アディダスとJFAが女子中学生のサッカー環境を支援する「HER TEAM」プロジェクト募集開始
2024.10.18 17:40 Fri
アディダスジャパンと公益財団法人日本サッカー協会(JFA)は、女子中学生がサッカーを続けられる環境を整えるための共同プロジェクト「HER TEAM」の2024年度募集を、2024年10月1日(火)より開始。これは、女子中学生が安心してサッカーを楽しむことができる社会を目指す取り組みの一環だ。
「HER TEAM」は、2019年から始まった女子中高生のスポーツ継続率向上を目的とした活動で、2020年には女子中学生のチーム創設支援を通じて、U-15世代のプレー環境を整えることを目指して立ち上げられた。プログラムでは、参加チームに対して様々なサポートが提供され、活動が支援される仕組みとなっている。
「HER TEAM」に参加するチームには、以下のようなサポートが提供される予定だ。
- 約20名分のユニフォーム提供
- 指導協力を行うサッカークリニックの開催
- JFA及びアディダスフットボール関連活動への優先ご招待
- 事務局によるチームサポート
- 定期的なオンラインミーティング(チーム情報交換会)
サポートは2年間にわたり、2025年2月1日から2027年3月31日までの期間で行われる。
プロジェクトの募集開始にあたり、なでしこジャパンの植木理子と宮澤ひなたが練習に参加し、女子サッカーの現状について自身の経験を踏まえて語った。
FW植木理子
サッカーを続けたくても、辞める選択をせざるを得ない環境にあるのは、女子サッカーの課題だと思います。“人生の中で、常にサッカーが選択肢のひとつとして存在するような環境”をこのプロジェクトを通して増やしていけたら嬉しいです。選手としても、結果を残すことで、皆さんが自信をもってサッカーを続けられるような環境づくりに貢献したいです。
MF宮澤ひなた
サッカーが楽しかったので、当時は困ったと思うことはなかったですが、いま思えば、自分も幼い時はまだ男の子ばかりのチームの中で周りを気にすることがありました。女の子たちが本当に何も気にせず、楽しくサッカーができる環境をもっと増やしていけたらいいなと思っています。
JFA女子委員長の佐々木則夫氏は、「HER TEAM」プロジェクトが今年で5年目を迎えることに触れ、「このプロジェクトを通じて、一人でも多くの女子中学生がサッカーを始め、続けることを目指している」と語った。そして、将来なでしこジャパンを担う選手が出てくることを期待している。
参加チームからもプロジェクトへの期待が寄せられた。OSAKA PIONE U15の監督藤井茂幸さんは、メンバー募集の告知ツールの設置が応募増加に寄与したと述べ、キャプテンの片平茉祐さんは「プロのサッカー選手とプレーできたことが良い機会になった」と振り返った。副キャプテンの藪野萌奈さんは、「女子サッカーの活動がもっと広がり、サッカーを続けようと思う人が増えてほしい」と期待を語った。
「HER TEAM」の取り組みは、女子サッカーを支える重要なプロジェクトとして、多くの中学生に新たな可能性を提供することを目指している。
- 創設サポート内容:メンバー募集告知ツール、ユニフォーム提供(約20名分想定)、サッカークリニック開催、優先ご招待、事務局サポート、定期的オンラインミーティング
- サポート期間:2025年2月1日~2027年3月31日
- 募集エリア:全国(日本国内で活動するチームに限る)
◼︎「HER TEAM」プロジェクトの概要
「HER TEAM」は、2019年から始まった女子中高生のスポーツ継続率向上を目的とした活動で、2020年には女子中学生のチーム創設支援を通じて、U-15世代のプレー環境を整えることを目指して立ち上げられた。プログラムでは、参加チームに対して様々なサポートが提供され、活動が支援される仕組みとなっている。
◼︎プロジェクトのサポート内容
「HER TEAM」に参加するチームには、以下のようなサポートが提供される予定だ。
- メンバー募集のための告知ツール
- 約20名分のユニフォーム提供
- 指導協力を行うサッカークリニックの開催
- JFA及びアディダスフットボール関連活動への優先ご招待
- 事務局によるチームサポート
- 定期的なオンラインミーティング(チーム情報交換会)
サポートは2年間にわたり、2025年2月1日から2027年3月31日までの期間で行われる。
◼︎なでしこジャパン選手からのメッセージ
プロジェクトの募集開始にあたり、なでしこジャパンの植木理子と宮澤ひなたが練習に参加し、女子サッカーの現状について自身の経験を踏まえて語った。
FW植木理子
サッカーを続けたくても、辞める選択をせざるを得ない環境にあるのは、女子サッカーの課題だと思います。“人生の中で、常にサッカーが選択肢のひとつとして存在するような環境”をこのプロジェクトを通して増やしていけたら嬉しいです。選手としても、結果を残すことで、皆さんが自信をもってサッカーを続けられるような環境づくりに貢献したいです。
MF宮澤ひなた
サッカーが楽しかったので、当時は困ったと思うことはなかったですが、いま思えば、自分も幼い時はまだ男の子ばかりのチームの中で周りを気にすることがありました。女の子たちが本当に何も気にせず、楽しくサッカーができる環境をもっと増やしていけたらいいなと思っています。
◼︎JFA女子委員長の期待
JFA女子委員長の佐々木則夫氏は、「HER TEAM」プロジェクトが今年で5年目を迎えることに触れ、「このプロジェクトを通じて、一人でも多くの女子中学生がサッカーを始め、続けることを目指している」と語った。そして、将来なでしこジャパンを担う選手が出てくることを期待している。
◼︎参加チームの反応
参加チームからもプロジェクトへの期待が寄せられた。OSAKA PIONE U15の監督藤井茂幸さんは、メンバー募集の告知ツールの設置が応募増加に寄与したと述べ、キャプテンの片平茉祐さんは「プロのサッカー選手とプレーできたことが良い機会になった」と振り返った。副キャプテンの藪野萌奈さんは、「女子サッカーの活動がもっと広がり、サッカーを続けようと思う人が増えてほしい」と期待を語った。
「HER TEAM」の取り組みは、女子サッカーを支える重要なプロジェクトとして、多くの中学生に新たな可能性を提供することを目指している。
◼︎「HER TEAM」 2024年度募集概要
- 創設サポート内容:メンバー募集告知ツール、ユニフォーム提供(約20名分想定)、サッカークリニック開催、優先ご招待、事務局サポート、定期的オンラインミーティング
- サポート期間:2025年2月1日~2027年3月31日
- 募集エリア:全国(日本国内で活動するチームに限る)
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「個人的には今までで最悪なぐらいの内容」前半苦戦も4-0快勝、長谷川唯が考える課題は? パリ五輪までの残り期間は「頭の整理が大事」
なでしこジャパンのMF長谷川唯(マンチェスター・シティ・ウィメン)が、ガーアン女子代表選を振り返った。 13日、金沢ゴーゴーカレースタジアムで、MS&ADカップ2024 〜能登半島地震復興支援マッチ がんばろう能登~のなでしこジャパンvsガーナ女子代表が行われた。 パリ・オリンピックに臨むなでしこジャパンとしては、最後の実戦。これからパリへと移動し、現地で本大会に向けて調整を続ける。 試合は通常の[3-4-3]ではなく、[4-3-3]で臨んだ日本。長谷川はボランチではなく、インサイドハーフのポジションでプレー。しかし、ガーナがしっかりとボールを保持してて集ってくる中、なでしこはなかなかボールをうまく繋げず、攻撃の形がうまく作れない。 そんな中で相手選手がDOGSOを取られて一発退場。日本は11vs10の戦いとなり、ブロックを作ってくる相手に対してさらに苦しむ形となった。 ゴールレスで迎えた後半は、[3-4-3]にシステムを変更。すると、選手の距離感が良くなったこともあり、徐々にボールをつなげることに。すると田中美南、浜野まいか、藤野あおば、植木理子と前線の4人がゴールを奪い、4-0で勝利を収めた。 試合後、長谷川はゲームを振り返り、前半は最悪の出来だったと振り返った。 「4-0という結果自体はパリの大会に向けて勢いづくと思いますが、前半は特に課題が多い試合になったなというのが正直なところです」 「自分自身、少し前目でプレーすることもあった中で、前で待つシーンが多かったなと思って、なかなかボールに触れずにリズムが出ないなというところでした」 「個人としても今までで最悪なぐらいの内容かなと思いましたが、後半はシステムを変えて少しボールを触れるようになった中で、リズムができてチャンスメイクは多少できたかなと思います。もっと早く前半から良いテンポで回せるように、システムなりポジションなり、立ち位置を考えてできれば良いなと思います」 「今回はチャレンジした部分も多いので、パリではそこまでの余裕もないので、しっかり考えてプレーしたいと思います」 システムが変わったこともあり、なかなか良い形でボールに触れていなかった長谷川だったが、後半はいつものポジションに戻り、しっかりとゲームメイク。後方の方がプレーはしやすいものの、前に入ってもしっかりとプレーしたいと反省した。 「もちろん後ろに下がった方が相手のプレッシャーもなくて余裕ができて簡単にプレーできると思いますけど、できれば狭いスペースでチャンスメイクできればと思っています」 「そもそもそこにボールが入るか入らないかというのがあるので、縦パスを入れるタイミングは相手が10人になって引いてきた部分もあったので難しかったですけど、縦パスを自分が入れる役なのか、受け手になるのかは、試合の流れを見ながらポジションを取っていければと思います」 試合中にはMF長野風花や前半はアンカーに入っていたDF熊谷紗希らと何度もコミュニケーションを取っていた。 特に前半は修正に苦労していたが「前半は相手が11人の時はポゼッションされてボールを持たれた感覚があって、思っていたよりも繋いでくる印象でした」と振り返り、「1トップで追いきれない時に自分が前に行って2トップにする感じで柔軟性を持ちました」と、自身がサポートに入ることで活路を見出そうとしていたという。 また数的優位になってからのプレーについては「カウンターっていうのが自分たちのリスクがなくなった中で、ブロックが敷かれると難しく、最近はそういう戦い方はしていないなと思いました」と、なかなか引いた相手と戦うことがなく、戸惑ったとコメント。「前半は本当に苦労したなと思いますし、ボールを触れない時間帯が多かったなと思います。11人でやりたかった部分はありますけど、本大会でこういう試合もあり得ると思うので、そういう点では大会前の一番大事な試合で良い試合になったと思います」と、想定外のことも起こったものの、その確認が本大会前にできたことをポジティブに捉えた。 この試合では藤野の直接FKなど、セットプレーも機能した。長谷川は「セットプレーというのは代表活動で力を入れてきているというか、色々なパターンを練習でやっているので、それが出たと思いますし、狙い通りの得点が決められたと思います」とコメント。「本大会ではセットプレーがカギになると思うので、続けていければ良いかなと思います」と、自分たちのものにしたいとした。 残り10日で開幕を迎えるパリ・オリンピック。「自分たちの頭の整理が大事だと思います」と、残りの日々の大切さを語る長谷川。「残り10日で、強度はまだ足りなかったと思うので、一対一は個人が突き詰めていきながら、チームとしては戦術の整理、いくつかある中でのプレー選択をしっかりやれていければ良いかなと思います」と語り、これまで長らくプレーしてきた選手たちと池田太監督と共に、最高の姿をパリで見せることを約束した。 2024.07.13 21:05 Sat4
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class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://t.co/dDE0mgR7sz">https://t.co/dDE0mgR7sz</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#サッカー日本代表</a> <a href="https://twitter.com/jfa_nadeshiko?ref_src=twsrc%5Etfw">@jfa_nadeshiko</a> <a href="https://t.co/9ed0610BR2">pic.twitter.com/9ed0610BR2</a></p>— スポーツブル【公式】 (@sportsbull_jp) <a href="https://twitter.com/sportsbull_jp/status/1909504958824690033?ref_src=twsrc%5Etfw">April 8, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <h3>◆50分 籾木結花</h3> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://t.co/dDE0mgRFi7">https://t.co/dDE0mgRFi7</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#サッカー日本代表</a> <a 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2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <h3>◆60分 高橋はな</h3> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">後半15分<a href="https://twitter.com/hashtag/%E7%B1%BE%E6%9C%A8%E7%B5%90%E8%8A%B1?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw"> <a href="https://t.co/dDE0mgRFi7">https://t.co/dDE0mgRFi7</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#サッカー日本代表</a> <a href="https://twitter.com/jfa_nadeshiko?ref_src=twsrc%5Etfw">@jfa_nadeshiko</a> <a href="https://t.co/BpGCyZNT9J">pic.twitter.com/BpGCyZNT9J</a></p>— スポーツブル【公式】 (@sportsbull_jp) <a href="https://twitter.com/sportsbull_jp/status/1909508925323723231?ref_src=twsrc%5Etfw">April 8, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <h3>◆90分 眞城美春</h3> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"></a> <a href="https://twitter.com/jfa_nadeshiko?ref_src=twsrc%5Etfw">@jfa_nadeshiko</a> <a href="https://t.co/H60Px4WCrq">pic.twitter.com/H60Px4WCrq</a></p>— スポーツブル【公式】 (@sportsbull_jp) <a href="https://twitter.com/sportsbull_jp/status/1909516100473438356?ref_src=twsrc%5Etfw">April 8, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.04.08 16:56 Tueなでしこジャパンの人気記事ランキング
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時代を逆行する“現代版”レジスタ 長谷川唯や長野風花と争う21歳“北村美羽”という新たな才能【東アジアE-1選手権2025総括コラム】
1人だけ時間がゆっくりと流れている。そう錯覚するほど、チームがボールを保持している時のプレーに余裕があった。 7月7日、東アジアE-1選手権を戦うなでしこジャパンの練習初日を見学していると、11対11のゲーム形式でチームのビルドアップを完全掌握する選手がいた。その名は、北村美羽。161cmのMFは[4-1-4-1]のアンカーに入ると、チームのパスワークをなめらかにさせていた。 中盤の底に留まりつつ、タイミングよく顔を出すことで後方からのパスを引き出す。少ないタッチで相手のプレッシャーをいなし、テンポ良く左右に配球していく。止める・蹴るといった基礎技術が高いことに加え、常に顔が上がっていて周囲の状況把握も的確。身振り手振りで全体に指示も出す。北村を中心にボールが動き、相手陣内にボールを運んでいた。 「ビルドアップは長所としてやっています。いろいろな選手がいる中で、全員が流動的に動くと、バランスが崩れやすくなってしまうので、ああいうポジション(アンカー)をやるときはバランスを意識しています。自分が長い時間ボールを持つというよりは、状態が良い選手にどんどん渡したいっていう意識が自分の中にはあるので、1タッチや2タッチでパスを出すようにしています」 ボールを触る回数は多かったが、自分のターンやドリブルで相手のプレスを直接的に無効化するシーンはほとんどなかった。それでも、パスの経由地点になることで、相手チームに奪い所を絞らせず、確実にボールを前線に届けていく。軽やかに、鮮やかに攻撃のタクトを振っていた。 21歳の司令塔は、今回が代表初選出だった。中学生から高校生までの6年間をジェフユナイテッド千葉レディースで過ごし、東洋大学を経て、2024-25シーズンにジェフ千葉レディースに加入。2023-24シーズンから特別指定選手としてWEリーグのピッチには立っていたが、大卒ルーキーのシーズンを戦い終えたタイミングでのニルス・ニールセン監督からの招集は、まさに寝耳に水だったようだ。 「選ばれると思わなかった。それが正直な気持ちでした。だけど、すごくうれしいことでもありますし、素晴らしい選手と一緒に素晴らしい舞台で戦える。しっかりと自信に繋げていきたいです」 練習でボールの動かし方を情熱的に指導していたニールセン監督には全3試合のうち2試合に先発起用され、どちらもフル出場した。代表デビューとなった初戦のチャイニーズ・タイペイ戦は、「誇らしい気持ちと楽しみな気持ちで試合に入りました。リズムを掴むのに少し時間が掛かっちゃいましたけど、緊張し過ぎずに臨めたと思います」と、堂々とプレー。押し込む展開の中、練習で見せていたようにパスワークを円滑にさせた。さらに、中盤の底からインサイドハーフを飛ばして最前線の高橋はなに届ける縦パスで、相手の守備ブロックを切り裂いた。ゴールやアシストはなかったものの、攻撃のスイッチを入れる役割を全うした。 自分の特長は出せた。だが、満足はしていなかった。 「試合前にコーチから三浦成美選手の守備の映像を見せてもらっていたので、守備のリスク管理やポジショニングは意識できました。後半は攻めていた中で自分のポジションが低くなってしまったので、もう少し前でしっかりとルーズボールを取れるようにしていきたいなと思います」 守備での改善点を踏まえて臨んだ第3戦の中国戦は、勝利すれば優勝だったが、追いつかれる形で1-1での引き分けに終わり、結果的に3位で大会をフィニッシュ。3連覇を達成することはできなかった。 「勝つためだけに全員がピッチに入りました。勝ち切れなかったのは、自分個人としても弱さが出た」と開口一番に反省を述べ、「もっとボールを引き出すことができれば良かったんですけど、相手がアンカーを消しにくる形だった。(後ろに)落ちても良かったんですけど、落ち過ぎると今度は中央が枚数的に難しくなってしまう。そこは正直、自分としては難しかったんですけど、お互いロングボールが増えてきたので、その中ではセカンドボールを意識しました」と、ビルドアップへの関与という自分の良さを出すシーンを多く作れなかったことを分析していた。 だが、何もできなかったわけではない。後半には前に出ていき、相手と競り合いながらルーズボールを回収。これは初戦の後に課題に挙げていたプレーであり、短期間の中で修正力も示した。 10日間で3試合を戦った過密日程の大会で、代表キャリアを歩み始めた。記録にも記憶にも残る日の丸の第一歩は、自分に気づきを与えてくれるものになったようだ。 「自分の立ち位置というか、まだまだな部分がたくさんあるなと感じたし、自分が海外でプレーするためにどういう部分が必要なのかがすごくわかった。自分の良さだけじゃなくて、フィジカルの部分だったりそういうところは海外でもっと突き詰めていけたらいいなと思います」 今大会のチームは、WEリーグに所属する選手で構成された。いわゆるWEリーグオールスターだ。しかし、北村は大会後にヨーロッパでプレーする。8年間を過ごした千葉Lからリンシェーピング(スウェーデン)への移籍を決断してE-1に臨んでいたのだ。 「もともと目立つ選手ではないと自分の中では思っていて。その中でしっかりと自分の良さを出していくと、やっぱり見てくださる人は見てくれるんだなっていうのを今回(海外チームからのオファーと代表初招集で)感じることができました」 夢だったなでしこジャパンと海外挑戦のスタート地点に立つことはできた。ここからは約2年後のワールドカップのメンバー入りを目指して戦うことになる。アンカーのポジションには、長谷川唯や三浦成美、長野風花など実力経験共にトップレベルの選手がひしめき合う。割って入るのは簡単なことではない。それでも、北村にはパスワークの潤滑油になれる技術と目と思考力がある。それはボールを保持して攻撃を組み立てるニールセン体制との親和性も高い。 トランジションやインテンシティが重要視される時代を逆行するかのようにやってきた新たなレジスタは、今大会の経験を糧に海外で研鑽を積んでいく。その先に代表定着を勝ち取る日が来れば、ニールセン監督は2025年のE-1選手権で貴重な人材を発見したことになるだろう。 取材・文=難波拓未 2025.07.21 21:07 Mon2
「INACラインで!」神戸の名コンビがなでしこジャパンでも魅せた!!浮き球パスを冷静トラップから右足一閃ゴラッソにファン歓喜「これを打たれたらノーチャンス」
【東アジアE-1サッカー選手権2025】日本代表 1-1 韓国代表(7月13日/華城総合運動場) <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%84%9B%E5%B7%9D%E9%99%BD%E8%8F%9C?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#愛川陽菜</a> のパスから最後は <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%88%90%E5%AE%AE%E5%94%AF?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#成宮唯</a> <br>なでしこジャパンは開始36分に先制弾を決める<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#日本代表</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%81%AA%E3%81%A7%E3%81%97%E3%81%93%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#なでしこジャパン</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/E1?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#E1</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/UNEXT?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#UNEXT</a><br><a href="https://t.co/eDAaY19sbD">https://t.co/eDAaY19sbD</a> <a href="https://t.co/2LsmVc7ulj">pic.twitter.com/2LsmVc7ulj</a></p>— U-NEXTフットボール (@UNEXT_football) <a href="https://twitter.com/UNEXT_football/status/1944361896850706804?ref_src=twsrc%5Etfw">July 13, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> なでしこジャパン(女子日本代表)MF成宮唯とFW愛川陽菜が、抜群の連係から得点を産んだ。華麗なコンビネーションにファン・サポーターは、興奮冷めやらぬ様子だった。 サッカー女子日本代表は13日、東アジアE-1サッカー選手権2025の初戦で韓国代表と対戦。 1ー1で引き分けた。 INAC神戸レオネッサ所属の成宮と愛川は、スターティングメンバーに名を連ねた。成宮は右のインサイドハーフ、愛川は右のウィングとしてプレーし、0ー0で迎えた36分に鮮やかなコンビネーションを見せる。 右サイドでボールを持った愛川は、相手DFの間からニアに抜け出そうとする成宮の動きを確認すると、左足でフワリとした浮き球のパスを相手DFラインの裏に送る。そこに飛び出した成宮がボールを上手くトラップすると、体を反転させ、冷静に右足でゴールに蹴り込んだ。ボールは相手GKの右脇を抜け、ゴールネットに吸い込まれた。 クラブでもプレーを共にする2人は、笑顔で抱擁を交わし、得点を喜んだ。 SNS上でファン・サポーターからは、「うまい!!!めちゃいい!!!」「相手GKもこれを打たれたらノーチャンスだわ」「愛川陽菜選手から成宮唯選手!INAC組!」「唯にゃん、落ち着いてたな!」「この愛川選手のパスが絶品です!」「かなり難しいシュート決めたもんだな」「アイナックの2人で!」「唯は唯でも成宮唯」「INAC神戸ラインで成宮さんゴール」と歓喜の声があがった。 試合を振り返った愛川は「日頃、INACで唯さんとは一緒にプレーしているので、どこに動いてくれるかがわかりやすくて、すごくやりやすいです」とコメント。5月17日に開催されたSOMPO WEリーグ 2024-25シーズン 第22節 ノジマステラ神奈川相模原とINAC神戸レオネッサの一戦では、右サイドからの愛川のクロスから成宮のヘディングシュートが決まっていた。「唯さんがポケットを狙ってくれるので、そこに流し込んだり、おとりに使って内側に入ったり。(成宮は)すごいアクションしてくれるので、攻撃のバリエーションが増えます」と、成宮との連係に確かな自信を見せた。 クラブで頻繁に見せるホットラインを、なでしこジャパンでも更に見せてくれるのか。16日に行われる中国戦でも、2人の華麗なコンビネーションに期待が集まる。 2025.07.13 06:00 Sun3
2027年のブラジル女子W杯の開催日程が決定! なでしこ含むアジア予選は6枠の出場権+2枠のPOに
国際サッカー連盟(FIFA)は10日、臨時総会を開催。2027年に行われるブラジル女子ワールドカップ(W杯)の開催日程を決議した。 2023年にオーストラリアとニュージーランドの共催で行われた女子W杯はスペイン女子代表が初優勝。なでしこジャパンはグループステージでそのスペインを下していたが、ベスト8での敗退となった。 2027年はブラジルで開催されることが決定していた中、FIFAは臨時総会に先立ちバーチャル会議を実施。ブラジル女子W杯に関して、2027年6月24日〜7月25日まで開催されることが決定した。 32カ国が出場する今大会。29カ国の出場枠は既に決定しており、日本を含むアジア(AFC)は6カ国、ヨーロッパ(UEFA)は11カ国、南米(CONMEBOL)はブラジルを含めて3カ国、アフリカ(CAF)は4カ国、北中米カリブ海(CONCACAF)は4カ国、オセアニア(OFC)は1カ国が出場権を直接獲得する。 また、残りの3枠に関しては、2つのフェーズで行われる10カ国のプレーオフで決定。アジア、アフリカ、北中米カリブ海、南米はそれぞれ2カ国、オセアニア、ヨーロッパは1カ国ずつがプレーオフ出場権を獲得する。 プレーオフの第1フェーズは、最新のFIFAランキングに基づいて6カ国が戦うことに。2026年11月から12月にかけて行われ、上位2カ国が勝ち上がると、北中米カリブ海の2カ国、南米の1カ国、ヨーロッパの1カ国が待つ第2フェーズに進み、3つのカードに分けられ、勝者の3カ国が出場権を獲得する。 2024.12.11 23:40 Wed4
長谷川唯が女子サッカーアワードの第1回で年間最優秀MF賞を受賞! 新たな栄誉にシティも祝福
マンチェスター・シティ・ウィメンに所属するなでしこジャパンのMF長谷川唯が栄誉ある賞を手にした。 シティの発表によると、長谷川は第1回となる「フェスティバル・オブ・ウィメンズ・フットボール・アワード(FWFA)」にて、年間最優秀ミッドフィルダーに選出された。 FWFAは「草の根レベルからプロレベルに至るまで、女子サッカーを讃えること」を目的として設立され、第1回の受賞者となった。 長谷川はFA女子スーパーリーグでレスター・シティ・ウィメン戦を控えており、ロンドン中心部で行われた授賞式には出席できなかったとのことだが、バーチャルで感謝のメッセージを送ったとのことだ。 長谷川は2022年夏にウェストハムから完全移籍で加入すると、すぐに主軸としてポジションを確保。2022-23シーズン、2023-24シーズンと2年連続でPFA年間ベストイレブンを受賞するなど、高い評価を得ていた。 シティは長谷川の功績を称え、祝福している。 「世界最高のナンバー6の1人として広く考えられているこのMFは、クラブに加入して以来、シティで96試合が行われ、そのうちの92試合に出場している」 「マンチェスター・シティの全員が、女子サッカー・フェスティバル・アワードで年間最優秀ミッドフィルダーに選ばれたユイを祝福したいと思う」 2025.04.24 19:05 Thu5