FIFA会長が中国を訪問「中国との協力が楽しみ」「中国サッカー発展の支援へ最善」「中国はW杯の潜在的開催国」
2024.11.05 20:05 Tue
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、中国サッカーへの協力姿勢を強調。中国『新浪』などが伝えている。
第9代FIFA会長、W杯の出場枠を増やしたインファンティーノ氏。
同会長は10月末にAFCアワードで韓国・ソウルを訪問したのち、中国・上海へ。中国国営通信『新華社』のインタビューに応じ、中国サッカーへの協力姿勢を鮮明にした。
「中国サッカーが男子、女子、クラブシーン、代表チーム…最高レベルの大会へ参加できるようになるには、才能を発掘して、育成していく必要がありますね」
「中国は世界において、非常に重要な国です。中国という国は、何をしても一流になることができます。個人的には、中国と協力して中国サッカーを広めることを楽しみにしていますよ」
「我々(FIFA)としては、この国にコーチを派遣し、インストラクターを派遣し、審判と専門家を派遣し、コースを開発することができます。中国サッカーの発展を支援するべく、最善を尽くします」
「中国サッカーとFIFAが協力を強化し、学校と青少年にサッカーを導入していくことも奨励します。私は選手育成プログラムを支持しているのでね。中国サッカー協会(CFA)の幹部との話し合いも楽しみです」
「サッカーは“協力”です。協力、投資、献身がある限り、中国サッカーは将来輝けると信じています。我々は世界中のチームが選手やブランドイメージを発信でき、継続的に競技を続けられる機会を支援する必要があるのです」
また、インファンティーノ会長は「中国はW杯の潜在的開催国」とし、「男子W杯、女子W杯、年代別W杯、クラブW杯…いずれも中国で開催される可能性があります」と明言した。
中国は2031年女子W杯の開催地に立候補している。
第9代FIFA会長、W杯の出場枠を増やしたインファンティーノ氏。
同会長は10月末にAFCアワードで韓国・ソウルを訪問したのち、中国・上海へ。中国国営通信『新華社』のインタビューに応じ、中国サッカーへの協力姿勢を鮮明にした。
「中国は世界において、非常に重要な国です。中国という国は、何をしても一流になることができます。個人的には、中国と協力して中国サッカーを広めることを楽しみにしていますよ」
「発展には近道も秘訣もありません。誰もが己の仕事をうまく遂行し、より一層の努力を続けていくだけです。中国にはサッカーを愛する人々がたくさんいるでしょう。若者を結びつける人材育成が必要です」
「我々(FIFA)としては、この国にコーチを派遣し、インストラクターを派遣し、審判と専門家を派遣し、コースを開発することができます。中国サッカーの発展を支援するべく、最善を尽くします」
「中国サッカーとFIFAが協力を強化し、学校と青少年にサッカーを導入していくことも奨励します。私は選手育成プログラムを支持しているのでね。中国サッカー協会(CFA)の幹部との話し合いも楽しみです」
「サッカーは“協力”です。協力、投資、献身がある限り、中国サッカーは将来輝けると信じています。我々は世界中のチームが選手やブランドイメージを発信でき、継続的に競技を続けられる機会を支援する必要があるのです」
また、インファンティーノ会長は「中国はW杯の潜在的開催国」とし、「男子W杯、女子W杯、年代別W杯、クラブW杯…いずれも中国で開催される可能性があります」と明言した。
中国は2031年女子W杯の開催地に立候補している。
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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/reel/Cv7CTX-Awrj/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Gianni Infantino - FIFA President(@gianni_infantino)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2023.08.15 10:40 Tue3
2034年のW杯開催決定で問題山積のサウジアラビア/六川亨の日本サッカーの歩み
かねてから報道されていたように、30年のワールドカップ(W杯)はモロッコ、スペイン、ポルトガル、ウルグアイ、パラグアイに加えてアルゼンチン、34年のW杯はサウジアラビアで開催されることが11日のFIFA臨時総会で決まった。 南米3か国では1930年の第1回ウルグアイ大会から100周年ということで、記念式典と開幕戦各1試合が開催される。このため6か国には開催国としての出場権が与えられるので、予選を突破しての出場国枠は42チームということになる。「なんでもあり」のFIFAらしい決定であり、南米3か国と、彼らと開幕戦で対戦する3チームは開幕戦後に南米から北大西洋を越えての大移動を強いられることになる。 そしてジャンニ・インファンティーノ会長と蜜月関係にあるサウジアラビアが34年の開催国に決定した。50年までの単独開催を目ざす日本は、34年での開催には政府保証を取り付けなければならないなど高いハードルがあり、根回しをする時間的な余裕もないため田嶋幸三JFA元会長は立候補を断念。サウジアラビアでの開催支持に回った。 懸命な判断だろう。02年日韓大会で使用したスタジアムは屋根をつけるなどの大幅な改修が必要だが、そのための費用をどうするのか。国内の消費は冷え込み、W杯開催の機運はまったく盛り上がっていないだけに、日本開催はいまのところ「絵に描いた餅」でしかない。 ご存知のようにW杯はこれまでヨーロッパと南米、北中米だけで開催されてきた。02年に初めてアジアで開催され、その後は大陸ごとに持ち回りとなり、10年に初めてアフリカ大陸の南アで開催。14年には78年アルゼンチンW杯以来36年ぶりに南米のブラジルで開催された。 その後はヨーロッパに戻り18年ロシアW杯を経て、22年はアジアで2度目となるカタールで開催。南アに続き自国開催で初めての出場を果たした。そして26年は32年ぶりにアメリカと、カナダ、メキシコによる北中米での初の3か国開催となっている。持ち回りの原則から言えば、30年はアフリカ、34年は南米、38年はヨーロッパ開催となり、アジアでの開催は42年という順になるはずだった。 ところが30年のW杯をアフリカ、ヨーロッパ、南米の3大陸でまとめて開催することで、34年は8年前倒しでアジア開催となり、サウジアラビアが念願のW杯招致に成功した。これもまた「なんでもあり」のFIFAとインファンティーノ会長らしい“英断”と言っていいだろう。 サウジアラビアをいえば、中東で最もイスラム教の戒律が厳しい国として有名だ。独身女性は特別な理由がないと入国できなかったし、入国したらしたで女性は頭髪を隠すヒジャブ(スカーフのようなもの)をかぶらなければならなかった。オシム・ジャパンの時代、あまりの暑さにヘジャブを脱いだ独身女性がいた。ヘジャブを脱いで取材したことがわかると、その代償としてJFAから3ヶ月の代表戦取材NGのペナルティを受けてしまったほどだ。 しかし22年のACL決勝、アルヒラル戦を取材に訪れた女性記者の話によると、行動制限はかなり緩和されていたそうだ。近年のサウジアラビアはF1やボクシングなどのスポーツイベントを開催し、W杯の招致にも積極的なだけに、開放策に舵を切りつつあるのかもしれない。 大会は5都市15会場で開催予定となっていて、そのうち8会場が首都のリヤド、4会場がメッカ近郊のジッダにあり、残るアル・コバール、アバ、ネオムはいずれも1会場ずつの開催となる。しかし、すでに建設されているスタジアムはリヤドの4会場と、ジッダの4会場だけで、いずれも本大会までに改装を予定している。そして残る7会場のうち2会場は現在建設で、アル・コバールは26年、ジッダは27年に完成予定とされており、いずれも27年に開催されるアジアカップで使用する予定になっている。 サウジアラビアでの開催が決まり問題視されているのは、カタールW杯でスタジアムや地下鉄、道路などの建設・整備のために中央アジアからの出稼ぎ労働者が過酷な労働環境に置かれたことだ。かつて04年3月にアテネ五輪アジア最終予選を取材した際に、海岸沿いのホテルに宿泊したことがある。ところがホテルの前の海岸沿いの道路建設のため、夜は工事の騒音で眠れない経験をしたことがある。 中東は12月から2月を除けば日中はかなりの猛暑になる。このため肉体労働は猛暑を避けて夜中に行われていたのだ。出稼ぎ労働者は昼夜逆転した過酷な肉体労働を長期間に渡り強いられることになる。このためスタジアムの建設と改築、そして都市の整備も同じ労働環境になることが予想される。 国際人権団体であるアムネスティ・インターナショナルが「十分な人権が確保されることなく、サウジアラビアでW杯を開催するというFIFAの無謀な決定は、多くの命を危険にさらすことになるだろう」と警鐘を鳴らしたのも頷ける。 それ以外にも、開催時期として予定されている1月から2月にかけてはラマダン(断食)にあたるため、33年の年末か34年の3月以降になるのではないかという報道もある。ヨーロッパと同様にカレンダーを変える日本も、国内リーグの中断を余儀なくされる可能性があるのだ。 11年にカタールのアジアカップを取材した際の移動手段はバスかタクシーしかなかった。しかし22年のW杯や今年1月のアジアカップでは、メディアにはプレスバスが用意されたし、市内とスタジアムには3路線の地下鉄が整備され、ファン・サポーターの利便性は確実に増した。果たして34年までにサウジアラビアの各都市はどのような変貌を遂げるのか。女性の地位向上など国際社会に受け入れられるには課題山積のサウジアラビアだけに、今後の政策転換にも注目が集まるところだ。 文・六川亨 2024.12.17 11:00 Tue4
2026年W杯は決勝でハーフタイムショーを実施、コールドプレイがアーティスト選定に協力
2026年の北中米ワールドカップ(W杯)はこれまでとは大きく大会方式も変更されることが決定しているが、決勝ではスーパーボウルと同様のハーフタイムショーが予定されている。 サッカーの場合、試合前に大きなセレモニーを行うことはこれまでもあったが、W杯決勝のハーフタイムでショーが行われたことはない。 NFLの王者を決めるスーパーボウルでは、約30分間のハーフタイムが取られてショーが実施。通常のシーズンは15分となっており、およそ倍になる。 国際サッカー連盟(FIFA)はアメリカで行われるW杯で変革を目指している中、ジャンニ・インファンティーノ会長は担当するアーティストの選定に、イギリス出身のロックバンド「コールドプレイ」が協力することを明かした。 インファンティーノ氏は自身のインスタグラムで「ニューヨーク・ニュージャージー州で開催されるFIFAワールドカップ決勝戦で、初のハーフタイムショーを開催することを発表する」と綴り、「これはFIFAワールドカップにとって歴史的な瞬間であり、世界最大のスポーツイベントにふさわしいショーとなるだろう」とした。 また「ハーフタイムショーやタイムズスクエアで演奏するアーティストのリストをFIFAで最終決定するために協力してくれる、コールドプレイのクリス・マーティンとフィル・ハーヴェイにも感謝したい」とし、ボーカルのクリス・マーティンと、その親友で元マネージャーのフィル・ハーヴェイの2人の協力を得ることができたとした。 2025.03.05 23:57 Wed5
「出場するのにふさわしい国」欧州予選開幕前、世界最速でのW杯出場にFIFA会長が祝福メッセージ「本当におめでとう」
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、日本代表が2026年北中米ワールドカップ(W杯)の出場権を獲得したことにお祝いのメッセージを送った。 20日、日本代表は2026年北中米W杯アジア最終予選の第7節でバーレーン代表とホームで対戦。前半こそゴールレスで終わったが、後半に鎌田大地、久保建英のゴールが決まり、2-0で勝利。これにより、史上最速で8大会連続8度目のw杯出場を決めた。 欧州予選はこれからスタートする中で、すでにW杯行きを決め、開催国のアメリカ、カナダ、メキシコを除けば世界で最初に出場権を獲得したこととなる。 インファンティーノ会長は、最初に出場権を獲得した日本へ祝福のメッセージを送っている。 「日本の皆さま、おめでとうございます。みなさんは、開催国のカナダ・メキシコ・アメリカを除き、2026 FIFAワールドカップの出場権を獲得した最初の国です。本当におめでとうございます」 「日本はこのワールドカップに出場するのにふさわしい国です。毎回素晴らしいパフォーマンスを見せています」 「カタールで開催された前回のワールドカップのことは、皆が覚えています。日本はとてもスリリングな予選ステージを経て、グループステージを通過し、世界中を感動の渦に包み込みました。そして、2002年ワールドカップでは韓国と共に素晴らしいホスト国であったことも覚えています」 「改めて、本当におめでとうございます。2026年に、アメリカ、カナダ、そしてメキシコでお会いしましょう」 2025.03.21 01:30 Fri中国代表の人気記事ランキング
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「上手く崩せた」圧巻のクロスからアシストの伊東純也、CKのクロスは「練習でも上手くいっていた」と手応え
日本代表のMF伊東純也(スタッド・ランス)が、中国代表戦を振り返った。 19日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第6節、中国代表vs日本代表が廈門白鷺体育場で行われ、1-3で日本が勝利した。 15日にインドネシア代表相手に0-4で大勝した日本。中3日の試合には5名を変更するターンオーバーで臨んだ中、中国の集中した守りの前に苦しい時間が続いていった。 それでも39分、左CKから久保建英のクロスを小川航基がヘッドで合わせて日本がついに先制。さらに前半終了間際には、右CKから板倉滉が決めて2点リードで折り返す。 後半早々に失点をするも、迎えた54分に右サイドでボールを持った伊東が丁寧にクロスを上げると、小川が完璧なヘッド。この試合2点目を決めて1-3。日本はそのまま逃げ切り、首位独走を続けている。 試合後、『DAZN』のフラッシュインタビューに応じた伊東はCKからゴールを生み出したシーンについて振り返った。 「練習でニアを狙っていて、そのまま直接か、そらしてゴールというのは練習でも上手くいっていたので、良い形だったと思います」 セットプレーで前半2ゴールを奪った日本。この最終予選でも強みとなっているが「アウェイで難しい試合になりますし、セットプレーだったり、ワンチャンスをモノにするのが大事なので、その点は良かったです」と、崩しきれない難しい相手に結果が出ていることを喜んだ。 そして後半、1点差に迫られた直後に見事なクロスから追加点をアシスト。同じクラブでプレーする中村敬斗からの大きなサイドチェンジからゴールは生まれた。 「後半少し空いてきたこともあり、サイドチェンジ一発で2-2の状況がタケ(久保建英)と作れていました。そこから上手く崩せてクロスまで行けたと思います」 <span class="paragraph-title">【動画】CKから今度は板倉滉がダイビングヘッド!</span> <span data-other-div="movie2"></span> <script>var video_id ="YfNdVQOUATg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】伊東純也のパーフェクトクロスを小川航基が豪快ヘッド!</span> <span data-other-div="movie3"></span> <script>var video_id ="zcTu9GDnE0A";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.11.20 00:00 Wed2
“0-7”で悲嘆長引く中国国内「落ち込んでも、怒っても、冷静になれば思い出す。中国代表は弱い」
中国サッカーに対する国内の悲嘆がまだ続く。 5日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選が各地で一斉に始まり、C組第1節では日本代表が中国代表を7-0と粉砕。A組、B組を含め、唯一大差がついたゲームとなった。 中国視点では、シュート1本枠内ゼロ、対日本の歴代最悪スコア、帰化組アタッカー2枚がベンチスタートの守備的布陣で守備崩壊…日本側から勝ち誇るわけではないが、中国はアジアの第二勢力でさえなくなった現実がそこにある。 そんな敗戦からも数日が経過。各国は10日に最終予選2試合目を戦うが、ホームに強敵・サウジアラビア代表を迎える中国は、希望を見出せないムードが蔓延か。国内大手『新浪』が長文の社説を展開し、悲嘆を続ける。 「改めて、日本、サウジ、豪州に勝つチャンスがないことを再確認。真っ向から勝負できず、C組4位でプレーオフ行きなら御の字だろう」 「あの日、他会場ではバーレーンが敵地で豪州に勝利した。バーレーンも中国同様、全選手が自国のリーグ、もしくはせいぜいUAEかクウェートのリーグでプレーする。欧州でプレーする選手は1人もいない」 「しかしながら、闘争心は中国の比ではない。試合のリズムに適応することができ、血を掻き立てる攻撃性を豪州に対して持っていたことが明らかだ。ゆえに、最後の最後に幸運(決勝点のオウンゴール)だって引き寄せた」 「中国は技術なし、戦術なし、闘争心なしの“3なし”…最初の2つは知っている。問題は3つ目。まともにボールを蹴れずとも、相手に身体をぶつけたり、ごちゃごちゃした局面を作ったりできたろう…エネルギーはどこにある」 「中国は弱い。落ち込んでも、怒っても、冷静になれば思い出す。中国は弱い。日本は3軍でも中国の1軍に勝てる。あれでも日本は十分に力を発揮していないように見えた。仮に最初から『10-0』を目指せば必ず達成できた」 「聞き覚えのあるフレーズは『中国代表に何ができるのだろう』。惨めな敗北のあと、(最終予選)残り9試合の中に、どこかで勝てる試合があると信じ、涙を拭いて再出発しよう。そんな情けない希望しか抱けない我々である」 中国代表は10日、昨年開業した国内最新のサッカー専用スタジアム、大連梭魚湾サッカー場でサウジアラビアと対戦。収容6万3000人超の雰囲気で、サウジから勝ち点を掴めるか。 2024.09.08 13:05 Sun3
日本代表スタメン発表! ターンオーバーで中国戦は5名変更、伊東純也&中村敬斗のランスコンビや久保建英がスタメン【2026W杯アジア最終予選】
19日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第6節の中国代表戦に臨む日本代表のスターティングメンバーが発表された。 ここまで5試合を戦い、4勝1分けの無敗で首位を独走している日本。15日にはアウェイでインドネシア代表と対戦し、0-4で勝利を収めていた。 中国戦に勝利すれば、3月にもW杯出場が決まる可能性がある日本。ホームでは7-0と圧勝を収めていた中、森保一監督はインドネシア戦から5名を変更しターンオーバーを敢行してきた。 中国戦で新たに起用された5名は、DF瀬古歩夢(グラスホッパー)、MF田中碧(リーズ・ユナイテッド)、MF伊東純也(スタッド・ランス)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF中村敬斗(スタッド・ランス)となった。 また、ベンチ外はインドネシア戦と同様。DF長友佑都(FC東京)、DF関根大輝(柏レイソル)、DF高井幸大(川崎フロンターレ)、MF藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)となった。 中国戦はこの後21時キックオフ。『DAZN』で独占配信される。 <h3>◆日本代表スタメン</h3> GK 鈴木彩艶(パルマ) DF 板倉滉(ボルシアMG) 町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ) 瀬古歩夢(グラスホッパー) MF 遠藤航(リバプール) 南野拓実(モナコ) 中村敬斗(スタッド・ランス) 伊東純也(スタッド・ランス) 田中碧(リーズ・ユナイテッド) 久保建英(レアル・ソシエダ) FW 小川航基(NECナイメヘン) <h3>◆ベンチ入りメンバー</h3> GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 谷晃生(FC町田ゼルビア) DF 菅原由勢(サウサンプトン) 橋岡大樹(ルートン・タウン) MF 守田英正(スポルティングCP) 三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン) 堂安律(フライブルク) 前田大然(セルティック) 鎌田大地(クリスタル・パレス) 旗手怜央(セルティック) FW 古橋亨梧(セルティック) 大橋祐紀(ブラックバーン) <h3>◆メンバー外</h3> 長友佑都(FC東京) 関根大輝(柏レイソル) 高井幸大(川崎フロンターレ) 藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン) 2024.11.19 19:49 Tue4
最終予選組み合わせは6月27日に決定! 6カ国×3グループで上位2カ国が出場権獲得、中東勢4カ国と対戦の可能性も!?【2026W杯アジア予選】
2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の全日程が11日に終了。最終予選に臨む18カ国が決定した。 最終節を前に、日本代表や韓国代表、サウジアラビア代表、オーストラリア代表など13カ国が突破を決めていた中、最終節ではクウェート代表(グループA)、北朝鮮代表(グループB)、中国代表(グループC)、キルギス代表(グループD)、インドネシア代表(グループF)の5カ国が最終予選(3次予選)へと進出した。 なお、インドネシア、キルギス、そしてすでに突破を決めていたパレスチナ代表は、初の最終予選参加となる。 今大会からレギュレーションが変更となり、出場国が拡大。アジアはこれまでの「4.5」枠ではなく、「8.5」枠に拡大となり、最終予選の方式も変更となった。 最終予選は6カ国が3つのグループに分かれてホーム&アウェイの総当たり戦となり、上位2カ国がW杯出場権を獲得。3位と4位の6カ国が4次予選に進出する。 最終予選の抽選会は、6月27日にマレーシアのクアラルンプールにあるAFCハウスで実施される。 FIFAランキング順に3カ国ずつ6つのポットに分かれ、同じポットの国とは対戦しないことに。6月20日に最新のFIFAランキングが発表されることになるが、現時点のランキングではアジア最上位の日本は、イラン代表、韓国代表と同じポット1に入ることとなり対戦はなし。ポット2は、オーストラリア代表、カタール代表、そしてイラク代表が浮上して入ることが見込まれ、ポット3はサウジアラビア代表、ウズベキスタン代表、ヨルダン代表に。ポット4がUAE代表、オマーン代表、バーレーン代表、ポット5が中国代表、パレスチナ代表、キルギス代表、ポット6が北朝鮮代表、インドネシア代表、クウェート代表となる。 中東勢が半数の9カ国勝ち上がっており、組み合わせ結果次第では対戦相手5カ国のうち、4カ国が中東勢になる可能性もある。 ◆ポット分け(6月のランキング予想) 【ポット1】 日本、イラン、韓国 【ポット2】 オーストラリア、カタール、イラク 【ポット3】 サウジアラビア、ウズベキスタン、ヨルダン 【ポット4】 UAE、オマーン、バーレーン 【ポット5】 中国、パレスチナ、キルギス 【ポット2】 北朝鮮、インドネシア、クウェート 2024.06.12 12:55 Wed5