナシェビッチといったCSKA勢が4名スタメンに名を連ねた。

▽一方、3勝3分けの無敗で2位につけるスウェーデンは、イブラヒモビッチやウェルンブルーム、ラーションといった主力がスタメンとなった。
▽[4-2-3-1]のシステムで臨んだロシアは最前線に長身FWのジューバ、2列目に右からココリン、シロコフ、シャトフと配置。対するスウェーデンも[4-2-3-1]のシステムで臨み、最前線にイブラヒモビッチ、2列目に右からラーション、ドゥルマズ、フォルスベリと配置した。

▽試合は開始3分にロングボールからジューバがバイシクルシュートを放ってスウェーデンゴールに迫ったロシアが、良い入りを見せる。さらに8分にもディフェンスライン裏を取ったシロコフがネットを揺らすも、微妙なオフサイドの判定に阻まれてしまう。
▽ポゼッションして押し込むロシアは、ピッチを大きく使った展開でスウェーデンに揺さぶりをかけると、16分に決定機を演出。右サイドを突破したココリンのグラウンダークロスを、シャトフがダイレクトで合わせるもわずかに枠の右へ外れた。さらに19分、またも右サイドゴールライン際からのココリンのクロスにシロコフが左足ボレーで合わせたが、GKイサクションにセーブされてしまう。

▽その後、スウェーデンの集中した守備の前に攻めあぐねていたロシアだったが、38分に右サイドを崩して先制する。ココリン、スモルニコフ、シロコフとつないでシロコフが意表を突いたヒールパスを供給。これをボックス右で受けたスモルニコフの折り返しを、中央でフリーとなっていたジューバがトラップから確実にシュートを決めた。

▽1点を追うスウェーデンは後半頭からコンディションが万全ではないイブラヒモビッチを下げてトイヴォネンを投入。そのスウェーデンは開始2分過ぎにフォルスベリが裏を取ってボックス中央に進入するチャンスを得たが、GKアキンフェエフの飛び出しに阻まれてしまった。

▽ポゼッションを高めるものの、ロシアを崩しきれないスウェーデンは60分に右サイドバックのベングソンに代えてアタッカーのベリを投入。ラーションを右サイドバックに下げる攻撃的な布陣に変更した。すると直後、ボックス左でパスを受けたトイヴォネンが枠内シュートを浴びせるもGKアキンフェエフのセーブに阻止されてしまう。

▽守備に徹するロシアは65分にカウンターからジャゴエフがシュートに持ち込んでけん制すると、その後もスウェーデンの攻勢を凌いでいった。すると82分、追加点のチャンスを迎える。クズミンのスルーパスに抜け出したココリンがボックス左からスライディングシュート。しかし、戻ったM・オルソンにゴールライン前でカットされてしまった。その後、A・ベレズツキを入れて守備固めに入ったロシアは、GKアキンフェエフの3つの好守でスウェーデンの猛攻を凌ぎきりシャットアウト。スルツキー体制の初陣を勝利で飾り、スウェーデンに1ポイント差に詰め寄っている。

▽そのほか、グループGの首位を快走するオーストリア代表は、モルドバ代表に1-0で勝利し、2位スウェーデンに7ポイント差をつけている。

◆ユーロ2016予選・グループG第7節結果
オーストリア 1-0 モルドバ
ロシア 1-0 スウェーデン
モンテネグロ 2-0 リヒテンシュタイン

◆グループG順位表
(勝ち点/試合数/得失点差)
1.オーストリア[19/7/10]
2.スウェーデン[12/7/5]
3.ロシア[11/7/6]
4.モンテネグロ[8/7/-2]
5.リヒテンシュタイン[5/7/-12]
6.モルドバ[2/7/-7]
※同勝ち点で並んだ場合は、当該国同士の対戦結果で順位が決定

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