サンパウロ退団希望のハメス・ロドリゲスが驚きのイメチェン、新ヘアスタイルはコーンロウ

2024.02.14 11:50 Wed
サンパウロ退団を希望しているハメス・ロドリゲス
Getty Images
サンパウロ退団を希望しているハメス・ロドリゲス
サンパウロのコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスがイメージチェンジをしている。2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)で一躍ワールドクラスへと名乗り出たハメスは、レアル・マドリーへの移籍後、バイエルン、エバートン、アル・ラーヤン、オリンピアコス各国クラブを転々。2023年にサンパウロへと加入した。

だが、コンディション不良もあり中々出場機会を得られていないハメスは退団を希望。サンパウロのチアゴ・カルピーニ監督は7日にハメスがすでにチームに別れを告げていることを明らかにしていた。
そのハメスがインスタグラムを更新。髪型をコーンロウと呼ばれる髪の生え際から襟足までまっすぐ編み込み、後ろで髪をまとめたヘアスタイルを披露している。

また、ハメスはサンパウロでトレーニングしている姿もアップ。ブラジル『グローボ』によると、まだ両者は契約解除の合意ができておらず、サンパウロでのトレーニングは続けるものの、試合に出場することはないという。
ハメスのキャリアは今後どうなっていくのだろうか。

1 2

ハメス・ロドリゲスの関連記事

「行かなくて済んだのは助かったけど」そんな風に私がホッとしていたのは月曜日、雨と強風が断続的に襲ってくる、落ち着かない空模様を眺めながら、部屋でお茶していた時のことでした。いやあ、恒例だと、スペイン代表がラス・ロサス(マドリッド近郊)の協会施設に集合する日の夕方には一般公開セッションがあるんですけどね。何故か、この10 2024.10.08 20:00 Tue
「どっちもダービー後遺症だったとか」そんな風に私が考え込んでいたのは木曜日、思惑がまったく外れたマドリッド勢のCL2節の記事をスポーツ紙で読みながら、反芻していた時のことでした。いやあ、火曜にバルサがヤングボーイズに5-0と大勝したことや、水曜の早い時間にプレーしたジローナがオウンゴール2発を献上。2-3でフェイエノー 2024.10.04 20:00 Fri
「探し回るのも面倒だしなあ」そんな風に私が考え込んでいたのは月曜日、朝のコーヒーを飲もうと、行きつけの近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に寄った際、レアル・マドリー、アトレティコ同時開催となる水曜のCL2節アウェイ戦はマドリーの方を流す予定と、店員さんに聞いた時のことでした。いやあ、数シーズン前もマドリッドの両雄がC 2024.10.01 20:00 Tue
「全然、心を入れ替えてなかったんだ」そんな風に私が呆れていたのは日曜深夜、勝者がいなかったダービーの梯子にぐったりして帰宅した後、アトレティコのコケのコメントを知った時のことでした。いやあ、エスタディオ・バジェカスは狭い関係者用出入り口を入ってすぐ、プレスルームとミックスゾーンが左右に分かれてあるんですけどね。両監督が 2024.09.24 20:00 Tue
「吉凶はっきり分かれちゃったわね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、ようやくマドリッド勢4チームのミッドウィーク試合が終わり、一息ついていた時のことでした。いやあ、本来なら、ヨーロッパの大会とは無縁な弟分たちは、CL開催週にはレアル・マドリーとアトレティコがハードスケジュールにヒイヒイ言っているのを高みの見物していれ 2024.09.21 23:30 Sat

ハメス・ロドリゲスの人気記事ランキング

1

代表戦で一息つける…/原ゆみこのマドリッド

「行かなくて済んだのは助かったけど」そんな風に私がホッとしていたのは月曜日、雨と強風が断続的に襲ってくる、落ち着かない空模様を眺めながら、部屋でお茶していた時のことでした。いやあ、恒例だと、スペイン代表がラス・ロサス(マドリッド近郊)の協会施設に集合する日の夕方には一般公開セッションがあるんですけどね。何故か、この10月はそれがなく、意表を突かれたんですが、もしやデ・ラ・フエンテ監督も9月の代表戦後からの3週間、選手によっては最多7連戦をこなして、お疲れ状態にあるのを考慮。 今回、ネーションズリーグのデンマーク戦が土曜開催とゆとりがあるのも良かったか、合宿初日の練習をなしに。ついでに延々と続く、公開練習後のサインとセルフィーのファンサービスから、選手たちを解放してあげたのかとも思ったんですが、いやホント、最近そこここで発生している負傷禍とスペイン代表も無縁ではなくてねえ。ええ、9月下旬にロドリ(マンチェスター・シティ)がヒザの靭帯断裂となったのはもう、織り込み済みで先週金曜に25人の招集リストが発表されたんですが、週末のリーガ戦ではカルバハル(レアル・マドリー)、フェラン・トーレス(バルサ)が犠牲に。 そこで日曜夜にブライアン・サラゴサ(オサスナ)とブライアン・ヒル(ジローナ)が追加招集されたところ、ヒルの方もアスレティック戦でのケガで来られないって、もうこうなると、デ・ラ・フエンテ監督も更なる被害者の発生を恐れて、ようよう練習もできない?とりわけ気になる前線では、9月は負傷中だったモラタ(ミラン)が戻ったものの、アジョセ(ビジャレアル)が先週から戦線を離脱。更に一応、合宿には来たものの、背筋痛でジローナ戦に出場していないニコ・ウイリアムスも残るかどうかわからないとあって、今日のマドリッドの天気同様、先行きがわからないのが、ちょっと不安だったりもするんですが…。 まあ、そんなことはともかく、paron(パロン/リーガの停止期間)前、最後となったリーガ9節のマドリッド勢がどうだったか、お話ししていくことにすると。先陣を切ったのは平日開催金曜に当たった弟分のレガネスのバレンシア戦だったんですが、いえ、2週間ぶりに戻って来たホームゲームにブタルケのファンも活気づいて応援していたんですけどね。それが両チーム、ほとんどチャンスのない展開で、時間が経つにつれ、スタンドの熱も薄れていくばかり。後半途中、未だにゴールがない期待の新人FW、ハラーがミゲール・デ・ラ・フエンテに代わってもゴールは入らず、最大のチャンスがロスタイム、オスカル・ロドリゲスのシュートがゴールポストに当たるプレーだったとなれば、相手のバレンシアもアウェイ4連敗中だったたけに、スコアレスドローに終わったのも当然の帰結だった? 翌土曜、同じくコリセウムにオサスナを迎えたヘタフェの方もお隣さんと似たりよったりで、うーん、一応、こちらではゴールを見ることはできたんですけどね。実際、前半21分、アレックス・ソラがエリア内左奥から上げたクロスを新加入のトルコ人CFベルトゥがヘッドで決め、当人のヘタフェ初得点、そして今季6得点で初めて、セットプレー以外で決まったゴールを祝うことができた時には、ファンもアラベス戦に続いて、この日も勝利を祝えると確信したのでは?でもねえ、ボルダラス監督も「Ganar cuesta Dios y ayuda/ガナール・クエスタ・ディソウ・イ・アジュダ(勝利には神と助けが必要だ)」と言っていたように、そうは簡単にいかないのがリーガなんですよ。 ええ、後半頭からベルトゥに代え、エースのマジョラルをこの日は早目に投入したヘタフェだったんですが、ソラが頭で押し込んだゴールがオフサイドで認められなかったなんてこともあり、追加点を奪えなかったのが致命的。15分にはブライアン・サラゴサからラストパスをもらったブドミルにエリア内から決められて、同点に追いつかれてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。結局、マジョラルもカテナとの接触プレーでアゴを切って出血したシーンぐらいしか、目立つ場面もなく、試合はそのまま1-1の引分けに終わりましたっけ。 まあ、それでもレガネスとヘタフェは17位と16位で何とか、降格圏と勝ち点2差を保つことができましたからね。この2週間は各国代表選手が少ないのを利用して、リーガが再開後に迎える20日(日)のアウェイゲームの準備をしっかりやってもらいたいところですが、彼らの対戦相手はヘタフェが現在4位のビジャレアル、そしてレガネスは3位のアトレティコとの兄弟分ダービーに挑むことに。どちらも勝ち点を増やすのは難しい試合かもしれませんが、とりあえず、ファンが恥ずかしい思いをしないプレーができたら、いいんじゃないでしょうか。 ちなみに先週末、弟分組で唯一、勝利を手に入れることができたのはラージョで、ええ、彼らはハンデのあるアウェイ開催だったんですけどね。相手が降格圏にいる昇格組のバジャドリーだったのが幸いしたか、ホセ・ソリージャでは後半6分にアマラーに先制点を奪われたものの、早くも11分にはイシのパスから、デ・フルートスが同点ゴールをゲット。35分にも彼がグンバウのヘッドをGKハインが弾いたボールに詰めて、勝ち越し点も決めてくれたため、1-2の逆転勝利を飾って、胸を張ってバジェカスに戻れることに。 これでようやく3連続引分けの停滞から脱出したラージョは順位も8位に上がり、大きく他の弟分たちと差をつけることになったんですが、再開リーガではこちらも20日(日)にマジョルカとのアウェイ戦。アラサーテ監督になった相手も今季は調子が良く、7位と1つ上のところにいるチームですから、拮抗した試合が期待できるかと。いい加減、その頃にはハメス・ロドリゲスも本調子になっているといいんですが、何より、コロンビアの代表戦でケガだけはしないでほしいものです。 そして土曜はコリセウムから、午後9時キックオフのビジャレアル戦を見に、サンティアゴ・ベルナベウに直行した私だったんですが、ええ、マドリーは先日、CL2節のリール戦で今季初黒星を喫したばかりでしたからね。実際、プレーレベル的にはその試合とあまり変わりはなかったものの、この日は長距離砲2発で片がついたんですよ。そう、前半14分にはモドリッチの蹴ったCKから、「今朝、フェデと練習した」(ベリンガム)秘策が発動。ショートで近くを通るボールを彼はスルーすると、そこにご存知、健脚自慢のバルベルデが突撃し、エリア外からのシュートを放ったところ、アレックス・バエナに当たったボールがGKコンデを破っていたから、ビックリしたの何のって。 ただそれ以外の前半はあまりパッとしたプレーもなく、1-0で試合は折り返したんですが、うーん、TV中継スタッフもそのまま、場内が盛り下がっていくのはマズいと考えたんでしょかね。後半早々にはこの日、パルコ(貴賓席)観戦に訪れた、昨季限りで引退したクロースが360度天井吊り下げスクリーンに映り、ファンが大喝采したなんてこともあったんですが、ようやくマドリーに2点目が入ったのは28分のこと。今度はビニシウスがエリア外から弾丸シュートを決めて、もうこれにはビジャレアルのマルセリーノ監督もお手上げって感じになってしまいましたが、運の悪いことにブラジル人FWはそのすぐ後、頸椎ネンザでギュレルと代わることに。 とはいえ、それはまだ、ビニシウスがブラジル代表のお勤めから解放される理由となったため、逆に朗報と言ってもいいぐらいだったんですが、後半ロスタイムには最悪のアクシデントが起きたんですよ!そう、ジェレミー・ピノからボールを奪い返そうとしたカルバハルの右脚が空を蹴った後、当人は大絶叫と共に転倒。担架退場となってしまったんですが、それがヒザの前十字靭帯だけでなく、外側の靭帯や裏側の膝窩筋まで断裂という複合的な重傷で、全治1年というから、恐ろしい。 試合の方はそのまま2-0で終わったんですが、これから大変なのは手術と長いリハビリに耐えないといけないカルハバルだけでなく、右SBがルーカス・バスケスだけとなってしまったマドリーも同じで、ええ、マルチDFのナチョ(アル・カーディシーヤに移籍)はもうチームにいませんからね。ミリトンも右SBでプレーしたことがあるといっても、元々、当てにできるCBが彼とリュディガーしかおらず、チュアメニがジョブチェンジをして穴埋めする姿もしばしば。昨季はミリトン、アラバがヒザの靭帯断裂をした後もCBの補強せずに耐え、リーガどころか、CLにも優勝してしまったマドリーですが、さすがに今回は冬の移籍市場の活用を考えないといけないかもしれませんね。 そんなアンチェロッティ監督のチームはこの代表戦週間、出向する選手が9人と少なめで、ええ、エムバペはデシャン監督と打ち合わせて、フランス代表をお役御免となっていますし、ここ2試合、負傷中のクルトワの代理を務めていたGKルーニンも何かのウィルスに感染して、ウクライナ代表を非招集になりましたからね。すでにビジャレアル戦ではセバージョスもベンチに戻り、月曜のバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場のグラウンドにはブライムの姿もチラホラ。お留守番選手たちは19日(土)のセルタ戦までゆっくりできるんですが、その頃にはもう少し、クロースがいなくなってから、上手く機能していないチームのゲームメーク力が改善できるといいのですが。 そして翌日曜、午後9時の試合でアトレティコが9節のトリを飾ったんですが、いやもう、最近は近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に足を運ぶのが私も苦痛でねえ。4-0の惨敗したCLベンフィカ戦こそ、時間帯が被っていたマドリーのリール戦を見ていたため、ライブで惨憺たる気分になるのは避けられたんですが、そうはいっても昨季後半から、彼らのアウェイ戦はイライラマックスになるのが相場。それだけに覚悟して向かったところ、何とこのレアル・ソシエダ戦では開始52秒でゴールが決まったんですよ! ええ、初先発となったガランがエリア内に送ったボールをグリーズマンがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でバックパス、そこへ駈け込んできたフリアン・アルバレスがシュートして、見事な先制点を挙げてくれたため、その瞬間ばかりはとうとう、彼らもアウェイで眠ったままピッチに立つという悪癖を克服できたのかと私も嬉しくなったんですけどね。まさか、それだけで満足して、あとは専守防衛なってしまうって、いかにもアトレティコ的じゃないですか。 それも相手がバルサとかならわかるんですが、すでに10分過ぎにはレアル・ソシエダに完全に押し込められ、自陣からまったく出られないというのはどういうこと?12分のスビメンディとアグエルドのダブルチャンスはGKオブラクが何とか防いでくれたんですが、何度、敵が遠めから撃ってくるシュートにヒヤリとさせられたことか。それが外れて、オブラクからプレーがスタートしてもすぐにボールをロスト。その繰り返しで、延々と守っているだけのアトレティコに絶望したファンはきっと、私だけではなかったのでは? それでも前半は0-1で終わり、後半には少しは悔い改めてくれるかと思いきや、まったく事態は変わらず。それどころか、39分にはとうとう、スシッチにエリア外からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められてしまうんですから、自業自得とはまさにこのこと?ちなみにこのプレー、アトレティコのエリアからスタートしていて、うーん、この日、何度も敵目掛けて真っすぐパスを送っていたコケがようやく、デ・パウルにボールを繋げたと喜んだところ、今度はデ・パウルがオジャルサバルに向けてバックパス。そこから、スシッチにボールが渡ったんですが、ホント、こういう敵と味方を混同するアトレティコの習性、何とかならないんでしょうか。 それからもソシエダはずっと攻めていたんですが、幸い勝ち越しゴールには至らず、試合は1-1でチャンチャンです。それにしたって、納得いかないのはシメオネ監督の采配で、ええ、後半にはデ・パウル、セルロート、レイニウド、リケルメが順次途中出場したんですが、追いつかれてから、そしてロスタイムも5分あったにも関わらず、更に交代枠もまだ1人あったにも関わらず、何故かコレアを投入せず。常に彼が救世主になる訳ではありませんが、今季はアスレティック戦でも土壇場の決勝ゴールを挙げて、チームに勝利をもたらしていたのに、この日に限って使わないとは一体、何があった? 結局、またしてもアウェイで躓いたアトレティコは、ま、同じ勝ち点ながら、ビジャレアルから3位を取り戻せたのは良かったですけどね。首位バルサとは勝ち点7差、2位マドリーとも4差とライバルたちから、取り残されていくばかりなのは悲しい限り。正直、シーズンのこんな早い段階から、リーガは4位以上で課題クリア的な姿勢を見せられても困るんですが、こればっかりはねえ。リーガ再開のレガネス戦はメトロポリターノ開催なため、まだいいとしても、アウェイ戦が巡ってくるたびにこれでは全然、明るい未来が想像できませんって。 2024.10.08 20:00 Tue
2

昨季の悪夢が蘇ってきた…/原ゆみこのマドリッド

「全然、心を入れ替えてなかったんだ」そんな風に私が呆れていたのは日曜深夜、勝者がいなかったダービーの梯子にぐったりして帰宅した後、アトレティコのコケのコメントを知った時のことでした。いやあ、エスタディオ・バジェカスは狭い関係者用出入り口を入ってすぐ、プレスルームとミックスゾーンが左右に分かれてあるんですけどね。両監督が会見にいつ来るかと見張りつつ、通路で選手たちが出て来るのを待っていた時、奥にある放映権持ちTV局の個別インタビュースペースから来た、まだユニ姿のコケと鉢合わせ。「ああ、また言い訳会見してきたのね」と思ったものでしたが、それがまさにアウェイ弱者を極めた昨季とまったく同じ内容だったんですよ。 曰く、「Sabemos la historia del año pasado y tenemos que aprender/サベモス・ラ・イストリア・デル・アーニョ・パサードー・イ・テネモス・ケ・アプレンデル(昨季の成績はわかってて、ボクらは学ばないといけない)。前半、ああいう態度でピッチに出ちゃダメなんだ。変わらないと」って、え?彼ら、プレシーズン練習中に19試合8勝3分け8敗だった昨季の教訓をおさらいしていなかったの?まったくキャプテンからしてこれでは、いくら高額移籍金選手が何人も到着したって、アウェイで勝ち点を落とす悪癖が治る訳ありませんが、今季もすでにメトロポリターノを離れた試合では1勝2分け。首位のバルサとの差も勝ち点6になってしまったとなれば、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でアトレティコの試合を見る度、失望させられていた日々を今季も私は繰り返さないといけない? まあ、その辺はまた後で話すとして、地獄の7連戦(弟分たちは5連戦)の3試合目となった先週末のリーガのマドリッド勢の様子を順番に見ていくことにすると。先駆けて土曜に1チーム、プレーしたのは唯一、ダービーカードから外れたレアル・マドリーで、サンティアゴ・ベルナベウでエスパニョールと対戦。いやあ、前日の記者会見ではアンチェロッティ監督が、「ウチはロックンロールサッカーをプレーする」と宣言し、相手も1部最速Uターンしてきたばかりのチームだったため、ファンの期待も高かったんですが、前半は今季ここまでの傾向を見事に踏襲することに。 そう、シーズン開幕から8試合、前半に決まったゴールはリーガ初戦のマジョルカ戦だけというデータはダテではなく、うーん、この日はアンチェロッティ監督がローテーションをして、リュディガーと共にビニシウスをベンチスタートにしたのも響いたんですかね。相変わらず、エムバペのシュートは決まらず、かといって、夏にブライトワイテ(契約満了でブラジルのグレミオに移籍)を失って、エースらしいエースも見当たらないエスパニョールもプアドが遠めから撃ってくるぐらいだったため、ファンの溜息と共に0-0でハーフタイムに入ったんですが…。 ただ、後半になると話はまったく別物で、ええ、エスパニョールに9分という早い時間に先制点を挙げられたのも、持ち前のremontada(レモンターダ/逆転劇)体質に火をつけることになったんですけどね。ちなみにそのプレーはGKジョアン・ガルシアのロングキックを追ったジョフレがエリア内左奥に到達し、彼のシュートがGKクルトワの脚に当たって、ラインを割るというオウンゴールだったんですが、それを見た途端、アンチェロッティ監督はギュレルに代えて、ビニシウスを投入。 すると13分、バルベルデのエリア外シュートはジョアン・ガルシアに弾かれたものの、こぼれ球を敵DFからベリンガムが取り戻し、そのシュートをGKが止めきれなかったのがエスパニョールの不運でした。ええ、ゴール前に転がったボールを、そこに駆けつけたカルバハルが押し込んで、あっという間に同点にしているんですから、もしかして、マドリーは最初から0-1のスコアで始めてもらった方が選手たちにやる気が出る? ただ、この後すぐ、殊勲のカルバハルが打撲でルーカス・バスケスと交代となったのは災難でしたが、いやいや。30分にはビニシウスが左側から入れたラストパスをロドリゴがゴール前から決めて、逆転に成功。その3分後にも敵陣内でエムバペがボールを奪い、ビニシウスに絶妙のスルーパスを送ると、そのシュートで3点目も入りましたからね。先日、メトロポリターノで勝ち取ったスコアレスドローの夢を抱いていたエスパニョールだって、もうどうしようもありませんって。 え、このところ、定例行事となっている終盤のエンドリック顔見せ出場はなかったのかって?いやあ、もちろんあって、この日は38分にピッチに入ったんですが、本当にこの18才のFWのハングリー精神には驚かされるばかり。そう、すでに勝負はついていたというのにガンガン攻めることを決して止めず、45分にはゴールに近づくのを阻止しようとしたロメロに延々と後ろから引っ張られ、エリア内に入ったところでついに転倒。それがペナルティとなり、エムバペのPKでチームの4点目ゲットに貢献したからですが、ここまで意欲と実力を見せても、エンドリックが先発に入るのにはまだ時間が必要なよう。 いやまあ、最後は4-1で大勝して、「En la segunda parte el partido se ha abierto y ha sido rock and roll/エン・ラ・セグンダ・パルテ・エル・パルティードー・セ・ア・アビエルトー・イ・ア・シドー・ロック・アンド・ロール(後半はオープンな試合になって、ロックンロールだった)」と満足していたアンチェロッティ監督も、この7連戦ではローテーションを考えているようですからね。この日はビニシウスが当たったものの、エムバペやロドリゴも休めるよう、いよいよ今週火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのアラベス戦では、エンドリックの初スタメンの夢が叶うかも。ただ、やっぱり週末日曜のマドリーダービーのようなビッグマッチでは、先輩格の3人が主役となるようです。 そんなマドリーは月曜に練習を再開したんですが、朗報だったのはエスパニョール戦で昨季痛めた左肩から倒れて、脱臼を心配されたベリンガムが全然、平気そうにバルデベバス(バラハス空港の近く)のグラウンドに姿を見せていたこと。いえ、アンチェロッティ監督によると、今季は開幕から必要なくなっていたプロテクターをまた着けないといけないみたいなんですけどね。もう暑い時期じゃないため、それ程、邪魔にはならないと思いますが、カルハバルの方は昨季、リーガで最後に負けたアトレティコ戦に向けて、しっかり打撲を治すため、アラベス戦はお休みするのだとか。 まあ、まさにその直後から、38節連続で無敗を続けているマドリーにはさすがに舌を巻くしかありませんが、今季はバルサが開幕から6連勝していますからね。優勝戦線はどちらがより少なく引分けるかが肝になりそうなため、アンチェロッティ監督も今から用心しておかないといけないといった感じでしょうが、ちなみに翌日曜の私は、目標は1部残留。高みとは縁がない弟分ダービー観戦にまず、午後2時にコリセウムを訪問。9月の各国代表戦前にはありえない時間帯の試合とはいえ、今では気温もすっかり秋めき、それでも昼間は半袖でOKという快適な環境でスタートしたヘタフェvsレガネス戦はどうだったかというと…。 うーん、それがお隣さん同士のダービーだったせいか、4年ぶりに同じ1部のステージに立ったレガネスファンも張り切って大量に駆けつけ、迎えるヘタフェファンも応援団席に「Capital del sur os saluda/カピタル・デル・スール・オス・サルダ(南部の首都が君たちに挨拶する)」と書かれた大幕を準備。キックオフ前にそれを広げ、他のスタンドは水色のモザイクを掲げるという演出もあったんですが、ことあるごとに「Pepineros, el que no bote/ペピネーロス,・エル・ケ・ノー・ボテ(跳ばないのはレガネスファン)」とか、「Getafe es aldeano/ヘタフェ・エス・アルデアーノ(ヘタフェ民は村人)」みたいな、カンティコでの落とし合戦になっていたのはどうかと。 おまけに先週ミッドウィークのベティス戦で退場になっていたボルダラス監督はマスコミのボックス席で指揮を執っていたものの、相変わらず、前半は常に誰かがピッチに倒れている状態が継続。いえ、この日は5人DF体制を取り、左のカリレーロ(長い距離を移動するSB)と化していたファン・クルスがシュートをポストに当てたり、アランバリのchilena(チレナ)がバーを直撃したなんてこともあったんですけどね。両者共、ゴール日照り中とあって、お約束のように前半は0-0で終了することに。 ただ、この弟分2チームは兄貴分並に今回、週3試合のハードスケジュールの最中にあったため、ローテーションしていたレギュラーたちが徐々にピッチに入ると、ようやく動きが出てきたんですが、え?途中、あまりにボールが天高く舞っている時間が長かったせいで、顔馴染みのAS(スポーツ紙)のレガネス番など、「雲と見分けがつくように冬の黄色のボールを使うべきだ」なんて、ジョークを言ってなかったかって?まあそうなんですが、ヘタフェはアレックス・ソラ、カルレス・ペレス、そしてベティス戦で15分間出場して、ついに長かったヒザの半月板損傷の負傷から復帰が叶ったエースのボルハ・マジョラルもピッチへ。レガネスもロベルト・ロペス、フランケサ、更に期待の新人FW、ハラーも入って、ついに拮抗も破れるかと思われたところ…。 実際、後半32分にはロベルト・ロペスの蹴ったFKをCBのサエンスが蹴り込んで、レガネスが先制したんですけどね。ファンの喜びも失望も長くは続かず、38分にはそのサエンスがエリア内でディエゴ・リコの足を蹴ったことが、振り返りVAR(ビデオ審判)判定で発覚し、ヘタフェにPKが与えられることに。しっかりマジョラルが決めて、ホームで復活の雄叫びを上げることができたのは良かったんですが、その後、どちらも勝ち越し点は奪えず、弟分ダービーは1-1のドローで終わっちゃいましたっけ。 おかげでヘタフェは降格圏の18位を脱出できず、その上、水曜にはアウェイのバルサ戦という、かなり厳しい状況になってしまったんですが、この先はきっと、マジョラルが昨季負傷する前のようにゴールづいてくれることを信じるしかないかと。勝ち点1ゲットに満足を表していたボルハ・ヒメネス監督のチームも順位は14位とまずまずながら、降格圏との差はたったの勝ち点2なんですが、こちらは先週ミッドウィークのアスレティック戦が7節先取り開催分だったため、今週は土曜のラージョとの連続弟分ダービーまで試合はなし。その間にたっぷりシュート練習できるのは嬉しいですよね。 そして一旦、セントロの自宅に戻った私はまた、午後9時からの兄弟分ダービーのためにエスタディオ・バジェカスに出動したんですが、何と出足から困難に直面して、ええ、割り当てられたプレス用ボックスに鍵がかかっていたんですよ。もちろん、初めてのことではなく、その場合は係員を探して、開けてもらうんですが、彼らが持っている鍵束が恐ろしい程、カオスでねえ。ボックスの番号もタグに正しくついていないことが多く、タグすらないこともありといった具合で、結局は何十本もある鍵を一つひとつ、試していくという悠長な作業が発生するからですが、同じことが何シーズンも続いているって、スタジアムの管理スタッフはどうして何もしない? そんなことも相まって、ますます学びのないアトレティコに怒りを感じた私なんですが、試合の方はシメオネ監督もスタメンローテーションを採用。昨季のバジェカスでは0-7の大勝をしていたことも影響したか、グリーズマン、ヒメネス、ル・ノルマンをベンチスタートにし、デ・パウルなど、招集すらされていなかったんですが、だからって、前半のピッチに立った選手たちが眠っていていいという理由にはまったくならないかと。一応、フリアン・アルバレスがあと1歩でシュートというところでGKバタジャ(リーベル・プレートからのレンタルで昨季はグラナダでプレー)にボールを取られてしまったり、エリア前からのvaselina(バセリーナ/ループシュート)がゴール枠に当たったりなんてことはあったんですが、時間が経つにつれ、ピッチはラージョの独壇場に。 とうとう35分にはラティウがエリア内右から出したラストパスをイシにゴール前から決められて、先制されてしまったとなれば、開いた口が塞がらないとはまさにこのことだった?おまけにアトレティコの控え選手は健康運にも恵まれず、前半終了間際にはアスピリクエタがふくらはぎを痛め、ヒメネスに交代。それでもハーフタイムにロッカールームに戻ったかと思えば、すぐに全員をアップに出していたシメオネ監督が、後半頭からグリーズマンとコレアを入れ、突極のFW4人体制が実現。その甲斐あって、早くも4分にはセルロートがエリア内で敵DFをかわして送ったパスから、ギャラガーが弾丸シュートで同点ゴールを決めてくれたんですが…。 お隣さんと違ってその後が続かないんですよ。ラージョの方も温存していたカメージョ、バレンティン、28分にはようやくハメス・ロドリゲスもピッチに入り、勝ち越し点を求めたものの、勝負はそのまま1-1の痛み分けで終了。いやあ、プレスルーム脇の通路でセレソ会長に慰められていたシメオネ監督が、「Yo me quedo siempre con lo positivo, con el segundo tiempo/ジョ・メ・ケド・シエンプレ・コン・ロ・ポシティボ、コン・エル・セグンド・ティエンポ(私は常にポジティブなことの方を覚えている。後半のね)」と、悲惨だった前半の講評を避けているのを聞いた時には、私もこのアトレティコ伝統の悪癖は彼でさえ、手の打ちようがないんだと絶望的になったものでしたけどね。 アウェイ弱者解消しない限り、リーガもCLも優勝など、望むべくもないですし、4位以上で満足という同じ結末になるのは日を見るより明らか。時間はないものの、せめて木曜午後9時、バライドスでのセルタ戦ではアトレティコの選手たちが反省していてくれればいいんですが…1年経っても学ばない人たちが学ぶって言っても、あんまり信用できないですよね。 2024.09.24 20:00 Tue
3

アルゼンチン&ブラジルが揃って敗れる…コロンビアはコパ決勝のリベンジ達成で2位浮上【2026年W杯南米予選】

2026年北中米ワールドカップ(W杯)南米予選第8節の5試合が10日に行われた。 今節では3位コロンビア代表と首位アルゼンチンの直接対決が実現。先のコパ・アメリカ2024決勝で涙したコロンビアにとって、早々に巡ったリベンジ戦にもなり、負傷のリオネル・メッシを欠くアルゼンチンをホームに迎え撃った。 アルゼンチンは相手バックラインのビルドアップを突いた流れから先制機を作り出すシーンもあったが、25分に左CKのショートコーナーからリターンを受けたハメス・ロドリゲスがクロスを上げると、中央のジェルソン・モスケラがヘッドで叩き込み、コロンビアが先手を奪う。 そのまま試合を折り返したコロンビアだが、後半早々の48分に自陣での横パスをニコラス・ゴンサレスにかっさらわれ、ピンチ。奪った流れでそのまま裏を抜け出したニコラス・ゴンサレスがボックス左から左足フィニッシュで蹴り込み、追いつく。 ミスから追いつかれてしまったコロンビアだが、60分に敵陣中央をショートパスで崩しにかかり、ボックス右で中に切り込もうとしたダニエル・ムニョスが相手のファウルを誘発。VARからのOFRでPKジャッジとなり、これをハメスが冷静に決め切り、再び一歩前に出た。 その後のチャンスを仕留め切れず、守備に回る時間もあったコロンビアだが、見事に2-1の勝利でリベンジ達成。2戦ぶり白星で無敗を続け、2位に浮上した。一方、アルゼンチンは今予選2敗目。首位の座をキープしたが、2位コロンビアと2ポイント差に縮まった。 また、5戦ぶり白星で4位浮上のブラジル代表も7位パラグアイ代表とのアウェイ戦を0-1の黒星。20分にディエゴ・ゴメスのゴールを先制されると、ヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴ・ゴエスら攻撃陣も封じられ、2戦ぶりの黒星で順位も5位に後退している。 そんなアルゼンチンとブラジルの躓きを突いていきたいウルグアイ代表だったが、5位ベネズエラとの敵地戦を0-0のドロー。ルイス・スアレスの代表ラストマッチだったパラグアイとの前節に続く2試合連続のゴールレスドローでコロンビアに抜かれ、3位に順位を落とした。 ◆第8節結果 ▽9/10(火) コロンビア代表 2-1 アルゼンチン代表 チリ代表 1-2 ボリビア代表 エクアドル代表 1-0 ペルー代表 ベネズエラ代表 0-0 ウルグアイ代表 パラグアイ代表 1-0 ブラジル代表 ◆順位表 1.アルゼンチン代表(18/+8) 2.コロンビア代表(16/+4) 3.ウルグアイ代表(15/+8) 4.エクアドル代表(11/+2) 5.ブラジル代表(10/+1) 6.ベネズエラ代表(10/-1) ーーーW杯出場ーーー 7.パラグアイ代表(9/-1) ーーー大陸間POーーー 8.ボリビア代表(9/-5) 9.チリ代表(5/-8) 10.ペルー代表(3/-8) ※()内は勝ち点/得失 ※エクアドルは選手の国籍詐称で-3ptからスタート <span class="paragraph-title">【動画】ハメスが1G1A! コロンビアを準Vコパのリベンジ達成に導く</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="kEKO3jIJ3mo";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.09.11 12:20 Wed
4

安全策を取ったはずだったのに…/原ゆみこのマドリッド

「どっちもダービー後遺症だったとか」そんな風に私が考え込んでいたのは木曜日、思惑がまったく外れたマドリッド勢のCL2節の記事をスポーツ紙で読みながら、反芻していた時のことでした。いやあ、火曜にバルサがヤングボーイズに5-0と大勝したことや、水曜の早い時間にプレーしたジローナがオウンゴール2発を献上。2-3でフェイエノールトに負けてしまったのにも驚かされたと言えば、まあ、そうなんですけどね。 それが、レアル・マドリーとアトレティコがアウェイで同時開催となった水曜夜9時には、探し回る手間を省いて、近所の行きつけのバル(スペインの喫茶店兼バー)に直行。前者のリール戦をTVで見つつ、ラジオの2元中継でベンフィカ戦の様子を伺っていたところ、まさか筋金入りのアウェイ弱者であるアトレティコのみならず、マドリーまで負けてしまうとは!うーん、確かに日曜のマドリー本家ダービーでは、結果は1-1の痛み分けだったとはいえ、途中、GKクルトワへの物の投げ込みが止まらず。15分程中断されたため、試合が終わったのも午後11時半頃と、リーガ戦にしては遅かったなんてことも。 実際、シメオネ監督が「挑発したクルトワも処分を受けるべき」といった発言が巻き起こした論争や、まさに水曜当日、競技委員会から下された、fondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏)のフレンテ・アトレティコ(ウルトラグループ)が陣取る区画を3試合閉鎖という処分などで、後を引いていたのはアトレティコの方だったんですが、もしやマドリーにも影響があった?どちらにしろ、アンチェロッティ監督も「Golpe de atención. Autocrítica. Esto viene bien para mejorar/ゴルペ・デ・アテンシオン。アウトクリティカ。エストー・ビエネ・ビエン・パラ・メホラル(注意喚起の一撃。自己批判。改善するためにはいいことだ)」と言っていたように、ええ、CL3連覇したジダン監督時代だって、グループリーグで3節まで勝利がなく、決勝トーナメント進出を不安視されていたシーズンもありましたからね。 今は36位チーム中17位と、16強対決に直接進める8位以上からは遠くても、最後は辻褄を合わせちゃうような気がしますが、同じ2試合で勝ち点3ながら、23位となったアトレティコは別の話。というのも、同じく毎回、毎回、こちらも反省の弁は聞くものの、昨季から続くアウェイで力入らずの現状が一向に改善の兆しを見せていないから。 そう、残り6試合、3試合のアウェイ戦全敗ということも考えて、ホーム全勝の勝ち点12となっても8位以上は夢のまた夢。それでも24位以上になれて、決勝トーナメント進出プレーオフに出られることを祈るしかありませんが…マドリーを破って気勢上がるリールとの3節、そして7節にはブンデスリーガ王者のレバークーゼンも来るとなると、メトロポリターノでも満願達成するのは難しいかもしれませんよ。 え、それで肝心の試合はどんなだったのかって?そうですね、とりあえず、アトレティコの方からお伝えしてくことにすると、予定ではオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の詳しい2元中継を当てにしていたものの、今節はメイン周波数でマドリーの実況、サブの方にアトレティコの実況という新機軸に。しかもそちらは電波が弱いのか、バルの中では音声がほとんど入らず、仕方なく、全国放送の大手ラジオが6対4ぐらいの割合でリールとリスボンを行ったり来たりしていた中継を聴いていたんですけどね。もう序盤からGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を余儀なくされているとはまったく、心臓に悪い。それこそル・ノルマンがダービーでチュアメニと頭をぶつけ、このベンフィカ戦遠征に参加できなかったことを悔やむしかなかったんですが…。 とはいえ、アトレティコの呆け呆け守備はDFだけの問題ではなく、ええ、早くも前半13分にはレイニウドが自陣エリア内でクリアしそこねたボールをコケが遠ざけようとして、あろうことか、目の前にいた敵のアウルスネスにパス。そこから、アクトゥルコールに繋がれ、先制点を奪われてしまうって、もしやリーガのアウェイ戦ではたらたらしてても、アスレティック戦やセルタ戦など、相手も点を取れず、スコアレスドローで終盤まで持ちこたえられたのに胡坐をかいていた? 33分にはジョレンテが負傷。モリーナと交代するアクシデントなどはあったものの、ディ・マリアとの1対1をオブラクが防いでくれたこともあって、何とか1-0のままでハーフタイムに入ることはできたんですけどね。それが、この日はラージョ戦では功を奏した後半頭から、3人一気替えもどこかチグハグでねえ。だってえ、いくら前半パッとしなかったからって、グリーズマン、コケ、デ・パウルの重鎮3人をセルロート、ギャラガー、そしてカンテラーノ(Bチームの選手)のセラーノに代えちゃったんですよお。 まさに新たにピッチに入ったMF2人がやらかしてくれたのは後半7分のことで、ええ、エリア内にボールを持って入ったパブリディスを囲んだのはいいものの、近すぎてギャラガーは相手の足を踏んでしまうわ、更にヒメネスまで踏んでいるって、一体、何考えている?当初こそ、主審にスルーされたものの、VAR(ビデオ審判)注進が入り、モニターチェックでペナルティとなってしまったって、そんなの自業自得ですよ。 いやあ、そのPKを決めたのが元マドリーのディ・マリアだったせいもあったんでしょうかね。どうやら、2点差にされて、改めてダ・ルスが2014年CL決勝後半ロスタイム3分、セルヒオ・ラモス弾で追いつかれ、延長戦でボロ負けして、Decima(10回目のCL優勝のこと)をお隣さんに贈った元の悪いスタジアムだったことをシメオネ監督も思い出したよう。 というのも、どうもこの時点で彼は勝負を投げてしまったような感じもして、だってえ、15分にはもう、フリアン・アルバレスを下げて、自身の三男、ジュリアーノを入れ、交代枠を使い切っているんですよ。とはいえ、30分にCKから、フリーのバーにヘッドで3点目を決められたのは別にそのせいではなく、相変わらず、アトレティコのセットプレー守備がザルだったためですが、更に39分には再び、レイニウドがアムドゥニをゴール前で倒してPKを献上。そのPKもコクチェに決められて、枠内シュートが1つもないまま、最後は4-0の大敗で終わり、ええ、それすら御の字で、オブラクがいなければ、10点ぐらい取られていたんじゃないかと思える程、最低の試合をされてはねえ。 それでもシメオネ監督に言わせると、「No hubo falta de actitud ni de tensión, sólo jugamos mal/ノー・ウボ・ファルタ・デ・アクティトゥッド・ニ・デ・テンシオン、ソロ・フガモス・マル(試合に対する姿勢が悪かったのでも、緊張感が欠けていた訳でもない。プレーが悪かっただけ)」だそうなですけどね。さすがにこうまで、アウェイ弱者ぶりを徹底して見せられると、「Pienso en positivo y pienso que es una oportunidad para seguir mejorando/ピエンソー・エン・ポシティボ・イ・ピエンソー・ケ・エス・ウナ・オポルトゥニダッド・パラ・セギール・メホランドー(自分はポジティブに考えて、改善し続けるチャンスだと思う)」という指揮官の言葉を信じるのもそろそろ、限界ですよね。 とまあ、こんなアトレティコの惨劇をライブで目撃することが避けられたという点では、私がマドリーを見ることにしたのは正解だったんですが、余裕の勝利を楽しもうという目論見も外れちゃったんですよ。そう、試合前は1年前にマドリーを退団して、現役からも退いたエデン・アザールが台頭したクラブというぐらいしか、話題がなかったリールなのに、アンチェロッティ監督のチームはなかなか点が取れず。 いえ、序盤にはビニシウスやベリンガムが決められなかったり、14分には背筋痛でベンチとなったロドリゴの代わりに移籍後、初先発。18才のエンドリックもドリブルで上がって、シュートをGKシュバリエに弾かれてしまったなんてこともあったんですけどね。マドリーが実力を出すのは後半だからと、最初は私もあまり気にしていなかったところ…。 ダービーで負傷したクルトワに代わり、久々にゴールを守ったGKルーニンもディビッドの2度撃ちシュートを両方共弾くなど、しっかりしていたため、ハーフタイム間近の44分、シュゲロバの蹴ったFKにカマビンガが手に当ててしまったのが、後追いVAR判定でペナルティに。ディビッドのPKで先制された時も、却って、これでマドリーのremontada(レモンターダ/逆転劇)精神に火が点くに違いないと確信していたんですが、とんでもない。 後半頭からメンディをフラン・ガルシアに代え、12分にはもう、ミリトンとエンドリックから、モドリッチと1週間前のアラベス戦で負傷して、全治3週間と言われながら、超特急で回復してきたエムバベを投入したアンチェロッティ監督だったんですが、どうにもリールの堅固な守備を破れなくてねえ。40分過ぎにはとうとう、土壇場の猛ラッシュが始まったんですが、ベリンガムのゴール前からのシュートも、リュディガー、ギュレルのヘッドもシュバリエに弾かれてしまってはどうしようもありませんって。 結局、そのまま試合は1-0で終了です。いやあ、せっかく昨季の鬼門、唯一の黒星となったメトロポリターノでのダービーを引分けでやり過ごしながら、今年の1月18日、コパ・デル・レイ準々決勝での敗戦以来となる36試合ぶりの黒星をリールに喫してしまうとは、まさに皮肉。要は今季のマドリーがまだ完璧ではないということでしょうが、それでもCL3、4節はドルトムント、ミランをサンティアゴ・ベルナベウに迎えるホームゲーム。その前には10月の各国代表戦によるparon(パロン/リーガの停止期間)もありますしね。せっかく弟のエタンのいるリールへの遠征に間に合いながら、ピッチでは大したことができなかったエムバペもその頃にはまた、ゴールづいてくれるのではないかと。 え、でもその前に7連戦最後のリーガ9節がこの週末に迫っているんじゃないかって?その通りで、折しも木曜にはデシャン監督が、ケガを治さないといけないという理由で10月はエムバペを招集免除にしたことを発表。それだけに、果たして土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのビジャレアル戦で彼がプレーできるのか、わからないんですけどね。リール戦を打撲で途中交代したミリトンは木曜には普通にバルデベバス(バラハス空港の近く)での練習に参加しており、頭数不足のCBは心配ないんですが、この試合の懸念は、今季は珍しく、ビジャレアルがヨーロッパの大会フリーのチームだということ。 たとえ、ベルナベウ開催とあっても休養十分の相手を前にすれば、フィジカル負けしてしまうこともありますからね。未だにブライム、セバージョスらが回復しておらず、ローテーションもなかなか難しいとあって、アンチェロッティ監督もスタメン選びには苦労しそうですが、その点、ツイているのはアトレティコの方。ええ、サン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾートタウン)でのアウェイ戦だということを除けば、日曜午後9時からの相手のレアル・ソシエダは木曜にELアンデルレヒト戦をプレーして、おまけに1-2で負けるというショックを受けていますからね。 中1日多いアトレティコが体力的には有利なはずですが、木曜にはジョレンテが右太ももの負傷で全治3週間と判明。ル・ノルマンも頭部のケガなだけにまだ様子見ですし、そろそろバリオスは戻って来られそうなのだけが頼りですが…何より先日、フランス代表引退を表明したグリーズマンがこの先2週間、ゆっくり休めることを励みに古巣への恩返しに張り切ってくれたら、助かりますよね。 そして今週はミッドウィークに試合がなかった弟分たちは、まずは金曜にレガネスがバレンシアをブタルケに迎えて9節の先陣を切るんですが、ボルハ・ヒメネス監督のチームはここ、2試合のダービーラッシュでヘタフェ、ラージョと連続ドロー。そろそろ、今季2勝目を挙げて、ホームのファンを喜ばせてあげたいところですが、相手が降格圏の18位と不調なのがいいチャンスになるかも。今のところ、頼りになるアタッカーがファン・クルスしかいないのは何ですが、早くハラーのゴールも見てみたいものです。 一方、土曜試合組なのが弟分の古株2チームで、ヘタフェはコリセウムでのオサスナ戦。いえまあ、相手は前節、バルサに4-2と勝利して、注目を浴びているんですが、それはホームのエル・サダルでの話ですからね。アウェイではラージョに負けているところも私は目撃していますし、先週末のアラベス戦で今季初勝利、ようやくボルハ・マジョラル、アルバロ・ロドリゲス、ベルトゥとCFも3人揃い、降格圏も脱出したボルダラス監督のチームが勝ち癖をつけるには、ここでガツンと行くしかないかと。 ラージョの方はアウェイのバジャドリー戦で、こちらも降格圏19位の相手なんですが、イニゴ・ペレス監督のチームも現在、3連続引分け中でねえ。それでも9位と弟分中、最高位にいるだけに、弱い訳ではないんですが、注目どころはやはり、ハメス・ロドリゲスがいつ本格的な稼働状態になるのかどうか。ええ、来週は彼もまた、コロンビア代表のお勤めが待っているはずですからね。何はともあれ、これで連戦続きの3週間が終わるのには、私もちょっとホッとしています。 2024.10.04 20:00 Fri
5

リシャルリソン、新戦力ハメス・ロドリゲスとのコンビに手応え「すでに理解し合っている」

エバートンのブラジル代表FWリシャルリソンが、新加入のコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスに関するコロンビア『Gol Caracol』のインタビューに答えた。 多くのビッグディールが実現する今夏の移籍市場において、ハメス・ロドリゲスのエバートン移籍もサプライズのひとつとなった。すでに公式戦デビューを終えており、プレミアリーグ開幕説のトッテナム戦では正確なボール捌きと高精度のパスで攻撃を牽引。白星発進に大きく貢献した。 昨シーズンのエバートンで最多得点を記録したリシャルリソンはその恩恵を大きく受けることになるが、コロンビア代表MFとはピッチ上ではすでに良好な関係を築いていることを主張し、大きな信頼を置いている。 「ハメスの到着はとても重要なことだった。彼が来ると知った時、僕はとてもハッピーだった。チームはハメスのようなクオリティを必要としていたからね。彼なら大きな助けになってくれると信じているよ」 「最初の試合で、彼はどんなクオリティの選手なのかを示した。他の新戦力たちも同様にね。あれで彼がこのシーズンを良くしてくれる力があることがわかったね」 「僕たちはすでに彼のクオリティを目の当たりにした。ピッチ上でたくさん会話しようと努めているんだ。僕たち2人はもう互いに理解し合っている。彼がどこにパスを出そうとしていて、自分がどこに走ればいいか僕にはわかるんだ」 2020.09.19 18:39 Sat

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly