「点をとった時の喜び方を教えてください」全国制覇後ポルトガルで挑戦中のFW廣澤灯喜、圧巻2戦連続ゴール
2021.10.19 10:35 Tue
【動画】廣澤灯喜、巧みな抜け出しから胸トラップ&ボレー!
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【選手評】ハリルホジッチ監督、招集メンバー26名へ期待と要求…初招集FW中島翔哉は「日本になかなかいない選手」《キリンチャレンジカップ》
▽日本サッカー協会(JFA)は15日、国際親善試合及びキリンチャレンジカップ 2018 in EUROPEに臨む同国代表メンバー26名を発表した。 ▽メンバー発表会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、今回の選考基準を説明。代表復帰となったDF森重真人(FC東京)やFW本田圭佑(パチューカ/メキシコ)への期待や初選出となったFW中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の招集理由についても明かした。 GK 川島永嗣(メス/フランス) 中村航輔(柏レイソル) 東口順昭(ガンバ大阪) 「GKは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足している訳ではない。もっともっと向上して欲しい。」 DF 酒井宏樹(マルセイユ/フランス) 遠藤航(浦和レッズ) 「酒井は日本人選手の中では、定期的に高いパフォーマンスを継続している。ここ最近調子も良い。遠藤は昨日のルヴァンカップで少し問題が出た。今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップはすでに用意している。何が起きても問題はない」 DF 長友佑都(ガラタサライ/トルコ) 車屋紳太郎(川崎フロンターレ) 宇賀神友弥(浦和レッズ) 「次に左サイド。長友はクラブを変えたにも関わらず、定期的に試合に出場していて嬉しい。彼の存在は日本代表に必要不可欠だ。車屋と宇賀神の戦いは、これから始まる。合宿を多くこなしている訳ではないが、右サイドでもいけるのかというのも見極めなくてはいけない。どこまでついて行けるかをこれから見ていく」 DF 昌子源(鹿島アントラーズ) 植田直通(鹿島アントラーズ) 槙野智章(浦和レッズ) 森重真人(FC東京) 「それから真ん中。最初の3人(昌子、植田、槙野)はもっとできると思っている。そして、森重をなぜ呼んだか。まだ彼は準備できている段階ではない。すぐに使う訳でもない。ただ、彼がどのような状況になっているかを知りたい。励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないということもある。彼の経験が我々にとってどこまで使えるかというのもある。ただ、まだまだトップパフォーマンスには程遠い。モチベーションを上げる努力をしていかなくてはいけない。早くレベルを戻してほしい」 MF 長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 三竿健斗(鹿島アントラーズ) 山口蛍(セレッソ大阪) 「長谷部は真ん中もできれば後ろもできる。本会までにケガなくいってほしい。三竿は、良いパフォーマンスを続けている。(山口)蛍は、常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。代表では良いパフォーマンスを見せている。イラク戦では我々を助けてくれた選手の1人だ」 MF 大島僚太(川崎フロンターレ) 柴崎岳(ヘタフェ/スペイン) 森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー) 「大島は国内でも優秀な選手の1人。彼もよくケガをするが、我々もしっかりとコンタクトをとって、そこを脱して良い状況が続いていると思う。(柴崎)岳と森岡は、(香川)真司と清武が居ないこともあり、10番や8番のタイプとして期待している。柴崎は、クラブで毎回先発という訳ではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回観ているが、フィジカル的なところやデュエルの部分でまだ伸びると思う。ゴール数やアシスト数はリーグでも断トツ。ただ、ゲームのアクションの中でまだまだ伸びる部分はあると思う」 FW 久保裕也(ヘント/ベルギー) 本田圭佑(パチューカ/メキシコ) 「久保もまだまだ私の満足いくパフォーマンスではない。それから(本田)圭佑は、このチャンスを是非とも掴んでほしい」 FW 原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ) 宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル) 「原口と宇佐美は、同じクラブでプレーしている。ここ直近の数試合で宇佐美は、しっかりと伸びている状況。ある時期はチームで干されるかもしれない状況だったが、今は出ている。原口も同じだ」 「それから長い間追跡している中島。本当にたくさん試合に出場していて、得点やアシストもしている。ドリブラーでここまで俊敏で爆発的なものを持っている選手は日本になかなかいない。前回のオリンピック代表の監督であったテグ(手倉森誠)さんともしっかりと話をして、オフェンス面で何かもたらせるのではないかという判断。ただ、守備面では代表で私が求めるレベルではない。様子を見たい」 FW 小林悠(川崎フロンターレ) 杉本健勇(セレッソ大阪) 大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「最初の2人はここ最近で本当に伸びてきている。オフェンス面で日本で素晴らしい結果を出している。彼も自分たちのプレーの仕方を変えて伸びてきている。真ん中の選手として、アグレッシブに背後、そしてペナルティエリア内で存在感を出している。それから相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ仕事もしている。我々が観たここ数試合でも良いパフォーマンスだった。これを続けてくれと言いたい」 「大迫は、クラブで真ん中でなく、横や後ろでもプレーしているが、良くなってきている。代表ではクラブとは全く違うアクションをしてほしい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールに向いてプレーして欲しい。この3人は素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれが重要になってくる。もちろんFKを貰えればの話。守備でもしっかりと守らなくてはいけない。大事になってくる。W杯ではFKが決定的な状況を作ることもある」 ▽なお、日本代表は、3月のベルギー遠征で2試合の国際親善試合を予定。ロシアW杯に向けた選手見極めとチーム強化のため、マリ代表(23日/ベルギー)、ウクライナ代表(27日/同)と対戦する。 2018.03.15 19:50 Thu2
Jリーグが「J30ベストアウォーズ」の開催を発表! ファン投票をもとに歴代のMVP、ベストイレブン、ベストゴールなどを表彰
Jリーグは11日、Jリーグ30周年記念企画として、これまでの30年を回顧する「J30ベストアウォーズ」を開催することを発表した。 「J30ベストアウォーズ」は、30年の歴史の中から「MVP」、「ベストイレブン」、「ベストマッチ」、「部門別ベストゴール」、「ベストシーン」を決定。ファン・サポーターの投票をもとに決まるという。 投票期間は月11日 (火) 13:00から4月21日 (金) 18:00まで。結果は、5月15日(月)のJリーグの日を予定している。 MVPは1名、ベストイレブンは11名、ベストマッチは1試合、ベストゴールは6部門に分かれ、「ボレー/オーバーヘッド部門」、「テクニカル部門(トラップ、ドリブル、ループ等)」、「ミドル/ロングシュート部門」、「フリーキック部門」、「ヘディングシュート部門」、「その他部門(パスワーク等)」から1ゴールずつ、ベストシーンも1シーンが表彰される。なお、各賞のノミネートは、これまでのJリーグアウォーズの受賞歴や選考委員会の推薦により選定されている。 MVPは、「ベストイレブン」の投票結果をもとに各ポジションの投票数の上位選手から選考委員会にて決定。ベストイレブンはファン・サポーターからの得票数上位よりGK1名、DF3名、MF3名、FW1名を選出、選考委員会にてその他3名(除くGK)を決定となり、外国籍選手は5名いないとなる。また、ベストマッチ、部門別ベストゴール、ベストシーンはファン・サポーターからの最多投票数によって決定される。 投票は各賞1人1回のみ。ベストイレブンは11名を選択可能となっている。 ◆MVP&ベストイレブン ノミネート選手 ポジション:選手名(ベストイレブン受賞年) 所属チーム/出場試合数/得点 GK:ヴァンズワム(2001) 所属:磐田 / 出場:74試合 / 得点:0 GK:大神友明(1997) 所属:磐田など / 出場:110試合 / 得点:0 GK:川口能活(2006) 所属:磐田など / 出場:421試合 / 得点:0 GK:川島永嗣(2009) 所属:川崎Fなど / 出場:130試合 / 得点:0 GK:菊池新吉(1994、1995) 所属:V川崎など / 出場:199試合 / 得点:0 GK:権田修一/メディア推薦 所属:清水 / 出場:321試合 / 得点:0 GK:真田雅則(1999) 所属:清水 / 出場:243試合 / 得点:0 GK:シジマール/メディア推薦 所属:清水など / 出場:61試合 / 得点:0 GK:曽ヶ端準(2002) 所属:鹿島 / 出場:533試合 / 得点:0 GK:高丘陽平(2022) 所属:横浜FMなど / 出場:111試合 / 得点:0 GK:高桑大二朗(2000) 所属:鹿島など / 出場:113試合 / 得点:0 GK:チョン・ソンリョン(2018、2020) 所属:川崎F / 出場:223試合 / 得点:0 GK:都築龍太(2007) 所属:浦和など / 出場:250試合 / 得点:0 GK:土肥洋一(2004) 所属:FC東京など / 出場:341試合 / 得点:0 GK:中村航輔(2017) 所属:柏など / 出場:89試合 / 得点:0 GK:楢﨑正剛(1996、1998、2003、2008、2010、2011) 所属:名古屋など / 出場:631試合 / 得点:0 GK:西川周作(2012、2013、2014、2015、2016) 所属:浦和 / 出場:559試合 / 得点:0 GK:林彰洋(2019) 所属:仙台 / 出場:259試合 / 得点:0 GK:東口順昭/メディア推薦 所属:G大阪 / 出場:374試合 / 得点:0 GK:本並健治/メディア推薦 所属:G大阪など / 出場:209試合 / 得点:0 GK:松永成立(1993) 所属:横浜Mなど / 出場:174試合 / 得点:0 GK:吉田宗弘(2005) 所属:C大阪など / 出場:93試合 / 得点:0 GK:ランゲラック(2021) 所属:名古屋 / 出場:177試合 / 得点:0 DF:秋田豊(1997、1998、2000、2001) 所属:鹿島など / 出場:391試合 / 得点:23 DF:新井場徹/メディア推薦 所属:鹿島など / 出場:423試合 / 得点:22 DF:伊藤宏樹/メディア推薦 所属:川崎F / 出場:236試合 / 得点:4 DF:井原正巳(1993、1994、1995、1996、1997) 所属:横浜Mなど / 出場:297試合 / 得点:5 DF:岩田智輝(2022) 所属:横浜FMなど / 出場:123試合 / 得点:8 DF:岩政大樹(2007、2008、2009) 所属:鹿島など / 出場:290試合 / 得点:35 DF:内田篤人(2008、2009) 所属:鹿島 / 出場:148試合 / 得点:3 DF:エウシーニョ(2017、2018) 所属:徳島 / 出場:179試合 / 得点:26 DF:遠藤航/メディア推薦 所属:湘南など / 出場:127試合 / 得点:13 DF:大岩剛(2001) 所属:磐田など / 出場:386試合 / 得点:10 DF:太田宏介(2014、2015) 所属:町田 / 出場:296試合 / 得点:11 DF:大野俊三(1993) 所属:鹿島など / 出場:99試合 / 得点:1 DF:加地亮(2006) 所属:G大阪など / 出場:300試合 / 得点:3 DF:車屋紳太郎(2017、2018) 所属:川崎F / 出場:227試合 / 得点:4 DF:小池龍太(2022) 所属:横浜FM / 出場:142試合 / 得点:9 DF:駒野友一(2012) 所属:磐田など / 出場:374試合 / 得点:19 DF:近藤直也(2011) 所属:柏など / 出場:209試合 / 得点:8 DF:斉藤俊秀(1999) 所属:清水など / 出場:244試合 / 得点:16 DF:酒井高徳/メディア推薦 所属:神戸 / 出場:193試合 / 得点:6 DF:酒井宏樹(2011) 所属:浦和 / 出場:81試合 / 得点:4 DF:ジェジエウ(2020、2021) 所属:川崎F / 出場:91試合 / 得点:6 DF:塩谷司(2014、2015、2016) 所属:広島 / 出場:176試合 / 得点:20 DF:シジクレイ/メディア推薦 所属:G大阪など / 出場:289試合 / 得点:26 DF:昌子源(2016、2017) 所属:鹿島 / 出場:230試合 / 得点:8 DF:鈴木秀人(2002) 所属:磐田 / 出場:328試合 / 得点:9 DF:鈴木正治(1995) 所属:横浜Mなど / 出場:118試合 / 得点:4 DF:イリアン・ストヤノフ(2005) 所属:千葉など / 出場:118試合 / 得点:6 DF:相馬直樹(1995、1996、1997、1998) 所属:鹿島など / 出場:289試合 / 得点:10 DF:田中隼磨/メディア推薦 所属:松本など / 出場:420試合 / 得点:15 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新境地に入った日本代表、5年目のチームが見せる9カ月の積み上げと選手の成長を感じたドイツ戦の完勝…そして監督は解任【日本代表コラム】
「日本戦でのドイツの恥ずかしい敗北」(ビルト)、「守備のミス、攻撃のアイデアなし」(キッカー)、「日本に大惨敗」(スカイ・スポーツ)。 ドイツのメディアがドイツ代表の日本代表戦での敗戦を伝えた記事の見出しだ。カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で敗れた相手に、ホームでのリベンジを目指して戦ったが、結果は1-4の惨敗に終わってしまった。そして、ハンジ・フリック監督は10日に解任された。 日本の立場からすれば、かつてのW杯チャンピオンに対し、親善試合とはいえW杯の再現を目指して挑んだ。簡単な試合になるとは誰もが思っておらず、W杯の時のように行くと信じ切れた人もどれだけいたか怪しいところだ。 ただ、蓋を開けてみれば前半に押し込まれながらも伊東純也のゴールで先制すると、ドイツに攻め込まれて1失点を喫するも、すぐに上田綺世のゴールで逆転。後半はシステムを変えて[5-4-1]の形にすると、ボールポゼッションこそドイツに渡したが、決定機を作られることはほとんどなく、最終盤に浅野拓磨、田中碧と連続ゴールを決めて4-1で完勝を収めた。 この結果は、世界でも驚かれることに。「危機は深刻化」(イギリス『ガーディアン』)、「ドイツに屈辱を与える」(ポルトガル『レコルド』)、「日本はフリックを崖から突き落とした」(スペイン『アス』)などと報じられた。 <span class="paragraph-subtitle">◆日本が見せた9カ月の進化</span> 日本代表は森保一監督がW杯後も継続して指揮。史上初となる続投を掴み取ると、3月の2試合では勝利できなかったものの、6月の2試合で連勝。そしてドイツ戦を迎えた。 W杯を終え、2023年に入ってからの8カ月は、代表選手たちがそれぞれのクラブで大きく飛躍を遂げた。MF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)は日本人として1シーズンのリーグ最多ゴールを記録するとともに、チームを牽引してブライトンは6位でヨーロッパリーグ(EL)に、ソシエダは4位でチャンピオンズリーグ(CL)の出場権を獲得した。 また、FW上田綺世(フェイエノールト)は、W杯で悔しい思いをすると、セルクル・ブルージュでゴールを量産。22ゴールを記録して得点ランキング2位となり、今季はフェイエノールとへステップアップ。FW古橋亨梧(セルティック)は、リーグ得点王に輝き国内3冠に大貢献した。 そのほかにも高いパフォーマンスを見せていた選手たちの中では、MF鎌田大地がラツィオに、MF遠藤航がリバプール、FW中村航輔がスタッド・ランスと今夏の移籍市場でステップアップを果たす。また、移籍はなかったが多くの選手が様々なクラブからターゲットにされていた。 新シーズンに入っても選手たちの輝きは止まらず、三笘は1ゴール3アシスト、久保は3ゴール1アシスト、伊東は1ゴール1アシストを記録。代表合流前の試合では、鎌田と上田が移籍後初ゴール、浅野は2ゴールの活躍など、好調を維持してチームに合流した。 それぞれのクラブでの活躍が、そのままチームの勢いとなり、ドイツ代表撃破に繋がったことは言うまでもない。ここまで多くの選手がクラブで数字という結果を残して集まったことも、これまでではあまりないものだった。 <span class="paragraph-subtitle">◆積み上げたものの成果</span> もう1つは森保監督が4年間積み上げ、それをさらにレベルアップさせているという点だ。これまでの日本代表は最長でも4年で監督が交代。W杯が終われば、新たな選手の下でゼロからチームを作り、4年後の戦いを目指していた。 しかし、今の日本代表は5年目。加えて、森保監督がその前から見ていた、東京オリンピック世代の選手も多く、監督が求めるサッカーを長い期間プレーしている選手が多い。 日本代表歴は浅くとも、今のメンバーには東京五輪組が多く、監督のサッカーを理解するという時間が省けている。そのため、ブラッシュアップ、レベルアップという、今までに日本ができなかったゾーンに入っているのだ。 クラブではそれぞれが高いレベルのサッカーを経験し、チームメイト、リーグ戦、中にはヨーロッパの戦いで自身のプレーを磨き続けてきた。チームとしての進化、戦術の進化、そして選手の進化と3つが揃った結果が、ドイツ戦の快勝劇と言えるだろう。 <span class="paragraph-subtitle">◆攻から守、守から攻</span> 森保監督が常に口にする「良い守備から良い攻撃」というものは、日本はしっかりと体現していたが、ドイツは全くと言っていいほどできていなかった。 前半から日本は前からプレスをかけてドイツのビルドアップを抑えに行く。センターバックの2人でボールを回しつつ、サイドバックとボランチが絡んで前進しようとするが、効果的なビルドアップはほとんどできず、中盤にボールを入れては、遠藤と守田英正(スポルティングCP)が寄せて封じることに。もう1つ前に入っても、板倉滉(ボルシアMG)、冨安健洋(アーセナル)の両センターバックが安定したパフォーマンスを見せた。 ドイツの選手たちも、三笘の突破や伊東の仕掛けは警戒していたが、それを打ち破ったのは最終ラインの選手。1点目、2点目ともにゴールの起点となったのは冨安の大きな展開となったパス。そして、どちらも右サイドバックの菅原由勢(AZ)のクロスからゴールが生まれた。守備でしっかりと対応しつつ、攻撃時には効果的なプレーを見せるという、まさに監督が求める形だったのではないだろうか。冨安の存在の大きさはゴールの起点となるパスだけでなく、カウンターで抜け出された時のシュートブロック、相手のパスカットなど攻守で感じさせられた。 そして特筆すべきは久保の活躍だ。後半途中から出場するも、ボールを保持するドイツの前にほとんど良さは出せていなかった。入ってから早い段階ではフィジカルコンタクトで負けてボールロストからカウンターを受けるが、自ら追い続けて完結させなかった。 極め付けは3点目のシーン。相手の横パスが弱くなると、パスを受けたロビン・ゴセンスのもたつきを予測した久保が猛然とプレス。慌てたゴセンスからボールを奪うと、そのまま独走。最後はGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンとの一対一で冷静にパスを選択し、浅野のゴールをアシストした。まさに守から攻という状況。ドイツの息の根を止めることとなった。 <span class="paragraph-subtitle">◆心配なドイツの状況</span> もちろん、上田が2回、浅野が1回とビッグチャンスを逃したという反省点もある。守備でも、相手が間で受けた時に中央に寄せ過ぎてしまい、失点に繋がったこともある。相手の精度が高ければ、違う結果になっていたこともあるだけに、まだまだ突き詰めていきたいところだ。 ただ、心配なのはドイツの状況。日本に敗れたことで親善試合3連敗。2023年の6試合でわずか1勝に終わっており、フリック監督へのプレッシャーがさらに高まることとなった。そして一夜明けての解任劇。2024年のユーロ開催国が決断し、12日のフランス代表戦は暫定体制で臨むこととなった。 ドイツは、3バックを試すなどし、選手も入れ替えてトライを続けている。他国はユーロ予選を戦っている中、親善試合が続くドイツとしては、2大会連続でW杯グループステージ敗退という屈辱をそろそろ止めなければいけない状況。改革に乗り出している。 しかし、結果が全く伴っておらず、選手もこれまでの主軸が多くいながら、パフォーマンスは落ちている。1つはGKマヌエル・ノイアーがいないということもあるだろう。ただ、W杯ではノイアーがいても敗れてしまった。これまで絶対的なストライカーがいたが、その選手たちがいなくなったということもあるかもしれない。ミロスラフ・クローゼ、マリオ・ゴメスと軸になるストライカーが今はいない。前線でボールが収まらないというのも要因の1つとも言えるだろう。 理由は1つではないだろうが、多くのことが重なり、確実に上手くいっていない。キャプテンでもあるMFイルカイ・ギュンドアンは日本戦後に「現時点で僕たちが十分ではないことは明らかだ。おそらく僕たちは、自分たちが実際よりも優れていると考えているのかもしれない」と、自分たちが過信し過ぎている可能性を指摘。副キャプテンのMFジョシュア・キミッヒは「僕たちには、彼らを苦しめる手段がほとんどなかった」、「後半は何もできなかった。僕たちはピッチ上で全くクオリティを発揮できていない。多くの不安が見て取れる」と語り、完敗を認めた。 ビッグセーブを見せたテア・シュテーゲンも「なぜ僕たちがチームとしてピッチ上でできないのか、今のチームとしての実力はどうなのか。僕には疑問だ」と、パフォーマンスが上がらないことで自分たちの実力にも疑念を抱いている。 世界でも屈指の強豪国として名を馳せてきたドイツ。日本に勝ちに行ったのにも関わらず、完璧にやり返されたことはショックも大きいはず。逆に日本は、この勝利を自信にし、世界の列強と渡り歩けるという気持ちで、更なるレベルアップを目指してもらいたい、 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】菅原由勢のクロスから伊東純也の鮮烈な先制ゴール!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="MrV1LJF66uI";var video_start = 0;</script><div style="text-alignMrV1LJF66uIcenter;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】鋭い反応!上田綺世がしっかりと追加点!</span> <span data-other-div="movie2"></span> <script>var video_id ="EpuAOOZGJSM";var video_start = 0;</script><div style="text-alignMrV1LJF66uIcenter;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】久保建英のボール奪取から最後は浅野拓磨</span> <span data-other-div="movie3"></span> <script>var video_id ="sJxxczolB4M";var video_start = 0;</script><div style="text-alignMrV1LJF66uIcenter;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】久保建英の絶妙クロスから田中碧が日本時間でバースデー弾!</span> <span data-other-div="movie4"></span> <script>var video_id ="sdXoCy4F-a4";var video_start = 0;</script><div style="text-alignMrV1LJF66uIcenter;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.09.10 23:30 Sun4
「自信を持ってプレーできる」代表2試合目が待たれるGK鈴木彩艶、ベルギーで掴んだ自信を披露なるか「明日のゲームは今後に繋がる」
日本代表のGK鈴木彩艶(シント=トロイデン)がメディア取材に応対。チュニジア戦に向けた思いを語った。 16日、日本代表はノエビアスタジアム神戸でキリンチャレンジカップ2023のチュニジア代表戦を前にトレーニングを行った。 冒頭15分が公開された中、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)の不参加を受けて追加招集を受けた奥抜侃志(ニュルンベルク)も全体トレーニング合流。体調不良でトレーニングに参加できていなかった中、試合にはなんとか間に合うこととなった。 トレーニング前の記者会見では、森保一監督がチュニジア戦の選手起用について「彩艶にスタートから出てもらおうかなと思っている」とコメント。代表2試合目の出場が濃厚となった。 鈴木は出番が回ってくる可能性のあるチュニジア戦について「確実に僕自身は成長していると思いますし、ゲームに継続してチームで出ている中での代表のゲームなので、自信を持ってプレーできる反面、E-1の時よりも相手のレベルが高いと思いますし、前回日本が戦って敗れている相手なので、そこはしっかりと自分自身のプレーを発揮できればと思います」と、意気込みを語った。 浦和レッズ時代は日本代表としてもプレーしたGK西川周作の前に出番がほとんどなく、カップ戦でのプレーがメインだったが、今夏シント=トロイデンへと移籍すると、日本代表GKシュミット・ダニエルの去就の関係もありポジションを奪い、プレーを続けている。 代表デビューを果たしたEAFF E-1サッカー選手権の自分との比較については「E-1の時は自チームで試合に出られていなかったですが、試合勘は今の方がレベルアップしていると思います」とコメント。「ゲームの中でも落ち着き、安定感を出す部分は成長できていると思います。安定感を出してプレーするところ、長所を出してやれるかというところですね」と、試合経験を積んだことでパフォーマンスに自信を持てているようだ。 東京オリンピックも出場選手枠が増えたことでメンバー入りした鈴木。出番はなかったが森保監督の下で経験を積むと、その後はU-22日本代表をメインに活動していたため、久々のA代表入りとなった。 それでも連係面については、東京五輪世代の選手も多く問題ないとのこと。「コミュニケーションがしっかり取れるというところではやりやすいですし、パッと集まって代表でプレーできていて自分が入っても問題なくプレーできると思います」と問題ないと語った。 カナダ代表戦ではポジションを争うGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)がPKを与えながらも自分でセーブしたが、「正直、あそこで自分がPKを与えてしまった時に、いかにメンタルを保ってプレーするか。大迫選手はそこでメンタルを保ってセーブしたと思います」と分析。「GKにとって1試合を通したメンタルの部分は大事になると思います」と、能力の1つとしてメンタルコントロールも重要だと語った。 久々の日本代表としての試合になる鈴木。チュニジア戦については「明日のゲームは今後に繋がると思います。ここまで一歩一歩成長してきたところがあるので、そこまで気負いすぎずに結果を出しながらも自分自身を表現できる試合になればと思います」とコメント。そのチュニジアの印象については「全体的にカナダよりも身長があるチームですし、ジェバリ選手をはじめ前に早い選手が多いので、スペースのカバーをしたいと思います。クロスも多くなると思うので、特長を出したいと思います」と、ハイボールの処理を含めて、特長を見せたいという。 カタールW杯の正守護神だったGK権田修一(清水エスパルス)はW杯後に招集されておらず、クラブでポジションがないGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)、9月の欧州遠征時に負傷したGK中村航輔(ポルティモネンセ)と、まだ正守護神は決まっていない状況だ。 ポジション争いをする上でも大事な一戦に。「GKとしては無失点を目指していきますけど、それに加えて自分の強み。クロスに対してアグレッシブに行ったり、シュートを打たせないことが前提ですけど、打たれた時に対応するところを出していきたいです」とコメント。「チームのやりたいことを出しながらも自分のキックからチャンスを作りたいと思います」と攻撃面でも自身の良さを出してアピールしたいと語った。 2023.10.17 00:12 Tue5