【ラ・リーガ第26節プレビュー】首位マドリーはS・ラモス帰還のセビージャ戦! 久保は2戦連続恩返し弾狙う
2024.02.23 19:00 Fri
S・ラモスがベルナベウ初帰還
先週末に行われた第25節では首位のレアル・マドリーがドロー、2位のジローナが敗戦と上位2チームが取りこぼす波乱が起きた一方、3位のバルセロナ以下の上位陣が勝ち点3を積み上げて第1グループと第2グループの勝ち点差が縮まっている。
上位陣がボトムハーフと対峙する第26節では、DFセルヒオ・ラモスのサンティアゴ・ベルナベウ帰還に注目集まる首位のマドリーと15位のセビージャの名門対決が最注目カードだ。
マドリーは前節、ラージョとのマドリード自治州ダービーに臨み1-1のドローに終わった。FWホセルが開始早々に先制点を挙げたものの、FWデ・トーマスに恩返し弾となるPKのゴールを決められると、以降は連戦による勤続疲労によって攻撃のギアが上がらず。試合終了間際には途中出場のDFカルバハルが退場となるアクシデントにも見舞われ、イニゴ・ペレス新監督率いるラージョと前回対戦に続くドロー決着となった。
ただ、今回の一戦に向けては中6日と十分な休養期間もあり、本来のパフォーマンスを見せられるはずだ。ただ、セビージャとはラージョ同様に前回対戦で1-1で引き分けており、ホームゲームとは言えども気を引き締めて臨みたい。なお、同試合ではカルバハルと共にMFカマヴィンガが累積警告で不在となる。
対するセビージャは前節のバレンシア戦を0-0のドローで終えて今季初の3連勝を逃したが、直近2勝2分けの4戦無敗とキケ・フローレス体制でようやく復調の気配を見せる。得点力は引き続き課題も、この4試合ではわずかに2失点と守備に安定感が出てきている。首位チームとのタフな一戦ではベルナベウ初帰還のセルヒオ・ラモスを中心に粘り強い守備で勝ち点を持ち帰りたい。
3位のバルセロナは10位のヘタフェ相手に連勝を狙う。前節、下位のセルタとのアウェイゲームで苦戦を強いられたが、FWレヴァンドフスキの蹴り直しとなった痺れる最終盤のPKによるゴールで2-1と競り勝った。ただ、ミッドウィーク開催のチャンピオンズリーグ(CL)では新生ナポリとのアウェイゲームで試合を支配しながらも、後半終盤に巻き返された結果、1-1のドローで初戦を終えた。
ここにきてレヴァンドフスキが公式戦4試合連続ゴールと本来の決定力を取り戻したところはプラス材料だが、守護神テア・シュテーゲン復帰後も失点が続く守備面の立て直しは急務だ。とりわけ、ヘタフェはファウルを辞さないタフな球際、前線にFWマジョラル、FWグリーンウッドと強力なタレントを擁しており、簡単には勝ち点3を取らせてくれない相手だ。
4位のアトレティコ・マドリーは最下位のアルメリアとのアウェイゲームでリーグ連勝を狙う。前節は堅守を誇るラス・パルマス相手に2トップで起用されたMFジョレンテ、FWアンヘル・コレアの2人がいずれもドブレーテを達成する見事な戦いぶりでマニータの大勝を収めた。しかし、直近のCLではインテルとのアウェイゲームで0-1と競り負けて先勝を許した。同試合ではDFヒメネス、FWグリーズマンと負傷者も出ており、週明けに逆転での決勝進出を目指すアスレティックとのコパ・デル・レイ準決勝2ndレグを控えるなか、再びのターンオーバーを敢行して勝利を目指すことになる。
アルメリアは前節のグラナダ戦のドローによって昨季から数えてリーグ28試合連続未勝利というワースト記録を樹立したが、上位陣相手には接戦を演じる侮れない相手だ。そのため、ラス・パルマス戦同様に対戦相手攻略に適した用兵を選択しつつ、起用された選手たちの躍動が求められる。
MF久保建英を擁する6位のソシエダは週明けにマジョルカとのコパ準決勝第2戦を控えるなか、13位のビジャレアルと対戦する。前節のマジョルカ戦ではカードで試合をコントロールする愚行を働いた主審が主役を演じる、後味が悪い内容ながらも久保の見事な同点ゴールに、MFメリーノの後半アディショナルタイムのゴールによって2-1の逆転勝利を収めた。イマノル監督がコパに向けてターンオーバーを行う可能性も考えられるが、前節も攻撃面で違いを生んだ久保にはビジャレアル相手に2試合連続の古巣恩返しゴールを期待したい。
その他では7位のベティスと5位のアスレティックが対峙する上位対決、18位のカディスと17位のセルタが3ポイント差で対峙する、残留争い直接対決にも注目だ。
《ラ・リーガ第26節》
▽2/23(金)
《29:00》
レアル・ソシエダ vs ビジャレアル
▽2/24(土)
《22:00》
グラナダ vs バレンシア
《24:15》
バルセロナ vs ヘタフェ
《26:30》
アラベス vs マジョルカ
《29:00》
アルメリア vs アトレティコ
▽2/25(日)
《22:00》
カディス vs セルタ
《24:15》
ベティス vs アスレティック・ビルバオ
《26:30》
ラス・パルマス vs オサスナ
《29:00》
レアル・マドリー vs セビージャ
▽2/26(月)
《29:00》
ジローナ vs ラージョ
上位陣がボトムハーフと対峙する第26節では、DFセルヒオ・ラモスのサンティアゴ・ベルナベウ帰還に注目集まる首位のマドリーと15位のセビージャの名門対決が最注目カードだ。
マドリーは前節、ラージョとのマドリード自治州ダービーに臨み1-1のドローに終わった。FWホセルが開始早々に先制点を挙げたものの、FWデ・トーマスに恩返し弾となるPKのゴールを決められると、以降は連戦による勤続疲労によって攻撃のギアが上がらず。試合終了間際には途中出場のDFカルバハルが退場となるアクシデントにも見舞われ、イニゴ・ペレス新監督率いるラージョと前回対戦に続くドロー決着となった。
対するセビージャは前節のバレンシア戦を0-0のドローで終えて今季初の3連勝を逃したが、直近2勝2分けの4戦無敗とキケ・フローレス体制でようやく復調の気配を見せる。得点力は引き続き課題も、この4試合ではわずかに2失点と守備に安定感が出てきている。首位チームとのタフな一戦ではベルナベウ初帰還のセルヒオ・ラモスを中心に粘り強い守備で勝ち点を持ち帰りたい。
前節、アスレティック・ビルバオとの上位対決に敗れて今季初の連敗を喫した2位のジローナは、マドリー相手のドローで勢いに乗る14位のラージョ相手に連敗ストップを狙う。前々節の首位攻防戦での惨敗を引きずったか、アスレティック戦では2つのミスからMFベレンゲルにドブレーテを献上するなど、らしくない戦いとなった。それでも、堅守を誇る難敵相手に2点を奪い、後半最終盤にはあわや同点という場面を作り出した点はポジティブに捉えたいところ。今回の試合では守備面での軽率なミスを減らすと共に、ここにきてやや調子を落とす主砲ドフビクら攻撃陣の奮起に期待したい。
3位のバルセロナは10位のヘタフェ相手に連勝を狙う。前節、下位のセルタとのアウェイゲームで苦戦を強いられたが、FWレヴァンドフスキの蹴り直しとなった痺れる最終盤のPKによるゴールで2-1と競り勝った。ただ、ミッドウィーク開催のチャンピオンズリーグ(CL)では新生ナポリとのアウェイゲームで試合を支配しながらも、後半終盤に巻き返された結果、1-1のドローで初戦を終えた。
ここにきてレヴァンドフスキが公式戦4試合連続ゴールと本来の決定力を取り戻したところはプラス材料だが、守護神テア・シュテーゲン復帰後も失点が続く守備面の立て直しは急務だ。とりわけ、ヘタフェはファウルを辞さないタフな球際、前線にFWマジョラル、FWグリーンウッドと強力なタレントを擁しており、簡単には勝ち点3を取らせてくれない相手だ。
4位のアトレティコ・マドリーは最下位のアルメリアとのアウェイゲームでリーグ連勝を狙う。前節は堅守を誇るラス・パルマス相手に2トップで起用されたMFジョレンテ、FWアンヘル・コレアの2人がいずれもドブレーテを達成する見事な戦いぶりでマニータの大勝を収めた。しかし、直近のCLではインテルとのアウェイゲームで0-1と競り負けて先勝を許した。同試合ではDFヒメネス、FWグリーズマンと負傷者も出ており、週明けに逆転での決勝進出を目指すアスレティックとのコパ・デル・レイ準決勝2ndレグを控えるなか、再びのターンオーバーを敢行して勝利を目指すことになる。
アルメリアは前節のグラナダ戦のドローによって昨季から数えてリーグ28試合連続未勝利というワースト記録を樹立したが、上位陣相手には接戦を演じる侮れない相手だ。そのため、ラス・パルマス戦同様に対戦相手攻略に適した用兵を選択しつつ、起用された選手たちの躍動が求められる。
MF久保建英を擁する6位のソシエダは週明けにマジョルカとのコパ準決勝第2戦を控えるなか、13位のビジャレアルと対戦する。前節のマジョルカ戦ではカードで試合をコントロールする愚行を働いた主審が主役を演じる、後味が悪い内容ながらも久保の見事な同点ゴールに、MFメリーノの後半アディショナルタイムのゴールによって2-1の逆転勝利を収めた。イマノル監督がコパに向けてターンオーバーを行う可能性も考えられるが、前節も攻撃面で違いを生んだ久保にはビジャレアル相手に2試合連続の古巣恩返しゴールを期待したい。
その他では7位のベティスと5位のアスレティックが対峙する上位対決、18位のカディスと17位のセルタが3ポイント差で対峙する、残留争い直接対決にも注目だ。
《ラ・リーガ第26節》
▽2/23(金)
《29:00》
レアル・ソシエダ vs ビジャレアル
▽2/24(土)
《22:00》
グラナダ vs バレンシア
《24:15》
バルセロナ vs ヘタフェ
《26:30》
アラベス vs マジョルカ
《29:00》
アルメリア vs アトレティコ
▽2/25(日)
《22:00》
カディス vs セルタ
《24:15》
ベティス vs アスレティック・ビルバオ
《26:30》
ラス・パルマス vs オサスナ
《29:00》
レアル・マドリー vs セビージャ
▽2/26(月)
《29:00》
ジローナ vs ラージョ
バルセロナの関連記事
ラ・リーガの関連記事
|
|
バルセロナの人気記事ランキング
1
浦和がバルサ、リバプールと並ぶ!! 『世界の熱狂的なサポーター5選』に浦和サポーターが選出!
▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu2
「ほぼ準備はできていた」バルサFWハフィーニャはイタリア代表だった人生も? 現在はブラジル代表で主軸に「幸運だった」
バルセロナのブラジル代表FWハフィーニャが、イタリア代表としてプレーしていたキャリアがあったことを明かした。 ポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスでプロキャリアをスタートさせたハフィーニャはスポルティングCP、スタッド・レンヌ、リーズ・ユナイテッドでプレー。2022年7月にバルセロナへと完全移籍で加入した。 今シーズンはラ・リーガで32試合に出場し16ゴール11アシストを記録。チャンピオンズリーグ(CL)でも13試合で12ゴール9アシストを記録しており、公式戦52試合で31ゴール25アシストと50ゴール以上に絡む活躍を見せている。 バルセロナは3冠の可能性も残っている中で、バロンドール受賞に最も近いとされるハフィーニャだが、ジャーナリストであるイサベラ・パリアリさんのYouTubeに出演。意外な事実を明かし、イタリア代表としてプレーしていた可能性を語った。 「イタリア代表への招集を受け入れるところだった。ほぼ準備はできていた。でもパスポートが届かなかったので、幸運だった」 「イタリア代表から電話があった。ジョルジーニョ(アーセナル)は、いつだって電話をくれた。イタリアのスタッフが僕のために素晴らしいプロジェクトを用意してくれていて、本当に感銘を受けた」 「でも同時に、心の奥底ではブラジル代表のユニフォームを着られるという1%の希望がまだ残っていた。そして幸運なことに、イタリアのパスポートが間に合わなかったんだ」 ハフィーニャはブラジルとイタリアの2つの国籍を保有。父親もブラジル人でありながら、イタリアのパスポートを持っていた。 アーセナルのMFジョルジーニョやウェストハムのDFエメルソン・パルミエリのように、ブラジル人ながらイタリア代表でプレーする可能性も十分にあったが、手続の問題でなれずにいた。 その後リーズでの活躍が認められ、2021年10月にブラジル代表デビュー。イタリア代表を逃してから1年後に心の底にあった夢を叶え、現在では主軸としてプレーしている。 2025.05.05 23:05 Mon3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.39“ペップの6冠バルサ”フットボールの歴史に金字塔/バルセロナ[2008-09]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.39</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2008-2009シーズン/バルセロナ 〜ペップの6冠バルサ〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2008-09barca.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ジョゼップ・グアルディオラ(37) 獲得タイトル:CL、リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイ 攻撃力10:★★★★★★★★★★ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント10:★★★★★★★★★★ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層9:★★★★★★★★★☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">無冠から6冠へ</div> フランク・ライカールトに率いられた2007-08シーズンを4シーズンぶりの無冠で終えたバルセロナは、下部組織を率いていた同クラブのレジェンド、ジョゼップ・グアルディオラにトップチームの命運を託す。規律を重んじるグアルディオラは、夏の移籍市場でロナウジーニョ、デコら個性の強い選手を放出し、ダニエウ・アウベスやピケ、セイドゥ・ケイタらを獲得し、チームを刷新する。 サポーターの大きな期待を背にスタートしたペップ・バルサだったが、リーグ開幕戦では昇格組のヌマンシアを相手に無得点に終わり、0-1とまさかの敗戦を喫する。さらに、ホーム開幕戦となった次節のラシン戦でも1-1で引き分け、早くも不協和音が響いた。しかし、第3節のヒホン戦を6-1で圧勝すると、チームは一気に軌道に乗る。そこから9連勝を記録したチームは、第22節までに19勝を挙げて首位を快走。第34節では、宿敵のレアル・マドリーを相手にサンチャゴ・ベルナベウで2-6の歴史的大勝を収めると、そのまま逃げ切りに成功。2位レアル・マドリーに勝ち点9差をつけて、3シーズンぶりにスペイン王者に輝いた。 ペップ・バルサの快進撃はリーガだけにはとどまらなかった。CLではリヨン、バイエルンを撃破して4強入り。準決勝のチェルシー戦では、カンプ・ノウでの試合をゴールレスで終えて迎えた2ndレグ、試合終盤のイニエスタのゴールで1-1と引き分けて決勝に進出。決勝では、前回王者のマンチェスター・ユナイテッドを寄せ付けず、2-0で完勝した。さらに、1991-92シーズン以来となる欧州王者の座についたチームは、コパ・デル・レイでも決勝でビルバオを撃破。スペイン史上初となる3冠を達成する偉業を成し遂げた。そして、同年にはスーペル・コパとUEFAスーパーカップ、クラブ・ワールドカップをも制覇し、前人未到の6冠を達成。フットボールの歴史に金字塔を打ち立てた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">隙のないタレント集団</div> システムは、ライカールト時代の4-3-3を踏襲したが、プレッシングやパス回しの流動性など、パフォーマンスは前シーズンよりも大きく向上した。 バルデスは元々、足下が拙いタイプのGKだったが、着実に技術を磨いてビルドアップに貢献できるようになった。センターバックは、ガブリエル・ミリートが長期離脱を強いられたが、ユナイテッドから復帰したピケ、そしてマルケスの復調もあって大きな穴とはならなかった。また、右サイドバックでは、ダニエウ・アウベスを獲得したのが大きかった。セビージャから加入したブラジル人サイドバックは、メッシと好連係を築き、シーズン通して活躍。1年目から、チーム最多の公式戦52試合に出場した。 中盤ではチャビとイニエスタという世界屈指のプレーメーカーに加え、グアルディオラは自身が率いていたバルセロナBからブスケッツをトップチームに引き上げた。また、ヤヤ・トゥーレはアンカーポジションをブスケッツとシェアするとともに、最終ラインもこなすなど、チームとしての安定感を押し上げる存在となった。 前線では、右サイドが主戦場だったメッシが中央でプレーする機会を増やしていったシーズンだった。また、デコ&ロナウジーニョのストロングポイントを失っていた左サイドでは、アンリとエトーが好調を維持。新たなラインを確立し、対面する相手を恐怖に陥らせた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFアンドレス・イニエスタ(24)</span> この男がいなければ、バルセロナの3冠はなかったはずだ。2009年5月6日に行われたCL準決勝2ndレグ、スタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦ではチームを救った。1stレグを0-0で終えていたバルセロナは、90分が過ぎた時点で1点ビハインドという苦しい状況。しかし、アディショナルタイム3分、メッシからボールを受けた小柄なMFは、ボックス外から右足を一閃。鋭いシュートがチェルシーゴールに突きささり、枠内シュート1本のバルセロナがアウェイゴール差で決勝に進出した。あのイニエスタの一撃は、当時のシーズンだけでなく、その後のバルサの栄光にも影響を与えるほどのものだった。まさに、バルセロナの歴史上で最も重要なゴールのうちのひとつと言えるだろう。 2019.04.22 22:00 Mon4
