【ラ・リーガ第35節プレビュー】今季の行方左右する一節! 6ポイント差の上位4チームが直接対決!
2021.05.07 19:00 Fri
先週末に行われた第34節ではアトレティコ・マドリー、レアル・マドリー、バルセロナの上位3チームが揃って勝利した一方、4位のセビージャが不覚を取って優勝争いから一歩後退となった。
残り4節となった今季のラ・リーガにおいて今節は、上位4チームが直接対峙する優勝争いの行方を大きく左右する決定的な一節となる。
まずは8日に開催される首位のアトレティコ(勝ち点76)と、3位のバルセロナ(勝ち点74)による首位攻防戦。
前節、降格圏のエルチェとアウェイで対戦したアトレティコは前半にMFマルコス・ジョレンテのゴールで幸先よく先制も追加点を奪えずに試合終盤に突入。すると、試合終了間際にはジョレンテが痛恨のハンドでPKを献上するも、相手キッカーのPK失敗に救われて薄氷の首位キープとなった。
ただ、2ポイント差で2位に位置する宿敵の存在によってバルセロナとのアウェイゲームでは引き分けではなく勝利が求められるところ。負傷者の復帰によってスカッドの厚みは十分もFWスアレス、FWフェリックスの状態が上がり切らず、堅守にも陰りが見える中、総合力、勝負強さが試される一戦となる。
0-1のスコア以上の完敗となった前回対戦に比べて見違えるような戦いぶりを見せており、近年勝ちから遠ざかる難敵相手にも十分に戦えるはずだが、堅守を基本とする相手に対して先制点を許す展開は最も避けたいところ。したがって、直近のリーグ5試合連続失点中の守備面の改善は必須だ。
その首位攻防戦の翌日にはレアル・マドリー(勝ち点74)と、セビージャ(勝ち点70)による直接対決が行われる。
前節、一部主力を温存した中でオサスナに競り勝ったレアル・マドリーだが、5日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ではチェルシーに0-2の完敗。ビッグイヤー獲得の夢は潰えることになった。とはいえ、ジダン率いるチームには悲しみに暮れる時間はなく、今季唯一獲得可能なラ・リーガ制覇に向けた大一番に臨む。
前述の2チームとの当該成績で優位に立っているエル・ブランコは、前日の試合でアトレティコが勝利しない限り、自力での首位浮上が可能となる。その一方で、アトレティコが勝利してここで敗れれば、逆転での連覇の可能性はほぼ潰えることになる。休養十分の難敵相手に心身ともにこたえるロンドンでの敗戦からリバウンドメンタリティを示せるか。
対するセビージャはアスレティック・ビルバオ相手の痛恨の敗戦によって1945-46シーズン以来、2度目のプリメーラ制覇から大きく後退。それでも、来シーズンのCL出場権をすでに手にし、上位3チームに比べて重圧は全くないだけに、ポジティブな気持ちで残り4戦全勝を目指したいところだ。
今節の話題は2つの上位対決が独占も日本人にとって気になるのは、MF久保建英を擁する15位のヘタフェ(勝ち点34)と、MF乾貴士とFW武藤嘉紀を擁する最下位のエイバル(勝ち点26)による残留争い直接対決だ。
ヘタフェは前節、ビジャレアル相手に0-1で競り負けて残留争いを抜け出す連勝とはならず。古巣対決に注目が集まった久保も試合終盤の数分間のプレータイムに限られ、見せ場を作ることができなかった。
対するエイバルは前節、乾と武藤がいずれも途中出場となった中でFWキケ・ガルシアの見事なハットトリックの活躍によってアラベスに快勝し、17戦ぶりの白星を手にした。残り4試合で残留圏内とは5ポイント差と逆転での残留に向けては奇跡が必要と言えるが、低迷するヘタフェ相手に何とか連勝を飾りたい。
同じく熾烈な残留争いに巻き込まれているFW岡崎慎司が在籍する18位のウエスカ(勝ち点30)は、12位のカディス(勝ち点40)と対戦。1ポイント差のアラベスとバジャドリーの結果次第だが、今節勝利できれば降格圏脱出の可能性が高いだけに何とか敵地から勝ち点3を持ち帰りたい。
《ラ・リーガ第35節》
▽5/7(金)
《28:00》
レアル・ソシエダ vs エルチェ
▽5/8(土)
《21:00》
アラベス vs レバンテ
《23:15》
バルセロナ vs アトレティコ・マドリー
《25:30》
カディス vs ウエスカ
《28:00》
アスレティック・ビルバオ vs オサスナ
▽5/9(日)
《21:00》
ヘタフェ vs エイバル
《23:15》
バレンシア vs バジャドリー
《25:30》
ビジャレアル vs セルタ
《28:00》
レアル・マドリー vs セビージャ
▽5/10(月)
《28:00》
ベティス vs グラナダ
残り4節となった今季のラ・リーガにおいて今節は、上位4チームが直接対峙する優勝争いの行方を大きく左右する決定的な一節となる。
まずは8日に開催される首位のアトレティコ(勝ち点76)と、3位のバルセロナ(勝ち点74)による首位攻防戦。
ただ、2ポイント差で2位に位置する宿敵の存在によってバルセロナとのアウェイゲームでは引き分けではなく勝利が求められるところ。負傷者の復帰によってスカッドの厚みは十分もFWスアレス、FWフェリックスの状態が上がり切らず、堅守にも陰りが見える中、総合力、勝負強さが試される一戦となる。
一方、延期分のグラナダ戦でのまさかの敗戦により、3位で今回の大一番を迎えるバルセロナだが、直近のバレンシア戦では敵地で先制を許す厳しい展開の中でFWメッシのドブレーテの活躍などによって、3-2と競り勝ってバウンスバックを果たした。
0-1のスコア以上の完敗となった前回対戦に比べて見違えるような戦いぶりを見せており、近年勝ちから遠ざかる難敵相手にも十分に戦えるはずだが、堅守を基本とする相手に対して先制点を許す展開は最も避けたいところ。したがって、直近のリーグ5試合連続失点中の守備面の改善は必須だ。
その首位攻防戦の翌日にはレアル・マドリー(勝ち点74)と、セビージャ(勝ち点70)による直接対決が行われる。
前節、一部主力を温存した中でオサスナに競り勝ったレアル・マドリーだが、5日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ではチェルシーに0-2の完敗。ビッグイヤー獲得の夢は潰えることになった。とはいえ、ジダン率いるチームには悲しみに暮れる時間はなく、今季唯一獲得可能なラ・リーガ制覇に向けた大一番に臨む。
前述の2チームとの当該成績で優位に立っているエル・ブランコは、前日の試合でアトレティコが勝利しない限り、自力での首位浮上が可能となる。その一方で、アトレティコが勝利してここで敗れれば、逆転での連覇の可能性はほぼ潰えることになる。休養十分の難敵相手に心身ともにこたえるロンドンでの敗戦からリバウンドメンタリティを示せるか。
対するセビージャはアスレティック・ビルバオ相手の痛恨の敗戦によって1945-46シーズン以来、2度目のプリメーラ制覇から大きく後退。それでも、来シーズンのCL出場権をすでに手にし、上位3チームに比べて重圧は全くないだけに、ポジティブな気持ちで残り4戦全勝を目指したいところだ。
今節の話題は2つの上位対決が独占も日本人にとって気になるのは、MF久保建英を擁する15位のヘタフェ(勝ち点34)と、MF乾貴士とFW武藤嘉紀を擁する最下位のエイバル(勝ち点26)による残留争い直接対決だ。
ヘタフェは前節、ビジャレアル相手に0-1で競り負けて残留争いを抜け出す連勝とはならず。古巣対決に注目が集まった久保も試合終盤の数分間のプレータイムに限られ、見せ場を作ることができなかった。
対するエイバルは前節、乾と武藤がいずれも途中出場となった中でFWキケ・ガルシアの見事なハットトリックの活躍によってアラベスに快勝し、17戦ぶりの白星を手にした。残り4試合で残留圏内とは5ポイント差と逆転での残留に向けては奇跡が必要と言えるが、低迷するヘタフェ相手に何とか連勝を飾りたい。
同じく熾烈な残留争いに巻き込まれているFW岡崎慎司が在籍する18位のウエスカ(勝ち点30)は、12位のカディス(勝ち点40)と対戦。1ポイント差のアラベスとバジャドリーの結果次第だが、今節勝利できれば降格圏脱出の可能性が高いだけに何とか敵地から勝ち点3を持ち帰りたい。
《ラ・リーガ第35節》
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《25:30》
カディス vs ウエスカ
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《23:15》
バレンシア vs バジャドリー
《25:30》
ビジャレアル vs セルタ
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style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> エルブランコの絶対的エースとして抜群の存在感を放った。アトレティコに優勝をもたらしたルイス・スアレスと天秤にかける形となったが、23ゴール9アシストという数字面の優位性に加え、メッシ同様にその替えの利かなさを鑑みて選出した。ヴィニシウス、アセンシオに少なからず成長が見られたものの、アザールの体たらくによってチャンスメイク、フィニッシュと膨大な仕事量をシーズン通してこなした。決定力、勝負強さだけでなく、今季はセルヒオ・ラモスらが度々不在の中でリーダーとしての仕事ぶりも光った。 FW ジェラール・モレノ(29歳/ビジャレアル) 出場試合数:33(先発:30)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210601_100_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ラ・リーガ最高のスペイン人ストライカー。昨季、18ゴールを挙げてスペイン人最多得点者に与えられるサラ賞を初受賞したビジャレアルの絶対的エースは、昨季の数字を大幅に更新して2年連続のサラ賞を獲得した。エメリ新監督の下、右ウイング、センターフォワード、セカンドトップを主戦場に多士済々な相棒をうまく生かしつつ、その卓越した左足の精度、決定力を武器にゴールを量産。チャンスメイクの部分でも7アシストとリーグ屈指の万能型アタッカーの本領を発揮。なお、ジュゼッペ・ロッシに並ぶクラブ最多得点者(82点)となった29歳は、今夏のステップアップも噂される中で去就が注目されるところだ。 2021.06.02 19:01 Wed4
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