なでしこジャパンがブラジルとアウェイで対戦決定! パリ五輪では勝利した相手

2025.04.26 17:35 Sat
Getty Images
日本サッカー協会(JFA)は26日、なでしこジャパンがアウェイでブラジル女子代表と対戦することを発表した。

JFAの発表によると、なでしこは5月30日(金)と6月2日(月)にブラジル女子代表との対戦が決定。キックオフ時間は未定だが、どちらもサンパウロで対戦することになるという。

なでしことブラジルの対戦成績は7勝3分け5敗で勝ち越しており、直近の対戦は2024年7月のパリ・オリンピックのグループステージで2-1と勝利していた。なお、ブラジルはその後勝ち上がり、銀メダルを獲得している。FIFAランキングはなでしこの5位に対して、8位につけている。
なでしこを指揮するニルス・ニールセン監督はJFAを通じてコメントしている。

「ブラジルは私たちと同じく世界のトップチームの一つで、今回の対戦が本当に楽しみです。両チームとも最近アメリカに勝利し、素晴らしい
試合になることは間違いありません」
「昨年のパリオリンピックで日本はグループステージでブラジルと対戦し、僅差で勝利しましたが、その後ブラジルは決勝まで勝ち進み、アメリカとの激しい金メダル争いがとても印象に残っています」

「ブラジルは男子チーム同様、個々の選手の高い技術に加え、スピードやパワーも兼ね備えた選手が多いのが特長です。ここ数年で守備や規律の面でも新たなレベルに達しており、次回開催される自国での FIFA 女子ワールドカップでは優勝候補の一つと見なされています。このような強豪相手に 2 試合できる機会は非常に貴重で、スピードや技術力で私たちと似た特徴を持つチームに対して、自分たちに何が足りないのか、どんなプレーができるのかを試す絶好の機会です」

「また、アグレッシブな守備に対してどう対応するかも確かめる事ができます。来年 3 月にオーストラリアで開催される AFC 女子アジアカップでワールドカップ出場権を取ることが前提ですが、次回の女子ワールドカップ開催国で試合をすることで、大会本番に向けて周囲の環境や雰囲気をいち早く学ぶことができます」

「日本と同じように女子サッカー熱が高まり続け、世界的に素晴らしい選手たちが魅力的かつ効果的なプレースタイルを学び、ブラジルの地でなでしこジャパンがどのような戦いを見せてくれるか、ファンの皆さんにも楽しみにしていただけたら嬉しいです」

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「悔しさが抜け切れていない」スクランブルで両ウイングバックを務めた守屋都弥、将来の海外挑戦を視野に意欲高く成長を誓う「意識して取り組みたい」

パリ・オリンピックを戦ったなでしこジャパンが5日に帰国。DF守屋都弥(INAC神戸レオネッサ)が大会を振り返った。 守屋は当初はバックアップメンバーとして招集を受けていた中、大会のレギュレーションが変更となり、22人のメンバーが試合ごとに18名になるレギュレーションに。そんな中、初戦でDF清水梨紗が負傷離脱すると、右サイドバックとして抜擢された。 第2戦のブラジル女子代表戦は左ウイングバックでプレーすると、ナイジェリア女子代表戦、アメリカ女子代表戦は右ウイングバックとしてプレー。両サイドを支えるウインガーとしてチームに貢献した。 守屋はオリンピックを終え、「自分の打ったシュートだったり、相手の得点シーンが凄く飛行機の中でもよぎる感じでした。まだ、悔しさが抜け切れていないと思います」と現在の心境を語った。 世界を相手には2023年のオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも経験している中、「アメリカ戦の前半だったりは相手も疲れている部分がありましたが、突破をさせなかったり、守備でもできた部分は多かったです」と、プレーには一定の手応えも感じたようだ。 スクランブルにチームを支えた守屋。「自チームでも何回もスプリントしてクロスを上げることは持ち味なので、海外のチーム相手でも関係なく挑戦しようと思っていました。そこから得点やアシストはなかったので、そこが課題かなと思います」と、攻撃的にプレーしたいと考えていた通りのプレーはできたものの、数字に繋がらなかったことを悔やんだ。 なでしこジャパンは海外組が増えてきた中、守屋もその考えはあるとのこと。「海外にはいずれ行きたいと思っていますが、タイミングとかもありますし、オファーがあれば考えたいです」と、今はINAC神戸に集中しているという。 プレー強度の部分については「ナイジェリア戦では一発で抜かれたり、アメリカ戦も攻撃面のファーストタッチで食われる部分もあったので、自チームでやっていることとの差も感じました」とコメント。「自チームでも海外を意識して取り組んでいかないと、また海外でプレーした時にブランクも生まれてしまうので、これから意識しつつやって行きたいです」と、今後のチームではレベルを高くトレーニングしたいとのこと。「攻撃面でもっとドリブルで仕掛けることは挑戦したいです。出してもらってクロスということはできているので、そこから自分で切り込んであげるためにどうやるかということを自チームでもやりたいです」と、より攻撃面に磨きをかけたいと意気込んだ。 大会中に印象に残っているシーンについては、「(植木)理子に上げたクロスというのは、INACでもやっている持ち味でもあるので、あそこから得点が生まれたことはプラスかなと思います」と振り返り、ナイジェリア戦での田中美南のゴールに繋がったクロスをピックアップした。 次は3年後の女子W杯。守屋は「一旦は休もうかなとも思いますが、WEリーグも始まるので難しいところです」と語り、「取り敢えずは、WEリーグを盛り上げるために自分も頑張りたいですし、そこから代表に呼ばれたら目標を持ってやりたいです」とコメント。海外へこのオフも多くの選手がWEリーグから移籍し、INAC神戸もGK山下杏也加、FW田中美南となでしこでもチームメイトの2人はチームを去ることが決まっている。 「今までは(田中)美南さんだったり、(北川)ひかる、山さん(山下杏也加)だったりに頼っていて、そのままでは勝っていけないと思うので、自分が昨シーズンよりももう一歩、もう二歩成長したプレーをしないと、WEリーグ優勝、皇后杯、カップの優勝も遠いと思うので、自チームでも高めあって行きたいです」 「今までチームにプラスな言葉をかけてくれた美南さん、山さんがいなくなるということは、自分は苦手なんですがやっていかないといけないなと思います。まだINACに一度も合流していないですが、自分の役割を見つめ直して行きたいと思います」 意欲も十分な守屋。オリンピックでの悔しさを胸に、このまま精進して行きたいという。 「得点に絡めていなかったり、自分が決められるシーンもあったりしたので、ふとした時に絶対過ぎると思います。悔しさをバネにじゃないですが、W杯もずっと悔しさがあって、メダルを獲るまでやりきったと思うことはないと思うので、そこに向かってこれから頑張って行きたいです」 2024.08.06 06:25 Tue

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