【EL決勝プレビュー】決勝6戦全勝の最多王者に欧州決勝5戦全勝のモウリーニョが挑む《セビージャvsローマ》
2023.05.31 12:00 Wed
ヨーロッパリーグ(EL)決勝、セビージャvsローマが、日本時間31日28:00にブダペストのプスカシュ・アレーナでキックオフされる。通算7度目の優勝を目指す大会最多王者と、初優勝で2年連続欧州の頂き狙うジャッロロッシによる、激戦必至のファイナルだ。
昨シーズン4位のラ・リーガでは最終節を残して11位に低迷。ロペテギ、サンパオリと2人の指揮官の下では一時残留争いに巻き込まれる厳しい時期が続いたが、今年3月のインターナショナルマッチウィーク期間のメンディリバル新監督招へいが、ターニングポイントに。新体制では前任者の無軌道なポゼッションスタイルから、ハイインテンシティのカウンタースタイルに大きく舵を切ると、6勝3分け2敗と成績を大きく改善。ヨーロッパの争いに加わるまでには至らずも、残留争いから完全に抜け出した。ターンオーバーの影響で前節のレアル・マドリー戦の敗戦含め3試合未勝利(2分け1敗)の状況だが、負傷者の復帰もあって良い状態で今回の大一番に臨めるはずだ。
一方、ローマは昨シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)王者として、今大会にグループステージから参戦。グループステージではセビージャの宿敵ベティスに次ぐ2位通過となり、プレーオフ行きを余儀なくされたが、レッドブル・ザルツブルクを逆転で撃破。決勝トーナメント進出を決めた。
セリエAではシーズンを通してトップ4争いの一角を担ってきたが、度重なる負傷者の影響で最終盤に失速。リアリストであるポルトガル人指揮官は、“二兎を追う者は一兎をも得ず”を教訓にEL優先の戦い方を選択した中、若手や控えを中心としたスカッドで戦った結果、直近のフィオレンティーナ戦での痛恨の1-2の逆転負けを含め7戦未勝利(4分け3敗)。それでも、最終節を前にEL出場圏内の6位をキープし、保険をかけた状態でこの大一番を迎えている。
UEFAコンペティションの常連である両チームだが、過去の対戦は2019-20シーズンのELラウンド16が唯一の対戦。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、ドイツでの無観客のシングルレグ形式で行われた試合はDFレギロンとFWエン=ネシリのゴールによってセビージャが2-0の勝利。その後、セビージャはウォルバーハンプトン、ユナイテッド、インテルを破って優勝している。
なお、セビージャは過去6度進出したELの決勝すべてで勝利。一方、モウリーニョ監督はポルト、ユナイテッドでのEL(前身UEFAカップ)優勝、昨季のECL制覇を含め、過去5度進出したUEFAコンペティション決勝すべてで勝利しており、今回の決勝ではどちらの勝負強さが発揮されるかに注目が集まるところ。ちなみに、現スカッドで両チームに在籍経験がある選手はラメラのみだが、セビージャのスポーツディレクターを務めるモンチ氏は、先日のインタビューで自身の過ちを認めたようにローマ時代の数々の失策が批判を招いた過去もあり、このビッグマッチを盛り上げる要素の一つとなっている。
◆セビージャ◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン

GK:ボノ
DF:ヘスス・ナバス、バデ、グデリ、テレス
MF:フェルナンド、ラキティッチ
MF:オカンポス、オリベル・トーレス、ブライアン・ヒル
FW:エン=ネシリ
負傷者:DFマルコン、タンギ・ニアンズ
出場停止者:DFアクーニャ(1/1)
準決勝2ndレグで退場したアクーニャが出場停止。また、テカティートとパプ・ゲイエは登録外となる。負傷者に関しては練習復帰したものの、マッチフィットネスに問題を抱えるマルコン、タンギ・ニアンズの2人のセンターバックが微妙な状況だ。
スタメンに関してはアクーニャの代役にテレスを起用する以外、準決勝2ndレグと同じメンバーを予想。負傷明けのジョルダンをピボーテに置き、ラキティッチをトップ下に上げる形やラメラかスソをスタートで起用するオプションもある。
◆ローマ◆
【3-4-3】
▽予想スタメン

GK:ルイ・パトリシオ
DF:マンチーニ、スモーリング、イバニェス
MF:チェリク、クリスタンテ、マティッチ、スピナッツォーラ
FW:ペッレグリーニ、エイブラハム、エル・シャーラウィ
負傷者:DFクンブラ、カルスドルプ、スピナッツォーラ、FWディバラ
出場停止者:なし
出場停止者はいないが、ソルバッケンが登録外で起用できない。負傷者に関しては長期離脱中のクンブラに加え、マッチフィットネスに問題を抱えるカルスドルプが欠場となる見込み。一方、スピナッツォーラとディバラに関しては先発起用は微妙も、起用自体は可能だ。
システムに関しては[3-4-3]か[3-5-2]のいずれかを採用することになるが、バックラインの主力が戻ってきたことで、より攻撃的な前者を予想。スタメンはディバラをベンチ置き、前述の11名を起用するとみる。中盤ではザレフスキ、ボーヴェの生え抜き2選手、エル・シャーラウィをウイングバックに配置し、ベロッティを前線に置く形もありそうだ。
★注目選手
◆セビージャ:FWユセフ・エン=ネシリ

ビッグマッチで存在感示すエースが7度目の戴冠に導く。世界屈指の身体能力を持て余し、シーズンを通しての安定感を欠くものの、大舞台で存在感を示す主人公タイプの25歳FWは、良くも悪くも今回の注目プレーヤーだ。
細かい戦術やポジショニング、利他的なプレーを不得手とするモロッコ代表FWは、昨シーズンと今シーズン前半戦で低調なパフォーマンスに終始。それでも、カタールW杯でモロッコの大躍進に貢献し、本来のフォームを取り戻すと、ここまで47試合に出場し、チーム最多の18ゴールを記録。EL準々決勝以降ではユナイテッドとの2ndレグで2ゴール、ユベントスとの1stレグで1ゴールを挙げるエースの仕事を果たした。
今大会屈指の堅守を誇るローマはゴール前のスぺースを徹底的に消してくるため、スペースがあってこそ輝くブライアン・ヒルやオカンポスの両翼も、そうやすやすとボックス内に侵入することは難しく、攻撃はどうしても外回りからのクロスという形が増えてくるはずだ。その中でエン=ネシリがスモーリングやマンチーニといった偉丈夫相手にどこまで競り勝てるかが、セビージャ勝利のカギを握る。
また、ビルドアップが不得手な相手に対して前線からのプレスは効果的となるため、ユナイテッド戦のように周囲とコミュニケーションを取りながら連動した守備からのショートカウンターを狙っていきたい。前述のように前回対戦ではローマ相手に1ゴールを挙げており、再びジャッロロッシを沈める一撃を見舞い、自身2度目のEL制覇を成し遂げたい。
◆ローマ:MFネマニャ・マティッチ

百戦錬磨のベテランMFがジャッロロッシを頂に導く。カピターノのペッレグリーニやディフェンスリーダーのスモーリング、攻撃のカギを握るディバラも注目に値するが、やはり今シーズンのローマのベストプレーヤーを注目プレーヤーに推したい。
世界屈指の名将からのラブコールを受け、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドに続きローマで3度目の共闘となった元セルビア代表MF。新天地では決してポジションを約束されていたわけではなかったが、34歳にしてここまで公式戦48試合に出場し、今回の大一番で1シーズンでのキャリアハイの出場数に到達する見込みだ。
シーズン序盤戦こそ控え生活が長かったユナイテッドでの晩年の影響によって重さも見受けられたが、後半戦に入ると194cmのベテランMFとは思えない驚異的な運動量を発揮。延長戦までもつれ込んだフェイエノールト戦では試合最終盤に高い位置まで攻撃参加するタフネスぶりをみせ、オリンピコアに集ったロマニスタを驚愕させた。
指揮官の戦術を誰よりも知り抜く守備的MFは、強靭なフィジカルと機器察知能力を生かしたフィルター役に、マイボール時はボールの収め役、配球役を担う。加えて、相手陣内ではポケットに侵入しての折り返しや意表を突くラストパスで決定機を演出する、攻守両面でのマルチタスクをこなしており、そのリーダーシップを含めローマの勝敗のカギを握るキーマンだ。意外にもヨーロッパでのタイトル獲得経験は一度もなく、チームと共に初のELのタイトルを持ち帰りたい。
PR
2019-20シーズン以来の戴冠目指すELマスターのセビージャは、今大会にチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ3位敗退組として決勝トーナメントのプレーオフから参戦。PSV、フェネルバフチェ相手にいずれもアウェイでの2ndレグを落としたが、ホームでの先勝のアドバンテージを生かしてベスト8に進出した。優勝候補筆頭と目されたマンチェスター・ユナイテッドとの準々決勝では今大会初めてアウェイで1stレグを戦った中、試合の大半で劣勢を強いられながらも、後半終盤のオウンゴール2つで2-2のドローに持ち込む、驚異的な勝負強さを発揮。そして、サンチェス・ピスフアンでの2ndレグは相手守備陣のミスを突いて望外の3-0の圧勝。見事に優勝候補を撃破した。さらに、ユベントスとの準決勝では敵地での1stレグを後半終了間際の失点によって1-1のドローに持ち込まれたが、再びホームでの2ndレグでは後半半ばに先制を許しながらも、途中投入のMFスソ、MFラメラの値千金の2ゴールによって延長戦までもつれ込んだ激闘を逆転勝利。ブダペスト行きの切符を手にした。一方、ローマは昨シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)王者として、今大会にグループステージから参戦。グループステージではセビージャの宿敵ベティスに次ぐ2位通過となり、プレーオフ行きを余儀なくされたが、レッドブル・ザルツブルクを逆転で撃破。決勝トーナメント進出を決めた。
ラウンド16では今季ラ・リーガ4位のレアル・ソシエダを完勝で退けると、昨季ECL決勝再現カードとなったフェイエノールト戦は敵地での初戦を0-1で落とすも、要塞化するスタディオ・オリンピコでの2ndレグで劇的勝利。後半終盤の失点で敗退の危機を迎えた中、89分のFWディバラの同点ゴールで延長戦に持ち込むと、そのまま相手を突き放して8強入り。さらに、モウリーニョ監督とシャビ・アロンソ監督の師弟対決に注目集まったレバークーゼンとの準決勝では2試合を通じて堅い展開となった中、1stレグで新鋭ボーヴェが挙げた唯一のゴールを持ち味の堅守で守り抜き、2戦合計1-0で勝ち切って2年連続での欧州大会決勝進出の偉業を成し遂げた。
セリエAではシーズンを通してトップ4争いの一角を担ってきたが、度重なる負傷者の影響で最終盤に失速。リアリストであるポルトガル人指揮官は、“二兎を追う者は一兎をも得ず”を教訓にEL優先の戦い方を選択した中、若手や控えを中心としたスカッドで戦った結果、直近のフィオレンティーナ戦での痛恨の1-2の逆転負けを含め7戦未勝利(4分け3敗)。それでも、最終節を前にEL出場圏内の6位をキープし、保険をかけた状態でこの大一番を迎えている。
UEFAコンペティションの常連である両チームだが、過去の対戦は2019-20シーズンのELラウンド16が唯一の対戦。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、ドイツでの無観客のシングルレグ形式で行われた試合はDFレギロンとFWエン=ネシリのゴールによってセビージャが2-0の勝利。その後、セビージャはウォルバーハンプトン、ユナイテッド、インテルを破って優勝している。
なお、セビージャは過去6度進出したELの決勝すべてで勝利。一方、モウリーニョ監督はポルト、ユナイテッドでのEL(前身UEFAカップ)優勝、昨季のECL制覇を含め、過去5度進出したUEFAコンペティション決勝すべてで勝利しており、今回の決勝ではどちらの勝負強さが発揮されるかに注目が集まるところ。ちなみに、現スカッドで両チームに在籍経験がある選手はラメラのみだが、セビージャのスポーツディレクターを務めるモンチ氏は、先日のインタビューで自身の過ちを認めたようにローマ時代の数々の失策が批判を招いた過去もあり、このビッグマッチを盛り上げる要素の一つとなっている。
◆セビージャ◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ボノ
DF:ヘスス・ナバス、バデ、グデリ、テレス
MF:フェルナンド、ラキティッチ
MF:オカンポス、オリベル・トーレス、ブライアン・ヒル
FW:エン=ネシリ
負傷者:DFマルコン、タンギ・ニアンズ
出場停止者:DFアクーニャ(1/1)
準決勝2ndレグで退場したアクーニャが出場停止。また、テカティートとパプ・ゲイエは登録外となる。負傷者に関しては練習復帰したものの、マッチフィットネスに問題を抱えるマルコン、タンギ・ニアンズの2人のセンターバックが微妙な状況だ。
スタメンに関してはアクーニャの代役にテレスを起用する以外、準決勝2ndレグと同じメンバーを予想。負傷明けのジョルダンをピボーテに置き、ラキティッチをトップ下に上げる形やラメラかスソをスタートで起用するオプションもある。
◆ローマ◆
【3-4-3】
▽予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ルイ・パトリシオ
DF:マンチーニ、スモーリング、イバニェス
MF:チェリク、クリスタンテ、マティッチ、スピナッツォーラ
FW:ペッレグリーニ、エイブラハム、エル・シャーラウィ
負傷者:DFクンブラ、カルスドルプ、スピナッツォーラ、FWディバラ
出場停止者:なし
出場停止者はいないが、ソルバッケンが登録外で起用できない。負傷者に関しては長期離脱中のクンブラに加え、マッチフィットネスに問題を抱えるカルスドルプが欠場となる見込み。一方、スピナッツォーラとディバラに関しては先発起用は微妙も、起用自体は可能だ。
システムに関しては[3-4-3]か[3-5-2]のいずれかを採用することになるが、バックラインの主力が戻ってきたことで、より攻撃的な前者を予想。スタメンはディバラをベンチ置き、前述の11名を起用するとみる。中盤ではザレフスキ、ボーヴェの生え抜き2選手、エル・シャーラウィをウイングバックに配置し、ベロッティを前線に置く形もありそうだ。
★注目選手
◆セビージャ:FWユセフ・エン=ネシリ

Getty Images
ビッグマッチで存在感示すエースが7度目の戴冠に導く。世界屈指の身体能力を持て余し、シーズンを通しての安定感を欠くものの、大舞台で存在感を示す主人公タイプの25歳FWは、良くも悪くも今回の注目プレーヤーだ。
細かい戦術やポジショニング、利他的なプレーを不得手とするモロッコ代表FWは、昨シーズンと今シーズン前半戦で低調なパフォーマンスに終始。それでも、カタールW杯でモロッコの大躍進に貢献し、本来のフォームを取り戻すと、ここまで47試合に出場し、チーム最多の18ゴールを記録。EL準々決勝以降ではユナイテッドとの2ndレグで2ゴール、ユベントスとの1stレグで1ゴールを挙げるエースの仕事を果たした。
今大会屈指の堅守を誇るローマはゴール前のスぺースを徹底的に消してくるため、スペースがあってこそ輝くブライアン・ヒルやオカンポスの両翼も、そうやすやすとボックス内に侵入することは難しく、攻撃はどうしても外回りからのクロスという形が増えてくるはずだ。その中でエン=ネシリがスモーリングやマンチーニといった偉丈夫相手にどこまで競り勝てるかが、セビージャ勝利のカギを握る。
また、ビルドアップが不得手な相手に対して前線からのプレスは効果的となるため、ユナイテッド戦のように周囲とコミュニケーションを取りながら連動した守備からのショートカウンターを狙っていきたい。前述のように前回対戦ではローマ相手に1ゴールを挙げており、再びジャッロロッシを沈める一撃を見舞い、自身2度目のEL制覇を成し遂げたい。
◆ローマ:MFネマニャ・マティッチ

Getty Images
百戦錬磨のベテランMFがジャッロロッシを頂に導く。カピターノのペッレグリーニやディフェンスリーダーのスモーリング、攻撃のカギを握るディバラも注目に値するが、やはり今シーズンのローマのベストプレーヤーを注目プレーヤーに推したい。
世界屈指の名将からのラブコールを受け、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドに続きローマで3度目の共闘となった元セルビア代表MF。新天地では決してポジションを約束されていたわけではなかったが、34歳にしてここまで公式戦48試合に出場し、今回の大一番で1シーズンでのキャリアハイの出場数に到達する見込みだ。
シーズン序盤戦こそ控え生活が長かったユナイテッドでの晩年の影響によって重さも見受けられたが、後半戦に入ると194cmのベテランMFとは思えない驚異的な運動量を発揮。延長戦までもつれ込んだフェイエノールト戦では試合最終盤に高い位置まで攻撃参加するタフネスぶりをみせ、オリンピコアに集ったロマニスタを驚愕させた。
指揮官の戦術を誰よりも知り抜く守備的MFは、強靭なフィジカルと機器察知能力を生かしたフィルター役に、マイボール時はボールの収め役、配球役を担う。加えて、相手陣内ではポケットに侵入しての折り返しや意表を突くラストパスで決定機を演出する、攻守両面でのマルチタスクをこなしており、そのリーダーシップを含めローマの勝敗のカギを握るキーマンだ。意外にもヨーロッパでのタイトル獲得経験は一度もなく、チームと共に初のELのタイトルを持ち帰りたい。
PR
セビージャの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
セビージャの人気記事ランキング
1
【ラ・リーガ第29節プレビュー】超過密日程の首位バルサは自治州ダービー! セビージャダービーも開催
インターナショナルマッチウィーク前に行われた前節はバルセロナがアトレティコ・マドリーとの上位対決に勝利し、首位キープに成功。さらに、第27節延期分のオサスナ戦も勝ち切って2位のレアル・マドリーとの勝ち点差を「3」に広げた。 代表戦明けとなる第29節は週明けにコパ・デル・レイ準決勝2ndレグという重要な戦いを控える3強の戦い。今季2度目のエル・グラン・デルビに大きな注目が集まる。 バルセロナ(勝ち点63)は前節、難所メトロポリターノでアトレティコとの首位攻防戦に臨み、4-2で逆転勝利。敵地で2点を先攻される厳しい流れとなったが、FWレヴァンドフスキとFWフェラン・トーレスのゴールで同点に追いつくと、後半アディショナルタイムにはFWラミン・ヤマル、フェランの連続ゴールが生まれ、今季公式戦3度目の対戦で初めてアトレティコに勝利を収めた。続く延期分のオサスナ戦は代表戦明け直後の27日という異例のタイミングでの開催となったが、好調のフェランのリーグ2試合連続ゴールの活躍などで3-0の完勝。リーグ連勝を「8」に伸ばした。 ただ、同試合ではMFダニ・オルモが負傷し、タフな代表戦帰りの選手たちのコンディションはいずれも厳しい状況にあり、且つ4月2日には4-4のドローで敵地での1stレグを終えたなかで再びメトロポリターノに乗り込むコパの大一番を控える。そのため、オサスナ戦から中2日で挑む13位ジローナとのカタルーニャ自治州ダービーではタフな戦いが想定される。ハンジ・フリック監督としては各自の状態を見極めた上、アトレティコ戦も視野に入れた難しい用兵が求められる。 2位のマドリー(勝ち点60)は前節、難敵ビジャレアル相手にFWムバッペのドブレーテの活躍によって2-1の逆転勝利。過密日程によるパフォーマンス低下も見受けられたが、敵地で勝ち切って連勝を飾った。週明けには敵地での1stレグを1-0で先勝したレアル・ソシエダとのコパを控えるなか、今節は降格圏の18位に沈むレガネスとのホームゲームを戦う。守護神クルトワ、DFメンディ、MFセバージョスが引き続き不在となり、タフな代表戦を戦った一部主力のコンディション面に配慮したメンバー構成での戦いとなるなか、格下相手にきっちり3連勝を達成したい。失意のワールドカップ南米予選を終えたブラジル代表組やムバッペらの温存も見込まれ、FWブラヒム・ディアスやMFギュレルなど代表戦で結果を残した控え組の活躍に期待したいところだ。 2強に勝ち点で離された3位のアトレティコ(勝ち点56)は、15位のエスパニョールとのアウェイゲームでリーグ連敗ストップを狙う。ただ、現状の勝ち点差を鑑みると、タイトル獲得へより優先すべきは週明けのコパとなる。そのため、南米予選帰りのFWフリアン・アルバレスやMFデ・パウルらをベンチスタートとするなど、幾つかのポジションでターンオーバーも見込まれる。ただ、FWグリーズマンは代表引退によってフル稼働が可能な状態にあり、ここ最近はややゴールから遠ざかるエースの活躍に期待だ。 MF久保建英を擁する12位のソシエダは、ヨーロッパリーグ敗退によってラ・リーガでのヨーロッパ出場権獲得、コパでのタイトル獲得がシーズン残りのメインタスクとなるなか、今節は最下位のバジャドリー戦に臨む。アトレティコ同様にコパのマドリー戦に向けてターンオーバーを行う可能性は高く、日本代表帰りの久保に関してはベンチスタートが濃厚か。リーグ3戦未勝利のチームは日本人エース不在で攻撃の停滞感は否めず、今回の一戦ではマドリー戦に繋がるようなパフォーマンスで4戦ぶりの白星を収めたい。 ベティスが6位、セビージャが10位とリーグテーブル上の重要度は決して高くないが、今季2度目のセビージャ・ダービーは今節屈指の好カード。前回対戦ではヘスス・ナバスのラストダービーで気合いで勝ったホームのセビージャがFWルケバキオのPKによるゴールを守り切ってウノセロ勝利を飾っている。 ただ、今回の大一番をホームで戦うベティスはレアル・マドリーを撃破するなど直近のプリメーラで5連勝と絶好調。古巣対戦で燃えるMFイスコに加え、今冬加入のFWアントニー、FWクチョ・エルナンデスが初のデルビで躍動が期待される。 対するセビージャは前節アスレティック・ビルバオに敗れたものの、それ以前は4戦無敗と好調を維持。シーズンダブルを目指すアウェイゲームではカウンターを軸に、FWバルガスとルケバキオの両ウイングの出来がカギを握りそうだ。 FW浅野拓磨を擁する7位のマジョルカは、16位のバレンシアとのアウェイゲームで連勝を狙う。中断明け前の前節はエスパニョール相手に浅野の今季2点目となるゴールなどで2-1の逆転勝利。代表復帰はならずも、明らかに状態を上げている日本人ストライカーは休養十分で臨む今回の一戦で2戦連発も期待されるところだ。 その他の上位チームでは4位のアスレティックが14位のオサスナ戦、5位のビジャレアルがリーグ連勝中で11位のヘタフェと対戦する。 《ラ・リーガ第29節》 ▽3/29(土) 《22:00》 レアル・ソシエダ vs バジャドリー 《24:15》 エスパニョール vs アトレティコ 《26:30》 アラベス vs ラージョ 《29:00》 レアル・マドリー vs レガネス ▽3/30(日) 《21:00》 ヘタフェ vs ビジャレアル 《23:15》 バルセロナ vs ジローナ 《25:30》 アスレティック・ビルバオ vs オサスナ バレンシア vs マジョルカ 《28:00》 ベティス vs セビージャ ▽3/31(月) 《29:00》 セルタ vs ラス・パルマス 2025.03.28 20:00 Fri2
ミラン、アーセナル、セビージャ…19歳ギリシャ人MFコンスタンテリアス巡って争奪戦勃発
PAOKのU-21ギリシャ代表MFヤニス・コンスタンテリアス(19)に対し、複数のビッグクラブが関心を寄せているようだ。イタリア『TuttoMercatoWeb』が伝える。 ギリシャの強豪PAOKで下部組織から育ったコンスタンテリアス。17歳でプロデビュー後、今季はチームの主力として公式戦21試合1得点5アシストを記録する両利きの攻撃的ミッドフィールダー、またはサイドアタッカーだ。 ミランは移籍金として1000万ユーロ(約14億3000万円)を用意し、今夏の獲得に本腰。有望選手の登竜門として名高いザルツブルクもコンスタンテリアス獲得に同額を提示しており、セビージャもPAOKと交渉中だという。 また、同選手にはアーセナルも関心を寄せているとされ、現段階ではどのクラブもPAOKの要求額を満たせていない模様。1500万〜2000万ユーロ(約21億5000万〜28億7000万円)が必要とのことだ。 2023.02.18 17:18 Sat3
王子様ラキティッチが結婚11年の妻に薔薇の花束を贈る…妻ラケルさん「13年前の今日、決して離れないと誓った」
ハイドゥク・スプリトの元クロアチア代表MFイバン・ラキティッチが、結婚11年の妻ラケル・マウリさんに薔薇の花束を贈った。 王子様としてお馴染みの名手ラキティッチ。 シャルケで頭角を表し、セビージャ、バルセロナ、セビージャ、アル・シャバブと渡り歩き、今季からハイドゥクに所属。スイス出身の王子にとって、人生初のクロアチア生活だ。 そんなラキティッチ、自身が世界的名手に台頭するセビージャへの移籍が決まったその夜、契約書締結のために宿泊していたセビリア市内のホテルで、バーのウェイトレスに一目惚れ。 数カ月ものアタックの末に交際まで漕ぎ着け、2年後の2013年に結婚した逸話が有名だ。 運命の相手となったのは、セビリア出身のラケル・マウリさん。結婚後に長女と次女を授かり、現在は家族4人でクロアチアに住む。 21日、妻ラケルさんはインスタグラムを更新し、「13年前の今日、決して離れないと誓った愛する人」から、交際記念日として薔薇の花束をもらったことを報告。 クロアチア『Slobonda Dakmacija』は、2人への過去のインタビューを持ち出し、ラキティッチ夫妻の馴れ初めを振り返った。 「私はホテルのバーで2年間働き、セビージャとの契約書にサインしにきたイバンと出会った」 「その日から、彼は来る日も来る日もバーに来て、私以外のウェイトレスを応対拒否(笑) 私だけに接客して欲しいと堂々と言い放ち、いつもミルク入りコーヒーとオレンジファンタを頼んでいたわね」 “少しでも一緒にいたいから、必ず飲み物を2つ頼んだんだよ(笑)” 「繰り返し電話番号を尋ねられ、私がノーと言っても何度も何度も…しつこい彼に私は負けた。彼は私と一緒にコーヒーを飲みに行くまで、8カ月を要したわね」 「彼がサッカー選手であることはわかっていた。どうせ3日で私の視界から消えるだろうと思っていたら、8カ月。浮ついた心で私のところへ来ていないと理解したわ」 <span class="paragraph-title">【写真】相変わらずカッコいいラキティッチ</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C91zaHpo21l/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/C91zaHpo21l/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; transform: translateX(16px) translateY(-4px) rotate(30deg)"></div></div><div style="margin-left: auto;"> <div style=" width: 0px; border-top: 8px solid #F4F4F4; border-right: 8px solid transparent; transform: translateY(16px);"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; flex-grow: 0; height: 12px; width: 16px; transform: translateY(-4px);"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 8px solid #F4F4F4; border-left: 8px solid transparent; transform: translateY(-4px) translateX(8px);"></div></div></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center; margin-bottom: 24px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 224px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 144px;"></div></div></a><p style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px; margin-bottom:0; margin-top:8px; overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C91zaHpo21l/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Raquel Mauri (@raquel_mauri)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.08.22 16:35 Thu4
セビージャ、サンチェス・ピスファン解体で新スタジアム建設へ
セビージャに新スタジアムを建設する計画があるようだ。セビージャの副会長を務めるホセ・マリア・デルニド氏が明かしている。 セビージャの本拠地であるサンチェス・ピスファンは1958年に設立。これまで改修が行われ、収容人数は4万4000人となっているが、チャンピオンズリーグ出場常連のセビージャにとっては手狭に感じているようで、計画されている新スタジアムでは6万人の収容が見込まれている。仮にこの新スタジアム建設が実現すれば、現在よりもシーズンチケットホルダーを4000人増やせるとのことだ。 デルニド氏によればサンチェス・ピスファンを解体する場合、新スタジアム完成までの2~3年は近隣のカルトゥハ島にある多目的スタジアムのエスタディオ・ラ・カルトゥハを間借りすることを考慮しているようだ。 なお、サンチェス・ピスファンでは来季、ヨーロッパリーグ決勝を開催することが決まっており、解体する場合はそれ以降となる模様だ。 2021.12.22 00:00 Wed5