「文句は言わない」試合間隔の違いで前半低調だったリバプール、それでもクロップ監督は後半のパフォーマンスを称賛「リズムを掴んだら強い」
2024.01.22 10:35 Mon
終わってみれば4ゴール快勝のクロップ監督
リバプールのユルゲン・クロップ監督が、ボーンマス戦を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。
21日、プレミアリーグ第21節でリバプールはアウェイでボーンマスと対戦した。
首位を走るチーム。ウィンターブレイクを設けないプレミアリーグだが、この第21節は2週間にわたって分散開催することで、それぞれのクラブが2週間の休みを手にすることができる措置を講じている。
リバプールにとってリーグ戦は2週間ぶり。公式戦は10日にフルアムとEFLカップ準決勝1stレグを戦っており、11日ぶりの試合となった。
試合は前半は低調なパフォーマンスに終始したリバプールだが、ゴールレスで迎えた後半に修正。ダルウィン・ヌニェスとジオゴ・ジョタが2点ずつを奪い、終わって見れば0-4で勝利を収めた。
「前半については、13日間で5試合があった時期に何度か話したが本当にタフだった。試合の間が11日あり、そのうちの5日間はトレーニングをしていたが、リズムを欠いてしまった」
「それについては文句は言わない。それは我々のせいであり、本当に難しい問題だが、他のチームも同じ状況だった」
「良いスタートを切ることが非常に重要で、彼らにはリズムもあったが、我々は良いスタートとは真逆だった。最初のボールにかなりプレッシャーをかけてしまった。彼らはCKやスローインを手にし、そこから我々はある種急いでいた。我々のサッカーをする時間もあったが、きちんと組み立てなくても大丈夫な部分もあった。ただ、十分ではなかった」
「その後、ライン間でプレーすべき時にロングボールを出し、その逆もあった。だからダメだった」
「ハーフタイムには選手たちにどうあるべきかを示すことができるシチュエーションが2つ3つあったが、それが前線の3人のポジション変更に役立つこととなった」
「全体として我々はプレーできるスペースがどこにあるのか。ボールを高い位置で奪い返すために、本当にプッシュアップすることがいかに重要であるかを示すこととなった」
「後半は我々のスタートだった。リズムを見つけた瞬間、我々は強い。本当に素晴らしいと言わざるを得ない。ただ、リズムが作れなければ、おそらく誰も強くはないのだろう」
「もっとうまく試合をスタートさせるべきだが、とにかく98分間が大事だ。最終的に試合に勝つことが大事だ」
「我々がゲームに参加している限り、試合内で起こる事はほとんど全て許される。絶対的なトップのレベルで98分間パフォーマンスを見せる必要はない。かなり珍しいと思う。今日、我々は一歩ずつゲームに活路を見出し、そして勝利した」
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リバプールにとってリーグ戦は2週間ぶり。公式戦は10日にフルアムとEFLカップ準決勝1stレグを戦っており、11日ぶりの試合となった。
試合は前半は低調なパフォーマンスに終始したリバプールだが、ゴールレスで迎えた後半に修正。ダルウィン・ヌニェスとジオゴ・ジョタが2点ずつを奪い、終わって見れば0-4で勝利を収めた。
試合後、記者会見に臨んだクロップ監督は、前後半のパフォーマンスの差について言及。年末からの超過密日程を終え、久々の試合となったことでリズムを失ったとコメント。ただ、ハーフタイムでしっかりと修正したことを称えた。
「前半については、13日間で5試合があった時期に何度か話したが本当にタフだった。試合の間が11日あり、そのうちの5日間はトレーニングをしていたが、リズムを欠いてしまった」
「それについては文句は言わない。それは我々のせいであり、本当に難しい問題だが、他のチームも同じ状況だった」
「良いスタートを切ることが非常に重要で、彼らにはリズムもあったが、我々は良いスタートとは真逆だった。最初のボールにかなりプレッシャーをかけてしまった。彼らはCKやスローインを手にし、そこから我々はある種急いでいた。我々のサッカーをする時間もあったが、きちんと組み立てなくても大丈夫な部分もあった。ただ、十分ではなかった」
「その後、ライン間でプレーすべき時にロングボールを出し、その逆もあった。だからダメだった」
「ハーフタイムには選手たちにどうあるべきかを示すことができるシチュエーションが2つ3つあったが、それが前線の3人のポジション変更に役立つこととなった」
「全体として我々はプレーできるスペースがどこにあるのか。ボールを高い位置で奪い返すために、本当にプッシュアップすることがいかに重要であるかを示すこととなった」
「後半は我々のスタートだった。リズムを見つけた瞬間、我々は強い。本当に素晴らしいと言わざるを得ない。ただ、リズムが作れなければ、おそらく誰も強くはないのだろう」
「もっとうまく試合をスタートさせるべきだが、とにかく98分間が大事だ。最終的に試合に勝つことが大事だ」
「我々がゲームに参加している限り、試合内で起こる事はほとんど全て許される。絶対的なトップのレベルで98分間パフォーマンスを見せる必要はない。かなり珍しいと思う。今日、我々は一歩ずつゲームに活路を見出し、そして勝利した」
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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C7MxY1oIxqV/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">SPORTbible(@sportbible)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.05.21 12:05 Tue4
左サイドバック冨安健洋の功績、加速するアルテタ監督のプラン/編集部コラム
「彼は左サイドバックでもプレーが可能だと思った」と、試合後に口にしたのはアーセナルのミケル・アルテタ監督。日本代表DF冨安健洋を大一番のリバプール戦で左サイドバック起用した後に語ったコメントだ。 今シーズン開幕から好調を維持するアーセナルは、9日にプレミアリーグ第10節でリバプールと対戦した。 首位を守るためには勝たなければいけない相手。今シーズンは苦しいシーズンスタートとなったリバプールだったが、アーセナルにとっては2年間リーグ戦では勝っていない相手。好調なスタートを切ったシーズンだけに、しっかりと勝ってもらいたいと多くのファンが願った。 試合前に発表されたスターティングイレブンには冨安の名前が。ファンもプレーを希望していた中で、大一番での抜擢となったが、メンバーを見ると不思議な感覚に陥っていた。 アーセナルのスターティングメンバーには、イングランド代表DFベン・ホワイトの名前。右サイドバックで起用されると考えれば、ホワイトはいないはずだが、メンバーにいる。では昨シーズン同様にホワイトがセンターバックかと思いきや、フランス代表DFウィリアム・サリバ、ブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスの名前も。アーセナルファンは、その時点で冨安が左サイドバックに入ることを察知した。 今夏加入したウクライナ代表MFオレクサンドル・ジンチェンコが居ないことも気になるところだが、ベンチメンバーを見ればスコットランド代表DFキーラン・ティアニーもいる。本職の左サイドバックがいながら、冨安を起用するという采配には、試合前から多くの批判的なコメントが見てとれた。 しかし、試合が始まればその言葉も無くなることに。冨安は対峙したエジプト代表FWモハメド・サラーを封じる役割を見せただけでなく、ビルドアップでも巧みなポジションどりと、両足を使えるキックで貢献。同サイドのFWガブリエウ・マルティネッリは冨安が後ろに構えることで攻撃に比重が置けることとなり、開始早々にゴールを決めただけでなく、ブカヨ・サカの勝ち越しゴールもアシストしていた。 試合は3-2で勝利。判定を巡って様々な意見はあったが、冨安が封じたサラーは途中交代せざるを得ない状況に。ユルゲン・クロップ監督も、サラーがこの試合で仕事ができていなかったことを試合後に認めていた。それだけ冨安が貢献したということだろう。 この大胆な采配は何も思いつきでやったわけではなく、予てから冨安を左サイドで起用できる可能性を探っていた。 アルテタ監督は今年5月、「彼は右サイドバックから両足が使えるだけでなく、右センターバック、左センターバック、左サイドバックでプレーできるため、多くの解決策を提供してくれる」と冨安について言及。その才能を既に見出していた。そして、昨夏から始まったチーム作りの上で、選手の多様性というものがアーセナルを進化させて行っていることがわかる。 <span class="paragraph-title">◆左サイドバック冨安の功績</span> 前述の通り、今シーズンのアーセナルはジンチェンコ、ティアニーと左サイドバックの本職がいる。アルテタ監督が待望したジンチェンコは、中盤にポジションをとってプレーすることが可能。従来のサイドバック以上の働きを今のスタイルで見せており、ティアニーは馬力とキャプテンシー、そして左サイドのスペシャリストとして高いポテンシャルを持っている。 一方で、冨安は日本代表で左センターバックでプレー。今回の左サイドバック起用はヨーロッパリーグ(EL)のボデ/グリムト戦でも後半途中から務めており、試運転が行われていた。 ボローニャ時代にも冨安は左サイドバックで何度かプレーした経験があり、左右の両足で遜色なくプレーできる点が生きることに。最終ラインだけでなく、チーム全体のシステムにおいて、様々な形をもたらせることができる重要なピースとなることがわかる。 冨安自身はボデ/グリムト戦のパフォーマンスを「満足していない」と語っていたが、アルテタ監督はサラーを封じるために起用したと言って良いだろう。 冨安は世界最高峰と言われるプレミアリーグでまだ2年目の選手。シーズン序盤と考えれば、1年しかプレーしていない状況だ。 昨シーズンの始まりも良く知らない日本人選手という目で見られていたが、デビュー戦でのパフォーマンスで一気にファンの心を掴むと、その後も落ち着いたプレーと、冷静な判断、そして何よりも一対一で抜かれないという強みを生かして信頼を勝ち取った。 特に、サイドバックがやりがちなすぐにプレスをかけてボールに飛び込む形はほとんど取らず、間合いを詰めて、ボールと相手の間に体を入れてボールを奪う守備を見せた他、188cmの身長を生かして空中戦でも圧倒的な勝率を誇り、数々のウインガーにとっては厄介な相手となっていた。 それは左サイドバックで起用されたリバプール戦でも同じ。サラーを封じるためについていくが、インサイドはスイス代表MFグラニト・ジャカがしっかりと下りてきて埋めている状況。前半にはボックス付近でのサラーの突破をファウルもせずに難なくボールを奪い、そのまま攻撃につなげているシーンもあった。結果としてチームは2失点をしているが、冨安のサイドからはやられていない。 また、アルテタ監督も口にしていた冨安の特徴の1つである左右の足が使えることも大きく、右サイドバックとして見せていたものを、左サイドでも十分に発揮していた。右ではイングランド代表FWブカヨ・サカ、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールと左利きの選手が前におり、そこにしっかりとパスを出して攻撃を活性化させていた。 攻撃面に関しては、まだ物足りないという意見が多いが、ティアニーの場合は高い位置を取りたがる傾向があり、マルティネッリの力を生かしきれないという点もある。ジンチェンコは中央に入る役割があり、上がり過ぎない冨安は、調子が良いマルティネッリを生かすのには適しているとも言える。 <span class="paragraph-title">◆チームの総合力を上げるユーティリティ性</span> そして、これは冨安に限ったことではない。右サイドバックでレギュラーをはるホワイトも、昨シーズンは1年間ほとんどセンターバックでプレー。冨安がケガで離脱した際には、試合中に右サイドバックを務めることもあったが、今シーズンは完全に右サイドバックでしかプレーしていない。 また、サリバはセンターバックで起用されているが、左サイドバックでも起用が可能。ただ、冨安が収まるのであれば、センターバックで起用し続けることで問題ないだろう。これまで、バックラインの負傷者に毎年のように悩まされるアーセナルだったが、冨安をはじめ、複数ポジションができる選手が多くいることはチームを大きく手助けし、チーム力を低下させないことにも繋がっている。 アーセナルからは離れるが、日本代表でも9月のアメリカ代表戦では、左のセンターバックとして前半を戦い、後半は右サイドバックでプレーした。左も可能となれば、日本代表が窮地に陥った際にもプランとして考えられ、監督としては選択肢が大きく広がることになる。それだけ遜色なく両サイドバックをこなせ、センターバックでもプレーでき、さらには元々ボランチでプレーしていたことも生きるはずだ。 話をアーセナルに戻し、冨安、ホワイトの両サイドバックを務めることで、最終ライン全員が180cmを超えることになる。ジンチェンコやティアニーは上背はなく、ロングボールを使って押し込む相手であれば、冨安を左サイドバックという考えは、試合途中でも考えられそうだ。この4人はそれぞれが足元の技術も高いだけに、空中でも地上でも相手を困らせることができ、後方からのビルドアップ、攻撃面でのサポートも何も問題はない。まさに、アルテタ監督が目指すサッカーを体現できるのだ。 過密日程に加え、リーグ戦を含めて4つの大会を戦うことになるアーセナル。相手によって、大会によって、選手の配置を変えることが可能であり、ケガなどで誰かを欠いても、しっかりとした代役を用意できる状況。冨安が見せたユーティリティ性と高いポテンシャルは、アルテタ監督のプランをさらに広げることに繋がるに違いなく、よりアーセナルを高みに押し上げる原動力になりそうだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.10.11 23:30 Tue5
南野拓実の電撃移籍の裏にある目論見、ハッセンヒュッテル監督の存在と両クラブが考える「Win-Win」の取引
冬の移籍最終日に電撃的に移籍を果たした日本代表FW南野拓実。その裏側には、それぞれのクラブの思惑が大きく働いていた。 南野は1日、リバプールから今シーズン終了までのレンタル移籍でサウサンプトンへと加入した。 かつては、京都サンガF.C.に所属する元日本代表FW李忠成が所属し、現在はサンプドリアでプレーする日本代表DF吉田麻也が中心選手として長らく在籍したクラブであり、日本人にとっても馴染み深いクラブの1つだろう。 南野は2020年1月にザルツブルクからリバプールに加入。難しい時期の入団であり出場機会も限られた中、今シーズンはプレミアリーグ開幕前のコミュニティ・シールドでいきなりゴールを記録。さらに、カップ戦でもゴールを記録すると、12月にはプレミアリーグ初ゴールを記録するなど、控えが中心でありながら着実に結果を残していた。 一方で、チーム内での競争ではなかなか勝てず、起用される時間も限られていた状態の中、初ゴール以降は1試合6分しかピッチに立てていなかった。 <span class="paragraph-title">◆手放したくなかったクロップの“本音”</span> <div id="cws_ad"><div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJPZUk1ZEgydiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> 南野の起用法についてはユルゲン・クロップ監督も「タクミは信じられないぐらい良い選手で、我々が十分にチャンスを与えてあげられなかった」と自身が起用できなかったことを告白。その理由としてはディフェンス面でのサイズをあげ、「タクミがピッチに入ると、背の高さが足りず、どうすれば良いんだ?という感じでね」と語り、能力以外の部分で起用が難しかったを告白していた。 一方で、獲得に動いたサウサンプトンだが、本来欲しかった選手はサイドバックの選手だった。冬の移籍市場での補強を目指した中でなかなか候補が見つからず。最終的にはサイドバックではない南野を獲得したが、本来はリバプールのサイドバックを狙っていたようだ。 『アスレティック』によると、サウサンプトンはウェールズ代表DFネコ・ウィリアムズに興味を持っていたとのこと。しかし、取引が成立するまでに時間がなかったこと、さらにはセンターバックにケガ人が続出している今季のリバプールとして、最終ラインのメンバーを削ることをしたくなかったこともあり、この移籍は実現しなかった。 そんな中、突如として名前が挙がったのが南野だった。サウサンプトンは最終日になっても南野のことは頭になかったとのこと。しかし、サイドバックの補強を諦めた結果、一気に南野の獲得にこぎ着けた。この移籍はリバプールにとっても、サウサンプトンにとっても「Win-Win」の取引となった。 クロップ監督は「サウサンプトンから名乗りを上げるまで、彼を手放す意味を感じるクラブがなかった」とハッキリとコメント。しかし「サウサンプトンは理にかなっていると感じた」とし、「タクミのフィット具合で17試合にプレーできる可能性が十分にあり、それがみんなの助けとなる」と語り、南野が十分な出場機会を得られると考えたようだ。 なぜこの移籍が「Win-Win」になるのか。それは、サウサンプトンを率いるラルフ・ハッセンヒュッテル監督にある。 <span class="paragraph-title">◆南野拓実がサウサンプトンにフィットする理由</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210205minamino_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 2018年12月にサウサンプトンの指揮官に就任したハッセンヒュッテル監督だが、それまで率いていたのはドイツのRBライプツィヒだった。 レッドブルグループの1つであるライプツィヒで指揮を執っていたハッセンヒュッテル監督が南野を受け入れた理由は1つ。ザルツブルクでのキャリアだった。 南野はザルツブルクでキャリアを積み、5年間で199試合に出場し64ゴール44アシストを記録していた。そこでの活躍を経て、リバプールへの移籍を掴み取ったが、サウサンプトンでプレーすることはプラスに働く。 レッドブルグループは一貫した方針を掲げており、ザルツブルクで活躍した選手がライプツィヒに移籍するケースも多い。ハッセンヒュッテル監督としては、ザルツブルクで5シーズンにわたってレギュラーとしてプレーした南野が、自身が掲げるサッカー、特に守備面での貢献などで計算が立つと判断したのだろう。また、同胞であるクロップ監督が才能を買っているという点も、大きな後押しとなっただろう。 そしてもう1つがサウサンプトンの攻撃陣にケガ人が出ているということだ。 9-0というマンチェスター・ユナイテッド戦の大敗が記憶に新しいが、サウサンプトンはMFイブラヒム・ディアロ、MFオリオル・ロメウ、FWセオ・ウォルコットを欠いていた。 3選手は1月30日に行われたプレミアリーグ第21節のアストン・ビラ戦で負傷。チームは攻撃のカードを失っている状況であり、サイドバックを補強したかったものの南野を提案されて断る理由がなかったのだ。 一定のクオリティを確保できること、そして自身が掲げるサッカーに適応する速度を考えれば、南野はサウサンプトン、そしてハッセンヒュッテル監督にとっては願っても無い補強となった。 <span class="paragraph-title">◆異例の契約形態、出場すればレンタル料が減額</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20210205minamino_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 現に南野の移籍は短時間で成立しており、リバプールとサウサンプトンの思惑が一致したことを示している。『アスレティック』によれば、代理人を介さず、クラブ間で話をまとめ、南野に意思を確認して合意したようだ。 出場機会を与えたかったリバプールと攻撃のクオリティを求めていたサウサンプトン。まさに「Win-Win」の取引となったが、さらに続きがある。 『アスレティック』によれば、南野のレンタル移籍には50万ポンド(約7200万円)が動いたという。しかし、この金額は最大のものであり、サウサンプトンには支払額を下げられる方法がある。それが南野の出場時間だ。 従来よくある契約では、出場時間が一定数を超えると買い取り義務が発生したり、移籍金が増額するというものだが、この南野の契約は出場すればするだけ移籍金が下がるというもののようだ。 つまり、プレミアリーグでの出場機会を与えたかったリバプールにとっては、レンタル料か南野の経験値が手に入る仕組み。サウサンプトンとしても、起用することでレンタル料が下がり、南野が戦力に計算できれば存分に起用できることになる。 まさに「Win-Win」の取引となった南野拓実の電撃移籍。それが本当の意味で「Win-Win」になるには、やはり数字で結果を残すことしかない。サウサンプトンは6日にニューカッスルと対戦。南野が早速デビューする可能性がありそうだ。 <div id="cws_ad">《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》</div> 2021.02.05 19:30 Friリバプールの人気記事ランキング
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リバプールがニューカッスルの提案を拒否、イングランド代表FWゴードンとのトレードを望まなかった選手は?
リバプールがニューカッスルから提案されたトレードのオファーを断っていたという。イギリス『BBC』が伝えた。 アルネ・スロット監督を招へいし、新たな章に入っていくリバプール。成功を収めた監督の退任後は苦しむクラブが多い中、どのような道を歩むのか注目が集まる。 そんな中、リバプールに対してニューカッスルが選手のトレードを提案。イングランド代表FWアンソニー・ゴードン(23)を譲渡するというものだった。 ゴードンは2023年1月に4500万ポンド(約91億6000万円)でエバートンからニューカッスルに加入。2023-24シーズンはプレミアリーグで35試合に出場し11ゴール10アシストを記録。ユーロ2024に臨むイングランド代表にも招集され1試合に出場した。 パリ・サンジェルマン(PSG)も関心を寄せているというゴードンは、2023-24シーズンのクラブの最優秀選手にも選ばれた逸材だ。 ニューカッスルはこのゴードンを手放してまで欲しがったリバプールの選手は、イングランド代表DFジャレル・クアンサー(21)。ユーロ2024の候補メンバーに入っていたが、最終的に落選した若手DFだ。 2023-24シーズンはプレミアリーグで17試合に出場し2ゴール、ヨーロッパリーグで7試合に出場し1ゴールを記録するなど、公式戦33試合で3ゴール3アシストを記録していた。 リバプールはいかなるオファーでもクアンサーを手放す気はないとのこと。その才能を高く評価しているほか、前線は選手が豊富にいること、そしてゴードンがエバートン育ちであることも応じなかった理由と見られている。 2024.06.29 22:15 Sat2
バルセロナなど関心のニコ・ウィリアムズ、今はユーロに集中も「外から来る話は全て良いもの」
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リバプールの控えGKアドリアン、古巣のレアル・ベティス移籍へ
リバプールとの契約交渉を行っていたGKアドリアン(37)だが、母国に戻ることになるようだ。イギリス『デイリー・メール』が伝えた。 アドリアンはレアル・ベティスの下部組織育ち。2度のレンタル移籍を経験し、2012年7月にファーストチームに昇格。2013年7月にはウェストハムへ完全移籍した。 2019年8月にはリバプールに完全移籍。ブラジル代表GKアリソン・ベッカーやアイルランド代表GKクィービーン・ケレハーの控えとしてプレー。5年間の在籍で公式戦26試合に出場していた。 2023-24シーズンはベンチ入りこそあったが公式戦出場はなかった。 シーズン終了と共に契約が満了。クラブは契約延長交渉を行っていることを発表していたが、どうやらチームを去ることを決断したという。 なお、リバプールはケレハーもレギュラーでのプレーを求めて移籍の可能性があり、守護神の補強に動く必要が出てくる可能性もあるという。 2024.06.24 18:18 Mon4
遠藤航がリバプールに完全移籍か? 中盤補強がことごとく失敗する中で白羽の矢
中盤の補強にことごとく失敗しているリバプールだが、日本代表MF遠藤航(30)の獲得が急浮上した。イギリス『リバプール・エコー』が伝えた。 2019年夏にシント=トロイデンからレンタル移籍でシュツットガルトに加入した遠藤。2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)に所属していたチームの昇格に貢献すると、2020-21シーズンは初のブンデスリーガに挑戦。2021-22シーズンは中盤のデュエルの勝利数がリーグ1位となり、デュエルキングと呼ばれるほどに成長した。 チームのキャプテンも務めている遠藤は、これまで公式戦133試合に出場し15ゴール12アシストを記録。日本代表でも新たにキャプテンに就任するなど、ピッチ内外での振る舞いは高く評価されている。 リバプールは、今夏キャプテンのイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソン、ブラジル代表MFファビーニョがサウジアラビアへと移籍。副キャプテンの元イングランド代表MFジェームズ・ミルナーもブライトン&ホーヴ・アルビオンへ、ギニア代表MFナビ・ケイタがブレーメンへ移籍していた。 中盤が手薄になったリバプールは、サウサンプトンのベルギー代表MFロメオ・ラヴィアの獲得に動いていたが、交渉があまり進まず。一方で、チェルシーが獲得に苦戦していたブライトンのエクアドル代表MFモイセス・カイセドにターゲットを切り替えクラブ間合意に至ったものの、カイセドがリバプール行きを拒否し失敗。結局チェルシーに移籍すると、ラヴィアもチェルシーに奪われる形となり、一気に暗雲が立ち込めることとなった。 そんな中で急浮上したのが遠藤。ブンデスリーガでの実績が買われ、リバプールがコンタクト。シュツットガルトも交渉の許可を出したという。 遠藤とシュツットガルトの契約は残り1年。センターバックとしてもプレーできる遠藤の能力はたかく評価されているという。 また、リバプールのスポーツ・ディレクター(SD)を務めるヨルグ・シュマトケ氏はドイツに強い人脈があり、移籍金は1600万ポンド(約29億8000万円)程度と見られているが、これを抑えに行く可能性があるという。 遠藤は過去に「プレミアリーグでのプレーが夢」だと語っていたことがあり、本人としても大きなチャンス。話は一気にまとまる可能性がありそうだ。 2023.08.17 09:10 Thu5