「予想もしていなかった」電撃的にバイエルンを指揮することとなったトゥヘル監督、名誉と語る一方で3冠の可能性ある中での就任に「プレッシャーはある」

2023.03.25 23:16 Sat
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バイエルンの新指揮官に就任したトーマス・トゥヘル監督が、就任の背景や今後について語った。
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24日、バイエルンはユリアン・ナーゲルスマン監督(35)を電撃解任。チェルシーの監督を解任されてからは無所属だったトゥヘル氏を招へいした。
今シーズンも優勝を争っており、3冠の可能性もある中での突然の解任について、オリバー・カーンCEO(最高経営責任者)は「ブンデスリーガのタイトルを獲得したとはいえど、チームのクオリティが前面に出るのが少なくなっているという結論に達した」と説明。成績ではなく、中身に問題があることを指摘した。

予想だにしない展開となったが、新たにチームを率いることとなったトゥヘル監督はオファーに言及。このタイミングで就任することはかなり意外だったと語った。

「バイエルンからオファーがあることは光栄であり、栄誉であると確信した。契約にサインすることは大きな名誉でもある。オリバー・カーン、ハサン・サリハミジッチ、ヘルベルト・ハイナー、ウリ・ヘーネスの信頼に心から感謝する」
「しばらく海外で仕事をしていたが、バイエルンの重要性をさらに認識するようになった。クラブのDNAはコミットメントだ。バイエルンは勝利すること、そしてその方法だ。チームはヨーロッパで最も才能があり、最高のチームの1つだ」

「このチームと共に仕事をするのは大きなチャレンジであり、期待もある。このチームと共に、どんなタイトルも目指せる。それはまた大きなコミットメントでもある」

「最後には個人的な理由もあった。家族の近くで、そして生まれた州の近くで働くこと。それが素早くコミットした多くの理由でもある」

「タイミングは意外だった。私はそれを予想もしていなかったし、事前に連絡もなかった。海外でキャリアを続けるものだと思っていた」

「最初の会話は火曜日(21日)の夜だった。そのような判断は、いつだって寝耳に水だ。この挑戦は、私がやりたいと思った決定的なものでもあった」

「すでにバイエルンと緊密な連絡を取り合っていた。私は待ちきれなかった。交渉で誰かに圧力をかけることは、決して適切ではない。ただ、とても迅速に行われた。私にとって、最高の結末だった」

母国へ戻っての指揮、そしてドイツ最大のクラブの指揮を任されることとなったトゥヘル監督。光栄に感じる一方でプレッシャーもあるとし、チームを改善するのには時間がないとコメント。選手との対話で現状からの改善を図りたいとした、

「あまり時間がない。おそらく、代表選手と会うのは金曜日だろう。全ての大会でタイトルの可能性が残されている。だから、細部にこだわって行く必要がある」

「システムや試合の準備に対して大きな変化を与えるときだ。何ができるかというアイデアは持っているし、チームが本当に楽しみだ」

「私にプレッシャーはあるが、バイエルンと契約をするときはいつもそういうものだ。全てのタイトルを目指してプレーすること。あとは分析を深めたいと思う」

「私は練習場で修正することが好きだ。監督が去る時、それは大きな混乱を生む。一部の選手は完全には満足しないだろうし、一部の選手は別のチャンスを見つけられる。自信を得るための最も簡単な方法は、率直にそれを言うことだ」

「ピッチを離れ、グループディスカッションや選手からのフィードバックが必要なことは明らかだ。ただ、私は誰にも負担をかけたくはない。ただ、個人的な会話を私は好む」

「先を見据えたい。土曜日の夜への期待を生むことが助けになる。全員にとって大きな試合だ。自信と期待感を高め、一緒に戦うこと。そして、土曜日に最初に喜びを分かち合うことだ」

初陣となるのは、インターナショナル・マッチウィーク明けの4月1日に行われるドルトムントとの“デア・クラシカー”。古巣であり首位チーム相手に、監督交代が納得行くものだと示すことができるのか。注目が集まる。




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