「早く結果を出したいというのはみんなが思っている」東京Vの主将MF森田晃樹が今季2勝目狙う新潟戦へ意気込む

2025.03.07 18:15 Fri
東京Vの主将MF森田晃樹
©超ワールドサッカー
東京Vの主将MF森田晃樹
東京ヴェルディのMF森田晃樹が、今季2勝目を目指すアルビレックス新潟戦への意気込みを語った。
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東京Vは前々節のFC町田ゼルビア戦で待望の今季初勝利。しかし、味の素スタジアムでの開幕戦で連勝を狙った前節のガンバ大阪戦では、前半にDF千田海人、FW山田剛綺の2選手、後半にMF福田湧矢が脳震とうで負傷交代するアクシデントが続出。後半終盤に失点を喫した結果、0-1での敗戦となった。開幕2試合とは異なり、ここ2試合はパフォーマンス改善の兆しを見せているが、1勝3敗での17位という現状を鑑みれば、8日にデンカビッグスワンスタジアムで行われる明治安田J1リーグ第5節の新潟戦では勝利という結果が求められるところだ。
その点についてキャプテンを務める森田は、「内容に関してよくなっているというのは前向きに捉えています。そのなかで結果が出ていないことに対しては、少しみんな思うことはある」と言及。

開幕6戦目で初勝利を挙げた昨季の経験を踏まえ、「いい意味でも悪い意味でもそんなに焦りはない」とチームとして現状を冷静に捉えているものの、「早く結果を出したいというのはみんなが思っている」と、改めて新潟戦での勝ち点3奪取へのこだわりを示している。
また、前節のG大阪戦を含め、今季ここまでのチームは攻守両面の課題に加え、昨季機能した“ゲームチェンジャー”を活かした後半終盤に相手を圧倒する戦いをなかなか見せられずにいる。

DF谷口栄斗やMF齋藤功佑とともにチーム全体をオーガナイズする24歳の司令塔も、現状のチームが安定的に勝ち点3を積み上げていく上で克服すべき課題は多いと感じている。

「失点の仕方とかそういうのも去年はPKとか、ある意味でしょうがない失点が多かったですけど、鹿島の試合もそうですけど自分たちのミスとか、あとはガンバ戦もそうですけど、相手のクロッサーに対してプレスに行けていないとか、そういうわかりやすく失点する要因がある。そこは去年と違いますし、そこを直さないと難しくなってくるかなと思います」

「(攻撃面では)決定的なシュートまで行けていないというところで、そういうシュートに行くまでの攻撃の形というのが、なかなかできていないと感じています。あとは少ない回数ですけど、そういうチャンスを作ったときに、どれだけ中が入れているかとか、周りが動き出しているかというのも、僕は課題だと思っているので、どっちもやる必要があるかなと思います」

「(交代選手の活かし方)もう少し自分たちがピッチの中で入ってきた選手をうまく使いながらやれたらよかったかなと。もっとグラウンドの中で選手たちが話してというか、話す時間もないと思いますけど、感じながらやるのが大事かなと思います」

自分たちの課題克服にフォーカスしつつ、結果を残す上では相手のストロングを消すことも重要。森田は対新潟という部分ではこれまでの後方からの丁寧な繋ぎに加え、より背後や縦への速さを強調する相手の攻撃をいかに封じられるかが、キーポイントになると考えている。

「新潟さんに対しては、センターバックからのロングボールとサイドの裏抜けというところを意識しています。太田(修介)選手の裏抜けとか、サイドバックとかあとは稲村(隼翔)選手からのロングボールを使った攻撃。そこに対して簡単に蹴らせないようにしたいです」

前述の3選手の離脱は今季スカッドをスリム化したチームにとって大きな痛手となるが、日々チームを俯瞰的に見守ってきたキャプテンは「監督が言っているようにベンチメンバーだったり、バックアップのメンバーの力というのは、去年も一昨年もそうですけど、すごく大事だったので、そこに期待したいです」と、自身の価値を証明するとともにチームの苦境を誰よりも助けたいと意気込む仲間たちの奮起と躍動を期待している。

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開幕2戦連続無得点で連敗…東京Vの城福監督「この思いをしっかり受け止めなければいけない」大敗後にチーム鼓舞のサポーターに巻き返し誓う

東京ヴェルディの城福浩監督が、鹿島アントラーズ戦での完敗に悔しさを滲ませた。 東京Vは22日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第2節で鹿島と対戦し、0-4で敗戦した。 清水とのホーム開催の開幕戦で消化不良の内容で0-1の敗戦を喫した東京V。同じく開幕戦黒星の鹿島のホームに乗り込んだ一戦では先発4人を変更。松橋優安に代えて翁長聖を起用したほか、総入れ替えの前線はベンチを外れた山見大登、福田湧矢に加え、木村勇大がベンチスタートとなり、山田剛綺、新井悠太、Jリーグデビューとなる熊取谷一星が起用された。 序盤からマイボール時のミスや硬さが目立ったアウェイチームは22分、左サイドでフリーの安西幸輝が左足で入れた正確なクロスに対して、DF千田海人の前に入ったレオ・セアラにコースを狙った巧みなヘディングシュートをゴール左上隅に突き刺され、2試合連続で先制点を奪われた。 さらに、25分にはビルドアップの局面で森田晃樹が高い位置で潰されると、小池龍太のラストパスをボックス中央で受けたレオ・セアラに対して、DF千田が逆を突かれる形でかわされゴール左隅に左足シュートを決められ、痛恨の連続失点となった。 2点ビハインドに加えて谷口栄斗の負傷というアクシデントに見舞われると、36分に古巣初対戦の染野唯月を投入。これで[4-4-2]に並びを変えたが、41分にはボックス内でルーズボールに反応したレオ・セアラを森田が倒してしまいPKを献上。これを鈴木優磨に決められ、3点ビハインドで試合を折り返した。 迎えた後半、熊取谷を下げてハーフタイム明けに食野壮磨を投入。ボランチ3枚の[3-5-2]の布陣に変更し、ビルドアップの部分にテコ入れを図った。さらに、切り札の木村勇大、平川怜、稲見哲行と70分までにすべての交代カードを使い切って反撃を試みたが、明確な決定機には至らず。逆に、75分には小池の絶妙なワンタッチスルーパスに抜け出した鈴木にパワーシュートを決められ、ダメ押しの4点目まで奪われた。その後、一矢報いるべく攻勢を仕掛けたが、最後までゴールをこじ開けられず。大量失点とともに2試合連続無得点での連敗となった。 同試合後、城福監督は「試合終了後にヴェルディのサポーターが我々を鼓舞するような声を出していただいたことに感謝します。今日のような試合で選手がヘッドダウンするような場面でヘッドアップさせてくれた、この思いを我々はしっかり受け止めなければいけないなと思っています」と、2試合連続の不甲斐ない戦いぶりにも関わらず、怒りの気持ちを抑えてチームを鼓舞する前向きな反応を見せてくれたファン・サポーターへの感謝の思いを語った。 原点回帰を掲げて臨んだものの、修正を試みた“へそ”を使ったビルドアップや攻撃の機能不全。らしさを欠いて崩壊した守備面を含め試合内容に関しては自身で責任を負うとともに、厳しい評価を下した。 「開幕戦を受けてということと、現場は生き物なので、我々が想定してないこともいろいろ起きた」と想定外のアクシデントも含め総入れ替えとなったフレッシュな前線に関しては「特に前線のところはしっかり戦ってくれていた」と一定の評価を下した。 一方、開幕戦でも課題として挙げていたセンターラインに関しては守備対応の甘さに対する厳しい指摘とともに、さらなる奮起を促した。 「失点のところだけを見ると、本当にクロスに対する最後の寄せであったり、人が足りているのに、相手のストライカーにあのクロスでしっかり首を振られて点を取られるということになると、もうこれは個人の問題にもなる」 「チームとしてやるべきことと、個人として何が個人の最大値を出せたのかと。特に背骨のところの選手の戦いのところで、個人の局面で今の構成。我々が優先に進めているとは言えないので、特にフォワード、ボランチ、センターバックの中心ラインところ。ここのところで戦える選手をしっかりと作っていくこと。セレクトしていくことが大事かなと思います」 采配の部分では開幕戦同様に[4-4-2]、[3-5-2]と試合中に布陣を変更。後者に関しては苦戦していたビルドアップの改善に繋がったようにも見えたが、3点リードの鹿島は無理に前からボールを奪いに行く必要はなく、そういった相手のアプローチの変化が影響したと見るベきだろう。さらに、明確な決定機やシュート数増加にも繋がらず、メンバー構成を含め指揮官の最大値の出し方の模索は続く。 「開幕戦から様変わりした様子を見せなければいけない」と強い覚悟で臨んだ一戦での大敗はチームにとって大きなダメージがあるが、26日にFC町田ゼルビア戦、3月2日にガンバ大阪戦と昨季上位に位置した難敵との連戦が控える。 若手中心のスカッドは勢いに乗れば手がつけられない一方、負けが続くと一気に崩れる脆さを同時に抱えており、指揮官は「やれなかったことがあるので、これだけ大きな点差で負けている」とチームの課題に向き合いつつも、「やれたことと、やれなかったことをしっかりと整理はするので、我々がやってきたことにしっかり自信を持つこと。とにかく自信を失わないような状況にして、次の試合へ向かう声かけをしました」と、試合後のマネジメントについて説明。 昨季もシーズンを通して幾度も苦境を経験してきた東京Vだが、連敗はわずか1度で3連敗は1度もなかった。中3日と準備期間はほとんどないが、次節のダービーマッチでファン・サポーターが求める不屈のリバウンドメンタリティを示せるか。 2025.02.23 06:30 Sun

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G大阪戦で悪夢の3選手負傷…東京Vの城福監督が負傷者の状況を説明…「何箇所かの損傷がある」山田剛綺の長期離脱の可能性認める

東京ヴェルディの城福浩監督が、ガンバ大阪戦で負傷した3選手の状態について言及した。 東京Vは2日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第4節でG大阪と対戦し、0-1で敗戦した。 FC町田ゼルビア戦での初勝利の勢いを活かして連勝を目指した味スタでのホーム開幕戦だったが、同試合ではDF千田海人、FW山田剛綺、MF福田湧矢の3選手が相次いで負傷し、プレー続行不可能となる悪夢のようなアクシデントに見舞われた。 そのG大阪戦後の会見では「詳細はまだ聞いていない」と3選手の状態について明言を避けた指揮官だったが、5日に行われたトレーニング後の囲み取材の場で改めてケガの状態に言及。 いずれも前半に負傷した2選手に関して厳しい見通しを明かした。 前半10分過ぎの守備対応の際にハムストリングを痛めた千田に関しては、「(MRIの)画像も撮って診断もされたので、クラブからリリースを出さなければいけないぐらいのレベルの長さ」と、詳細への言及は避けたものの数週間以上の離脱となる見込みであると語った。 また、競り合いの際の着地で左ヒザを強く捻り、自力歩行が不可能で担架にのせられてピッチを後にした山田に関しては、負傷の様子を見た多くの人たちの予想通り、長期の離脱となることを認めている。 「ヒザの1箇所ではなくて、何箇所かの損傷がある。今は患部が腫れていることもあり、今はどの程度ということは言えない。もう少し様子を見て、どういう手法(治療法)が一番いいのかというのはジャッジするということになります」 一方、後半終盤に相手のシュートを至近距離から顔面に受け、脳震とう疑いでの交代となった福田については、G大阪時代に加え、東京V加入後も脳震とうを経験していたこともあり、状態が危ぶまれるところだ。 城福監督はそういった過去の経緯や福田自身の感覚を踏まえ、慎重な対応が必要であるとしながらも、今回のケースに関しては大事に至らなかったと説明。その上で最善を尽くしながら、復帰へのプロセスを進めていきたいと語った。 「彼のこれまでの経緯も含めて、ああいう状況に非常に過敏な状況であることは確か。今年に入っても何度かあったなかで、脳震とうと診断するかどうかというところが、ギリギリのところです」 「ただ、やっぱり慎重に対応しなければいけないし、慎重にジャッジしなければいけない。本人の症状とか、本人の感覚をしっかりとヒアリングしながら対応しなければいけないと思うので、メディカル的なジャッジと本人の認識というか自覚。ここを照らし合わせながら最短で復帰していくと」 「少なくとも過敏になっている部分と、脳震とうというのは違うので、そこはメディカル的にしっかり診断をしてもらって、あとはなるべく離れないように復帰させていくかというところのジャッジになっていくかなと考えています。ただ日々の彼の症状というか、状況を把握しながら、一歩ずつ進めていく感じなのかなと思います」 各選手の状況は異なるものの、少なくとも今後しばらくは主力クラスの3選手が不在となる上、開幕から1勝3敗と厳しいスタートとなった現状を鑑みれば、ここまでベンチを温める選手やメンバー外の選手たちのより一層の奮起が求められるところ。 そんななか、G大阪戦の翌日にはヴァンフォーレ甲府とのトレーニングマッチ(45分×2)を実施。結果は0-0と、得点力不足に喘ぐ状況において芳しいものとは言えなかったが、それでも指揮官は内容を含め、緊急事態の状況で選手たちが見せた姿勢に満足感を示した。 「チームがこういう状況だからこそ、『助けになりたい』、『その一員になりたい』という思いは、みんなが持って試合に臨んだと思います。内容としたら悪くなかったと思いますし、勝っておかしくない試合だったと思います。極寒の中で試合をやりましたが、集中を切らさずにやってくれたなというふうに思います」 「点が取れなかったところは反省しなければいけないですけど、姿勢としたら悪くなかったなと。(3選手の)ああいうケガもあって、それをどういうふうに受け止めて、もっと言えば、山田剛綺と千田海人、福田湧矢の心情も踏まえて、彼らがどうやって、どういうパフォーマンスを、どういう姿勢を示してくれるかなと思って見てましたけど、そこは彼らでしっかり思うところがあるな、という思いが伝わってきたし、それは大事なことかなと思います」 昨季の6位躍進からのJ1での2年目で不振と主力の相次ぐ負傷と、いきなり逆風に見舞われる東京Vだが、逆境でこそ手腕を発揮する闘将とともにチーム一丸となってここからの巻き返しを図る。 2025.03.05 15:38 Wed
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緑の絶対的な守護神がリーグ100試合連続出場の偉業…東京Vマテウス「ここに初めて来たことを思い出すと、本当にうれしい」苦境打破へチームを叱咤

偉業を達成した東京ヴェルディの絶対的な守護神が、新たな思いを胸に苦境のチームとともに巻き返しを図る。 ブラジル屈指の名門コリンチャンス育ちで、フィゲイレンセから2020年1月に東京Vへ加入したブラジル人GKマテウス。 加入1年目から正GKを担うと、ここまでの在籍6シーズンで公式戦182試合に出場し、驚異的なシュートストップや安定したハイボール処理に加え、ディストリビューションにもより一層磨きをかけて攻撃の起点としても機能。2023シーズンのJ1昇格、2024シーズンの6位躍進の立役者となった緑の絶対的な守護神だ。 とりわけ、2022シーズン途中に指揮官に就任した城福浩監督の下では全幅の信頼を得ており、今季はチーム最年長となった31歳は昨季に続いて副キャプテンを任されている。 そのブラジル人GKは、2日に行われた明治安田J1リーグ第4節のガンバ大阪戦でクラブ史上初の偉業を達成。2022年7月24日に行われたJ2リーグ第28節の横浜FC戦からリーグ戦連続出場を続けてきた守護神は、2023シーズンのJ2リーグ、2024シーズンのJ1リーグでも2年連続フルタイム出場し、今季開幕4年目のG大阪戦でリーグ戦100試合連続出場を達成した。 残念ながらその節目の一戦は0-1の敗戦に終わったが、その偉業達成にマテウスは感慨深さを感じたという。 「普段はそういったことを考えない人間ですけど、100試合連続出場というのを達成し、ここに初めて来たことを思い出すと、本当にうれしいことだなと思います。あとはここに来た当初はケガが多かったので、100試合連続で出ているというのは、そういった面でもすごくうれしいことなのかなと思います」 ここまでに至るなかで印象的だった試合について尋ねると、「カウントされているかわからない」と前置きした上で、記録的には含まれない2023シーズンのJ1昇格プレーオフ決勝の清水エスパルス戦。東京Vのキャリアにおけるターニングポイントとなった2022シーズンの天皇杯3回戦の川崎フロンターレ戦の2試合を挙げた。 とりわけ、川崎F戦は前指揮官の下で控えに降格し、苦しい序盤戦を強いられたなか、当時来日中だったブラジルA代表のトレーニングパートナーを務め、城福ヴェルディ初陣となったレノファ山口FC戦でシーズン初出場を果たした直後の一戦だった。 その試合で背番号1は試合を通して驚異的なビッグセーブを連発し、1-0のジャイアントキリング達成の立役者となっていた。そして、今回の記録達成の折に指揮官への感謝の思いも口に。 「天皇杯のフロンターレ戦は自分のなかでは本当に忘れられない試合だったのかなと思います」 「自分のキャリアを、今この日本で築けているのは間違いなく城福さんのおかげと言っても過言ではないですし、その城福さんに対しては本当に最大のリスペクトが常にあります」 自身の記録について比較的穏やかな表情で語った守護神だったが、G大阪戦直後に「この状態だと、J1に残るのは難しい」と、あえて厳しい言葉で現状のチームへの物足りなさを口にしており、8日にデンカビッグスワンスタジアムで行われる明治安田J1リーグ第5節のアルビレックス新潟戦に向けてもその厳しい姿勢は変わらない。 改めて4試合1得点の得点力の改善、開幕から苦戦が続く交代選手を含めた後半のギアアップの課題克服を訴えた。 「ガンバ戦だけではなくて、シーズン開幕からの4試合ではなかなかいろんなチャンスを作れていない。ガンバ戦だけであれば、そこまで問題視する必要はないと思いますが、4試合を通して、なかなか得点のところでチャンスが作れていないのがチームの現状。そこに対してはしっかりフォーカスして、問題視していかないといけないのかなと思います」 「あとは後半から途中交代で入ってくる選手だったり、流れを変えるプレーだったりというのは去年と比べても、ここ4試合では後半になかなか押し込めていないと思うので、そういったところも踏まえてよくしていかないといけない」 個人としてさらなる連続出場記録更新を目指す新潟戦では、頼れる緑の守護神が相手の攻撃陣の前に立ちはだかる。その上で指揮官同様にピッチ上で誰よりも要求する最後尾からの声に、開幕から湿りがちな攻撃陣が応えることができれば、必ずや今季2勝目に繋がるはずだ。 2025.03.07 17:11 Fri
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手応え得た初勝利の勢いに乗れず今季3敗目…東京Vの城福監督「再点火をしていける底上げは緊急の課題」守護神は厳しい言葉で攻撃の改善促す

手応えを得た今季初勝利から上昇気流に乗りたい東京ヴェルディだが、連勝のチャンスを逃した。 東京Vは2日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第4節でガンバ大阪と対戦し、0-1で敗戦した。 開幕連敗スタートとなったチームだが、前節はFC町田ゼルビア相手にヴェルディらしさ全開の痛快さと泥臭さに溢れたパフォーマンスで1-0の勝利。城福浩監督を始め、多くの選手もこのパフォーマンスをベースにここからの巻き返しへポジティブな反応を示した。 その町田戦から中3日で臨んだ今節は味スタでの開幕戦で、1勝2敗の戦績で並ぶG大阪と対戦。3連戦の最終戦となったが、指揮官は各自の状態を見極めつつも町田戦と同じスタメンをチョイス。対してファジアーノ岡山に0-2で完敗したダニエル・ポヤトスのチームは、ディフェンスリーダーのDF中谷進之介らに加え、エースでキャプテンのFW宇佐美貴史がベンチ外となった。 前半は両者の直近のフォーム、飛車角抜きで攻守にチグハグ感が否めないアウェイチームに対して、東京Vが優勢に試合を進めた。 背後へのボールと“へそ”と呼ばれる中盤の底を使ったビルドアップを効果的に使い分けながら押し込みつつ、連動した前線からのプレスで相手に効果的な前進を許さず。狙いとするポケットへの侵入、ショートカウンターからフィニッシュに繋げていくが、最後の精度を欠いた。 また、10分過ぎの守備対応の際にハムストリングを痛めたと思われるDF千田海人、前半終盤には競り合いの際の着地で左ヒザを痛めたFW山田剛綺がいずれもプレー続行不可能となり、3バックの中央と最前線で躍動していた2人をアクシデントで失う不運に見舞われた。 後半はサンフレッチェ広島から新加入のMF満田誠、DF佐々木翔悟のハーフタイム明けの投入でボールの前進を改善しつつ、前線からの圧力を強めたG大阪に押し返されながらも、町田戦同様の粘りの守備でイーブンの状況を維持。しかし、後半から投入したMF福田湧矢が至近距離で相手のシュートを顔面で受けると、脳震とうでこの試合3人目の負傷交代に。 すると、3度目のアクシデントの直後の85分には右サイドでの満田とMF山下諒也のパス交換からFWイッサム・ジェバリを経由してボックス手前左でボールを受けた途中出場のMFファン・アラーノに狙いすました右足インスウィングのクロスを供給されると、ファーに走り込んだジェバリにヘディングシュートを決められ、土壇場での失点となった。 それでも、後半アディショナルタイムは9分と、同点だけでなく逆転まで持って行くチャンスは十分にあったが、昨季“ヴェルディ劇場”と称された最終盤での爆発力を欠くチームは、試合巧者のG大阪を前にスタンドを沸かせるような見せ場を作れず。今季3敗目を喫することになった。 同試合後、城福監督は「現場をやっていればアクシデントはある」と、1試合で異例と言える3度のアクシデントを言い訳にすることなく、自ら敗戦の責を負った。 「現場をやっていればアクシデントはあるものですけれども、そういうアクシデントをプラスに変えられなかったというのは、本当に残念ですし悔しいです。自分に何ができたかというところは、もう1回俯瞰して振り返りたいと思いますけれども、サポーターが本当に背中を押してくれている姿を見て、やはり今日のようなアクシデントがあったなかでも勝ち点を取らなければいけないと改めて思いました」 試合内容に関しては自分たちの時間帯で仕留め切れない攻撃面の課題、「自分たちのペースにならないのであれば、どう耐えて勝ち点を取っていくか」と失点場面を含めたゲームマネジメントの改善を要求。 とりわけ、開幕から大きな課題となっているビハインド時の反発力という部分で“ゲームチェンジャー”の台頭を強く求める。 「前半と後半で全く様変わりしたゲームをしてしまったので、ここはやはり選手層のレベルの底上げをしなければいけないと改めて思いました。公式記録だとシュート数が(ヴェルディが)5本、(相手が)1本という前半のなかで、2回ぐらい決定的なシーンがありました。ただ後半になると、我々の2本に対して、10何本も打たれている。この様変わりが後半にパワーがなくなった証拠ですし、もちろん交代の難しさはありましたけれども、エネルギーを再点火していくことは、辛抱強くやっていかなければいけない」 「もっと自チームに点火をさせるような、それはプレーとしても精神的にもそういう選手をもっともっと育てていかなければいけないですし、ボールが来ないと見るか、自分で呼び込むと見るか、自分から取りに行くというか。そういうメンタルをどう変えていくかがまだ変えきれていない。再点火をしていける底上げは、緊急の課題。それはピッチの上でもメンタル的にも。ここは自分の采配含めて、もう一度ゼロベースで考えなければいけないかなと思っています」 町田戦後に「ピッチに関われなかった選手が何を感じるか」とベンチやベンチ外で過ごした選手の奮起を大きなポイントに掲げていたなか、今回の試合では指揮官を納得させる選手の登場とはならなかったが、「詳細はまだ聞いていませんという答えでいいでしょうか」とG大阪戦後に言及した負傷者3名の状態は大きな懸念材料。そのため、この敗戦を踏まえ、より意識を高めた新たな力の台頭を待ちたいところだ。 一方、開幕4試合でわずかに1得点という深刻な得点力不足は喫緊のチームの課題。 クラブの予算規模もあって以前から圧倒的な個に依存せず、質の向上を促しつつ、“質よりも量”と決定力や最後の精度を、より多くのチャンスクリエイトでカバーすることを目指してきたが、前述のシュート数のコメントにもあるように、現状では質も量も足りていないと言わざるを得ない。 その点についてFW山見大登が「ここまで1点しか取れていないところは前線の責任でもあると思いますし、そこでのクロスの入り方であったりとか、ラストパスの質や落としの質とか、そういったものをもう一段階レベルを上げる必要がある」と語れば、MF綱島悠斗も「そもそもシュートの本数を増やさないとゴールは取れないと思いますし、シュートの本数を増やすだけでなく、その精度にもっともっとこだわっていかないと勝ち点3には届かない」と、質と量の改善を意識している。 また、昨季から前線の選手のハードワークを称えながらも、シーズン終盤には前線の選手の得点力低下に警鐘を鳴らし、チームとして前線の選手にいかに得点を取らせるかという部分に言及してきた守護神のマテウスは、より現状への危機感を抱いている。 「攻撃のところで自分たちがチャンスを作り出す機会も少なかったですし、そこを活かせる機会も少なかった。シュート数を含めて最近の試合とそこまで変わらない数字だったのではないかなと思います。このままだと勝てても1-0、0-0という試合が多くなってきますし、もう少し攻撃のところを改善していかないと、勝ちというのはなかなかついてこない」 「失点してからだけではなくて0-0の状態からも、自分たちがチャンスを作れていない、得点機会を得られていないという部分が、ここまでの結果につながってしまっていると思います」 さらに、「この状態だと、J1に残るのは難しい」とより厳しい表現でチームの改善を訴えた背番号1だが、本来のポテンシャルを発揮し切れないチームに苛立ちを募らせつつも、その表情に悲観的な様子はなく、チームが必ずやこの試練を乗り越えられると信じている。 2025.03.02 23:26 Sun
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「この勝利は本当に大きい」離脱者続出もアウェイで勝利したG大阪、移籍即デビューの満田誠をポヤトス監督も評価「すぐにハマる」

ガンバ大阪のダニエル・ポヤトス監督が、東京ヴェルディ戦の勝利を振り返った。 2日、明治安田J1リーグ第4節でG大阪はアウェイで東京Vと対戦した。 ミッドウィークのファジアーノ岡山戦では低調なパフォーマンスに終わり2-0で敗れていたG大阪。ケガ人もいる中で、この試合はFW宇佐美貴史がメンバー外と、さらに離脱者が出てしまった。 前半はなかなか上手く自分たちのペースに持っていけなかったG大阪だが、東京Vも良い形でチャンスを作れずにゴールレスで折り返し。するとハーフタイム、ポヤトス監督は電撃加入したFW満田誠を投入し流れを変えに行った。 すると後半はより前進していけるようになり、ゴールに迫っていくと、途中投入されたファン・アラーノが浮かせると、イッサム・ジェバリがヘディングで合わせてゴール。G大阪は0-1で勝利を収め、今季2勝目を記録した。 アウェイでの勝利を収めたポヤトス監督は試合を振り返り、前半は難しかったものの、後半は良い流れを作れたと記者会見で語った。 「今日の試合を総括すると、良くも悪くもなかった試合だと思う。前半はコントロールできない試合展開が15分から20分まで続いた」 「コントロールできない中で危険なシーン、チャンスは作られていなかったが、自分たちの思い通りの試合展開には進められなかった」 「後半に入り、ショウゴ(佐々木翔悟)とマコ(満田誠)を交代で入れた中で、しっかりと2人が助けてくれたと思う。前半なかなかプレーをコントロールできなかった中、しっかりと2人の交代でコントロールできるようになり、そこからチャンスを増やすことができ、最後は決め切ることができた」 「その後しっかりと良い姿勢で良い振る舞いで守備もできた試合だったと思う。離脱者が結構いる中で勝利が必要だったので、しっかりと勝てたことは良かった」 前半苦しんだ中でハーフタイムの声掛けについては「ハーフタイムの修正だが、ボランチのポジショニングの修正をかけた。あとは、ボランチの2人の距離感に関しても修正を加えた」とコメント。また、ハーフタイムで満田を投入した狙いも当たったとした。 「相手のプレッシングを外した後になかなか前進できていない印象だったので、マコを入れることでプレスを回避したあと、よりチームを前に持っていける能力があるとわかっていた。それを引き出したかった」 「あとは、彼がライン間で受けてターンして、そのまま運んでいけるところを使いたかった」 「能力があることは理解していた中で、少ない練習期間でこれだけできるということは、すぐにハマると思う。このスタイルにもしっかり適応できるだろう」 加入して間もない満田も絡んだ中でのゴール。この試合では前節の岡山戦で見られなかった球際の強さも見られた。 「毎試合別々の試合ということは自分がそういった考え方をしている。岡山戦は悪い試合だったと認めるしかない。岡山戦は悪かったが、そこから何を学ぶことができたのか。自分達がミスしたから学ばなければいけないと伝えてきたし、そう思っている」 「デュエル、球際のところでの戦う姿勢はこの前の岡山戦でできていなかったが、今日はそのキャラクターを出せて証明できたと思う。岡山戦は忘れていたわけではないができていなかった、ただ、今日はそれはできていたということだ」 この試合では宇佐美が不在。DF中谷進之介やFWウェルトンら昨季の主軸の離脱が相次いでいる。 宇佐美については「今彼の状況をこの場で伝えるタイミングではないのでコメントは差し控えたい。少し違和感があったので、今回は置いてきた」と、違和感があるとしたポヤトス監督。その中での勝利は、大きなものだと振り返った。 「名前を挙げていけばキリがないぐらいだ。ウェルトンもそうだ。離脱者がいる中でのこの勝利は本当に大きかった」 <span class="paragraph-title">【動画】ファン・アラーノのクロスからイッサム・ジェバリ</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"> <a href="https://twitter.com/GAMBA_OFFICIAL/status/1896104437460189606?ref_src=twsrc%5Etfw">March 2, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.03.02 20:52 Sun
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「早く結果を出したいというのはみんなが思っている」東京Vの主将MF森田晃樹が今季2勝目狙う新潟戦へ意気込む

東京ヴェルディのMF森田晃樹が、今季2勝目を目指すアルビレックス新潟戦への意気込みを語った。 東京Vは前々節のFC町田ゼルビア戦で待望の今季初勝利。しかし、味の素スタジアムでの開幕戦で連勝を狙った前節のガンバ大阪戦では、前半にDF千田海人、FW山田剛綺の2選手、後半にMF福田湧矢が脳震とうで負傷交代するアクシデントが続出。後半終盤に失点を喫した結果、0-1での敗戦となった。 開幕2試合とは異なり、ここ2試合はパフォーマンス改善の兆しを見せているが、1勝3敗での17位という現状を鑑みれば、8日にデンカビッグスワンスタジアムで行われる明治安田J1リーグ第5節の新潟戦では勝利という結果が求められるところだ。 その点についてキャプテンを務める森田は、「内容に関してよくなっているというのは前向きに捉えています。そのなかで結果が出ていないことに対しては、少しみんな思うことはある」と言及。 開幕6戦目で初勝利を挙げた昨季の経験を踏まえ、「いい意味でも悪い意味でもそんなに焦りはない」とチームとして現状を冷静に捉えているものの、「早く結果を出したいというのはみんなが思っている」と、改めて新潟戦での勝ち点3奪取へのこだわりを示している。 また、前節のG大阪戦を含め、今季ここまでのチームは攻守両面の課題に加え、昨季機能した“ゲームチェンジャー”を活かした後半終盤に相手を圧倒する戦いをなかなか見せられずにいる。 DF谷口栄斗やMF齋藤功佑とともにチーム全体をオーガナイズする24歳の司令塔も、現状のチームが安定的に勝ち点3を積み上げていく上で克服すべき課題は多いと感じている。 「失点の仕方とかそういうのも去年はPKとか、ある意味でしょうがない失点が多かったですけど、鹿島の試合もそうですけど自分たちのミスとか、あとはガンバ戦もそうですけど、相手のクロッサーに対してプレスに行けていないとか、そういうわかりやすく失点する要因がある。そこは去年と違いますし、そこを直さないと難しくなってくるかなと思います」 「(攻撃面では)決定的なシュートまで行けていないというところで、そういうシュートに行くまでの攻撃の形というのが、なかなかできていないと感じています。あとは少ない回数ですけど、そういうチャンスを作ったときに、どれだけ中が入れているかとか、周りが動き出しているかというのも、僕は課題だと思っているので、どっちもやる必要があるかなと思います」 「(交代選手の活かし方)もう少し自分たちがピッチの中で入ってきた選手をうまく使いながらやれたらよかったかなと。もっとグラウンドの中で選手たちが話してというか、話す時間もないと思いますけど、感じながらやるのが大事かなと思います」 自分たちの課題克服にフォーカスしつつ、結果を残す上では相手のストロングを消すことも重要。森田は対新潟という部分ではこれまでの後方からの丁寧な繋ぎに加え、より背後や縦への速さを強調する相手の攻撃をいかに封じられるかが、キーポイントになると考えている。 「新潟さんに対しては、センターバックからのロングボールとサイドの裏抜けというところを意識しています。太田(修介)選手の裏抜けとか、サイドバックとかあとは稲村(隼翔)選手からのロングボールを使った攻撃。そこに対して簡単に蹴らせないようにしたいです」 前述の3選手の離脱は今季スカッドをスリム化したチームにとって大きな痛手となるが、日々チームを俯瞰的に見守ってきたキャプテンは「監督が言っているようにベンチメンバーだったり、バックアップのメンバーの力というのは、去年も一昨年もそうですけど、すごく大事だったので、そこに期待したいです」と、自身の価値を証明するとともにチームの苦境を誰よりも助けたいと意気込む仲間たちの奮起と躍動を期待している。 2025.03.07 18:15 Fri

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