いざ3842校の頂点へ!青森山田が大激闘の末にPK戦で市船撃破し決勝進出!【高校サッカー選手権】

2024.01.06 14:12 Sat
青森山田が決勝へ! 先制点のDF小泉佳絃
©超ワールドサッカー
青森山田が決勝へ! 先制点のDF小泉佳絃
6日、第102回全国高校サッカー選手権大会・準決勝第1試合の市立船橋(千葉)vs青森山田(青森)が国立競技場で行われ、1-1(PK:4-2)で勝利した青森山田が決勝戦進出を勝ち取った。

6度目の選手権制覇を目指す市船、4度目の選手権制覇を目指す青森山田。高校サッカーを代表する名門中の名門が激突した注目の準決勝第1試合だ。

立ち上がりから一進一退の攻防が続くなか、より迫力を持ってゴールへと前進するのは青森山田。7分にはDF小沼蒼珠のロングスローからゴール前でスクランブルを作り出し、立て続けのCK獲得に繋げる。
青森山田は要所を抑えたプレッシングで市船を苦しめ、繰り返しセットプレーを獲得。すると11分、インスイングの左CKに頭から飛び込んだのは、準々決勝・昌平高校戦(4◯0)で2得点の190cmDF小泉佳絃。爽快なヘディング弾を叩き込み、今大会3得点目とした。

これを境にギアが上がったのは市船。優勝した第90回大会(2011年度)以来12年ぶりの王座を目指す彼らは、清水エスパルス入団が内定している今大会5得点のU-18日本代表FW郡司璃来にボールを集めていく。まずは同点といきたい。
市船は26分、FKの流れから獲得したスローインをゴール前へ放り込み、ルーズボールに反応したMF佐々木裕涼がボックス手前から左足シュート。フリーだったが、バウンドを上手く処理しきれず枠外へ飛ばす。

気づけば市船が押し込む時間帯。30分にはロングボールに対する青森山田DF陣のクリアがやや中途半端となり、拾った郡司がワントラップから右足ボレー。ゴール左隅に吸い込まれるかに見えたが、わずかに外れる。

次第に青森山田も陣地挽回。36分、自陣でのボール奪取から2列目右のMF杉本英誉がパスを受け、タッチライン際を重戦車のような力強いドリブルで突破し、右CK獲得に繋げる。追加点にこそ繋がらずも聖地国立をどよめかせる。

後半もなお1点を追う市船は53分、ボックス手前で縦パスを受けた郡司が、DFを背負った状態からワントラップで前を向き、素早く右足を一閃。同点弾とはいかずも世代屈指のストライカーが見せ場を作る。

その後も押し気味に試合を進める市船だが、決定機と呼べそうな場面を作るには至らず、肝心のゴールがないまま時計の針が進んでいく。この準決勝から45分ハーフ(準々決勝まで40分)となる選手権…残り時間が少なくなっていく。

それでも、試合も終盤に差し掛かる79分にとうとう同点弾。右サイドでスルーパスに抜け出した主将MF白土典汰がゴール前へラストパス…待ち構えた2年生FW久保原心優がゴール正面から右足ダイレクトでネットに突き刺した。

準々決勝・名古屋戦(2◯1)でも先制点の久保原が窮地を救った市船。久保原は85分にもゴール正面から決定的な左足シュートを放つが、ここは青森山田の189cm守護神・GK鈴木将永のファインセーブに阻まれる。

結局、90分間で決着がつかず、勝敗の行方はPK戦へと委ねられる。

1人目は、先攻・青森山田の主将DF山本虎が成功。後攻・市船は主将MF太田隼剛のキックを青森山田GK鈴木にセーブされて失敗。

2人目は、青森山田のMF芝田玲が成功。市船もMF足立陽が成功する。

3人目は、青森山田のDF菅澤凱が成功。市船もDF佐藤璃音が成功する。

4人目は、青森山田のMF谷川勇獅が失敗も、市船もMF岡部タリクカナイ颯斗が失敗する。

5人目...先攻・青森山田は決めれば決勝進出...今大会4得点のエースFW米谷壮史が成功。

この結果、PK戦を4-2で制した青森山田がファイナルの切符を掴み取った。

市立船橋 1-1(PK:2-4) 青森山田
【市船】
久保原心優(後34)
【青森山田】
小泉佳絃(前11)

郡司璃来の関連記事

清水エスパルスは8日、2025シーズンの新体制を発表した。 2024シーズンは秋葉忠宏監督体制2年目となった清水。J2リーグを制し、3年ぶりのJ1復帰を叶えた。 GK権田修一ら主力が退団し、10番のFWカルリーニョス・ジュニオは去就が定まっていないなか、2025シーズンに向けては国外からFWアフメド・アフメ 2025.01.09 15:49 Thu
清水エスパルスは13日、5選手との契約更新を発表した。 今回発表されたのは、GK沖悠哉(25)、GK梅田透吾(24)、GK阿部諒弥(23)、DF監物拓歩(24)、FW郡司璃来(19)の5名となる。 沖は鹿島アントラーズから今季加入。明治安田J2リーグでは2試合、YBCルヴァンカップで1試合、天皇杯で2試合の 2024.12.13 12:20 Fri
清水エスパルスは26日、FW郡司璃来(18)がマジョルカBチームのトレーニング参加を発表した。 市立船橋高校出身で、今年1月の高校サッカー選手権で得点王に輝いた郡司は今季から清水でプロ入りすると、明治安田J2リーグ第7節のモンテディオ山形戦で先発し、デビュー。JリーグYBCルヴァンカップの1試合にも出場している。 2024.04.26 12:30 Fri
第102回全国高校サッカー選手権大会の決勝が8日に行われ、青森山田(青森)が2大会ぶり4度目の優勝を達成。初の決勝に進んだ近江(滋賀)を3-1で下して勝利を収めた。 試合後には大会の優秀選手34名が発表。優勝を果たした青森山田からは、最多の7名が選出され、キャプテンのDF山本虎やPK戦を2度勝ち上がるなど活躍した 2024.01.09 07:45 Tue
6日、第102回全国高校サッカー選手権大会・準決勝第1試合の市立船橋(千葉)vs青森山田(青森)が国立競技場で行われ、PK戦の末に勝利した青森山田が決勝戦進出を勝ち取った。 市立船橋 1-1(PK:2-4) 青森山田 【市船】 久保原心優(後34) 【青森山田】 小泉佳絃(前11) 青森山田は11分 2024.01.06 23:07 Sat

J1の関連記事

記事をさがす

郡司璃来の人気記事ランキング

1

3年生主体の青森山田で11人中唯一の2年生…左SB小沼蒼珠「チームに勢いをもたらすのは自分の役割」

6日、第102回全国高校サッカー選手権大会・準決勝第1試合の市立船橋(千葉)vs青森山田(青森)が国立競技場で行われ、PK戦の末に勝利した青森山田が決勝戦進出を勝ち取った。 市立船橋 1-1(PK:2-4) 青森山田 【市船】 久保原心優(後34) 【青森山田】 小泉佳絃(前11) 青森山田は11分、左CKに190cmDF小泉が頭から飛び込み先制点。79分に同点とされ、PK戦へと突入するも、GK鈴木将永の活躍で勝利…見事、優勝した第100回大会以来、2年ぶりとなる決勝戦進出となった。 この一戦で11人中唯一の2年生として先発(他10人は全員3年生)したのが、左サイドバックのDF小沼蒼珠。名門市船相手にも臆することなく攻撃参加を仕掛け、守備対応の安定感もバッチリ。持ち前のロングスローでも聖地国立をたびたび沸かせた。 試合後にはトレードマークとも言える坊主頭について「生まれた時からです(笑)…小さい時からずっと坊主なんです」と報道陣の笑いを誘いつつ「失点は自分のサイドから。同サイドの選手とのコミュニケーション不足でした」と反省。一方で「対人では決して負けてなかったです。プラスに捉えたい」と手応えを明かす。 マッチアップする機会が多かった市船の選手は、2トップの一角に入ったFW久保原心優(2年生)。2年生どうし、来年度も対戦するであろう“市船のNEXTエース”について、青森山田の最終ラインを担う者として対抗心を燃やす。 「市船はやはりFW郡司璃来選手(U-18日本代表/J2清水加入内定)の警戒が必要だったんですが、個人的に同じ2年生…『久保原選手を自由にさせない』という意識がありました。それでもゴールを決められてしまったので…来年は抑えてやろう、倒してやろうという気持ちです」 8日の決勝戦へ駒を進めたことに関しては「素直に嬉しい」としつつ、「今年度は3年生主体のなか、自分1人が2年生として入っていて、今大会の経験・景色をスタンドで応援してくれている2年生たちに伝えていく義務があると思っています」と次年度への“継承”についても触れた。 あどけない顔つきのなかにも凛々しさ、言葉の節々からは頼もしさが漂う小沼。中学卒業・高校入学に伴って地元・東京を離れた17歳だが、“名門”青森山田に来てからの成長を実感しているようだ。 「中学生の時は親に甘えていたというか…例えば、僕は朝がニガテで、いつも起こしてもらっていたんですが、青森山田に来てからは自分で起きれます。自分を律するというか、イチから自分を作りたくて青森山田に来ました」 「そんな中でU-18プレミアリーグで優勝したり、選手権に出られたり、大好きな先輩たちとサッカーできているので、本当に青森山田へ来てよかったなと思います」 「自分の武器は、攻撃に関わる時のダイナミックなスプリントだったり、ヘディング、ロングスローといったあたりです。“声掛け”も意識していますね。このチームに勢いをもたらすのは自分の役割だと思っています」 2年生の特攻隊長・小沼が勢いをもたらす青森山田。2大会ぶりの選手権制覇を目指し、8日の決勝戦(国立競技場)で近江(滋賀)と対戦する。 2024.01.06 23:07 Sat
2

J1昇格の清水が5選手と契約更新、天皇杯で1試合4得点の高卒ルーキーFW郡司璃来ら

清水エスパルスは13日、5選手との契約更新を発表した。 今回発表されたのは、GK沖悠哉(25)、GK梅田透吾(24)、GK阿部諒弥(23)、DF監物拓歩(24)、FW郡司璃来(19)の5名となる。 沖は鹿島アントラーズから今季加入。明治安田J2リーグでは2試合、YBCルヴァンカップで1試合、天皇杯で2試合の出場に終わり、元日本代表GK権田修一の控えに終わっていた。 下部組織出身の梅田は昇格して6年目のシーズンだったが、公式戦での出番はなかった。 中央学院大学から2023年に加入し2年目を迎えた阿部は今シーズンも出番なく、まだデビューを果たせていない。 監物は下部組織出身で、早稲田大学から2023年に加入。プロ2年目の今季は出番がなかった。 郡司は市立船橋高校から今季加入。プロ1年目は明治安田J2リーグで7試合、YBCルヴァンカップで1試合に出場。天皇杯では2回戦の三菱重工長崎SC戦で1試合4得点を記録する活躍を見せていた。 2024.12.13 12:20 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly