「やるべきことを再確認していい入りができるか」東京Vの齋藤功佑、好調・札幌との中断明け初戦へ入りの重要性を強調…攻守のポイントは?
2024.09.13 20:00 Fri
東京ヴェルディのMF齋藤功佑が、14日に大和ハウスプレミストドームで行われる明治安田J1リーグ第30節の北海道コンサドーレ札幌戦に向けた意気込みを語った。
東京Vは前節、打ち合いとなった柏レイソルとのアウェイゲームを3-2で制して約3カ月ぶりの2連勝を達成。暫定ながら今シーズン最上位となる7位に浮上した。
そして、今季初の3連勝を目指す中断明けの一戦では3連勝で最下位を脱出した好調の19位チームと対戦する。
YBCルヴァンカップと天皇杯敗退に伴い、今回のインターナショナルマッチウィークには公式戦がなかった中、チームは残暑が続く状況で強度の高いトレーニングに励んできた。
齋藤は「いい強度でいいトレーニングができた」とこの期間のトレーニングへの手応えを口にした一方、2週間ぶりの公式戦を戦うという部分での入り方や、久々のデーゲーム、ドームでのプレーといった環境面の変化が、より試合を難しくさせる可能性を懸念。
「(久々のデーゲームの影響は)結構変わるかなと思っていて、過ごし方で変化があったりとか、中断期間があってというところで、そういうリズムの変化というのは、結構フワッとすることにつながったりしやすいので、そこはより一層注意していきたいなと思っています」
対戦相手の札幌では「ケガをして治療の時にこっちへ戻ってきた時に会ってたりとか、たまに連絡を取ったりする」と現在も親交があり、横浜FCと昨季の東京Vで共闘したMF長谷川竜也こそケガの影響で不在となるが、横浜FCでの1年目に同僚だったDF大崎玲央が今夏の加入からアンカーのポジションで攻守に存在感を示している。
その元同僚について齋藤は「本当に札幌の現在の3連勝を支えている要因というか、器用にやっているな」と現在の印象を語ると共に、「やっぱりアンカーのところから攻撃がスタートする感じもあるので、そこを自由にさせないこと」と、チームとしてしっかりと抑え込みたい考えだ。
ここ数試合で破壊力を増す相手の強力な攻撃に対しては捕まえづらさを認めながらも、あくまで自分たちのやり方を徹底できれば十分に対応可能だと考えている。
「前のフリックだったり、3人目の動きや連携が相手の強みだと思うので、そこに対してウチの後ろの5枚とボランチのプレスバックで好き勝手にやらせないようにすることが大事。チームとしては基本は中締めで、スイッチが入ったら連動して前から行って、奥にボールをつけられたらプレスバックするというのがやり方なので、そこがしっかりとやれれば、守れるのではないかなと思います」
一方、攻撃では直近2試合で5ゴールと、3試合連続無得点の状況から見事に改善。ただ、今季初の連敗を喫したサンフレッチェ広島、名古屋グランパスとの2試合では3バック相手のミラーゲームで攻撃が停滞しており、前回対戦では5ゴールを挙げたものの、主力を起用した直近のリーグ2試合でクリーンシートを達成している札幌相手にその真価が試されるところだ。
東京Vとしては前回対戦でも示したように質的優位を生み出せるFW山見大登、FW木村勇大ら前線の選手が攻撃のカギを握るが、マンツーマンを破る上で効果的なダイレクトプレーの名手のパフォーマンスも同様に突破口となりそうだ。
16年ぶりのJ1初勝利をもたらした湘南ベルマーレ戦での山見の決勝点アシストを筆頭に、難しい体勢からでも正確なパスを供給するダイレクトプレーが印象的な背番号8は「一番いいのはバランスを崩さないでプレーすることで、そのためにオフ・ザ・ボールの準備は大事にしていきたい」と謙遜しながらも「昔からそういうプレーの仕方をしているので、染み付いているではないですけど、無理な体勢でもちゃんと出せるという感覚はあります」と自身の十八番のひとつともいえるプレーを分析。
その上で「札幌は特にマンツーマンで守備してくるので、そのワンタッチが効果的になると思いますし、3人目の動きが非常に効果的だと思うので、自分としてはボランチから背後に連動しながらローテーションしながら抜け出ていくプレーがチャンスにつながるかなと思っています」と、2試合連続アシストと共に久々の今季2点目を虎視眈々と狙う。
チームとして懸かる今季初の3連勝に関しては「あまり気にしてない」というが、「本当にここからは一試合ひと試合の勝ち負けによって気にかけることが変わってくると思うので、常に勝ち続けて上を目指している状態がチームとしては非常にいいモチベーションでやれると思うので、そのためにも目の前の試合に勝つというのが大事。一個一個勝つために勝ち点を積み上げてやっていきたい」と、シーズン残り試合に弾みをつけるべく中断明け初戦の勝利を誓った。
東京Vは前節、打ち合いとなった柏レイソルとのアウェイゲームを3-2で制して約3カ月ぶりの2連勝を達成。暫定ながら今シーズン最上位となる7位に浮上した。
そして、今季初の3連勝を目指す中断明けの一戦では3連勝で最下位を脱出した好調の19位チームと対戦する。
齋藤は「いい強度でいいトレーニングができた」とこの期間のトレーニングへの手応えを口にした一方、2週間ぶりの公式戦を戦うという部分での入り方や、久々のデーゲーム、ドームでのプレーといった環境面の変化が、より試合を難しくさせる可能性を懸念。
「この中断後というのがまた難しいというか、先週は試合がない週で、トレーニング自体の強度は高かったですけど、緊張感みたいな部分が一回抜けているので、ここで一回締め直すではないですけど、チームとして自分たちがやるべきことをもう一回再確認していい入りができるかというのがすごく大事」
「(久々のデーゲームの影響は)結構変わるかなと思っていて、過ごし方で変化があったりとか、中断期間があってというところで、そういうリズムの変化というのは、結構フワッとすることにつながったりしやすいので、そこはより一層注意していきたいなと思っています」
対戦相手の札幌では「ケガをして治療の時にこっちへ戻ってきた時に会ってたりとか、たまに連絡を取ったりする」と現在も親交があり、横浜FCと昨季の東京Vで共闘したMF長谷川竜也こそケガの影響で不在となるが、横浜FCでの1年目に同僚だったDF大崎玲央が今夏の加入からアンカーのポジションで攻守に存在感を示している。
その元同僚について齋藤は「本当に札幌の現在の3連勝を支えている要因というか、器用にやっているな」と現在の印象を語ると共に、「やっぱりアンカーのところから攻撃がスタートする感じもあるので、そこを自由にさせないこと」と、チームとしてしっかりと抑え込みたい考えだ。
ここ数試合で破壊力を増す相手の強力な攻撃に対しては捕まえづらさを認めながらも、あくまで自分たちのやり方を徹底できれば十分に対応可能だと考えている。
「前のフリックだったり、3人目の動きや連携が相手の強みだと思うので、そこに対してウチの後ろの5枚とボランチのプレスバックで好き勝手にやらせないようにすることが大事。チームとしては基本は中締めで、スイッチが入ったら連動して前から行って、奥にボールをつけられたらプレスバックするというのがやり方なので、そこがしっかりとやれれば、守れるのではないかなと思います」
一方、攻撃では直近2試合で5ゴールと、3試合連続無得点の状況から見事に改善。ただ、今季初の連敗を喫したサンフレッチェ広島、名古屋グランパスとの2試合では3バック相手のミラーゲームで攻撃が停滞しており、前回対戦では5ゴールを挙げたものの、主力を起用した直近のリーグ2試合でクリーンシートを達成している札幌相手にその真価が試されるところだ。
東京Vとしては前回対戦でも示したように質的優位を生み出せるFW山見大登、FW木村勇大ら前線の選手が攻撃のカギを握るが、マンツーマンを破る上で効果的なダイレクトプレーの名手のパフォーマンスも同様に突破口となりそうだ。
16年ぶりのJ1初勝利をもたらした湘南ベルマーレ戦での山見の決勝点アシストを筆頭に、難しい体勢からでも正確なパスを供給するダイレクトプレーが印象的な背番号8は「一番いいのはバランスを崩さないでプレーすることで、そのためにオフ・ザ・ボールの準備は大事にしていきたい」と謙遜しながらも「昔からそういうプレーの仕方をしているので、染み付いているではないですけど、無理な体勢でもちゃんと出せるという感覚はあります」と自身の十八番のひとつともいえるプレーを分析。
その上で「札幌は特にマンツーマンで守備してくるので、そのワンタッチが効果的になると思いますし、3人目の動きが非常に効果的だと思うので、自分としてはボランチから背後に連動しながらローテーションしながら抜け出ていくプレーがチャンスにつながるかなと思っています」と、2試合連続アシストと共に久々の今季2点目を虎視眈々と狙う。
チームとして懸かる今季初の3連勝に関しては「あまり気にしてない」というが、「本当にここからは一試合ひと試合の勝ち負けによって気にかけることが変わってくると思うので、常に勝ち続けて上を目指している状態がチームとしては非常にいいモチベーションでやれると思うので、そのためにも目の前の試合に勝つというのが大事。一個一個勝つために勝ち点を積み上げてやっていきたい」と、シーズン残り試合に弾みをつけるべく中断明け初戦の勝利を誓った。
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東京V、7戦ぶり敗戦からのバウンスバック図るもシンガポール代表に敗戦…城福監督「危機感があまりない」
東京ヴェルディは11日、AGFフィールドでシンガポール代表とのトレーニングマッチ(35分×3)を戦い、1-2で敗れた。 先週末に行われた明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦で0-2の完敗を喫し、リーグ戦7試合ぶりの敗戦を喫した東京V。 その試合後の会見で城福浩監督は、「このチームは何も得ていないし、何も示していないのに、チームとして大きな勘違いをさせてしまった」と自戒するなど、残留が決定的な状況におけるチームの緩みを糾弾。さらに、「指定席があってはいけないと、改めて思いました」とメンバー選考の部分での再考を示唆する発言も行っていた。 そんななか、チームは19日にホームで行われる浦和レッズとの一戦に向けて再始動。11日には昨シーズンまでヘッドコーチとして16年ぶりのJ1昇格に貢献した小倉勉監督が率いるシンガポール代表とのトレーニングマッチに臨んだ。 35分×3本の形式で行われた1本目は、普段のリーグ戦とは異なり主力クラス数名に、控えメンバー中心の布陣で臨んだ東京V。序盤からボールを握って押し込んだが、左サイドを崩した立ち上がり以降は攻撃が停滞。すると、15分には相手のカウンターからMFハミ・シャヒンにミドルシュートを決められて、相手のファーストチャンスで失点を喫した。以降はFW染野唯月のお膳立てからMFチアゴ・アウベスにチャンスが訪れたものの、ボックス右で放ったシュートは枠を捉え切れず。0-1で1本目を終えた。 2本目はリーグ戦に近いメンバーを起用し、MF森田晃樹とMF齋藤功佑を起点に攻撃のテンポを上げて1本目以上に押し込む展開に。その中でゴール前でのFW木村勇大のヘディングシュート、左のウイングバックから効果的な攻撃参加を見せたDF深澤大輝のボックス内でのシュートなど決定機を作ったが、ここは相手GKのファインセーブに阻まれると、時間の経過とともにボールを持たされる感が強くなり、攻め切れないまま2本目を0-0で終えた。 それでも、互いにメンバーを入れ替えた3本目は立ち上がりの6分にMF見木友哉のスルーパスを起点にボックス左へ抜け出したMF翁長聖の完璧な折り返しを、ゴール前に詰めたFW白井亮丞がタップイン。ようやくこの試合最初のゴールを記録。以降もMF山田楓喜の右ポスト直撃のシュートや見木、白井の鋭いミドルシュートなどで2点目に迫ったが、ここまでの展開と同様に仕留め切れず。 すると、終了間際の28分にはディフェンスラインでの不用意なバックパスをかっさらわれると、MFファリス・ラムリに冷静なコントロールシュートをゴール右隅に突き刺され、1-1のタイに戻された。そして、最終スコアは1-2の敗戦となった。 湘南戦の敗戦を受け、ポジション奪取を狙う控え選手たちの台頭や主力選手の奮起を促したものの、振るわない内容での敗戦に城福監督は各選手の気迫や危機感を含めて物足りなさを口にした。 「追いかける展開になって、シンガポールもすごく体を張ってきたので、トレーニングマッチとしてはすごく意味がある状況になりましたけど、結果的に我々のイージーなミスでああいう形になったというのは、あのミスだけではなくて、ここまで点が取れなかったところとか、1本目の低調さとか、それを見ながらも見ている選手たちの危機感があまりないという意味では、やっぱり今までの実績関係なく、しっかりとジャッジしなければいけないなと。集中して入ってもらったつもりなので、今日のパフォーマンスというのはちゃんとジャッジして次に向かいたいと思います」 3本共にメンバーをシャッフルしたゆえの機能不全や連携の問題をエクスキューズにしながらも、開幕前から若さや経験不足を埋めるため、質を追求しながらもまずは量でカバーするというコンセプトを掲げる中、その量のところでも勝負できていないと感じている。 「もちろんメンバーをシャッフルしたというか、ミックスしたので、いつも通りではない状況というのは出たと思います。ただ、チームとしたら最終ラインのあり方とか、前線のあり方というのは全員で共有しているつもりなので、そもそもの量が足りないなと、特に1本目は量が足りなかったです」 「もちろん質があって、さらに量があることで、肝心なところで力をさけると思いますが、うまくいかないのであれば、量でカバーしなければいけないという意味でのコンディションも含め、それがトータルで質なので、そこはジャッジしたいなと思います」 指揮官は全体的な物足りなさを語ったものの、この試合でポジション奪取への気概を示したのは、ボランチとシャドーの一角で3本すべてに出場した見木だ。 シーズン序盤はボランチやサイドハーフで主力を担ってきた背番号10だが、ここにきて序列が低下し、ゲームチェンジャーとして途中出場が目立っている。それだけにこの試合に懸ける思いは人一倍強かった。 「90分やったのがアビスパ(福岡)戦以来で、7月以来だったので、自分も長い時間出たいということは言っていて、久しぶりに90分出て決定的なところのチャンスがあったので、そこで仕留め切れなかったことが悔しいです」 「チャンスを演出するところで少しはできたというのもありますけど、こういう試合でもっと決定的な仕事をしなければいけないですし、点もアシストも取れなかったことを考えると、とても悔しい試合になりました」 ポジション奪取への明確なアピールに至らなかったことを自覚するものの、依然として浦和戦に向けた準備期間を大きなチャンスと捉える見木は「最近ずっとサブでめちゃくちゃ悔しい思いをしてきましたし、湘南戦はああいう負け方をして、間違いなくチャンスだというのは自分自身もみんなもわかっている。そこのチャンスをつかむためには日々のパフォーマンスでアピールするしかないので、今日もっとアピールできたら良かったですけど終わってしまったので、もう切り替えて次の試合までの練習でどうにかアピールしてスタメンで出て、そこで結果を残したいなと思います」と、新たな決意を示した。 シンガポール代表 2-1 東京ヴェルディ 1本目:0-1 2本目:0-0 3本目:1-1 ■得点者 1本目:15分 ハミ・シャヒン 3本目:6分 白井亮丞、28分 ムハンマド・ファリス・ビン・ラムリ 2024.10.11 20:43 Fri3
上位窺う白熱シックスポインターは痛み分け…東京Vの連勝ストップも主将・森田晃樹のJ1初ゴールでG大阪8戦ぶり白星を阻止【明治安田J1第32節】
明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪vs東京ヴェルディが28日にパナソニックスタジアム吹田で行われ、1-1のドローに終わった。 5位のG大阪は前節、京都サンガF.C.との関西ダービーを2-2のドロー。土壇場で追いついて勝ち点1を拾う形となったが、これで直近5分け2敗の7戦未勝利と勝ち切れない状況が続く。ホームで8戦ぶりの白星を目指した一戦では前節から美藤倫に代えてダワンを起用した以外同じメンバーを継続。また、長期離脱明けの半田陸がベンチに入った。 一方、前節ホームでサガン鳥栖に2-0の勝利を収めた6位の東京Vは2003年以来となるJ1での4連勝を達成。この上位対決では1999年以来、25年ぶりのJ1での5連勝を狙った。保有元との対戦で起用できない山見大登の代役に染野唯月を起用した以外はこちらも同じメンバーを継続した。 上位争い踏みとどまりを懸けた勝ち点2差の両雄が激突したシックスポインター。立ち上がりから球際の激しい攻防が繰り広げられる中、ホームのG大阪がボールを保持する流れとなった。 互いにプレスの開始位置は異なるものの、構えた際には堅牢なブロックで中央を簡単に割らせず。中盤での攻防が続くが、カウンターの形から翁長聖、染野とアウェイチームがフィニッシュまで持ち込んでいく。さらに、23分には左サイドでのスローインの流れからボックス右で齋藤功佑のパスを受けた山田楓喜に決定機が訪れるが、シュートフェイントを交えて放った左足シュートはDFにディフレクトしてゴール左隅に向かうが、逆を突かれたGK一森純が見事なリカバリーでゴールラインの手前でキャッチした。 一方、徐々に押し込まれたG大阪だが、DF中谷進之介を中心に要所を締める守備で凌ぐと、27分には相手ボックス付近での細かい繋ぎから最後はダワンがファーストシュート。ただ、枠を捉えたシュートはややパワー不足でGKマテウスが正面でキャッチした。 前半半ばから終盤にかけては完全に膠着状態に陥る。互いに個人、チームとして仕掛けのスイッチを入れられず、チャレンジのプレーも精度を欠いてフィニッシュの数を増やせない。そして、ゴールレスドローに終わった前回対戦同様にクローズな展開のままハーフタイムを迎えた。 互いに選手交代なしで臨んだ後半も試合展開に大きな変化はなし。立ち上がりの51分には左サイドの高い位置まで侵攻した黒川圭介を起点にG大阪が続けて決定機を創出。だが、ゴール前で山田康太がフリーで放ったヘディングシュート、ボックス左で黒川が左足を振り抜いたシュートはいずれも枠を捉え切れず。 これに対して東京Vも直後の55分には左サイドを崩した波状攻撃からボックス内の木村勇大が連続シュートに持ち込むが、青黒の分厚い壁に阻まれる。 よりオープンな展開の中で先に動いたのはホームチーム。56分、岸本武流と山田康に代えて半田と坂本一彩を同時投入。宇佐美貴史をトップ下に下げた。 一方、山田楓を下げて見木友哉を投入した東京Vは徐々にボールの保持率を高めて押し込む場面も作り出すと、66分には森田晃樹とのパス交換でボックス左に抜け出した見木に決定機が訪れるが、GKとの一対一の勝負は一森に軍配。先制のチャンスをモノにできない。 このピンチを凌いだG大阪も69分にビッグチャンス。相手の連携ミスから仕掛けた数的優位のロングカウンターで坂本のスルーパスに抜け出した山下諒也がボックス右に持ち込んで右足シュートを枠に飛ばすが、ここはGKマテウスが絶妙なポジショニングと反応で元同僚の恩返し弾を許さず。 それでも、攻勢を強めるホームチームは74分、福岡将太が前線に差し込んだ縦パスをボックス手前の坂本が絶妙なワンタッチで左の宇佐美に繋ぐと、宇佐美がボックス内へ走り込むダワンに完璧なラストパスを供給。そして、ダワンが冷静にゴール左を狙った左足シュートを突き刺した。 一瞬の隙を突かれて3試合ぶりの失点を喫した東京Vはすぐさま反撃を開始。森田が際どいミドルシュートでゴールを脅かすと、守備的な交代カードを切って逃げ切りを意識するG大阪に対して続けて攻撃的なカードを切り、松村優太、松橋優安のアタッカー2枚が左右のウイングバックに入った。 後半最終盤は守るホームチーム、リスクを冒して攻めるアウェイチームという構図の下で緊迫感のある攻防が繰り広げられる。すると、5分が加えられた後半アディショナルタイムに絶好調の昇格組が底力を示す。 94分、セットプレーの二次攻撃からペナルティアーク付近でこぼれ球に反応した森田が右足を一閃。ゴール前の密集を抜けたグラウンダーのシュートがDF福岡の出した足に当たってコースが変わってゴール中央に突き刺さった。 そして、キャプテン森田のJ1初ゴールで土壇場で1-1の振り出しに戻った試合はこのままタイムアップ。白熱のシックスポインターは痛み分けのドローに終わり、G大阪の未勝利は8試合に継続され、東京Vの連勝は「4」でストップした。 ガンバ大阪 1-1 東京ヴェルディ 【G大阪】 ダワン(後29) 【東京V】 森田晃樹(後45+4) <span class="paragraph-title">【ゴール集】ガンバとヴェルディ、互いに譲らず!</span> <span data-other-div="movie"></span> ◆出場停止明けのダワンが均衡破る! <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>ガンバのホットライン炸裂‼<br>\<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%AE%87%E4%BD%90%E7%BE%8E%E8%B2%B4%E5%8F%B2?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#宇佐美貴史</a> から <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%80%E3%83%AF%E3%83%B3?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ダワン</a> へ絶妙なラストパス!<br>冷静にゴールを決めG大阪がついに均衡を破る<br><br>明治安田J1第32節<br>G大阪×東京V<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> でライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/G%E5%A4%A7%E9%98%AA%E6%9D%B1%E4%BA%ACV?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#G大阪東京V</a> <a href="https://t.co/s9XJtm6nOT">pic.twitter.com/s9XJtm6nOT</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1839964865126875265?ref_src=twsrc%5Etfw">September 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> ◆東京Vキャプテンが起死回生の同点弾 <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>これが東京Vの底力<br>\<br><br>後半ATに値千金の一撃!<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%A3%AE%E7%94%B0%E6%99%83%E6%A8%B9?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#森田晃樹</a> のミドルシュートが<br>相手DFに当たりゴールネットへ<br><br>明治安田J1第32節<br>G大阪×東京V<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> でライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/G%E5%A4%A7%E9%98%AA%E6%9D%B1%E4%BA%ACV?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#G大阪東京V</a> <a href="https://t.co/1ryDlL0LmE">pic.twitter.com/1ryDlL0LmE</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1839968377021792508?ref_src=twsrc%5Etfw">September 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.28 19:04 Sat4
「魂を見せてくれた」柏に泥臭く勝ち切った東京Vは勝ち点40超え…城福監督「残留はこのクラブで絶対的に与えられた使命」
東京ヴェルディの城福浩監督が、泥臭く勝ち切った柏レイソルとの激闘を振り返った。 東京Vは8月31日、三協フロンテア柏スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第29節の柏戦を3-2で勝利した。 前節、3位の鹿島アントラーズを2-1で下し、4戦ぶりの得点と共に4戦ぶりの白星を挙げた東京Vは、16位の柏とのアウェイゲームで約3カ月ぶりとなる今季3度目の連勝を狙った。 今節も[3-4-2-1]の布陣で臨んだ東京Vは、鹿島と共通点も少なくない柏の[4-4-2]に対して、ミスマッチの優位性を意識した戦い方で臨むプランだったが、この試合で柏は可変式の布陣を採用。守備時には右サイドハーフのMF鵜木郁哉を1列下げて5バックを形成し、攻撃時もより流動的な形で揺さぶりをかけた。 その想定外の出方に加え、FW細谷真大、MFマテウス・サヴィオの両エースを起点にクオリティとインテンシティの高さを見せた相手に面食らう形でバタバタした入りを強いられると、8分に細谷に先制点を奪われる。 それでも、失点直後のピッチ上で円陣を組んで改めて意思統一を図り、連続失点を回避すると、15分にFW木村勇大、30分にFW山見大登の連続ゴールによって逆転。ただ、前半終了間際に相手のデザインしたセットプレーからMF戸嶋祥郎に強烈な一撃を浴びて2-2のイーブンで試合を折り返した。 迎えた後半、3枚替えで通常の[4-4-2]の戦い方に変化した相手に押し込まれる入りとなったものの、一瞬の隙を突いて55分のMF翁長聖の技ありシュートで勝ち越しに成功。その後は完全に押し込まれてハーフコートゲームを展開されたが、ディフェンスラインを中心としたハードワークに守護神マテウスの土壇場のビッグセーブによって相手の猛攻を耐え抜き、白熱のシーソーゲームをモノにした。 同試合後、公式会見に出席した城福監督は勝ち点3を得た充実感と共に心身ともに激しい消耗を強いられたであろう一戦を総括。チーム全体の献身を称えながらも、自身のアプローチを含め課題の部分をより強調した。 「ゲームの中で反省すべきは前半の入り方と終わらせ方。ここはいくらロッカールームで徹底しようと言っても、自分が徹底させきれなかったと思います。選手がやれなかったら自分の問題なので、どういうアプローチがよかったのか、どういう表現がよかったのか。そこは自分でもしっかり振り返りたいと思います」 「ただ、点を取られてからも我々のペースを崩さなかったこと。そこで2点取ったことはポジティブ。前半は相手の左サイド。ジエゴとマテウス・サヴィオ、あるいは小屋松の2列目のところで、浮いたところをどう掴むかという部分で苦労し、ちょっと押し込まれました。あそこの整理をもっと早くしてあげればよかったと思っています」 「後半は相手も2トップ気味にやってきたので、掴みづらさはなくなったけれどもゴール前の迫力が増えたので、選手はよく体を張って、球際のところでシュートブロックしてくれたなと思います」 押し込まれ続けてセカンドボールを拾えず、奪ったボールも前線への長いボールを選択せざるを得ない厳しい状況となった後半の戦いに関して、MF齋藤功佑や山見は傑出したパフォーマンスを見せたサヴィオら相手のクオリティの高さを認めると共に、攻め切れた前半にもう少し相手陣内でボールを動かす時間帯を作るべきだったとの反省の言葉も口にしていた。 それに加えて、指揮官は交代策の部分で少なからず誤算があったことを示唆。 本来であれば、優れたキープ力と献身的な守備で流れを好転させられたであろうFW染野唯月はコンディションに問題があったか、全体的に無理が利かない場面が散見された。 その点については「我々もちょっとそれを心配していましたけど、本人に確認したら問題ないと。ただ、彼もリードをしている状況で、失点したくないという状況だったので、かなり守備の方に気を使っていたと思います」と、本来での出来ではなかったものの、その中でもチームのためにプレーし続けたエースを慮った。 その染野以外では負傷明けでのプレーとなったDF林尚輝の比較的早いタイミングでの交代、交代枠を使い切った後で足が攣った翁長を最前線に配置せざるを得ないアクシデントも指揮官のゲームプランをより難しいものとした。 「もちろん相手はリスクを冒して、両サイドバックが非常に高い位置を取ってきましたし、そこを裏返すようなボールであったり、動き出しであったり、キープであったりというところは、ちょっと守備に追われて疲弊して押し返すようなキープ、ボールの持ち方ができなかった」 「最後は特に翁長聖が足を攣った中で、我々のカードの切り方も最初に1枚を切った後に、2枚ずつ切った後でのアクシデントだったので、1枚少ないような状況だったので、余計を押し返すことができなかった」 それでも、「ただみんなはそれを承知の上で彼も足を引きずりながらでしたが、よく耐えたなと思います。何よりもゴール前のところやバイタルエリアのシュートブロックというのは魂を見せてくれた」と、試合終了のホイッスルが鳴ったと同時にピッチに倒れ込んだ選手たちの献身に満足感を示した。 昇格プレーオフを制しての昇格という部分で“20番目のチーム”という位置づけで16年ぶりのJ1の戦いに挑み、開幕前はダントツで降格候補に挙げられながらも、今回の勝利によって残留争いの目安のひとつである勝ち点40の大台を超え、勝ち点41で暫定ながら7位に浮上した。 久々のJ1の舞台でサプライズを起こしたいという力強い宣言と共に、常々J1残留への危機感を強調してきた百戦錬磨の指揮官だが、やはり9試合を残しての現在の立ち位置によって最低限であり、最大の目標到達に近づきつつあると感じている。 「我々のクラブの目標が残留であることは間違いない。それはもう経験値とクラブの規模を考えたら、それは絶対唯一無二の目標であることは間違いない。ただ、それを最終節まで持ち込むのか、あとは何試合かを残して、我々らしく我々のサッカーを示すという状況で、終盤を迎えるのかというところでは、選手の経験値としても大きな差がある」 「とにかく一試合一試合を勝ち点3にこだわって、どのステージで最後J1の中で競い合うというところは高い意識を持っていますけど、それにしても後ろを気にしているわけではないですけども、残留というのはこのクラブで絶対的に与えられた使命だと思いますし、まずはそこに到達したいなという思いです」 2024.09.01 07:35 Sun5
広島に今季3戦全敗も東京Vが得た“悔しさ”という収穫「やれたからこそ、この悔しさは我々が一番よくわかる…」
サンフレッチェ広島に“三度目の正直”での勝利を逃した東京ヴェルディだが、“悔しさ”という収穫を得た。 東京Vは7日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第25節で広島と対戦し、0-1で敗戦した。 中断明け初戦は城福浩監督の古巣であり、今シーズンのルヴァンカップ(2-3●)、アウェイでの前回対戦(1-4●)でいずれも大量失点を喫した因縁の相手との対戦となった。 雷の影響で前半20分過ぎに試合中断となり、約1時間半の中断を経て再開された異例の形となった一戦。前半は互いに自分たちの時間帯を作ったものの、集中した相手の守備を前に決め手を欠く場面が目立ってゴールレスで終了した。 後半は前半終盤からのいい流れを継続した広島が攻守両面で圧倒したが、守護神マテウスの好守などで守勢を凌いだ東京Vは60分を過ぎた辺りから相手のプレス強度低下を突いて反撃に。65分過ぎにはMF齋藤功佑、FW染野唯月、MF松村優太と続けて決定機を作り、ゴールの匂いを感じさせた。 しかし、78分には前回対戦でも2失点を喫して警戒していたセットプレーからDF佐々木翔に先制点を献上。以降は攻撃的なカードを続けて切って、途中出場のMF森田晃樹、MF新井悠太、FW山田剛綺らがフィニッシュに絡んだが、日本代表GK大迫敬介の牙城を最後まで破れず。0-1の惜敗で今季の広島戦を3戦全敗で終えることになった。 2度の対戦で苦しめられたMF川村拓夢(現ザルツブルク)、FW大橋祐紀(現ブラックバーン)、FWピエロス・ソティリウの不在による対戦相手の戦力低下による僅差での敗戦という見方ももちろんあるが、東京Vが前回対戦からの約2カ月で確実に成長を遂げたという見方が適当だと言えるだろう。 控え中心のスカッドで戦ったルヴァンカップでは2-3というスコアで終わったことが不思議なぐらいの実力差を見せつけられ、リーグ前回対戦も間違いなく力の差が1-4というスコアに反映されていた。 しかし、今回の試合では3戦目で初めて無得点に終わったものの、球際の勝負では互角に渡り合い、相手の圧力に屈して苦し紛れのロングボールに終始した2試合とは異なり、ボール保持率では相手を下回るも、前後半にしっかりとボールを前進させながら押し込んで“決定力の差”という表現を使えるだけのチャンスを作り出した。 試合後にキャプテンの森田が語った「ゲームはヴェルディだったと思いますし、あとは本当に点を決めるか、決めないかというところ」という感想も決して的外れなものではない。 古巣相手の3連敗に悔しさを噛み殺しながら会見に出席した城福監督も、「勝ち点0なので、やれた感があるという言葉を出すのも悔しい」と前置きしながらも、「いま我々がやろうとしていること、やるべきことを選手は出そうとしてくれましたし、攻撃は最大の防御というなかでボールを持って前に進むという意志は示せた」と敗戦のなかでもチームの戦いぶりを評価した。 また、潔く完敗を認めた以前の2試合とは異なり、今回の試合後に選手たちは“悔しさ”を口々に語り、その反応こそがこの2カ月間のチームの歩みの正しさを証明しているはずだ。 齋藤は難しい時間帯で耐え切り、自分たちの時間帯で喫した失点に対して「めちゃくちゃ悔しい。正直、ちょっとやられてもおかしくない雰囲気がある時間帯はありましたけど、そこで耐えられていたので、決め切って自分たちの流れに持っていきたかったという部分もそうですし、ああいうシーンであの1点が勝敗を決めてしまうというのを肝に銘じて、次に生かしていきたい」と無念さを露わにした。 一方で、「自分たちとしても積み上げられている部分もありますし、守備のところは継続しながら、攻撃の部分でもしっかりと保持して連動して動きながら、前進して決定機を作るというシーンも増えてきた」、「押し込めるようになると、自分があそこ(ボックス内)まで入っていけるシーンが増える。それは今までなかったですけど、うまくいくようになったからこそ、できたシーンというか、出てきた課題」と、自身を含め決め切る部分の改善を訴えながらも、チームの成長への手応えを口にした。 古巣対戦となったDF宮原和也も「相手の決定的なシーンは2つぐらいで、自分たちもうまく守れていましたが、結果として負けたので、やっぱりこういう試合はセットプレーひとつで決まると思うので本当に悔しい」と、チームとしていい戦いができていたという手ごたえがあったゆえの悔しさを滲ませた。 なお、試合後に城福監督はベンチ前で円陣を組み、選手たちにこう語って奮起を促している。 「(シーズン)ダブルを食らって、しかもアウェイのサポーターに歌を歌われるというのがどれだけ悔しいかは、よく聞いとけと。自分たちがやれたからこそ、この悔しさというのは我々が一番よくわかるし、結果しかないんだと」 すでにルヴァンカップ、天皇杯で敗退し、リーグ2度の対戦を終えたことで今季の広島へのリベンジの機会は潰えており、来季にリベンジの機会を得るにはJ1残留が必須。そのために中3日で臨む次節の名古屋グランパス戦ではしっかりとリバウンドメンタリティを示し、残留に向けて勝ち点3を積み上げたいところだ。 2024.08.08 09:10 Thu東京ヴェルディの人気記事ランキング
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残留近づく好調の東京Vで虎視眈々とチャンス窺う…清水とのTMで結果残した山田剛綺らが意気込む
シーズン終盤を迎えて最大の目標達成に近づく東京ヴェルディだが、チーム内では依然としてハイレベルのポジション争いが繰り広げられている。そして、虎視眈々とチャンスを窺う選手たちが残り試合への意気込みを語った。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイゲームを1-1のドローで終えた。2003年以来の5連勝と共に5位浮上のチャンスは逃したが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。 そして、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦や他クラブの結果次第では最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 ここにきてチームでは主力メンバーが固定されつつあるものの、城福浩監督は「歯を食いしばってやり続けている選手は必ずどこかでチャンスをあげたい」と日々のトレーニングやチームの最大値を見極めながら、虎視眈々とチャンスを窺う控えメンバーの起用のタイミングを図る。 そんな中で、G大阪戦翌日には昨シーズンの昇格プレーオフ決勝で激闘を演じ、今シーズンのJ2リーグ首位でJ1昇格に王手をかける清水エスパルスとのトレーニングマッチを実施。互いに控えメンバーや若手中心での対戦となったが、東京Vは45分×2の一戦を3-1で勝利した。 そのトレーニングマッチに関して指揮官は「厳しいスケジュールの中、翌日の練習試合に臨んでいくというのはこのチームらしいと思いますし、そこで高いモチベーションでやってくれた選手たちがいる。心強かったというか、『いつでも取って代わるぞ』というファイティングポーズを見せてくれた選手が何人かいた」と、チームの姿勢を評価していた。 その一戦で1ゴール1アシストと大きなアピールを見せたのはFW山田剛綺。加入1年目でJ1昇格に貢献したストライカーは、今季ここまで途中出場を中心にリーグ戦20試合に出場もノーゴール。南米のストライカーを彷彿とさせるゴムまりのような高い身体能力を武器に、攻守両面で才能の片りんを垣間見せるが、初のJ1で苦戦が試行錯誤の日々が続く。 それでも、右シャドーでフル出場した清水戦では「ボールを引き出すところであったり、自分の特長である背後というところは右のシャドーながら、結構できたのかなと。守備のところでの強度であったり、そういう違いは見せられたのかなと思います」と、手応えを口に。 ここ最近はリード時の試合終盤にクローザー役としての出場が多く、ストライカーとしては一番に求められるチームプレーを最優先にこなした上で少ないチャンスを結果に繋げるという部分で難しい部分もある。 ただ、山田はそういったエクスキューズに甘えることなく、チームの勝利を最優先とした上でポジション奪取に繋がる結果を残したいと高い志を示す。 「チームが勝つためにというところで、途中から出るときはそこに全てを懸けてやっていますし、チームを勝たすために出させてもらっているので、自分のやりたいことよりもチームがやるべきこと、自分がやらないといけないことを最優先に考えてやっています」 「点を取りに行くにしても守るにしても自分のできること、求められていることを与えられた時間の中で、全て出し尽くして終わるということしか考えていないです」 「日々の練習や練習試合から結果を残すというところは常に意識していますし、そこで結果を出せなかったら、やっぱり使ってもらえない。自分がもし監督でも使わないと思うので、とにかくやり続けるというところは1年通して意識しています」 DF深澤大輝は清水戦でウイングバック、3バックの右の2つのポジションでプレー。持ち味の攻撃参加から1ゴールを記録。山田と共に目に見える結果でアピールした選手の一人だ。 左右のウイングバックに3バックのサイドでプレー可能な守備のマルチロールは開幕直後こそ9試合連続でスタメン出場したが、ケガによる離脱や序列の低下もあって後半戦は第28節鹿島アントラーズ戦の途中出場の1試合のみ。より激化するウイングバックのポジション争いにおいてベンチメンバーを外れる試合も少なくない。 それでも、久々の練習試合は日本一のトレーニングを志すチームの取り組みの正しさ、試合から遠ざかりながらも自身の成長を実感できるものになったという。 「個人的にも久々の練習試合というのもあって、相手も清水という部分で気持ちも入っていましたし、チームとしても最初は入りが悪い中でセットプレーで失点してしまいましたが、それがなかったらすごくいい試合だったなというのも、やっていたみんなも思っていましたし、仁志さん(森下コーチ)なんかも言ってくださっていました。もっとできたなというところもありましたが、充実した練習試合でした」 「(自身のゴールを通じて)上下動でゴール前に入っていくところというのはもう一度自分のストロングだなというのを再確認できましたし、そこの運動量のところは夏の毎日の積み重ね、2部練とかもしていましたし、そういうので走れるようになっている感覚はあります」 「夏場にすごくハードな練習ができたので、最近涼しくなってきて走れるなという自信に繋がるゲームでもありましたし、数値とかを見てもスプリントの回数とかも個人的には増えていたので、そこら辺は日々の積み重ねが大事だなというふうに改めて思いましたし、あとはJリーグの試合に出るために日々やっていくだけという感じです」 ここまで途中出場がメインながらリーグ戦24試合1ゴールの数字を残し、左右のウイングバックに2シャドー、攻撃的サイドバックのオプションにもなれるMF松橋優安は高い確率で18人のメンバーに入りつつ、より多くのプレータイム確保を狙う選手の一人。 前節のG大阪戦ではここ最近目立つクローザー役ではなくビハインドの状況で攻撃面を期待されての投入に。また、清水戦では本職のサイドに加え、チーム事情でボランチのポジションでもプレーした。 ここ最近では攻撃面で少しずつ手応えを感じつつ、清水戦でのボランチ起用に対しても自身の成長に繋がるとポジティブに振り返る。 「徐々にシーズン中盤から攻撃の部分でも自分の良さを出せるようになってきたので、ピッチに出たときに、まず良い守備からというのは忘れずにしっかり意識しながら、ビハインドのときは自分のところで違いを出せるように、ゴールに向かったプレーができるようにというのはベンチでいつも意識しています」 「(清水戦では)3つのポジションをやらせてもらって、本当にいい経験になりましたし、今回はボランチでプレーする時間が長かったですけど、また違った景色も見られて自分に足りない部分、逆にボランチでも通用する部分というのを感じられたので、そこは今後のサッカー人生にも繋がると思います」 今回の湘南戦に向けては保有元との対戦で前節を欠場したFW山見大登の復帰が確実となり、3選手共に18名のメンバー入りに向けては当落線上と言わざるを得ない。 それでも、天皇杯の前回対戦において攻撃面で見せ場を作っていた松橋は「天皇杯では自分の攻撃が通用するという部分で、少し意識が変わった試合でもあったので、印象はいいですし、やれる自信もある。出るとなれば自分のプレーを出せるように準備しています」と、出場への意欲を示す。 同じく天皇杯ではチャンスに絡みながらも決定機を逃す形となっていた山田は「点を取らなければいけないシーンで点を取れなかったので、そこはリベンジしたい。前からの圧をかけるところであったり、自分の特長で言うと、背後のところを狙っていきたい」と意気込んだ。 2024.10.05 20:30 Sat2
東京Vの城福監督、今季3度目対峙の湘南戦へ「アグレッシブな場面を多く出したい」…今節残留確定の可能性も「とにかく研ぎ澄ましていく」
東京ヴェルディの城福浩監督が、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイで対戦。勝ち点2差の6位と5位によるシックスポインターは前回対戦同様に堅い展開となった中、後半半ばにホームチームが先制点を奪った。それでも、最後まで諦めずにゴールを目指したアウェイチームは後半アディショナルタイムにキャプテンのMF森田晃樹が決めた値千金のJ1初ゴールによって土壇場で1-1のドローに持ち込んだ。 これで連勝が「4」でストップしたが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。そして、今節の結果次第ではチームの最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 先述の4連勝もあって残留はほぼ決定的と言える状況ながらも、以前から「危機感」という言葉を繰り返し強調してきた指揮官は「数字的に決まるというのは、ある意味ひとつ大きなこと」と残り5節の段階での残留確定について触れながらも「今になってそれを意識するかといったらそうではない」と、あくまで残り試合において自分たちの戦いにフォーカス。 「自分たちはずっと勝ち点が今の18位のチームと勝ち点差がいくつでとか、上の順位のチームが勝ち点がいくつでというよりは、我々の今年目指すべき表現したいサッカーにフォーカスしている。結果としてそれが我々が今どのステージに立っているかというところだと思っているので、そこのスタンスは全く変わらないです」 「数字的な残留が決まるというのは初めて聞きましたが、この前のガンバ戦から得たものを次にどう活かして、前節よりも強いチームとして表現できるかどうかというのを毎試合積み上げてきた結果だと思うので、それがそういう数字的な事実として言えるような状況になるのであれば、それは喜ばしいことではありますけど、今になってそれを意識するかといったらそうではないです」 同じく来季もJ1での戦いが見えてきた上、ある意味で“ボーナス”と言える上位進出へのチャレンジができる状況においては、新たなアプローチを試したいという気持ちに駆られる部分もある。 城福監督もその長い指導者キャリアを通じてそういった試行錯誤を行ってきたという。 「チームによってシチュエーションが違うというか、内情も違いますし歴史も違う。もちろん選手の個性も違うので何とも言えないですけど、自分が今まで経験してきた中で言うと、何か新たなことにチャレンジしたくなる。もう一個上へ行くには、ここを改善できればいいとか、ここの課題を克服できればいいとか、代表ウィークが多くなる秋、あるいは夏も含めて、かつては自分もチャレンジしたこともありました」 「それはチームがうまくいっていようがいまいが、うまくいっていてもさらに良くなるのではないかと思ってやりますし、例えばケガ人が出たり、主力選手のコンディションが上がってこなかったりしたときに、チームとしてやってきたこと、やり方を変えるわけではないけども、プラスして強く意識させるものを加えていくということをやってきたことがありました」 「自分の経験の中では、もちろんそれが全て失敗だったわけではないけども、やっぱりそれで良くなかったことの方が多かった」 その苦い経験を土台に今後のチームマネジメントにおいては、ブレずに「研ぎ澄ましていく」ことを最優先に考えている。 「課題は認識しながらもやり方を変えずに、研ぎ澄ましていくということを、特にヴェルディに来てからは毎年いろんな顔をインサイドから見ても、選手のスカッドもそうですけども表情があって、シチュエーションもあるんですけど、取り組み続けていることよりも優先順位の高いものが新たにあるという状況というのはチームにとって良いことではない。自分は経験則的に思っているので、とにかく研ぎ澄ましていくというところにフォーカスしています」 ホーム3連勝を狙う今節は残留争いの真っただ中に身を置く16位の湘南と対戦。今シーズンはアウェイ開催のリーグ前回対戦を2-1の逆転で制し今季の初勝利を挙げた一方、直近の天皇杯の対戦では0-1で敗れており、1勝1敗で臨む3度目の対戦で勝ち越しを狙う。 現状のチーム状態を鑑みれば、ホームチーム優位という見方が強いが、城福監督は「2試合戦って内容的にトータルで見たら負けている」と、比較的スタイルも近い湘南への警戒を口にした。 「もちろんルキアンという主軸というか、中心のストライカーが不在(出場停止)であるという事実はあるにせよ、我々はルキアンがいないメンバーに天皇杯で負けていますし、2試合戦って内容的に見たら、トータルで見たら負けているなと思います。リーグ戦も前半何もできないまま耐え切れずにルキアンに点を取られて、終盤逆転できましたけど、ゲームのトータルで言えば、湘南のゲームというふうに認識しています」 「天皇杯も前半は行ったり来たりのゲームでしたが、見返してみても失点する前の15分間ぐらいは完全に湘南のゲームだった。チャンスを何回か作られて決定的なチャンスが3回目ぐらいで点を取られているので、湘南の全員がボールを触りながら、全員でパス&ムーブをしながら、ゴールに向かっていくというのにちょっと翻弄された時間が2試合ともあったので、ここはしっかり締めたり、最終的なゴール前で体を張るというところと、もうひとつは腰が引けたサッカーをやると、やはり相手に押し込まれるので、我々が押し返すような時間をもっと増やしていかないといけない。我々が相手を引かせるような場面というのも作らなければいけないなと思っています」 いずれも1点差だった2度の対戦を踏まえ、今回も拮抗した戦いを覚悟する中、前からの守備とカウンターを勝負のポイントと捉える。 「まず守備で言えば、プレッシャーに行けるチャンスを逃がさない。相手が繋いでくるから、そこを意識して中を固めることだけに注力すると、おそらく簡単に相手にゲイン(前進)することを許してしまうので、たとえその守り方で守れたとしてもボールを奪うポイントが我々のゴールに近いところなので、カウンターを発動するのはかなり難しくなると思う。できるだけ前でプレッシャーをかけるチャンスを逃がさないという守備を全員でやりたい」 「ただそうは言っても相手のポゼッションはある程度洗練されているので、辛抱する時間もあると思う。その中でカウンターをどう発動していくかと、そのカウンターをきっかけに自分たちの時間をさらにまた取り戻すというような機会を多くしたいなと思います。あまり腰が引けたサッカーをやると、カウンターを発動するような守備もできなくなってしまうので、そこはメリハリをつけてアグレッシブな場面というのを多く出したいなと思います」 対戦相手の湘南では“残留力”とも表現される残留争い常連ゆえのシーズン終盤における傑出した勝負強さが話題に挙がるが、城福体制の東京Vも夏の苦戦を乗り越えた後の終盤戦に傑出した強さを見せている。 城福監督が途中就任した2022シーズンのJ2リーグでは5連勝フィニッシュ、16年ぶりのJ1復帰を成し遂げた2023シーズンは昇格プレーオフ2試合を含め9月以降は12戦無敗。今季も直近4勝2分けと無類の強さだ。 酷暑で運動量が落ちる夏の戦いの苦戦はハイインテンシティを特長とするチームスタイルと関連付けられる部分だが、それ以外にもチームの積み上げや若手の成長が好結果に繋がっている印象だ。 その要因について指揮官は明確な相関関係はわからないとしながらも、チームとしてのコンセプトの共有や最大値を出すための試行錯誤が結実した結果をひとつの理由に挙げた。 「チームが目指しているものを共有して積み上げていくこと。その表現したいものの最大値がシステムという言い方がいいか、立ち位置的に何が一番の最大値なのかを探ること。個人の組み合わせにおいてどれが一番の最大値なのかを探ることというのは、やはりどれも短期間でできない。やり続けて目指し続ける中で、今のこのスカッドの中で、どういう役割を各々に託すことが最大値になるのかというのが、チームとして共有できてくるのがやはり終盤になってしまうというところはあると思います」 「ひとつには、このチームでは(シーズン中に)メンバーが変わることが普通で、積み上げたとしてもその主力がいなくなるというサイクルの中で言えば、やはり数カ月において積み上げる時間が必要。最大値を見つける中でどうしても時間が必要で、それが半年でできればいいですけど、7、8カ月かかる場合もある」 「去年で言えば、J1仕様にしていくのに(昇格プレーオフを終えた)12月2日以降からスタートしたという意味でも、やはりメンバーが大幅に変わるので、彼らとベースを共有して染み込ませて、競争させて最大値を見つけていくというところは日々やっている。しかも1日も早く最大値を見つけたいと思ってやっているというのが僕の立場なので、それが結果として終盤のところでそういうふうになっているのに関係しているのかはちょっとわからないです」 ここにきて主力メンバーは固まりつつあるものの、虎視眈々とポジション奪取を狙う貪欲な控えメンバーの最終盤の台頭と共に最後まで最大値を探る、未だ伸びしろ豊かなチームは残り6試合でのさらなる躍進を目指す。 2024.10.05 20:00 Sat3
今季も驚異の残留力示す湘南が鈴木章斗の3戦連発弾などで大きな2連勝! 7戦ぶり黒星の東京Vは8位に後退…【明治安田J1第33節】
明治安田J1リーグ第33節の東京ヴェルディvs湘南ベルマーレが6日に味の素スタジアムで行われ、アウェイの湘南が0-2で勝利した。 6位の東京Vは前節、アウェイで行われたガンバ大阪とのシックスポインターを1-1のドローで終えた。連勝が「4」でストップも、無敗を6試合に更新。勝利且つ他クラブの結果次第で残留が確定する、ホーム3連勝を狙った今回の一戦では前節から先発1人を変更。保有元との対戦で起用できなかった山見大登が染野唯月に代わって起用された。 一方、16位の湘南は前節、鹿島アントラーズ相手に2点差を引っくり返す3-2の逆転勝利によって連敗を「2」でストップ。ただ、前日の柏レイソルの勝利によって試合開始時点で17位という状況でタフなアウェイゲームに臨んだ。鹿島戦からはこちらも先発1人を変更。ベンチ外の畑大雅に代えて松村晟怜を起用した。 キックオフ直後からハイインテンシティの攻防が繰り広げられると、開始3分には右サイドを起点に押し込んだ湘南が田中聡の左足ミドルシュートでファーストシュートを記録。対する東京Vも前線へのロングボールのこぼれに反応した山見のループ気味のシュートで応戦する。 立ち上がり以降は出足の鋭さと切り替えの精度、オフ・ザ・ボールの動き出しの量で勝るアウェイチームが優勢に進めていく。安定したボール保持と即時奪回の良いサイクルで主導権を握る中、仕掛けのパスや崩しの精度を欠くが、17分にはボックス左で田中のパスを受けた松村晟がシュートまで持ち込む。 一方、東京Vは前半半ばを過ぎて徐々に守備で前から奪いに行く姿勢を見せ始めると、前向きな形でのボール奪取からのカウンターで押し返していく。29分にはペナルティアーク手前の好位置で得たFKの場面でキッカーの山田楓喜が左足を振るが、これは壁に阻まれる。 ややイーブンの展開に持ち込まれたアウェイチームだったが、相手の一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける。32分、相手陣内左サイドでのスローインの流れから鈴木淳之介がオフサイドラインの味方との入れ替わりを狙った小野瀬康介に絶妙なフィードを通す。ボックス左で収めた小野瀬が内側に運んで丁寧な横パスを入れると、中央でフリーの鈴木雄斗が強烈な左足ダイレクトシュートを突き刺した。 今季2度の対戦同様に湘南に先制点を許した東京V。何とか前半のうちに追いつこうと、攻守にギアを上げる。38分には中盤でのボール奪取からカウンターを発動。山見がボックス左に持ち込んで左足シュートを放つが、これは古巣対戦のGK上福元直人の好守に遭う。さらに、前半終盤にはロングボールを使った攻めから木村勇大らがフィニッシュに絡むが、ゴールをこじ開けるには至らなかった。 湘南の1点リードで折り返した後半、先に動いたのは東京V。山田楓を下げて見木友哉をハーフタイム明けに投入した。闘将による激しい檄が飛んだことが想像に難くないホームチームはアグレッシブな入りからいきなり良い形の崩しもみせた。 これに対して受け身に回る中でも冷静に前がかりな相手の隙を狙っていた湘南は後半最初のチャンスをものの見事にゴールに結びつける。 51分、相手の人数をかけた攻撃をボックス手前で前向きにパスカット。攻め残っていた2トップを起点とした数的同数のロングカウンターが発動すると、左サイドをドリブルで運んだ福田翔生がDF2枚を引き付けてボックス右で浮いた鈴木章斗にラストパス。すかさず右足を振り抜くと、ブロックを試みたDFにもディフレクトした強烈なシュートがゴールネットに突き刺さり、値千金の3試合連続ゴールとなった。 良い入りを見せながらもミスから痛恨の2失点目を喫した東京Vは63分、千田海人、山見を下げて染野、松村優太を同時投入。宮原和也をディフェンスラインに下げてより攻撃的な布陣に変化。リスクを冒して前がかると、69分には齋藤功佑が強烈な左足のミドルシュートを枠の右隅へ飛ばすが、ゴール前の密集を抜けたシュートはGK上福元のビッグセーブに阻まれた。 後半半ばを過ぎると、途中投入の根本凌を最前線に残して[5-4-1]の後ろ重心で逃げ切りを図る湘南に対して、東京Vは選手交代と[4-4-2]への変化で猛攻を仕掛けていく。だが、ボックス内でこぼれ球に反応した染野のシュートは枠を外れ、ゴール前に抜け出した山田剛綺のGKとの一対一は上福元の好守に阻まれる。 互いの意地と意地がぶつかり合った後半最終盤の攻防では、土壇場に強いホームチームの“劇場”を許さなかったアウェイチームが7試合ぶりのクリーンシート締め。熾烈な残留争いに身を置く中で2連勝を達成し、暫定ながら15位に浮上。一方、敗れた東京Vは7戦ぶりの黒星で8位に後退した。 東京ヴェルディ 0-2 湘南ベルマーレ 【湘南】 鈴木雄斗(前32) 鈴木章斗(後6) <span class="paragraph-title">【動画】小野瀬康介の絶妙抜け出しから鈴木雄斗!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E7%80%AC%E5%BA%B7%E4%BB%8B?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#小野瀬康介</a> の絶妙な飛び出し、絶妙なトラップ、完璧なラストパス<br><br>最後は落ち着いて <a href="https://twitter.com/hashtag/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9B%84%E6%96%97?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#鈴木雄斗</a> が決めた<br><br>ゴール動画 <br> 明治安田J1リーグ 第33節<br> 0-1<br> 32分<br> 鈴木 雄斗(湘南)<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグ</a> <a href="https://t.co/sLFLTzyH8q">pic.twitter.com/sLFLTzyH8q</a></p>— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1842857349457060033?ref_src=twsrc%5Etfw">October 6, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.10.06 18:09 Sun4
シンガポール代表が日本遠征2戦目で勝利…古巣対戦となった小倉勉監督「国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある」
小倉勉監督の率いるシンガポール代表は11日、AGFフィールドで東京ヴェルディとのトレーニングマッチに臨んだ。 2026年北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選で敗退したシンガポールは、今年12月から2025年1月にかけて開催される『ASEAN Mitsubishi Electric Cup 2024』に向けて調整を進める。 今回のインターナショナルマッチウィークでは日本遠征を実施し、FC東京、東京ヴェルディ、横浜F・マリノスと、J1の3クラブとのトレーニングマッチを組んだ。 その初陣となった8日のFC東京戦を0-4で落としたチームは、小倉監督が昨シーズンまでヘッドコーチを務めた古巣の東京Vと対戦した。 35分×3本の形式で行われた1本目は、普段のリーグ戦とは異なり主力クラス数名に控えメンバー中心の布陣で臨んだ東京Vに対して守勢を強いられたシンガポールだったが、15分にカウンターからMFハミ・シャヒンのミドルシュートで先制に成功。以降はMFチアゴ・アウベスらに際どいシュートを打たれたものの、リードを維持したまま終えた。 2本目は招待選手として参加している元U-17日本代表MF仲村京雅が途中出場。リーグ戦に近いメンバーを起用したJ1クラブ相手に、1本目以上に押し込まれる展開を強いられたが、時間の経過とともに[5-4-1]の堅固な守備が機能。相手の決定力不足に助けられた部分はあったが、格上相手の代表戦で見せている真骨頂の粘りの守備で無失点を継続。 メンバーを入れ替えた3本目は立ち上がりの6分にFW白井亮丞にゴールを決められたが、守勢の中でも虎視眈々と攻撃のチャンスを窺っていたシンガポールは終了間際の28分に相手ディフェンスラインの不用意なバックパスをかっさらったショートカウンターからMFファリス・ラムリの冷静なコントロールシュートでゴールネットを揺らし、最終的に2-1の勝利を収めた。 盟友である城福浩監督が率いる古巣相手に今遠征初勝利を収めた小倉監督は、試合後の囲み取材で今回の遠征の意義と手応えについて語った。 「成果というか、こういう環境でやらせてもらえているというのは、すごくありがたい経験で、選手だけではなく、スタッフもコーチもバックルームスタッフも、みんなに日本で得られるこういう環境を体験してもらいたかったというのが一番。それに関してはすごく良かったかなと」 「こうやって試合に出ている選手とか、Jリーグの選手とやっていただけることがすごく僕らにとってはありがたいし、そういう機会というのはなかなかない。今回FIFAウインドーで日本に来た甲斐があったというか、本当に感謝ですね」 「こういう環境でお客さんが入っている中でやらせてもらえることは、国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある、それ以上の意味があるかなという感じです。あともう1試合あるので、それをやり遂げて帰ろうかなという感じです」 試合内容に関しては今シーズンのJ1リーグでも屈指の強度を誇る東京Vに対して、フィジカルや切り替えの部分で互角にやれる選手が数名見受けられた一方、多くの選手は正当なコンタクトでも簡単に倒れ込む場面も散見された。 その点については「強度の部分だとかはレベルが全然違うので、今日も何人か倒れてファウルをアピールした選手がシンガポール代表にはいましたが、それを耐えてプレーするとか、レフェリーの基準や、スタンダードのところを上げていきたいというのが一番にあって、そういう意味ではすごく勉強になった」と、アジアにおいてトップレベルと言えるJリーグの基準を肌で感じられた部分をポジティブに捉えた。 基本的にはW杯予選などで格上と対峙する際の戦いを意識した戦いを見せながらも、チャンスがあれば、ゴールキックからのショートパスを用いたビルドアップや、ロングボールだけに頼らずにゲームを構築しようとする様子も窺えた。 その能動的な振る舞いに対しては城福監督も「押されている中でもしっかりとボールを握ろうとする、あるいはラインを作ろうとするところはやっぱり彼らしいなと思います」と語り、「格上とやるというところでの、リスペクトという部分のほど良さというか、それを考えながらも我慢しながら自分たちのものをしっかりと示していくというのは、我々もいい刺激になりました」と小倉監督の下で進化を図るシンガポールの戦い方を評価している。 それでも、現状の自分たちの立ち位置や練度も熟知する指揮官は「自分たちがやりたいことをやるんですけど、それだけでは勝てない。それはお互いに相手があってのことなので、今日であれば下から繋ぐという、それだけを目標にしているわけではない。一番はゴールを取ることなので、ゴールに直結する。人がフリーであれば、そこに出すのが一番なので、目的と手段が逆になってしまうとまずいので、そういうことだけにはしたくない」と、成長のためのチャレンジに取り組みながらもしっかりと自分たちの足元を見て戦っていきたいと自戒の念を込めている。 また、FC東京戦に続いてこの試合でもプレーした仲村に関しては今年初めにシンガポールの永住権を取得したことで、帰化選手として前述のAFFでの起用も期待されている。 4度のシンガポール・プレミアリーグ年間ベストイレブンに輝くなど、同国リーグで最高の選手の一人としての評価を得ている元日本代表MFの現状について小倉監督は、「今は(市民権が)取れそうな状況。一応僕らにとって次の大きな大会であるAFFという大会があって、その大会が12月にある。それに向けての準備で、取れてからすぐ呼んでもなかなか間に合わないので、そのために呼んでいる」と説明。 ただ、「彼もシンガポール人になっただけで、別に彼が日本人で特別なものをもたらすとか、そういうのは全然思っていないので、彼が良ければ使えますし選べます。それはシンガポール人になったというだけで、他の選手と全く変わりなく扱うつもりでいます」と、かつてジェフユナイテッド千葉時代に指導した教え子に対しても、厳しいメンバー争いを勝ち抜く必要があると競争を促している。 日本遠征2戦目を勝利で終えたシンガポールは、14日にF・マリノススポーツパークで横浜FMとの最終戦に臨む。 シンガポール代表 2-1 東京ヴェルディ 1本目:0-1 2本目:0-0 3本目:1-1 ■得点者 1本目:15分 ハミ・シャヒン 3本目:6分 白井亮丞、28分 ムハンマド・ファリス・ビン・ラムリ 2024.10.11 19:10 Fri5