心身共に充実感じさせる東京Vの山見大登、中断明け初戦の広島戦へ「上位争いに食い込むために大事な一戦」
2024.08.06 20:00 Tue
東京ヴェルディのFW山見大登が後半戦の行方を占う中断明けの戦いに向けて意気込む。
昇格組ながらトップハーフの9位でサマーブレイクに入った東京V。約2週間の中断期間を経て、7日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第25節のサンフレッチェ広島戦で後半戦の戦いを再開する。
今シーズンの前半戦ではチーム最多9ゴールを挙げるFW木村勇大、同2位の6ゴールを挙げるFW染野唯月の両エースストライカーの活躍が光った。しかし、現在のチームで攻撃を牽引する働きを見せているのは、6月末の横浜F・マリノス戦以降、4試合連続スタメン出場で3ゴールを挙げる山見だ。
中断前に行われた前節のアビスパ福岡戦(1-0〇)ではチームに3試合ぶりの白星をもたらす決勝点を記録し、中断期間に行われたブライトン(2-4●)とのフレンドリーマッチでも見事な2アシストで存在感を示すなど、今の東京Vの攻撃陣で最も良い状態にある。
加入から半年以上が経過したなか、城福浩監督の下で強度の高い日々のトレーニングに励みつつ、プレータイムの増加によってコンディションを上げている点がここ最近の好調の一因である一方、シーズン序盤の[4-4-2]のサイドハーフから[3-4-2-1]の2シャドーの一角にポジションを移した点も攻撃面で存在感を示すことに繋がっている印象だ。
さらに、「自分のところでズレができれば、ボランチのところの(見木)友哉くんと(齋藤)功佑くんのところも空きますし、(木村)勇大が一対一になっているので、そこを簡単に使って自分のスピードを活かしていくという部分も福岡戦の立ち上がりとかではできていた。そこの部分はある程度やりやすくなってきた」と、周囲との距離感、連携面の向上に関しても手応えを感じているという。
また、ここ最近の好調にも関わらず、「今は少し数字がついてきているからこそ、ある程度見逃されている部分もある。数字がついてこなくなったときにもチームに貢献できるように積み重ねていきたい」と、東京V加入から継続的な課題として挙げている守備面の取り組みについても自ら言及。浮ついた様子は全く感じられない。
心身共に充実を感じさせる緑の11番は、今季の公式戦2度の対戦でいずれも敗れている5位チームとの中断明け初戦に向けては「ある程度重なる部分もある」と共通点を感じるチーム相手に局面でのバトルを勝敗のポイントに挙げる。
「ミラーゲームになることが予想されますし、相手の3バックはすごく強固。全員が運動量多く走ってくるチームというところで、自分たちとある程度重なる部分もあると思うので、そこでいかにどっちが多く走るかか、ウチが要所で球際とかの部分で勝つことができるのかという部分が肝になってくる。個々の場面で勝っていければと考えています。広島に勝てれば順位も近づきますし、上位争いに食い込んでいけると思うので、この一戦はすごく大事」
その対戦相手ではヨーロッパで実績十分のMFトルガイ・アルスランが新戦力として加入した一方、ルヴァンカップで2点を決められたFW大橋祐紀が海外移籍、リーグ前回対戦で同じく2点を決められたFWピエロス・ソティリウが負傷によって欠場が濃厚。
山見はそういったメンバーの入れ替えは自分たちにとって付け入る隙になると考えている。
「広島はメンバー交代も少ないチームというのが印象にあるので、そこで肝になる選手が抜けた初めての試合という部分で向こうも最初に困る部分もあると思うので、そこのところを突いていければ、より早い時間帯での先制点だったりとか、相手に早い時間帯でやらさない、自分たちがボールを支配するという部分ができれば、そこでずれが生じてくるのではないかなと思っています」
個人の部分では人基準の広島の守備に対して、マッチアップが想定されるDF中野就斗に対して個的優位をもたらす仕事が期待されるところだ。
「スピードがあって対人も強い」とその印象を語る守備者に対して、「自分としてはそういう選手を破っていかないと、上にも上がっていけないと思うので、そういった部分は破っていきたい。逆に、元々真ん中の選手ではなくてウイングバックとかをやっていたような選手だと思うので、攻撃でもある程度できるという部分があると思うので、そこで自分が上手になれれば、いい感じで試合に入っていけると思うので、そこの守備の部分からやっていきたい」と意気込む。
そして、「次からの広島、名古屋、FC東京とこの3連戦ではある程度順位も近いですし、上に勝てれば上にいける。下に負ければ下に行くという部分があると思うので、そこの部分でポイントを落とさずに、上に行くために3連勝することが大事」と、この一戦を含め中断明けのスタートダッシュを誓った。
昇格組ながらトップハーフの9位でサマーブレイクに入った東京V。約2週間の中断期間を経て、7日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第25節のサンフレッチェ広島戦で後半戦の戦いを再開する。
今シーズンの前半戦ではチーム最多9ゴールを挙げるFW木村勇大、同2位の6ゴールを挙げるFW染野唯月の両エースストライカーの活躍が光った。しかし、現在のチームで攻撃を牽引する働きを見せているのは、6月末の横浜F・マリノス戦以降、4試合連続スタメン出場で3ゴールを挙げる山見だ。
加入から半年以上が経過したなか、城福浩監督の下で強度の高い日々のトレーニングに励みつつ、プレータイムの増加によってコンディションを上げている点がここ最近の好調の一因である一方、シーズン序盤の[4-4-2]のサイドハーフから[3-4-2-1]の2シャドーの一角にポジションを移した点も攻撃面で存在感を示すことに繋がっている印象だ。
その点について山見は「サイドであれば相手との1対1や1対2で対峙する部分が多かったですけど、いまはある程度相手のズレを見ながら間やスペースでボールを受けたりとか、そこでドリブルでスピードアップできるという部分が増えてきている。そこの部分では真ん中の方が前向きでフリーでボールを持てるという感じがします」と、自身のストロングポイントを活かしやすい状況にあると考えている。
さらに、「自分のところでズレができれば、ボランチのところの(見木)友哉くんと(齋藤)功佑くんのところも空きますし、(木村)勇大が一対一になっているので、そこを簡単に使って自分のスピードを活かしていくという部分も福岡戦の立ち上がりとかではできていた。そこの部分はある程度やりやすくなってきた」と、周囲との距離感、連携面の向上に関しても手応えを感じているという。
また、ここ最近の好調にも関わらず、「今は少し数字がついてきているからこそ、ある程度見逃されている部分もある。数字がついてこなくなったときにもチームに貢献できるように積み重ねていきたい」と、東京V加入から継続的な課題として挙げている守備面の取り組みについても自ら言及。浮ついた様子は全く感じられない。
心身共に充実を感じさせる緑の11番は、今季の公式戦2度の対戦でいずれも敗れている5位チームとの中断明け初戦に向けては「ある程度重なる部分もある」と共通点を感じるチーム相手に局面でのバトルを勝敗のポイントに挙げる。
「ミラーゲームになることが予想されますし、相手の3バックはすごく強固。全員が運動量多く走ってくるチームというところで、自分たちとある程度重なる部分もあると思うので、そこでいかにどっちが多く走るかか、ウチが要所で球際とかの部分で勝つことができるのかという部分が肝になってくる。個々の場面で勝っていければと考えています。広島に勝てれば順位も近づきますし、上位争いに食い込んでいけると思うので、この一戦はすごく大事」
その対戦相手ではヨーロッパで実績十分のMFトルガイ・アルスランが新戦力として加入した一方、ルヴァンカップで2点を決められたFW大橋祐紀が海外移籍、リーグ前回対戦で同じく2点を決められたFWピエロス・ソティリウが負傷によって欠場が濃厚。
山見はそういったメンバーの入れ替えは自分たちにとって付け入る隙になると考えている。
「広島はメンバー交代も少ないチームというのが印象にあるので、そこで肝になる選手が抜けた初めての試合という部分で向こうも最初に困る部分もあると思うので、そこのところを突いていければ、より早い時間帯での先制点だったりとか、相手に早い時間帯でやらさない、自分たちがボールを支配するという部分ができれば、そこでずれが生じてくるのではないかなと思っています」
個人の部分では人基準の広島の守備に対して、マッチアップが想定されるDF中野就斗に対して個的優位をもたらす仕事が期待されるところだ。
「スピードがあって対人も強い」とその印象を語る守備者に対して、「自分としてはそういう選手を破っていかないと、上にも上がっていけないと思うので、そういった部分は破っていきたい。逆に、元々真ん中の選手ではなくてウイングバックとかをやっていたような選手だと思うので、攻撃でもある程度できるという部分があると思うので、そこで自分が上手になれれば、いい感じで試合に入っていけると思うので、そこの守備の部分からやっていきたい」と意気込む。
そして、「次からの広島、名古屋、FC東京とこの3連戦ではある程度順位も近いですし、上に勝てれば上にいける。下に負ければ下に行くという部分があると思うので、そこの部分でポイントを落とさずに、上に行くために3連勝することが大事」と、この一戦を含め中断明けのスタートダッシュを誓った。
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シーズン開幕前新体制会見①〜東京ヴェルディ/六川亨の日本サッカー見聞録
1月7日、J1クラブの先陣を切って東京Vと浦和が新入団会見を開き、9日は大宮、10日はFC東京もそれに続いた。他のJクラブも新入団会見を開き、早くもキャンプインしたチームもある。やはり例年より開幕が1週間ほど早まったため、例年なら1次キャンプはランニングなどフィジカルを中心にしたメニューで、2次キャンプからテストマッチを組むことが多いが、今年は1次キャンプからテストマッチを行うチームも多い。それだけ早めにチーム作りをする必要に迫られているということだろう。 そこで今回のコラムでは東京VとFC東京のライバルチームの入団会見を紹介しよう。 まずは東京Vである。冒頭、中村考昭社長は「去年12月で債務超過を解消した。25年は成長に投資できる」と長年の懸案事項だった財務面の立て直しに成功したことを報告。3年前のJ2リーグで悪戦苦闘していた頃の年間平均観客動員は5千人だったが、一昨年に昇格争いを演じた際はそれが1万人に増加。さらにJ1へ復帰した昨シーズンは2万人と、まさに倍々の伸び率だ。今年はそれを3万人まで伸ばしたいと抱負を語った。 Jリーグ創設期はクラブハウス前の第1グラウンドでカズやラモス瑠偉、武田修宏らが練習で汗を流し、多くのファンが見学に訪れた。しかし現在はその半分がよみうりランドの駐車場となり、往時の面影は残っていない。しかし今年は駐車場を縮小し、かつての第1グラウンドを復活させる計画を明かした。 整地し、砂を入れ、排水溝を設置し、土を入れて芝を植えるため、今シーズン中に完成するかどうかはわからない。新たに副社長に招聘した、昨シーズンまで明治大の監督だった栗田氏は、大学時代に江尻強化部長とは4年生と1年生という間柄(高校は清水東で、清水商の江尻氏とはライバル関係)。明大卒業後は昨年まで清水建設に勤務していただけに、グラウンド復活にはうってつけの人材と言えるだろう。古豪復活に、クラブの決意も伺える。 補強に関しては、城福浩監督の「大物外国人ストライカーに頼るチーム作りはしない」というコンセプトのもと、前線から労を惜しまずプレッシングをする現行のスタイルに磨きをかける方針だ。ここらあたりは神戸の吉田監督を同じ方針と見ていいだろう。 そんな補強の目玉は、昨シーズンまでレンタル移籍で活躍した選手の完全移籍と言える。 一昨年の12月上旬、清水との昇格プレーオフを制してJ1復帰を決めたが、その時はすでに移籍マーケットはほぼ終了していたと江尻強化部長は明かす。J1昇格とJ2残留では補強選手も規模・予算とも異なるが、J1昇格を決めて城福監督と意見が一致したのは、「J1で戦うにはJ1クオリティの選手が必要不可欠」ということだった。 そこで取った策は、J1で出場機会に恵まれていない若手選手をレンタル移籍で獲得することだった。染野唯月(鹿島)や山見大登(G大阪)、山田楓喜(京都)、木村勇大(京都)らを補強。彼らは東京Vで出場機会を得て選手として成長しただけでなく、J1で6位という好成績に貢献した。 そんな彼らを始め、昨シーズンの夏以降は東京Vの多くの選手に他チームからの触手が伸びたと江尻強化部長は明かした。しかし財務状況が好転したことで、移籍を打診した他チームと同等の金銭的な条件を提示できたことから多くの選手の引き留めに成功し、レンタル移籍から完全移籍に移行できたという。『選手の流出』を防げたこと。これこそが東京Vの“補強”と言っていいだろう。 このため城福監督も「J1で戦うためのメンバーが揃った。今年は超野心的な目標に向かって行きたい。去年はチャレンジャーという周りの目、空気感があった。それが、(シーズン中に選手は)ここには負けちゃいけないという雰囲気になった。(結果的に)6位だが、何かを勝ち取ったわけではない。謙虚な部分と日常、これだけやっているという自信の両方が必要」とチームの成長に手応えを感じつつ、「サッカーとしては一つ一つ、攻守の質を上げていく」と超野心的なサッカーの進化に意欲を見せた。 城福監督らしいなと思ったのは、サッカーに対してのシビアな情熱だった。自ら好きで、シーズン中はダイジェスト版しか見ていないものの、イングランドのミレミアリーグと比較してJリーグはアクチュアルプレーイングタイムが短いと指摘。試合終盤のコーナーフラッグ付近での時間稼ぎは許容するものの、倒れている時間の長さなどに苦言を呈し、Jリーグが世界基準に追いつくためにはアクチュアルプレーイングタイムを増やすことの重要性を訴えた。 ロングスローやCK、FKの際に、テレビでは「デザインされたセットプレー」と賞賛される緻密なプレーを得意とするチームに対する苦言なのか真意はわからない。しかしサッカーの本質を追究する城福監督らしいサッカー観に耳を傾ける必要があるのではないだろうか。 文・六川亨 2025.01.11 09:00 Sat4
「6位は誰もが驚く結果」東京Vの江尻強化部長が躍進の今季総括…レンタル組の去就や来季展望に言及
東京ヴェルディの江尻篤彦強化部長が、9日に2024シーズンの総括会見を実施した。 就任2年目となった城福浩監督の下、昨シーズンは16年ぶりのJ1昇格という悲願を果たした緑の名門。今シーズンはJ1残留を至上命令に臨んだなか、開幕時点で“20番目のチーム”と目された下馬評を痛快に覆す快進撃で、4節を残して残留を確定。さらに、クラブとしての予算規模、スカッドの経験値で上回る多くのクラブを退け、最終的に東京移転後では最高位となる6位で2024シーズンの明治安田J1リーグの戦いを締めくくった。 2020年に東京V入りした江尻強化部長は、自身の出身である明治大学の選手を中心に、近年のクラブにはルートや選択肢としてなかった大卒の有望株の獲得、2022シーズン途中に招へいした城福監督との二人三脚によって、限られた予算のなかで的確な補強でJ1昇格、今季の6位フィニッシュを成し遂げた。 今回の会見では城福監督の手腕への評価を含めた、今季の振り返りとともに、さらなる躍進を目指す来シーズンに向けた展望を語った。 「昨年の12月2日に染野選手のPKで我々が16年ぶりのJ1を獲得できた」という昇格プレーオフを制してのJ1昇格決定からスタートした今シーズンの戦い。 昇格の可能性がある昨年の終盤の段階から「J1バージョンとJ2バージョンの両方を考えながら進めていた」と語る補強責任者は、開幕前の段階で降格候補の最有力と目されたなか、指揮官とともに「2024シーズンはサプライズを起こせるようなチームになりたい」とチーム作りを進めた。 そのなかで「チームとしてどういう色で戦うのか」、「そのなかで質の高い選手がいないと勝てない」という2つのポイントを重視。ハイインテンシティのアグレッシブな城福監督の明確なスタイルを体現する“質の高い選手”という部分ではJ2昇格に貢献した現有戦力に加え、「J1リーグでも若い選手がチームの考え方とか、監督の戦う戦術で少し試合時間に恵まれてない選手をピックアップ」。 いずれも京都サンガF.Cから期限付き移籍で加入したFW木村勇大とMF山田楓喜、ガンバ大阪から期限付き移籍で加入したFW山見大登が攻撃の主軸として覚醒した。 一方で、江尻強化部長は「夏以降に成長した」とディフェンスラインで活躍したMF綱島悠斗、DF千田海人の2人に言及。改めて編成の責任者として気付かされる部分があったという。 「今年でいうと、綱島悠斗、千田海人とかディフェンスの選手が夏以降に成長し、千田はベテランと呼ばれてもおかしくない年齢の選手で、J2のときに秋田から取ってきて、J2時代はあまりフィットしなかったですが、このJ1に向けて彼自身が成長した。彼の例を挙げると、年齢はあまり関係ないんだなと、いかに我々のやりたい、目指しているところと、あとは何よりも城福監督が目指しているようなサッカーにフィットするかしないかというところが、改めて編成の責任者をしている側としたら、すごく大切なところだなというのは思いました」 また、今季のスカッドはDF宮原和也を除き多くの選手がJ1初挑戦やJ1で出場経験が少ない選手で構成された点が大きな特徴だった。百戦錬磨の指揮官を含め、経験豊富なコーチ陣の存在はあるとはいえ、J1で経験豊富な選手を“メンター”や“ロールモデル”として若きスカッドに組み込む選択肢も当然あり得たはずだ。 その点について江尻強化部長は「あるときにはそういう選択をするかもしれない」、「これが来年も続くかといえば、これは本当にわからない」としながらも、クラブの哲学や自身の考え方として、今季のチーム作りが適したものだったと感じているという。 「当然経験が少ない選手ばかりのチームでしたけど、そこに何を見いだして我々が戦いを挑んだというところが大きなポイント。城福監督が求めるサプライズを起こせるようなチーム。本当にひたむきにアグレッシブに戦うチームというのが作れれば、そういうところに挑めるということを、今年は証明できたのかなと思っています」 「今年は選手も少なくとも同じ考えを持って、こういうメンバーでもやり遂げられると、同じ方向へ向いたということを考えると、経験がある選手がいるのといないのとで、ダメなところをうまくいい方向に、みんなの意識が向いた結果かなと思っているので、そこは大事にしていきたいです。20チームのJ1のクラブのなかで、こういうチームもあってもいいのではないかなと思っています」 「僕らヴェルディの哲学としたら育てるチームというのが大きなキーワードになる。城福監督は基準をぶれずにチーム作りをしてくれたというのと、僕も基準をぶれずに、育てることを貫き通せているというのも、ぶれてない部分だと思っています。そういう若い選手をエージェントさんが紹介してくれたりとか、高校生、大学生がここへ来れば試合に使ってもらえそうだというところを、ひとつブランドとして作れている部分もあると思っている。このクラブの哲学として、そこはぶらしたくないというのはあるので、基本そっちの方をその哲学を大事にしながらチーム作りをしていこうかなと思っています」 その結果が「今シーズンの6位という順位は、誰もが驚くびっくりするような結果」に繋がった。 「今年1年はクラブ全体で、本当にみんなで力を合わせた結果がこういう結果になった。我々もこれまで支援していただいているスポンサー様、自治体の方々が本当にJ1の16年ぶりの舞台で皆さんが後押しをしてくれた。何よりも苦しいときもわかってくれているサポーターの皆さんが、また味スタのスタジアムに戻ってきてくれた。私は2020年から来ましたけど、あのときのゴール裏と今のゴール裏とでは、もう比べようがないぐらいお客さんが入っていて、それに応えるために、我々が一生懸命努力したということが、本当に良かったと思います」 ただ、J1での戦いが甘いものではないことを知る江尻強化部長は「これを中長期的にどういうふうに継続していくかというところが、このヴェルディの未来にも繋がると思いますし、いま頭を悩ましているところ。動いている足を止めるわけにはいかないので、これからが本当の意味でのヴェルディになっていくというふうに思っているので、大変かもしれないですけど、やっていこうかなと思います」と、早くも来季以降の厳しい戦いへ気を引き締め直した。 2022シーズンの途中から名門再建へ二人三脚で取り組んできた城福監督については、「結果も含めて我々が目指している、育てながら、勝ち点を積み上げていくということの体現をできる監督であり、何よりも経験とチームのマネジメント力の部分は、本当に日本でも指折りの監督だと思っている」と、クラブのフィロソフィーを体現できる監督だとその手腕を評価。 とりわけ、元ジェフユナイテッド千葉の指揮官はオフ明けの振り返りのミーティングを含め、卓越したマネジメント能力を称賛している。 「オフ明けの振り返りのミーティング。ここは本当に素晴らしいミーティングを毎回している。自分がチームとして作った基準に達していなければ、それはダメだというところをしっかり持っていらっしゃる監督で、これは僕も監督をやったからよくわかりますが、どこかしら何かに忖度してしまう場面が多々ある。忖度が起こってしまうというのが、一番マネジメントに影響してくる。城福さんは、そこは絶対に誰が何であろうが、自分らが築き上げた、その基準に達しなければ、みんなに平等に話をする」 「個でもチーム全体でもしっかりとしたハードルがあるので、そこは本当にぶれずに話をするというのは、素晴らしい監督。これをやらなかったらダメだという基準をしっかり示し、誰もがその基準に達しないとピッチに立てない、試合に使ってもらえないというところがあり、トレーニングがその象徴であって、トレーニングでやれない選手は出られないというところの基準をしっかり作れる方だと思っています」 その上で「今はいいお話もできていますし、そういうものが近々発表されればいいかなと。ただ城福さんも妥協なき方なので、来年の補強はしっかり見たいというのも、オーダーとしてありますので、僕の補強次第なのかなと。ただ苦戦しています(笑)」と、近日中の来季続投発表を示唆した。 今季の6位という順位を踏まえると、来季はJ1定着という当初からの目標に加え、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権獲得、そしてリーグ、天皇杯、ルヴァンカップでのタイトル獲得も視野に入ってくる。 江尻強化部長はそういった野心を理解しつつも、「それができるような補強ができないと、高い目標を設定すぎて全く違う形になるというのが多い。そこはプロフェッショナルとしてしっかりとしたところは定めたい」と自らの仕事に直結する補強の結果を鑑みて、来年の新体制発表の際に目標を発表したいと慎重な姿勢を示した。 その補強の進捗状況については「我々の選手で他クラブから評価されているのも現実で、なおかつ我々も残ってもらえる努力はしながら、補強のポイントを、よそから取ってくるなりをしなければいけないところの苦しさはあります」とコメント。 補強戦略の部分では「全ポジション」を対象に、外国籍選手の獲得の可能性を含め、“活きがいい若手”を軸に、パーソナリティを含め現スタイルに合致した選手を獲得していきたいと語る。 「(求める特徴は)戦える選手。そのなかで走れるとかスピードがあるとか、強いとか、そこはポジションによって変わってくるし、求めているものによって変わってきます。ただ、満遍なく全部持っているよりは、特徴がある選手をそのポジションに配置してチーム作りをしてきたつもりで、ポジションによってそういうものを変えていけたらなと思います」 「我々はここまで何年か僕と城福監督を中心に積み上げた若い選手が成長するというのは、ひとつの売りやブランドになり始めてきていると思うので、求人募集ではないですけど、若くて活きのいい選手に対して、ターゲットはもちろん絞ってますけど『ここなら試合出れて、やれるぞ』という、求人募集したいぐらいです(笑)」 新戦力補強とともに重要なのが、今季の躍進に貢献したレンタル組の去就。今季は前述した木村、山田楓、山見の3選手に加え、鹿島アントラーズから2シーズン連続期限付き移籍で加入したDF林尚輝、FW染野唯月が主力としてプレーし、MF松村優太も鹿島から今季途中に加入している。 江尻強化部長はそのレンタル組の完全移籍での買い取り、来季のレンタル移籍を用いた補強プランについて言及。交渉の進捗に関して明言を避けながらも、クラブとして「全力を尽くしている」と説明した。 「レンタル選手の買い取りは考えています。ただ、あくまでも考えているところで成立するかどうかはわからないですけど、クラブには(資金面のバックアップを)頑張っていただけているとは思っていますし、そこと買い取りには全力を尽くします」 「ただ、クラブがものすごく急にお金をかけて何かできるというようなことはないとは思いますので、引き続きレンタル選手を視野にも入れて編成しているのも事実。僕らがもらっている予算、バジェットのなかでどういう編成をできるかというのは、すごく大切なことだと思っているので、少しずつ自分たち保有の選手にしていけたらなと思っていますし、今年の例で言うと、そういうレンタルで借りた選手の価値も上げられていると思うので、育てるところも含めていい流れで来ているかなと思います」 2024.12.10 17:26 Tue5
Jリーグアウォーズで意外だった監督の評価/六川亨の日本サッカー見聞録
2024年のJ1リーグは神戸の連覇で幕を閉じた。2位の広島も粘ったものの、最後は神戸が湘南を3-0で退け自力優勝を達成。広島はG大阪に、3位の町田も鹿島に1-3で敗れて神戸に肉薄することはできなかった。 MVPには13ゴール7アシストで神戸を牽引した武藤嘉紀が選出された。今シーズンは、攻撃はもちろんのこと、守備でも泥臭く奮闘する“汗かき役”としてチームを牽引。当然の受賞と言える。 優秀監督賞には連覇を果たした神戸の吉田孝行監督(61票)ではなく、広島のミヒャエル・スキッベ監督が121票を獲得して2年ぶり2度目の受賞を果たした。3位は、開幕前は降格候補の1番手と思われていた東京Vの城福浩監督が44票を集めた。 12月9日に行われた東京Vのシーズン振り返り会見で、江尻篤彦強化部長はJ1昇格が決まったのは12月に入ってからだったため「(昇格が)決まってからだと市場に(選手も)残っていないかな」と遅いスタートを認めつつ、J1では何が大切かを城福監督と話したという。 そこでの結論は「質の高い選手がいないと勝てないよね」というもの。そこで「出場時間に恵まれていない選手をピックアップ」してG大阪から山見大登、京都から木村勇大らをレンタルで獲得。「出場機会に恵まれていない若い選手が結果を残してくれた」と総括した。 城福監督も「(6位は)我々のチームの規模、経験、選手層を考えたときに難しい戦いになることは覚悟していた。それは去年も同じで、昇格争いをすると思われていなかった。選手はまったく経験がない。そういう見られ方をしている中での6位は自負していい。昨日(の試合後)は、お前ら6位だ。たいしたもんだと選手を初めて褒めました」と開幕前の心境を明かした。 東京Vの歴史で、93年と94年こそリーグ連覇を達成したが、95年は横浜Mに敗れて2位。そこからは長い低迷時代に突入し、6位は96年の7位を上回る好成績だ。城福監督のシーズンを通してのチームマネジメント、激しく選手に闘争心を求め続けた姿勢は高く評価していいだろう。 意外だったのは、3位とJ1初昇格後に最高成績を収めた町田の黒田剛監督が16票で5位と低かったことだ。ルヴァン杯こそ決勝に進出したものの、リーグでは最終節まで残留争いに巻き込まれた新潟の松橋力蔵監督の29票にも及ばなかった。 推測するに、一発勝負の繰り返しである高校サッカーではリスクを排して守備を固め、ロングボールやセットプレーから得点を狙うスタイルは容認されても、プロの“興業”としての側面もあるJリーグでは、広島や新潟のようにポゼッションスタイルを監督も選手も「理想」としているのではないだろうか。 J2は昨シーズンのプレーオフ決勝で東京Vに同点弾を浴びて涙を飲んだ清水が堂々のJ1復帰を果たし、横浜FCも1年での返り咲きを果たした。J3では大宮がダントツの成績で1年でのJ2復帰を果たした。MF小島幹敏やFW杉本健勇らは“質”からいったらJ1レベルだけに、当然の帰還と言える。 意外だったのはJ2で勝点差1により3位に甘んじた長崎が、昇格プレーオフ準決勝で1-4と大敗したことだ。新スタジアムでは無敗を誇っていただけに、ショッキングな結果だった。そして岡山が初のJ1昇格を果たした。 J2昇格プレーオフ決勝は、富山まで取材に足を延ばした。リーグ戦終盤は5連勝で4位に食い込んだ松本は、準決勝でも福島に1点をリードされながら後半20分の野々村鷹人のゴールで同点に追いつき、規定によりリーグ戦上位の松本が決勝戦に進出。しかし3位富山との試合では、前半に2点をリードしながら後半に1点を返されると、アディショナルタイムの90+3分に左クロスから失点して無念のドロー。準決勝とは逆の立場でJ2復帰の夢は幻と消えた。 タイムアップの瞬間、11年ぶりのJ2復帰を決めた富山の選手による歓喜の輪がピッチに広がる一方、あと一歩のところで昇格を逃した松本は、司令塔の山本康裕ら3人以外は仰向けに倒れるか座り込んだまま動けない。残酷なまでの勝者と敗者のコントラストだった。 文・六川亨 2024.12.12 12:00 Thu東京ヴェルディの人気記事ランキング
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東京Vが今季ユニフォームを発表、右肩上がりの柄で表現した“ブレイクスルー”に『3D EMBLEM』採用!「安定のかっこよさ!」、「さすがATHLETAさん」
東京ヴェルディは7日、2025シーズンの新ユニフォームを発表した。 2024シーズン、16年ぶりのJ1の戦いに挑んだ東京Vは、城福浩監督の下で明治安田J1リーグで6位フィニッシュという躍進を果たした。そして、J1復帰2年目となる新シーズンはJ1定着をノルマに、ACL出場権獲得とともにタイトル獲得を目指した戦いに臨む。 引き続き『ATHLETA』がサプライヤーとなる、東京Vの新シーズンに向けた戦闘服のコンセプトは『BREAKTHROUGH』。挑み続け、感動を超え、新たな時代へと突き進む。ヴェルディが新しい時代へ突破し成長する勢いを右肩上がりの柄で表現した“ブレイクスルー(突破)”グラフィックを採用。 フィールドプレーヤー(FP)の1stはV字形状の連続で勢いと力強さ、FPの2ndはゴールドの光のラインでヴェルディの拡がりを表現した左右非対称デザイン。 さらに、『3D EMBLEM』が採用され、始祖鳥のクラブエンブレムをユニフォームに採用。ポリクレストワッペン(ウレタン高周波立体設計)。 『UNIFORM IDENTITY』。ユニフォームには継続してヴェルディグリーン、パイオニアゴールド、シャインホワイト、フュージョンブラックのブランドカラー4色を使用。『常に貪欲に勝利を目指していく』ヴェルディのアイデンティティーを、VERDY・VICTORYの「V」に込めたデザインを採用している。 なお、7日に行われた2025シーズンの新体制発表会見では新加入のMF福田湧矢、MF平川怜、GK馬渡洋樹の3選手を着用モデルの新ユニフォームがお披露目された。 1stを着用した福田は「すごく軽くて、どんな生地を使っているのか知りたい」、2nd着用の平川は「ゴールドが少し入ってるところがかっこよくて、個人的には好きです」、GKユニフォーム着用の馬渡も「とても着心地がいい」と、選手たちの評判も上々だ。 SNS上では「安定のかっこよさ!」、「さすがATHLETAさん」、「Vロゴマークもそれ自体はお洒落だけど、やっぱりサッカーユニフォームにはエンブレムじゃなきゃ!」、「ラインの感じがどこか初代のスイカを彷彿とさせる」、「緑もいい緑だ」とファンからの好意的な意見が目立っている。 <span class="paragraph-title">【写真】新加入3選手をモデルに東京Vの新ユニフォームがお披露目</span> <span data-other-div="movie"></span> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_3_tw1.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_3_tw2.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_3_tw5.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_3_tw6.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> 2025.01.07 20:50 Tue2
昨季6位からのさらなる躍進期す東京Vが新体制発表会見! 磐田から加入の鈴木海音&平川怜ら新戦力8名が意気込み
東京ヴェルディは7日、2025シーズンの新体制発表会見を実施。8名の新加入選手たちが新天地での意気込みを語った。 2024シーズン、16年ぶりのJ1の戦いに挑んだ東京Vは、城福浩監督の下で明治安田J1リーグで6位フィニッシュという躍進を果たした。そして、J1復帰2年目となる新シーズンはJ1定着をノルマに、ACL出場権獲得とともにタイトル獲得を目指した戦いに臨む。 そんななか、今冬の移籍市場ではジュビロ磐田からDF鈴木海音、MF平川怜を、ガンバ大阪からMF福田湧矢、湘南ベルマーレからGK馬渡洋樹を完全移籍で獲得。大学サッカー界からはFW熊取谷一星、DF内田陽介が明治大学、3年時より特別指定選手としてプレーしていたMF新井悠太が東洋大学から加入、東京ヴェルディユースからMF川村楽人が昇格した。 その緑の新戦力8名は7日に味の素スタジアムで行われた新体制発表会見で、新シーズンへの決意や加入の経緯など新天地での意気込みを語った。 ◆GK馬渡洋樹(湘南ベルマーレ) 「湘南ベルマーレから加入しました馬渡洋樹です。チーム全体若くて(年齢が)上の方ですけど、まだ若さで負けないように頑張りたいと思います」 ――加入に際して相談した人は? 「自分で決断しました。周りの選手に比べると、プロサッカー歴が長いので、いろんな元ヴェルディの選手だったり、それこそ湘南でキーパーコーチをされている油原さんはヴェルディに在籍されていたので、そういう人たちから話を聞きながら、決断させてもらいました」 ――ヴェルディ加入の決め手は? 「まずまた新たな地で、出場機会をつかもうと強い意思で決断しました。自分は今年で31歳になるので若くないですし、ここからまたレギュラーを掴んでやるという気持ちで来ました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「相手チームからの目線で見ていて、ヴェルディは若くて、走れて、戦うチームというふうな印象があるので、守備のところはキーパーからもっと喋りながら、守る部分ではコミュニケーションを取ることや鼓舞するところ。攻撃の面では、足元が自分は得意なので、キーパーから攻撃できるようなプレーを見せたいと思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「自分にそこまで経歴はないですが、いろんなチームでプレーしてきて、ここはみんな若いので、自分が今まで経験してきたことだったり、そういうの還元してほしいと言ってもらったこと。まだ成長できるそんなクラブだと伝えてくれたので、自分もまだまだ成長したいと思っています」 ――背番号に対する想いは? 「今までのチームでは21番をつけていましたが、長沢選手がつけているので、空いている31番にしました」 ◆DF鈴木海音(ジュビロ磐田) 「ジュビロ磐田から加入しました鈴木海音です。この移籍は自分にとって大きな決断をしたと思っているので、その覚悟をピッチ上で示せたらなと思います。よろしくお願いします」 ――加入に際して相談した人は? 「僕はジュビロ磐田に長く在籍していた山田大記選手だったり、松原(后)選手に少し相談はしましたけど、決めたのは自分自身で。あとは家族だったり、友人に少し話しましたけど、最後は自分の意思で決めました」 ――ヴェルディ加入の決め手は? 「小・中学生の頃からジュビロ磐田というクラブでプレーしてきて、そこでずっと長くやってきましたが、去年ひとつ自分の目標にしていたパリ・オリンピックに出場して、去年も1年間いろいろな経験をして、やっぱり自分自身もっともっと成長するために、自分の目標である海外で活躍することばかりだとか、代表を目指す上で自分は今、東京ヴェルディに来て新たな環境で、自分自身もっと成長しなければいけないなと思って決断しました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「僕自身ハイラインでボールを前から奪いに行くというイメージがあって、そのなかで自分自身インターセプトだったり、前に出て行ってボールを奪いに行くことが自分の武器でもあると思っているので、そういったプレーを多く出せたらいいなと思っています。あとはゴール前でのシュートブロックであったり、シンプルな競り合いでもっともっと勝てるように、ここで成長していきたいなと思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「自分はまだまだ成長できるということと、どんどん海外に行ってほしいという言葉をいただいて、僕自身ももっと成長しなければいけないと思いますし、海外に行きたいという気持ちもあったので、そういう言葉で決めました」 ――背番号に対する想いは? 「僕は去年の磐田で15番をつけさせていただいて、以前に磐田で15番をつけていたのは伊藤洋輝選手で、僕は伊藤選手を小・中学生の頃から見ていて、すごく憧れているというか目標にしている存在なので、自分もああいう選手になりたいと思っていたので、去年15番をつけさせていただいて、今年も15番をつけたいなと思っていました」 ◆DF内田陽介(明治大学) 「明治大学から加入しました内田陽介です。自分の武器を生かして、東京ヴェルディの勝利に貢献できるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」 ――加入に際して相談した人は? 「自分は親に相談しましたが、『自分が決めた道なら何でもいいよ』ということで、自分の決断で東京ヴェルディに加入しました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「自分の特徴である運動量・球際のところと、対人というところを生かしていけるかなというふうに感じています。その武器を伸ばしつつ、自分の短所をヴェルディで改善していきたいです」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「江尻さんからヴェルディに染まることなく、大学でやってきたことを出してほしいというふうに言われたので、大学生活でやってきたことを東京ヴェルディでも前面に出していきたいです」 ――背番号に対する想いは? 「自分で選んだわけではなくて、電話で26番でいいかを聞かれたので決めました」 ◆MF平川怜(ジュビロ磐田) 「ジュビロ磐田から加入しました平川怜です。シーズンを通して結果を残せるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします」 ――加入に際して相談した人は? 「相談とかせずに自分で決めましたが、覚悟を持って戦えるのがこのクラブだと思って決めました」 ――ヴェルディ加入の決め手は? 「年の近い選手だったりが躍動する姿を見て、このチームだったら自分も活躍できるのではないかなというふうに思ったのと、あとは自分自身サッカー人生振り返って、もう一度本気で、覚悟を持ってプレーできるのはこのチームだと思いました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「自分は中盤のところで、周りの選手と上手くコミュニケーションが作れると思いましたし、自分の良さを発揮できると思いました。ここから攻守にもっともっと躍動感のあるようなプレーをできるようになっていきたいと思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「昨シーズン、あまり結果を残せなかったので、熊本のような、そのときのような輝きを取り戻してほしいというふうに言われて、それがこのチームだったらできるというふうに言われたので、その言葉を覚えています」 ――背番号に対する想いは? 「初めてつける番号なので、この16番がいい番号になるように頑張りたいと思います」 ◆MF福田湧矢(ガンバ大阪) 「ガンバ大阪から加入しました福田湧矢です。自分のサッカー人生の全てを懸けてヴェルディのために戦います。よろしくお願いします」 ――ヴェルディ加入の決め手は? 「プレースタイル的にもめちゃくちゃ合うなと思ったので決めました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「持ち味は運動量だったり、ドリブルだったり、守備の対人の一対一だったりというのを、たくさん出せればいいなと思います。課題として伸ばしていきたいところは、人間性をもっと伸ばしていきたいと思います。(笑)」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「たくさんのいろんな熱い言葉をいただいて決めました。(笑)」 ――背番号に対する想いは? 「僕は14番が大好きなので14番にしました」 ◆MF川村楽人(東京ヴェルディユース) 「ヴェルディユースから加入しました川村楽人です。支えてもらう人への感謝を忘れずに日々を大切に頑張りたいと思います」 ――加入に際して相談した人は? 「自分は家族だったり、いろんな人に話を聞いて、ヴェルディに昇格したいとここに来てからずっと思っていました。最後に決めたのは自分ですけど、本当にこの決断は間違っていなかったと思います」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「攻撃にストロングがあると思っていて、サイドでの一対一だったり、右足のシュートだったり、左足のシュートは自分の武器だと思っているので、これからさらにレベルアップして、試合を勝たせられる選手になれればいいと思います。ヴェルディはハードワークできるチームだと思うので、自分はそのハードワークっていうところを身に着けていきたいと思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「常に上に行くことを考えろというふうには言ってもらえたので、自分がレベルアップしてクラブを象徴できるような選手になればいいなという覚悟を持って昇格しました」 ――背番号に対する想いは? 「僕は(30番)に決まっていました。(笑) でも何番でもいいプレーできると思います」 ◆MF新井悠太(東洋大学) 「東洋大学から加入します新井悠太です。東京ヴェルディの勝利に貢献できるように頑張ります。よろしくお願いします」 ――加入に際して相談した人は? 「自分は父親に一番相談しました。この決断をしたのは、自分の性格上、迷うことがとても苦手なので、迷うぐらいなら前に突き進むという考えで決断に至りました」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「ストロングは攻守における推進力。これからはもっと強度を出して、且つ結果を残せればと思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「城福さんがおっしゃっていましたが、一試合一試合を一緒に繋ぐ。全選手が目標に向かって全部出し切って繋ぐ。そういったコンセプトに惹かれて、東京ヴェルディを選びました」 ――背番号に対する想いは? 「個人的に4番が好きなので、引き続き40という番号にしました」 ◆FW熊取谷一星(明治大学) 「明治大学から加入しました熊取谷一星です。日々全力を尽しヴェルディの勝利に貢献したいと思います。よろしくお願いします」 ――ヴェルディで発揮したい持ち味と成長させたいところは? 「持ち味はハードワークするところと、どこにでも顔を出して、最後はゴール前でアシストだったり、ゴールという仕事をすることだと思っています。そして、さらに伸ばしたいところはハードワークとか、ベースの部分をさらに追求していくというところと、ゴール前の質を上げていきたいなというふうに思います」 ――城福監督や江尻強化部長からの印象的な言葉 「江尻さんから明治でやってきたことをそのまま発揮してくれというふうに言われました。それをベースにさらに進化させていきたいなというふうに思います」 ――背番号に対する想いは? 「自分も内田と同じような感じですけど、この背番号(25番)の価値を高めていきたいなというふうに思います」 <span class="paragraph-title">【写真】東京V加入の新戦力8名</span> <span data-other-div="movie"></span> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_2_tw1.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">湘南から加入の馬渡(右)、G大阪から加入の福田<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_2_tw2.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">磐田から加入の鈴木(左)、平川(右)<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_2_tw3.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">明治大から加入の熊取谷(左)、内田(右)<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_2_tw4.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">特別指定ですでに2季プレーの新井悠太<hr></div> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/20250107_2_tw5.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">ユースから昇格の川村楽人<hr></div> 2025.01.07 20:07 Tue3
「ピッチの中で一番存在感あるぐらいの選手にならないといけない」磐田から覚悟を持って移籍の東京V・鈴木海音の決意
J2降格となったジュビロ磐田から強い覚悟を持って東京ヴェルディへ加入したDF鈴木海音が、新シーズンへの決意を語った。 浜松出身で磐田の下部組織で育った鈴木は、2021年にトップチームへ昇格。その後、栃木SCへの武者修行を経て2023年から復帰すると、同シーズンにディフェンスラインの準主力としてJ1昇格に貢献した。 昨シーズンはパリ・オリンピック出場とともに自身初のJ1の舞台に挑戦したなか、明治安田J1リーグ24試合に出場した。しかし、個人・チームともに厳しい戦いを強いられたなか、磐田は1年でのJ2降格に。 そんななか、鈴木は生まれ育ったクラブへの愛情、降格させた責任を強く感じながら、悩み抜いた末、同じ昇格組で昨季6位と躍進を示した東京Vへの完全移籍を決断した。 移籍時のリリースでもアカデミー時代から在籍した磐田への想いに触れてきた22歳は、新天地での新たな挑戦の日々がスタートしたなか、改めてその強い覚悟を語った。 「栃木のときは期限付き移籍でしたけど、今回は初めて完全移籍という部分で、今までずっとジュビロ磐田というクラブでプレーさせてもらって、すごく応援されているというふうに感じていましたし、その期待になかなか応えることができず。去年はオリンピック出場といった目標は達成できましたけど、出場しただけでそこまで結果は残せなかった。ジュビロもJ2降格ということで、チームとして本当に不甲斐ない結果になってしまい、個人としても全然満足がいくパフォーマンスも結果も見せられなかったです」 「すごく悔しい気持ちもありましたし、正直すごく悩みましたが、自分が今必要なことは個人のレベルをもっと上げることだと感じましたし、一度慣れ親しんだ地を離れて、自分自身大きく成長するためには、一度何もないところで、自分のことが知られていない場所でゼロから活躍し、そこから海外に挑戦していきたいという思いがありました。その覚悟を毎日の練習もそうですし、ピッチで示せたらいいなと考えています」 磐田時代は常にチーム内で年少のグループに属していたが、昨季に続いて平均年齢24歳前後のJ1最年少スカッドでは中堅と言っていい立場に変わった。 世代別代表でともにプレーしたFW染野唯月、FW木村勇大に、同じ浜松出身で明治大学から新加入となるFW熊取谷一星は小学校時代から知る旧知の仲で、「移籍したわりには顔なじみがたくさんいる」とホッとした部分もあるという。だが、いくつかの選択肢があったなかで東京Vを新天地に選んだ背景には、より責任感とリーダーシップを発揮していく必要性を感じた部分があった。 「これだけ同い年だったり、年齢が近い選手がこんなにいるというのは自分自身初めての経験で、今まではずっと自分が一番年下の選手で、後輩というのもあまりいなかったです。ここでは後輩もたくさんいますし、そういう選手に負けていられないですし、年齢に関係なく全員がリーダーだと思っていますし、自分自身もその一人だと考えています」 「これまではジュビロで活躍して海外に挑戦したいという考えが強くありましたし、ジュビロ磐田でリーダーの一人となって、そこから海外、A代表を目指すというのが自分の理想でしたが、自分自身の力不足でそれを叶えることができなかった」 「だからこそ本当に強い覚悟を持ってここに来ました。リーダーというだけでなく、ピッチの中で一番存在感あるぐらいの選手にならないといけないと思いますし、後ろから声を張り上げて体を張る。それに守れる選手というのは当たり前のことで、攻撃の起点にもなれるような選手になりたいなと思います」 「力不足」と自身が認めたように、昨季の磐田ではパリ五輪から復帰後の終盤戦はポジション争いで苦戦を強いられており、よりハイレベルとなる東京Vでのポジション争いは一筋縄ではいかない。 3バックの全ポジションでプレー可能な上、ハイラインでのアグレッシブな守備のアプローチやロングボールは使いながらも、後方からの組み立ても重視する攻撃スタイルは、鈴木のストロングポイントをより活かしやすい。 「自分の特長も出せる」とプレースタイルの合致を移籍の理由として認めたが、同時に海外移籍、A代表でのプレーを目指す上で自覚する課題改善のために、一切の妥協を許さない城福浩監督の下、自身と同じく海外挑戦を視野に向上心の高い若手選手が集まるクラブでのプレーが成長を加速させる触媒になるとの考えも抱いている。 「空中戦やクロス対応、シンプルな競り合いの部分は強度的に物足りない部分があるので、そこがこのクラブで一番成長したい部分」 「今までの意識ではやっぱりJ1でなかなか思うような結果を残せなかったので、その意識では全然ダメだと感じています。判断のスピードだったり、寄せるところも1段も2段も上げていく必要があります。まずはここで結果を残すために、そういった部分を意識してやっていきたい」 「開幕戦のピッチに立つために自分自身どこでもできる準備をするつもりですし、やるだけではなく自分自身の特長を最大限に出して、チームの勝利に貢献できるようなプレーを見せたい。若いチームですごく上を目指している選手が多いので、そういった部分を自分を含め全員で引き上げていきたいです」 2025.01.10 21:30 Fri4
「このクラブでもっと成長したい」鹿島から完全移籍での東京V加入決断のDF林尚輝が“全緑”で臨む今季へ意気込み
2年間の期限付き移籍期間を経て、正式に東京ヴェルディの一員となったDF林尚輝が、“全緑”で挑む新シーズンへの意気込みを語った。 立正大淞南高校、大阪体育大学を経て鹿島アントラーズでプロキャリアをスタートした林。しかし、J1屈指の名門でのポジション争いは厳しく、ケガの影響もあって加入2シーズンは思うような活躍を見せられず。そんななか、2023シーズンには出場機会を求めて当時J2の東京Vへ期限付き移籍。 加入1年目は絶対的な主力とはいかなかったが、リーグ戦23試合3得点の活躍で16年ぶりのJ1昇格に貢献。2024シーズンは保有元である鹿島からの復帰要請も届いたが、「J1に上がって自分がどれぐらいできるのか」との想いを抱くなか、移籍期間延長という形で残留。 そして、キャリアハイのリーグ戦29試合に出場し、ディフェンスラインの主力の1人としてJ1残留とともに6位躍進のチームを支えた。 今冬のストーブリーグにおいては鹿島復帰の可能性に加え、他クラブからも声がかかっていたという林。東京Vでの後半戦では序列低下によって出場機会が減少しており、必ずしもポジションが約束されていない状況だったが、完全移籍での加入を決断したのはシーズン中の昨年11月の早い段階だったという。 「完全に(移籍を)決めたのは、最終節の2節前(ヴィッセル神戸戦)の前日に決めて、それはいろんな他のクラブとの兼ね合いもあって、その段階で早めに決めようというのは自分の中でも決断して、残り2節に挑もうという思いがあったので、そこは早めに決断しました」 「もちろん鹿島か、ヴェルディかというのもありましたけど、他のクラブも声をかけてくれた関係もあって、逆に早く決断することになりました。いろんな人に話を聞きましたが、ほぼ自分の中では固まっていた部分があったというなかでの決断でした」 その決断の背景には「出られなかった時間も自分にとって成長できる時間だった」と、“成長”をキーワードに、多くの若手が日常を重要視し、切磋琢磨するクラブの環境、「みんながどの方向に向かっていきたいかというのが明確」という“一体感”に強く惹かれた部分があった。 「昨年の1年間は、ケガをせずに1年通して挑みたいシーズンであって、シーズン通しては大きなケガなくやれたという面では、自分の中での成長とか、経験というのを感じながらプレーできていた。ただ、それだけでは年間通して試合に出られないというのは、他の選手もいい選手がたくさんいますし、その競争に勝てなかったというのが自分の中ですごく残っていて、それが後半戦試合に出られないというのを経験するなかで、その出られなかった時間というのも自分にとって成長できる時間でしたし、このクラブでもっと成長したいという思いを持っていました」 「今まではレンタルという部分でどこか鹿島の影というのがあったと思いますが、完全でヴェルディの選手になることで、もう一皮、二皮むけるのかなという思いもあって、このチームでやりたいと思って決断しました」 「(ヴェルディの魅力)僕は鹿島でしか比べることができないですけど、一番は一体感のところだと感じています。みんなで何かを成し遂げようという志が高い選手が多いので、何か問題が起きたときとかにも、どうやればいいのかという話し合いができますし、もちろん感情的にぶつかるときもありますけど、城福さんも自分たちのサッカーはバトンを渡していくというふうに言っていましたけど、横の繋がりみたいなのはすごくあるのかなと」 「やっぱりプロなので、誰が試合に出る、出ないというのはありますけど、ただチームとしてみんながどの方向に向かっていきたいかというのが明確なのが、このチームの強さなのかなというふうに思っています」 来季も東京Vでプレーする決断を下したなか、昨季のJ1最終節の京都サンガF.C.戦では7試合ぶりに先発出場。結果は0-0のドローに終わったが、個人としては守備面で出足鋭い潰しや決定的なシュートブロックなど持ち味を遺憾なく発揮。加えて、課題とする攻撃面においても積極性をもってチャレンジする姿が印象的だった。 試合後のミックスゾーンではアウェイまで駆け付けた多くのサポーターの声援を聞いて「うるっときました」と感情的になったことを明かしていたが、その裏には久々の先発出場という状況だけでなく、完全移籍での残留を決断して最初の試合という事情もあった。そのなかでの好パフォーマンスは新シーズンに向けても自信に繋がった。 「もう2節前から決断していましたが、そこでは試合に出られなくて、そんな簡単にいくわけではないな、という思いはありました。ただ、最終節にチャンスが来て、自分の長所に立ち返ってプレーできたと思いますし、やっぱり来季ここでプレーするという思いもあっての最終節という部分で、ファン・サポーターの声援であったりというのは、すごく自分の心にしみるものがありました。自分の決断は間違っていなかったのかなと思わされるなかでのプレーだったので、すごく感情的にもなっていました」 「自分がどっちに行くのか、残るのかという考えではなくて、『俺はここでやるんだ』という思いで、ピッチに立てたというのは、覚悟にもプレーにも繋がっていたと思いますし、すごくそこはクリアにできました。90分は久しぶりでしたけど、逆にあの試合でダメだったら、来年は厳しいという思いも持って挑んだので、それがしっかり表現できたことはよかったです」 2年の期限付き移籍期間を経て完全移籍に移行し、心機一転で臨む2025シーズンの戦いに向けて林は、よりリーダーシップを意識しつつ、完全移籍加入のリリースでも触れたように、“全緑”でチームのために戦う覚悟を強く抱く。 「まずは新しい気持ちで挑みたいというシーズン。もちろん完全移籍でこのチームでやれるというのは誇らしいことですし、レンタルとは違う自分を見せられるようにやりたいという思いはあります。数字のところでもしっかり試合に出場して、1年間通して戦力になり続けるというのは、去年残った課題ではあったので、そういうところにこだわってやっていきたい」 「自分自身の中ではヴェルディのためにという思いはずっと持ってやっていましたけど、心のどこかで鹿島からレンタルで来ているという遠慮も、多少はあったかもしれないです。それを振り切れるので、(完全移籍加入のリリースで)“全緑”でと書きましたけど、その気持ちでやりたいです」 林を含め、同じく鹿島から完全移籍へ移行したFW染野唯月ら多くの主力が残留し、新シーズンは指揮官が掲げる「超野心的な目標」に向け、さらなる躍進を目指すシーズンとなる。 緑の背番号4は「J2の頃からの積み重ねというのが、去年の6位に繋がっていると思いますし、今年もその積み重ねというのを活かしたなかで、新しい選手も来て、またそこに上積みができると思っている」とアドバンテージを認めながらも、「簡単にいかないのがJ1だと思いますし、新たな気持ちで、チャレンジャーというのを忘れずにやるのが大切」と、サプライズを起こした昨季同様のチャレンジャー精神で今季の厳しい戦いに挑む。 2025.01.14 12:19 Tue5