【プレミアリーグ第34節プレビュー】仕切り直しアーセナルは泥沼チェルシーとのダービー! リバプールvsスパーズも開催
2023.04.29 12:00 Sat
ミッドウィーク開催となった前節は、今シーズンのリーグタイトルの行方を決定づける頂上決戦を制したマンチェスター・シティが逆転での3連覇へ大きな近づいた。熾烈トップ4争いでは連勝のニューカッスルが3位死守に成功している。
過密日程続く中で行われる第34節では痛恨の11戦ぶり黒星を喫した首位のアーセナル(勝ち点75)と、新体制移行後泥沼の公式戦5連敗となった11位のチェルシー(勝ち点39)が対峙するロンドン・ダービーが最注目カードだ。
アーセナルは前節、3試合連続ドローと勝ち切れない状況で臨んだ鬼門エティハド・スタジアムでのシティとの頂上決戦に1-4のスコアで惨敗。策士ペップの予想外のビルドアップに面食らった上、開始早々にFWハーランドとの圧巻のコンビプレーからMFデ・ブライネに先制点を許すと、前半終了間際にセットプレーから失点。さらに、後半立ち上がりにはミス絡みから再びデ・ブライネにトドメの3点目を叩き込まれた。その後、DFホールディングのゴールで一矢報いたかに思われたが、後半ラストプレーでハーランドに手痛い一発を食らって敗戦。暫定順位では依然としてトップに立つが、まさに為すすべなしの完敗で19シーズンぶりの悲願達成の機運は一気に萎んだ。
その敗戦からのリバウンドメンタリティが試されるホーム開催のダービーは、当初29日開催予定だったものの、地元警察による警備上のリスクの訴えから急遽5月2日に延期に。これにより、中5日とシティ戦敗戦から気持ちの切り替え、頭を整理する時間ができたが、アルテタ監督は自信喪失のチームを再び闘える集団に立て直せるか。
対するチェルシーは前節、ホームで連敗阻止を期して6戦未勝利のブレントフォードと対戦。先週末のリーグ戦延期によって十分な修正期間があった中、ランパード暫定監督のアプローチに注目が集まったが、改めて戦術家としての能力の低さを露呈。メンバーの入れ替えこそあったものの、MFカンテやDFチアゴ・シウバらの奮闘がなければ、0-2のスコア以上の大差で敗れる可能性もあった。素人感丸出しのオーナーに、レジェンドでこそあるものの来季はいない暫定指揮官の下で選手たちは完全に戦う意欲を失っている印象だ。
また、今節はトップ4圏内浮上はさすがに厳しいものの、ヨーロッパリーグ(EL)出場権を争う7位のリバプール(勝ち点53)と、5位のトッテナム(勝ち点54)のビッグ6直接対決も開催される。
リバプールは前節、アウェイで復調のウェストハムと対戦。MFパケタに先制点を許す難しい入りとなったが、FWガクポの見事なミドルシュートで早々にスコアをタイに戻すと、以降は一進一退の攻防の中で後半半ばには久々の出場となったDFマティプの豪快なヘディングシュートで逆転に成功。以降は再三のピンチやMFチアゴのボックス内での微妙なハンドがお咎めなしに終わる幸運もあって2-1の勝利。フォレスト戦に続き接戦をモノにして3連勝を達成した。
逆転でのトップ4フィニッシュへわずかながら可能性を残すクロップのチームは、今季最後の対ビッグ6戦で今季2度目の4連勝を狙う。日程面、アンフィールドでのホームアドバンテージを考えれば、圧倒的に相性が良い、“お得意様”相手に勝ち点3は堅いが、今季守備面で見せる隙を突かれて敗れた場合、トップ4レースから脱落となる。
対するトッテナムは2連敗にステッリーニ暫定監督解任と、泥沼の状況で臨んだ前節に天敵であるマンチェスター・ユナイテッドと対戦。ホームサポーターの後押しもあって惨敗したニューカッスル戦を払しょくしようとする気概が見えた前半だったが、守備面の問題は一朝一夕で解決するはずもなくFWサンチョとFWラッシュフォードに前半の入りと終わりにゴールを決められた。それでも、ヘッドダウンせずに後半もアグレッシブに臨むと、最終的に逆転までは持って行けなかったが、DFペドロ・ポロとFWソン・フンミンのゴールで2点差を追いついてドローに持ち込んだ。
上位チームとのシックスポインターで勝利を逃し、逆転でのトップ4フィニッシュの可能性はほぼ潰えたが、シーズンをできるだけ良い形で終えるためのきっかけは掴んだ印象だ。選手層が薄く鬼門アンフィールドでの中2日でのアウェイゲームは非常にタフなものとなるが、ユナイテッド戦の後半のようなアグレッシブな戦いができれば、難所から勝ち点を持ち帰る可能性は十分にある。
そのビッグ6直接対決と共にトップ4争いの行方を左右するのが、4位のマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点60)と、6位のアストン・ビラ(勝ち点54)の上位対決。
ユナイテッドは前述のトッテナム戦で前半は攻守両面で相手を上回る素晴らしいパフォーマンスを見せたが、後半はPK戦まで戦ったブライトンとのFAカップ準決勝の疲労が色濃く出てしまい、防戦一方の展開でテン・ハグ監督の交代策も機能せず、今季苦戦するトップハーフチームとのアウェイゲームでまたしても勝利を逃した。消化試合数や現状の勝ち点差を考えれば、逃げ切れる可能性は高いものの、仮に今回のホームゲームを落とすようなことになれば、より重圧を受ける中で残り試合を戦わざるを得ない状況となる。
対するアストン・ビラは前々節のブレントフォード戦で連勝が「5」でストップした中、前節のフルアム戦ではDFミングスのゴールを最後まで守り切って1-0の勝利。無敗記録を10試合に更新すると共にバウンスバックの白星を手にした。エメリ就任以降は13勝3分け4敗と、首位のアーセナルに次ぐ勝ち点を荒稼ぎしており、後半戦の主役の一角となっている。絶好調のFWワトキンスを中心に攻守両面で闘える選手が多く、疲労困憊の赤い悪魔を敵地で撃破する可能性は十二分にあるはずだ。
頂上決戦で圧巻の快勝を収めて2連覇中の王者の強さをまざまざと見せつけた2位のマンチェスター・シティ(勝ち点73)は、主砲ミトロビッチの長期出場停止以降は失速傾向にある10位のフルアム(勝ち点45)を相手に8連勝を目指す。アーセナルとの頂上決戦直後の試合ということもあり、その反動が唯一の懸念材料となるが、あと1点でプレミアリーグのシーズン最多ゴール記録(42試合制)の34ゴールに到達する怪物ハーランドを中心に貪欲なペップのチームが隙を見せる可能性は低い。
アストン・ビラ戦の大敗以降、トッテナムとエバートンに圧巻の大勝で連勝の3位ニューカッスル(勝ち点62)は、最下位のサウサンプトン(勝ち点24)相手に3連勝での3位固めを狙う。セント・ジェームズ・パークの熱狂的な空気、ハイレベルのポジション争いを繰り広げるFWイサクとFWウィルソンのストライカーコンビに、絶好調のMFマーフィーらの状態を考えれば、曲者セインツ相手にも問題なく勝ち点3を得られるはずだ。
最後にMF三笘薫を擁する8位のブライトン(勝ち点49)は、残留争いからほぼ抜け出しつつある13位のウォルバーハンプトン(勝ち点37)を相手に公式戦連敗ストップを狙う。フォレスト戦ではMFブオナノッテのゴールで先制するまでは良かったが、前半終了間際のオウンゴールで追いつかれると、後半はFAカップ準決勝の疲労の影響もあってフィジカルなホームチームの戦いに苦戦。最終的に1-3の敗戦となった。フル出場の三笘は再三の鋭いドリブル突破や正確なラストパスで攻撃をけん引した一方、ボックス内でのGKとの一対一を外す決定機逸もあって2試合連続での悔しい試合になった。コンディション面ではかなり厳しい状況だが、選手層が薄いチーム状況を考えれば、ウルブス戦でもフル稼働が求められる。
◆プレミアリーグ第34節
▽4/29(土)
《20:30》
クリスタル・パレス vs ウェストハム
《23:00》
ブレントフォード vs ノッティンガム・フォレスト
ブライトン vs ウォルバーハンプトン
▽4/30(日)
《22:00》
フルアム vs マンチェスター・シティ
マンチェスター・ユナイテッド vs アストン・ビラ
ニューカッスル vs サウサンプトン
ボーンマス vs リーズ
《24:30》
リバプール vs トッテナム
▽5/1(月)
《28:00》
レスター・シティ vs エバートン
▽5/2(火)
《28:00》
アーセナル vs チェルシー
過密日程続く中で行われる第34節では痛恨の11戦ぶり黒星を喫した首位のアーセナル(勝ち点75)と、新体制移行後泥沼の公式戦5連敗となった11位のチェルシー(勝ち点39)が対峙するロンドン・ダービーが最注目カードだ。
アーセナルは前節、3試合連続ドローと勝ち切れない状況で臨んだ鬼門エティハド・スタジアムでのシティとの頂上決戦に1-4のスコアで惨敗。策士ペップの予想外のビルドアップに面食らった上、開始早々にFWハーランドとの圧巻のコンビプレーからMFデ・ブライネに先制点を許すと、前半終了間際にセットプレーから失点。さらに、後半立ち上がりにはミス絡みから再びデ・ブライネにトドメの3点目を叩き込まれた。その後、DFホールディングのゴールで一矢報いたかに思われたが、後半ラストプレーでハーランドに手痛い一発を食らって敗戦。暫定順位では依然としてトップに立つが、まさに為すすべなしの完敗で19シーズンぶりの悲願達成の機運は一気に萎んだ。
対するチェルシーは前節、ホームで連敗阻止を期して6戦未勝利のブレントフォードと対戦。先週末のリーグ戦延期によって十分な修正期間があった中、ランパード暫定監督のアプローチに注目が集まったが、改めて戦術家としての能力の低さを露呈。メンバーの入れ替えこそあったものの、MFカンテやDFチアゴ・シウバらの奮闘がなければ、0-2のスコア以上の大差で敗れる可能性もあった。素人感丸出しのオーナーに、レジェンドでこそあるものの来季はいない暫定指揮官の下で選手たちは完全に戦う意欲を失っている印象だ。
残り試合はボーンマス、ノッティンガム・フォレストと残留が懸かるチームを含め目標があるチームとの対戦が続き、このまま未勝利でシーズンを終えることもリアルに想像できる状況だが、敵地でのダービーでは意地を見せられるか。
また、今節はトップ4圏内浮上はさすがに厳しいものの、ヨーロッパリーグ(EL)出場権を争う7位のリバプール(勝ち点53)と、5位のトッテナム(勝ち点54)のビッグ6直接対決も開催される。
リバプールは前節、アウェイで復調のウェストハムと対戦。MFパケタに先制点を許す難しい入りとなったが、FWガクポの見事なミドルシュートで早々にスコアをタイに戻すと、以降は一進一退の攻防の中で後半半ばには久々の出場となったDFマティプの豪快なヘディングシュートで逆転に成功。以降は再三のピンチやMFチアゴのボックス内での微妙なハンドがお咎めなしに終わる幸運もあって2-1の勝利。フォレスト戦に続き接戦をモノにして3連勝を達成した。
逆転でのトップ4フィニッシュへわずかながら可能性を残すクロップのチームは、今季最後の対ビッグ6戦で今季2度目の4連勝を狙う。日程面、アンフィールドでのホームアドバンテージを考えれば、圧倒的に相性が良い、“お得意様”相手に勝ち点3は堅いが、今季守備面で見せる隙を突かれて敗れた場合、トップ4レースから脱落となる。
対するトッテナムは2連敗にステッリーニ暫定監督解任と、泥沼の状況で臨んだ前節に天敵であるマンチェスター・ユナイテッドと対戦。ホームサポーターの後押しもあって惨敗したニューカッスル戦を払しょくしようとする気概が見えた前半だったが、守備面の問題は一朝一夕で解決するはずもなくFWサンチョとFWラッシュフォードに前半の入りと終わりにゴールを決められた。それでも、ヘッドダウンせずに後半もアグレッシブに臨むと、最終的に逆転までは持って行けなかったが、DFペドロ・ポロとFWソン・フンミンのゴールで2点差を追いついてドローに持ち込んだ。
上位チームとのシックスポインターで勝利を逃し、逆転でのトップ4フィニッシュの可能性はほぼ潰えたが、シーズンをできるだけ良い形で終えるためのきっかけは掴んだ印象だ。選手層が薄く鬼門アンフィールドでの中2日でのアウェイゲームは非常にタフなものとなるが、ユナイテッド戦の後半のようなアグレッシブな戦いができれば、難所から勝ち点を持ち帰る可能性は十分にある。
そのビッグ6直接対決と共にトップ4争いの行方を左右するのが、4位のマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点60)と、6位のアストン・ビラ(勝ち点54)の上位対決。
ユナイテッドは前述のトッテナム戦で前半は攻守両面で相手を上回る素晴らしいパフォーマンスを見せたが、後半はPK戦まで戦ったブライトンとのFAカップ準決勝の疲労が色濃く出てしまい、防戦一方の展開でテン・ハグ監督の交代策も機能せず、今季苦戦するトップハーフチームとのアウェイゲームでまたしても勝利を逃した。消化試合数や現状の勝ち点差を考えれば、逃げ切れる可能性は高いものの、仮に今回のホームゲームを落とすようなことになれば、より重圧を受ける中で残り試合を戦わざるを得ない状況となる。
対するアストン・ビラは前々節のブレントフォード戦で連勝が「5」でストップした中、前節のフルアム戦ではDFミングスのゴールを最後まで守り切って1-0の勝利。無敗記録を10試合に更新すると共にバウンスバックの白星を手にした。エメリ就任以降は13勝3分け4敗と、首位のアーセナルに次ぐ勝ち点を荒稼ぎしており、後半戦の主役の一角となっている。絶好調のFWワトキンスを中心に攻守両面で闘える選手が多く、疲労困憊の赤い悪魔を敵地で撃破する可能性は十二分にあるはずだ。
頂上決戦で圧巻の快勝を収めて2連覇中の王者の強さをまざまざと見せつけた2位のマンチェスター・シティ(勝ち点73)は、主砲ミトロビッチの長期出場停止以降は失速傾向にある10位のフルアム(勝ち点45)を相手に8連勝を目指す。アーセナルとの頂上決戦直後の試合ということもあり、その反動が唯一の懸念材料となるが、あと1点でプレミアリーグのシーズン最多ゴール記録(42試合制)の34ゴールに到達する怪物ハーランドを中心に貪欲なペップのチームが隙を見せる可能性は低い。
アストン・ビラ戦の大敗以降、トッテナムとエバートンに圧巻の大勝で連勝の3位ニューカッスル(勝ち点62)は、最下位のサウサンプトン(勝ち点24)相手に3連勝での3位固めを狙う。セント・ジェームズ・パークの熱狂的な空気、ハイレベルのポジション争いを繰り広げるFWイサクとFWウィルソンのストライカーコンビに、絶好調のMFマーフィーらの状態を考えれば、曲者セインツ相手にも問題なく勝ち点3を得られるはずだ。
最後にMF三笘薫を擁する8位のブライトン(勝ち点49)は、残留争いからほぼ抜け出しつつある13位のウォルバーハンプトン(勝ち点37)を相手に公式戦連敗ストップを狙う。フォレスト戦ではMFブオナノッテのゴールで先制するまでは良かったが、前半終了間際のオウンゴールで追いつかれると、後半はFAカップ準決勝の疲労の影響もあってフィジカルなホームチームの戦いに苦戦。最終的に1-3の敗戦となった。フル出場の三笘は再三の鋭いドリブル突破や正確なラストパスで攻撃をけん引した一方、ボックス内でのGKとの一対一を外す決定機逸もあって2試合連続での悔しい試合になった。コンディション面ではかなり厳しい状況だが、選手層が薄いチーム状況を考えれば、ウルブス戦でもフル稼働が求められる。
◆プレミアリーグ第34節
▽4/29(土)
《20:30》
クリスタル・パレス vs ウェストハム
《23:00》
ブレントフォード vs ノッティンガム・フォレスト
ブライトン vs ウォルバーハンプトン
▽4/30(日)
《22:00》
フルアム vs マンチェスター・シティ
マンチェスター・ユナイテッド vs アストン・ビラ
ニューカッスル vs サウサンプトン
ボーンマス vs リーズ
《24:30》
リバプール vs トッテナム
▽5/1(月)
《28:00》
レスター・シティ vs エバートン
▽5/2(火)
《28:00》
アーセナル vs チェルシー
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ベッカム&ギャリー・ネビルがイギリス4部クラブ買収! ギグスやスコールズら92年組がオーナーだったサルフォード・シティの共同オーナーに
EFLリーグ2(イングランド4部)に所属するサルフォード・シティは8日、かつてマンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表で活躍したデイビッド・ベッカム氏とギャリー・ネビル氏が率いるコンソーシアムに買収されたことを発表した。 マンチェスターのサルフォードに拠点を置くサルフォード・シティは、マンチェスター・ユナイテッドで活躍し92年組として知られるライアン・ギグス氏、ポール・スコールズ氏、ニッキー・バット氏、フィリップ・ネビル氏が2014年にオーナーとなり、5シーズンで4回の昇格を経験した。 2018-19シーズンにEFLリーグ2に昇格を果たしたが、そこから上には上がれておらず。今シーズンもEFLリーグ2で8位となり、昇格プレーオフを最終節で逃す形となっていた。 そんな中、ベッカム氏、ギャリー・ネビル氏に加え、アメリカ在住の実業家のデクラン・ケリー氏、マーヴィン・デイヴィス卿がグループに入っている。 サルフォード・シティによれば、新たな株主たちはクラブと施設に多額の投資を行うという約束が入っているとのことだ。 なお、ギグス氏、スコールズ氏、バット氏、フィル・ネビル氏は引き続き「テクニカル、フットボール、コマーシャル、リクルート、SCFC財団」の各部門でクラブに関与していくとのこと。92年組が勢揃いすることとなった。 また、新しいコンソーシアムは、インドを拠点とするドリーム・スポーツ・グループ、コリン・ライアン、フランク・ライアン、ニック・ウッドハウス、シュラビン・ミッタルを含む9人の株主で構成されている。 ベッカム氏は「私はサルフォードで育った。そこで過ごした日々には、本当に素敵な思い出がある。この場所と人々は、私のサッカー人生の初期において、とても重要な役割を果たしてくれた。サルフォード・シティは地域社会の中心であり、豊かな歴史を誇る。その新たな章に加わることができ、大変嬉しく思う」とコメントしている。 ギャリー・ネビル氏も「サルフォード・シティに情熱を注いでいる。多様な才能と専門知識を持つメンバーが、サッカーへの愛で結ばれた、他に類を見ないパートナーシップだ。サッカーが最優先だが、今後4~5年でクラブを持続可能な方向へ導くことが不可欠だ。この旅の次の段階が待ちきれない」と、かつての仲間とともにチームを発展させていくことを誓った。 2025.05.08 20:55 Thu5