【プレミアリーグ第34節プレビュー】仕切り直しアーセナルは泥沼チェルシーとのダービー! リバプールvsスパーズも開催

2023.04.29 12:00 Sat
Getty Images
ミッドウィーク開催となった前節は、今シーズンのリーグタイトルの行方を決定づける頂上決戦を制したマンチェスター・シティが逆転での3連覇へ大きな近づいた。熾烈トップ4争いでは連勝のニューカッスルが3位死守に成功している。

過密日程続く中で行われる第34節では痛恨の11戦ぶり黒星を喫した首位のアーセナル(勝ち点75)と、新体制移行後泥沼の公式戦5連敗となった11位のチェルシー(勝ち点39)が対峙するロンドン・ダービーが最注目カードだ。
アーセナルは前節、3試合連続ドローと勝ち切れない状況で臨んだ鬼門エティハド・スタジアムでのシティとの頂上決戦に1-4のスコアで惨敗。策士ペップの予想外のビルドアップに面食らった上、開始早々にFWハーランドとの圧巻のコンビプレーからMFデ・ブライネに先制点を許すと、前半終了間際にセットプレーから失点。さらに、後半立ち上がりにはミス絡みから再びデ・ブライネにトドメの3点目を叩き込まれた。その後、DFホールディングのゴールで一矢報いたかに思われたが、後半ラストプレーでハーランドに手痛い一発を食らって敗戦。暫定順位では依然としてトップに立つが、まさに為すすべなしの完敗で19シーズンぶりの悲願達成の機運は一気に萎んだ。

その敗戦からのリバウンドメンタリティが試されるホーム開催のダービーは、当初29日開催予定だったものの、地元警察による警備上のリスクの訴えから急遽5月2日に延期に。これにより、中5日とシティ戦敗戦から気持ちの切り替え、頭を整理する時間ができたが、アルテタ監督は自信喪失のチームを再び闘える集団に立て直せるか。

対するチェルシーは前節、ホームで連敗阻止を期して6戦未勝利のブレントフォードと対戦。先週末のリーグ戦延期によって十分な修正期間があった中、ランパード暫定監督のアプローチに注目が集まったが、改めて戦術家としての能力の低さを露呈。メンバーの入れ替えこそあったものの、MFカンテやDFチアゴ・シウバらの奮闘がなければ、0-2のスコア以上の大差で敗れる可能性もあった。素人感丸出しのオーナーに、レジェンドでこそあるものの来季はいない暫定指揮官の下で選手たちは完全に戦う意欲を失っている印象だ。
残り試合はボーンマス、ノッティンガム・フォレストと残留が懸かるチームを含め目標があるチームとの対戦が続き、このまま未勝利でシーズンを終えることもリアルに想像できる状況だが、敵地でのダービーでは意地を見せられるか。

また、今節はトップ4圏内浮上はさすがに厳しいものの、ヨーロッパリーグ(EL)出場権を争う7位のリバプール(勝ち点53)と、5位のトッテナム(勝ち点54)のビッグ6直接対決も開催される。

リバプールは前節、アウェイで復調のウェストハムと対戦。MFパケタに先制点を許す難しい入りとなったが、FWガクポの見事なミドルシュートで早々にスコアをタイに戻すと、以降は一進一退の攻防の中で後半半ばには久々の出場となったDFマティプの豪快なヘディングシュートで逆転に成功。以降は再三のピンチやMFチアゴのボックス内での微妙なハンドがお咎めなしに終わる幸運もあって2-1の勝利。フォレスト戦に続き接戦をモノにして3連勝を達成した。

逆転でのトップ4フィニッシュへわずかながら可能性を残すクロップのチームは、今季最後の対ビッグ6戦で今季2度目の4連勝を狙う。日程面、アンフィールドでのホームアドバンテージを考えれば、圧倒的に相性が良い、“お得意様”相手に勝ち点3は堅いが、今季守備面で見せる隙を突かれて敗れた場合、トップ4レースから脱落となる。

対するトッテナムは2連敗にステッリーニ暫定監督解任と、泥沼の状況で臨んだ前節に天敵であるマンチェスター・ユナイテッドと対戦。ホームサポーターの後押しもあって惨敗したニューカッスル戦を払しょくしようとする気概が見えた前半だったが、守備面の問題は一朝一夕で解決するはずもなくFWサンチョとFWラッシュフォードに前半の入りと終わりにゴールを決められた。それでも、ヘッドダウンせずに後半もアグレッシブに臨むと、最終的に逆転までは持って行けなかったが、DFペドロ・ポロとFWソン・フンミンのゴールで2点差を追いついてドローに持ち込んだ。

上位チームとのシックスポインターで勝利を逃し、逆転でのトップ4フィニッシュの可能性はほぼ潰えたが、シーズンをできるだけ良い形で終えるためのきっかけは掴んだ印象だ。選手層が薄く鬼門アンフィールドでの中2日でのアウェイゲームは非常にタフなものとなるが、ユナイテッド戦の後半のようなアグレッシブな戦いができれば、難所から勝ち点を持ち帰る可能性は十分にある。

そのビッグ6直接対決と共にトップ4争いの行方を左右するのが、4位のマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点60)と、6位のアストン・ビラ(勝ち点54)の上位対決。

ユナイテッドは前述のトッテナム戦で前半は攻守両面で相手を上回る素晴らしいパフォーマンスを見せたが、後半はPK戦まで戦ったブライトンとのFAカップ準決勝の疲労が色濃く出てしまい、防戦一方の展開でテン・ハグ監督の交代策も機能せず、今季苦戦するトップハーフチームとのアウェイゲームでまたしても勝利を逃した。消化試合数や現状の勝ち点差を考えれば、逃げ切れる可能性は高いものの、仮に今回のホームゲームを落とすようなことになれば、より重圧を受ける中で残り試合を戦わざるを得ない状況となる。

対するアストン・ビラは前々節のブレントフォード戦で連勝が「5」でストップした中、前節のフルアム戦ではDFミングスのゴールを最後まで守り切って1-0の勝利。無敗記録を10試合に更新すると共にバウンスバックの白星を手にした。エメリ就任以降は13勝3分け4敗と、首位のアーセナルに次ぐ勝ち点を荒稼ぎしており、後半戦の主役の一角となっている。絶好調のFWワトキンスを中心に攻守両面で闘える選手が多く、疲労困憊の赤い悪魔を敵地で撃破する可能性は十二分にあるはずだ。

頂上決戦で圧巻の快勝を収めて2連覇中の王者の強さをまざまざと見せつけた2位のマンチェスター・シティ(勝ち点73)は、主砲ミトロビッチの長期出場停止以降は失速傾向にある10位のフルアム(勝ち点45)を相手に8連勝を目指す。アーセナルとの頂上決戦直後の試合ということもあり、その反動が唯一の懸念材料となるが、あと1点でプレミアリーグのシーズン最多ゴール記録(42試合制)の34ゴールに到達する怪物ハーランドを中心に貪欲なペップのチームが隙を見せる可能性は低い。

アストン・ビラ戦の大敗以降、トッテナムとエバートンに圧巻の大勝で連勝の3位ニューカッスル(勝ち点62)は、最下位のサウサンプトン(勝ち点24)相手に3連勝での3位固めを狙う。セント・ジェームズ・パークの熱狂的な空気、ハイレベルのポジション争いを繰り広げるFWイサクとFWウィルソンのストライカーコンビに、絶好調のMFマーフィーらの状態を考えれば、曲者セインツ相手にも問題なく勝ち点3を得られるはずだ。

最後にMF三笘薫を擁する8位のブライトン(勝ち点49)は、残留争いからほぼ抜け出しつつある13位のウォルバーハンプトン(勝ち点37)を相手に公式戦連敗ストップを狙う。フォレスト戦ではMFブオナノッテのゴールで先制するまでは良かったが、前半終了間際のオウンゴールで追いつかれると、後半はFAカップ準決勝の疲労の影響もあってフィジカルなホームチームの戦いに苦戦。最終的に1-3の敗戦となった。フル出場の三笘は再三の鋭いドリブル突破や正確なラストパスで攻撃をけん引した一方、ボックス内でのGKとの一対一を外す決定機逸もあって2試合連続での悔しい試合になった。コンディション面ではかなり厳しい状況だが、選手層が薄いチーム状況を考えれば、ウルブス戦でもフル稼働が求められる。

◆プレミアリーグ第34節
▽4/29(土)
《20:30》
クリスタル・パレス vs ウェストハム
《23:00》
ブレントフォード vs ノッティンガム・フォレスト
ブライトン vs ウォルバーハンプトン

▽4/30(日)
《22:00》
フルアム vs マンチェスター・シティ
マンチェスター・ユナイテッド vs アストン・ビラ
ニューカッスル vs サウサンプトン
ボーンマス vs リーズ
《24:30》
リバプール vs トッテナム

▽5/1(月)
《28:00》
レスター・シティ vs エバートン

▽5/2(火)
《28:00》
アーセナル vs チェルシー

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インターナショナルブレーク前に行われた前節は、壮絶な撃ち合いとなったチェルシーvsマンチェスター・シティがドローに終わり、トッテナムやニューカッスルの格下相手の敗戦と少なくない波乱も。一方で、アーセナルやリバプールが順当に勝ち点3を積み重ね、リーグタイトル争いはより拮抗したものとなっている。 2023年最後のインターナショナルマッチウィークでは“FIFAウイルス”蔓延となり、多くのクラブで負傷者が目立つが、プレミアリーグは年末年始に懸けた超過密日程がスタート。その口火を切る第13節では首位のマンチェスター・シティと2位のリバプールが1ポイント差で激突する首位攻防戦に大きな注目が集まる。 シティは前節、チェルシーとのアウェイゲームで3度のリードを手にしながらも相手の驚異的な粘りに遭い、4-4のドローに終わった。これによりリーグ連勝が「3」でストップし、2位以下との勝ち点差が縮まった。そして、ここからはリバプール、トッテナムとのホーム連戦、難攻不落ビラ・パークでのアストン・ビラとのアウェイ戦と優勝争いにおいて重要な3連戦に臨む。ここに来てDFストーンズやMFマテウス・ヌネスら負傷者が増え始め、エースFWハーランドもノルウェー代表離脱とやや選手のやり繰りが難しくなっているが、難敵相手の首位攻防戦できっちりリーグテーブルの最上位を堅持なるか。 対するリバプールは前節、ホームでブレントフォードと対戦。前半は相手十八番のカウンターやセットプレーに苦戦したが、エースFWサラーの2ゴールの活躍によって3-0の快勝。公式戦2試合未勝利という嫌な流れをしっかりと払しょくした。今回のインターナショナルブレークでは目立った負傷者は出ていないが、サラーやFWヌニェスらを筆頭に一部主力はワールドカップ(W杯)予選で長距離移動を強いられており、代表戦明けの土曜ランチタイムキックオフという厳しい日程面、難所エティハド・スタジアムでのアウェイゲームということを考えると、厳しい戦いが予想される。 その首位攻防戦に続く注目カードは7位のニューカッスルと、10位のチェルシーによる上位浮上を狙う強豪同士の直接対決だ。 久々のチャンピオンズリーグ(CL)との二足の草鞋に加え、現プレミアリーグで最も多くの負傷者に悩まされるマグパイズ。前々節はアーセナルに初黒星を与えたが、直近2試合ではドルトムント、ボーンマスに0-2の完敗。多くの主力不在と勤続疲労によって好調時に比べてパフォーマンスが低下している。週明けのCLで重要なパリ・サンジェルマン戦を控えるなかで臨むチェルシー戦では引き続き厳しい台所事情となるが、セント・ジェームズ・パークの強烈な後押しを活かして復調ブルーズ撃破といきたい。 対するチェルシーは前々節にトッテナムに初黒星を与え、前節はシティ相手にドロー。今シーズンを占う強豪5連戦においてここまで上々の滑り出しを見せている。また、ライバルを尻目にここにきて負傷者が続々と戦列に戻ってきている。現状では今夏の目玉補強の一人だった昨季ブンデスリーガ得点王のMFエンクンクのプレミアデビューはお預けになるようだが、その主力の復帰を追い風に難所を攻略し、上位戦線に絡んでいきたい。 首位攻防戦の結果次第で首位浮上が懸かる3位のアーセナルは、11位のブレントフォードとのアウェイゲームで連勝を狙う。前節はMFファビオ・ヴィエイラの退場などもあり、下位に低迷するバーンリーに苦戦を強いられたものの、FWトロサールの1ゴール1アシストの活躍によってバウンスバックの3-1の勝利を収めた。グリフィン・パークでのビーズとのアウェイゲームは決して簡単ではないが、しっかりと勝ち点3を積み重ねたい。なお、ノルウェー代表辞退のMFウーデゴールら一部主力のコンディションは懸念材料も、DF冨安健洋は森保一監督の気遣いある日本代表での起用法もあり、CLのRCランス戦に向けて温存といったプランがなければ、先発での起用が濃厚だ。 開幕10戦無敗からの連敗で4位に転落したトッテナムは、1ポイント差で5位に位置するアストン・ビラとのホームゲームで連敗ストップを目指す。2人の退場者、2人の主力の負傷という厳しいチェルシー戦での今季初黒星から回復途上で臨んだ前節のウォルバーハンプトン戦では前半開始早々に先制点を挙げたが、慣れないメンバー構成と120%を出し切ったチェルシー戦での消耗によってチームとして完全にガス欠。何とか粘り強い守備でリードを維持したが、後半アディショナルタイムに連続失点する厳しい1-2の逆転負けとなった。 次節には敵地でシティとの上位対決を控えており、今回のホームゲームでは是が非でも白星を取り戻したい。累積警告でMFビスマを欠き、エースFWソン・フンミンら代表帰りの主力のコンディションも懸念されるなか、圧倒的なホーム戦ほどの強さはないものの、ビッグ6に肉薄する選手層とプレー強度を有するエメリのチーム相手にポステコグルー監督の手腕が試される一戦となるはずだ。 MF三笘薫を擁する8位のブライトンは、14位のノッティンガム・フォレストを相手にリーグ7戦ぶりの白星を目指す。前節のシェフィールド・ユナイテッド戦では前半開始早々の先制点から最下位相手に危なげなくゲームを進めたが、MFダフートの愚行退場によって暗転。不運なオウンゴールで追いつかれ、下位相手に痛恨の取りこぼしとなった。また、ニューカッスル同様に多くの負傷者に悩まされるチームではFWファーガソンに加え、三笘が日本代表合流後に負傷が発覚。現時点で細かい状態は不明だが、フォレスト戦の欠場は決定的だ。そのエース不在のなか、FWアディングラやFWアンス・ファティら代役候補の活躍に期待したいところだ。 相変わらずパフォーマンスは安定しないものの、6位まで順位を上げてきたマンチェスター・ユナイテッドは、財務違反によって勝ち点10剥奪の処分が科されて19位に転落した渦中のエバートンとのアウェイゲームに臨む。前節は格下ルートン・タウンにホームで苦戦しながらも、伏兵リンデロフのゴールを守り切って勝ち切ったテン・ハグのチーム。ただ、今回のインターナショナルブレークではMFマウントが再負傷。代表戦で負傷したFWラッシュフォード、GKオナナは幸いにも軽傷だったが、アクシデントが続く。DFショーのチームトレーニング復帰は朗報だが、引き続きメンバーのやり繰りに苦戦しそうだ。実力差を考えればトフィーズ相手に勝ち点3を得られる可能性は高いが、勝ち点10剝奪が決定して最初のグディソン・パークで行われる一戦はスタジアムの空気を含めて読めない一戦となるはずだ。 ◆プレミアリーグ第13節 ▽11/25(土) 《21:30》 マンチェスター・シティ vs リバプール 《24:00》 バーンリー vs ウェストハム ルートン・タウン vs クリスタル・パレス ニューカッスル vs チェルシー ノッティンガム・フォレスト vs ブライトン シェフィールド・ユナイテッド vs ボーンマス 《26:30》 ブレントフォード vs アーセナル ▽11/26(日) 《23:00》 トッテナム vs アストン・ビラ 《25:30》 エバートン vs マンチェスター・ユナイテッド ▽11/29(月) 《29:00》 フルアム vs ウォルバーハンプトン 2023.11.24 13:00 Fri

【プレミアリーグ第12節プレビュー】チェルシーvsシティに、上位陣はバウンスバック図る

先週末に行われた第11節ではトッテナム、アーセナルのノースロンドン勢がいずれも今シーズン初黒星。これで無敗のチームが消滅した中、王者マンチェスター・シティが首位に返り咲いた。 2023年最後のインターナショナルマッチウィークを控えるなかでの開催となる今節は、10位のチェルシーと首位のマンチェスター・シティによるビッグマッチが最注目カードだ。 チェルシーは前節、首位のトッテナムとアウェイで対戦。ポチェッティーノ監督のN17初帰還に注目が集まったなか、ダービーは壮絶な展開に。開始早々に失点を喫し、守勢が続いたチェルシーだったが、DFロメロの一発退場にPK献上によってMFパーマーのゴールで追いつくと、後半序盤に2人目の退場者を出したホームチームに対して猛攻を仕掛けた。相手の堅守に手を焼いたものの、悩めるFWジャクソンのハットトリックによって最終的に4-1で勝利。首位チームに初黒星を与える会心のリーグ3戦ぶりの白星となった。 ただ、昨季から思うように結果が出ていないスタンフォード・ブリッジで再び首位チームを迎え撃つビッグゲームでは苦戦必至。相手の強力な攻撃を何とか撥ね返しつつ、古巣対戦のFWスターリングやパーマーの躍動が求められるところだ。 対するシティは前節、下位に沈むボーンマスと対戦。前半序盤こそ相手の守備的な戦い方に手を焼いたが、FWドクが1ゴール4アシストの驚異的な活躍を披露し、終わってみれば6-1の圧勝。リーグ3連勝を達成した。さらに、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではFWハーランドの2ゴールなどでヤング・ボーイズを3-0と一蹴。2節を残しての決勝トーナメント進出を決めている。同試合でDFストーンズとDFアカンジが負傷するアクシデントに見舞われたが、代役は十分に揃っており良い形で敵地へ乗り込む。 そのシティを2ポイント差で追う2位のトッテナムは、14位のウォルバーハンプトンとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を目指す。前述のチェルシー戦ではロメロとDFウドジェの退場に加え、DFファン・デ・フェン、MFマディソンが重傷を負う痛恨のアクシデントに見舞われた。さらに、今週に入って以前から恥骨に問題を抱えていたFWリシャルリソンが手術を受け、元々選手層に問題を抱えるチームはさらなる窮地に立たされる。 対戦相手のウルブスは下位に低迷しているが、シティに今季初黒星を与えマンチェスター・ユナイテッドやリバプール相手にも善戦するなど上位陣との対戦においては侮れない相手だ。この試合では負傷とサスペンションによってバックラインの主力3選手を欠くなか、今季初先発が見込まれるDFダイアーに加え、今夏ブラックバーンから加入した18歳DFフィリップスのプレミアデビューも見込まれる。守備面に大きな不安を抱えるなか、FWソン・フンミンやMFクルゼフスキらアタッカー陣の爆発が勝利のカギを握る。また、敗れたダービーにおいても超急造のバックラインで9人でのハイライン戦術で最後まで勝ち点の可能性を残したポステコグルー監督の采配にも注目だ。 そのトッテナムとお付き合いする形で前節のニューカッスル戦で今季初黒星を喫した4位のアーセナルは、19位に低迷するバーンリーと対戦。ハイインテンシティの攻防を繰り広げたマグパイズとのアウェイゲームでは勝ち点3に値するパフォーマンスだったとは言えないが、少なくとも勝ち点1は持ち帰れる内容を見せた。だが、大きな波紋を残したFWゴードンの物議を醸す1ゴールに泣き、EFLカップのウェストハム戦に続く公式戦連敗となった。 それでも、CLのセビージャ戦では不振の相手にFWトロサール、FWサカのゴールによって2-0の完勝。大事を取って前半のみの出場となったDF冨安健洋ら一部主力のコンディションは懸念材料だが、きっちりリバウンドメンタリティを示した。直近で公式戦5連敗且つ、2得点14失点と泥沼の昨季チャンピオンシップ王者をしっかりと叩いてリーグ戦でも勝利を取り戻したい。 そのアーセナルと同勝ち点で3位のリバプールは、直近の3連勝で9位に浮上してきた難敵ブレントフォード相手に公式戦3試合ぶりの勝利を狙う。前節は昇格組ルートン・タウン相手にFWヌニェスの再三の決定機逸など最後の精度を欠いた結果、相手の見事なカウンター一発に屈して先に失点。その後、FWルイス・ディアスの土壇場ゴールによって辛くも勝ち点1を拾う形となった。さらに、直近のヨーロッパリーグ(EL)ではトゥールーズに2-3で敗れ、今季のELで初黒星を喫した。MF遠藤航ら控え選手の振るわないパフォーマンスに加え、後半は主力5人をピッチに送り込んだものの挽回できず。インターナショナルブレークを挟んでシティとのビッグマッチを控えており、ホームで戦うビーズとの一戦で何とか白星を取り戻したい。 8位のマンチェスター・ユナイテッドは17位のルートンとホームで対戦する。前節のフルアム戦では後半最終盤にMFブルーノ・フェルナンデスが決めた劇的ゴールによって1-0の勝利を収めて公式戦連敗をストップ。だが、CLではコペンハーゲンとのアウェイゲームでよもやの3-4の逆転負け。 古巣対戦となったFWホイルンドの2ゴールで前半半ばまでに2点を先行したが、FWラッシュフォードの一発退場で流れが変わると2点差を追いつかれる。その後、何とか粘ってB・フェルナンデスのPKによるゴールで勝ち越しに成功したが、後半終盤の連続失点によって格下に金星を献上した。さらに、DFエバンスと新たな負傷者も出してしまい、厳しい状況で今回の一戦に臨む。仮に今回のルートン戦でホーム3連敗を喫するようなことがあれば、テン・ハグ監督の去就問題に発展するだけにコペンハーゲン戦で評価を落としたラッシュフォードやDFヴァランらの奮起が求められる。 MF三笘薫を擁する7位のブライトンは最下位に低迷するシェフィールド・ユナイテッド相手にリーグ戦6試合ぶりの白星を目指す。前節は下位に沈むエバートンに苦戦し、三笘が演出したオウンゴールによって辛くも1-1のドローとなった。直近のELではその三笘の躍動もあって泥沼のアヤックス相手に2-0の快勝を収めたが、DFダンク、MFミルナー、DFエストゥピニャンの主力3選手が相次いで負傷。同試合の勝利を素直に喜べない形となった。そういった逆境で臨むブレイズ戦では三笘やブラジル代表初招集のFWジョアン・ペドロ、出場時の効率の良さが際立つFWアンス・ファティら攻撃陣の活躍でラクな試合展開に持ち込みたい。 その他では前節のノッティンガム・フォレスト戦で0-2の完敗を喫したものの、リーグ戦のホームゲーム12連勝中で1983年のクラブ記録に王手をかけた5位のアストン・ビラの試合や、負傷者続出で正念場を迎える6位のニューカッスルといった上位陣に戦いにも注目だ。 ◆プレミアリーグ第12節 ▽11/11(土) 《21:30》 ウォルバーハンプトン vs トッテナム 《24:00》 クリスタル・パレス vs エバートン マンチェスター・ユナイテッド vs ルートン・タウン アーセナル vs バーンリー 《26:30》 ボーンマス vs ニューカッスル ▽11/12(日) 《23:00》 アストン・ビラ vs フルアム ブライトン vs シェフィールド・ユナイテッド リバプール vs ブレントフォード ウェストハム vs ノッティンガム・フォレスト 《25:30》 チェルシー vs マンチェスター・シティ 2023.11.11 12:00 Sat

【ラ・リーガ第13節プレビュー】今季初セビージャダービーに、マドリード勢は名門対決

先週末に行われた第12節ではレアル・マドリー、アトレティコ・マドリーのマドリード勢が取りこぼした一方、ジローナとバルセロナのカタルーニャ勢が勝利を収め、ジローナが再び首位に浮上している。 11月のインターナショナルマッチウィーク前最後に行われる今節は15位のセビージャと6位のベティスによる今シーズン最初のセビージャ・ダービーが最注目カードとなる。 今季も開幕から苦戦が続くセビージャはメンディリバル前監督を解任し、第10節からディエゴ・アロンソ新監督を招へい。しかし、新体制ではレアル・マドリーとの初陣をドローに持ち込み、コパ・デル・レイで格下相手に初白星を挙げたが、公式戦1勝2分け3敗とここまで監督交代の結果が出ていない。 前節は後半半ばに退場者を出したセルタ相手にドロー止まり、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではアーセナルに0-2の完敗。新指揮官も試行錯誤の中でチームを掌握し切れていない印象だ。仮に、ホーム開催のダービーで不甲斐ない結果に終われば、早くも2度目の監督交代というネガティブな声も挙がりかねず、何とか結果を残したいところだ。 対するベティスは開幕数試合では思うように結果を残せずにいたが、9月下旬以降は公式戦11試合無敗と復調。ラ・リーガでは格下相手にドローに終わる試合もあったが、ディフェンスラインを中心に選手層に問題を抱える中で絶好調のMFイスコ、今季ブレイクの18歳新星アサネ・ディアオらの活躍で着実に勝ち点を積み上げている。前節はマジョルカに2-0、直近のヨーロッパリーグ(EL)ではアリス・リマソール相手に4-1と公式戦5連勝で敵地でのダービーへ最高の形で臨むことになった。 ラージョ相手に今季初のゴールレスドローとなって首位陥落となったレアル・マドリーは、8位のバレンシア相手に仕切り直しの勝利を目指す。自治州ダービーとなった前節は試合の主導権を握って再三の決定機を作り出したが、GKディミトリエフスキの再三のパラドンに阻まれてゴールが遠かったアンチェロッティのチーム。ただ、CLのブラガ戦ではスタメン抜擢のMFブラヒム・ディアスのゴールにFWロドリゴとFWヴィニシウスのブラジル代表コンビが決定力を発揮し3-0の完勝。2節を残しての決勝トーナメント進出を決めた。 同試合のウォームアップ中に右足を痛めたGKケパがしばらくの離脱となる見込みだが、ブラガ戦で代役を担ったGKルニンがPKストップや再三の好守でクリーンシートに貢献しており、大きな不安なく戦えるはずだ。なお、対戦相手のバレンシアは直近2勝2分けと好調を維持しており、昨シーズンのメスタージャでの対戦ではヴィニシウスに対する人種差別問題で大きな遺恨を残しており、今回はベルナベウ開催となるものの、激しい試合展開が想定される。 3位のバルセロナは14位のアラべスとのホームゲームでリーグ連勝を狙う。前節のレアル・ソシエダ戦では攻守両面でホームチームに圧倒されたが、守護神テア・シュテーゲンの再三の好守によって0-0のスコアを維持すると、後半アディショナルタイムにDFアラウホが決めた値千金の決勝点によってウノセロ勝利。クラシコでの敗戦をしっかりと払しょくした。しかし、CLでは引き分け以上で突破を決められる状況にあったなか、シャフタールに0-1で敗戦。とりわけ、内容が悪く枠内シュート1本に抑え込まれる屈辱の一戦となった。 ここに来てパフォーマンスが落ち始めており、今回のアラベス戦では格下相手に勝ち点3だけでなく内容も伴った大勝を期待したい。そのためにはリーグ戦ではなかなか結果が出ていないFWフェリックスに加え、負傷から復帰後はいまひとつ状態が上がらないFWレヴァンドフスキら攻撃陣の奮起が必須だ。 3強を抑えて首位に立つジローナは今も上位陣を苦しめている9位のラージョ相手に首位固めを狙う。前節のオサスナ戦では一時逆転を許す厳しい戦いとなったが、FWドヴビクとMFツィハンコフのウクライナ代表コンビのゴールで引っくり返し、最終的に4-2で勝ち切った。直近数試合ではやや守備面で緩さも見受けられるが、破壊力のある攻撃で5連勝を達成したい。 前節、伏兵ラス・パルマス相手に1-2で敗戦し、ラ・リーガでの連勝が「6」でストップした4位のアトレティコ。今節は13位のビジャレアルを相手に仕切り直しの勝利を目指す。幸い、ミッドウィークのCLでは前半に退場者を出したセルティック相手に、FWグリーズマンとFWモラタのドブレーテ共演を含む6ゴールを奪って圧勝。しっかりとバウンスバックに成功し、9日にはシメオネ監督の2027年までの契約延長も発表され、チームとして良い形でホームゲームに臨めるはずだ。 また、MF久保建英を擁する7位のレアル・ソシエダは、開幕未勝利の最下位アルメリア相手にラ・リーガ3試合ぶりの白星を目指す。前述のバルセロナ戦では試合内容では相手を圧倒も、決定力に課題を残したラ・レアル。試合後に敵将チャビも絶賛したように久保個人のパフォーマンスも傑出していたが、自身が強く意識するゴールという結果を残すことができなかった。それでも、チームは直近のCLベンフィカ戦に3-1で完勝し、2節を残しての決勝トーナメント進出を決定。最高のメンタル状態で敵地へ乗り込めるはずだ。そのベンフィカ戦も攻撃の起点として存在感を示した久保には、引き続き攻撃のけん引役を求めつつバスク・ダービー以来のゴールを期待したい。 《ラ・リーガ第13節》 ▽11/10(金) 《29:00》 アスレティック・ビルバオ vs セルタ ▽11/11(土) 《22:00》 ラージョ vs ジローナ 《24:15》 アルメリア vs レアル・ソシエダ 《26:30》 グラナダ vs ヘタフェ オサスナ vs ラス・パルマス 《29:00》 レアル・マドリー vs バレンシア ▽11/12(日) 《24:15》 バルセロナ vs アラべス 《26:30》 セビージャ vs ベティス 《29:00》 アトレティコ・マドリー vs ビジャレアル ▽11/29(水) 《29:00》 マジョルカ vs カディス 2023.11.10 19:00 Fri
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