シャフタール、ソロモンのフリー獲得狙うスパーズに警告「法廷で対峙する」

2023.06.09 06:00 Fri
Getty Images
シャフタールが、イスラエル代表FWマノー・ソロモン(23)をフリートランスファーで狙うトッテナムに警告を与えている。

ソロモンは2019年に母国マッカビ・ペタティクバからシャフタールに完全移籍で加入。以降は前線の主力として活躍してきたが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響によって今シーズンはフルアムに1年間のレンタル加入。公式戦24試合5ゴールの活躍を見せていた。

シャフタールと2024年まで契約を残すソロモンは、今夏にウクライナのクラブに復帰することが既定路線だが、同選手はイングランド残留を希望しているという。そして、ここ最近ではトッテナムが獲得に動くとの報道が出ている。
国際サッカー連盟(FIFA)は、前述の軍事侵攻後に「選手の地位と移籍に関する規則」を改訂。この規制変更により、ロシアかウクライナのどちらかの国で雇用されている外国籍選手が同地域を離れることを希望した場合、一方的に契約を停止することが可能に。

そして、FIFAは先日にこの特例措置を2024年夏まで延長することを発表しており、ソロモンが移籍を希望した場合、獲得を狙うクラブは実質フリートランスファーでの獲得が可能となる。
シャフタールを筆頭にウクライナとロシアのクラブは前述のFIFAの決定を不服として控訴を行ったものの、スポーツ仲裁裁判所(CAS)はFIFAの決定を支持。現在はスイス連邦裁判所への上訴、欧州委員会にも控訴している。

そういった状況の中、シャフタールでCEO(最高経営責任者)を務めるセルゲイ・パルキン氏は『ESPN』で、仮にトッテナムがソロモンをフリートランスファーで獲得に動いた場合、法的措置を講じると牽制している。

「私はソロモンと彼の代理人に連絡を取り、彼を再び我々のクラブに迎え入れたいと伝えた」

「私は『チャンピオンズリーグの全試合に出場でき、スターティングイレブンに入ることができる』と言ったが、彼は復帰を望んでいない。私は彼がイングランドに残ると考えている」

「最終的に、彼がどこへ行くのか、私には分からない。いずれにせよ、彼がトッテナムに行くのであれば、我々はこの訴訟でトッテナムと法廷で対峙するつもりだ。すべては単純な状況になる。それは不当利得のように聞こえる」

「想像してみてほしい。我々はこのプレーヤーに大金を払っているのに、最終的にはトッテナムがタダで彼を獲得するということを。我々のクラブにとっては不公平だ。我々は間違いなく法廷に行き、自分たちのために戦うつもりだ」

さらに、パルキン氏はトッテナム以外にもFIFAの特例措置を利用して自クラブの選手の獲得を狙うクラブに対しても同様の警告を発している。

「移籍金を支払わずに我々のプレーヤーと契約しようとしているクラブにメッセージを送りたい。シャフタールは金銭的利益を得て富を得たプレーヤーやクラブに対して、不当利得の訴えを起こすだろう」

「シャフタールを犠牲にして私腹を肥やしているこれらのクラブは賠償金を支払う義務があると我々は信じている。それらのクラブは我々のプレーヤーと契約する際に自分たちが何をするのか理解すべきだ」

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トッテナムがアーセナルの元CEOの招へいを発表、新CEOに就任するヴィナイ氏「クラブを前進させる絶好の機会だと感じている」

トッテナム・ホットスパーは、かつてアーセナルで最高経営責任者(CEO)を務めていたヴィナイ・ヴェンカテシャム氏(44)を新CEOに任命したという。『The Athletic』が伝えた。 ヴィナイ氏はオックスフォード大学を卒業後、三井物産で石油取引に従事。その後、デロイト・トーマツで戦略コンサルタントを務めるなどし、2010年にアーセナルに加わった。 当初は海外企業とのパートナーシップを取り扱い、後にグローバル・パートナーシップの責任者となると、アーセナルの商業面での役職を担い、一気に出世を果たす。特にスポンサーの拡大に尽力し、クラブにとって重要な収入面で大きな役割を果たすことに。かつてのサプライヤーであるプーマから現在のサプライヤーであるアディダスに切り替えた際にも尽力。大きな評価を受け、2020年からはアーセナルのCEOに就任していた。 在籍した14年間で大きな出世を果たしたヴィナイ氏。その間にチームは浮き沈みを経験するも、この数年は上昇気流に乗り、優勝争いも繰り広げるまでに復活したが、2024年夏で退任していた。 スパーズでは新シーズンから役職に就くとのこと。最大のライバルをよく知るヴィナイ氏はクラブを通じてコメントしている。 「この夏、トッテナム・ホットスパーに加入できることを大変嬉しく思う。少し時間をかけてエネルギーを充電し、今後の選択肢を検討してきたが、ダニエル(・レヴィ)、取締役会、そしてスタッフ全員と共にクラブを前進させる絶好の機会だと感じている」 また、ダニエル・レヴィ会長もヴィナイ氏のCEO就任を喜んだ。 「クラブは近年著しい成長を遂げており、経営陣の拡充が不可欠となっている。私はヴィナイ氏を長年の友人として知っており、プレミアリーグとECAで共に仕事をしてきた。成功に向けてクラブを発展させていく中で、彼が取締役会に加わってくれることを大変嬉しく思う」 今シーズンは低迷が著しいトッテナム。チームの立て直しの一翼を担うことができるだろうか。 2025.04.12 21:05 Sat

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