【ECLラウンド16プレビュー】先勝の菅原AZがラツィオ相手に逃げ切りでの8強狙う

2023.03.16 18:30 Thu
Getty Images
ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)・ラウンド16の2ndレグが16日に開催される。ECLグループステージ首位通過8チームと、プレーオフ突破8チームで争われる第2戦の展望を、注目カードを中心に紹介していく。

◆ECLラウンド16 2ndレグ

▽3/15(水)
イスタンブール・バシャクシェヒル 1-4(AGG:2-5) ヘント
▽3/16(木)
《26:45》
ユールゴーデン vs(AGG:0-2) レフ・ポズナン
スィヴァススポル vs(AGG:0-1) フィオレンティーナ
スロバン・ブラチスラヴァ vs(AGG:2-2) バーゼル
《29:00》
AZ vs(AGG:2-1) ラツィオ
ニース vs(AGG:1-0) シェリフ
ビジャレアル vs(AGG:1-1) アンデルレヒト
ウェストハム vs(AGG:2-0) AEKラルナカ

◆先勝の菅原AZは優勝候補ラツィオ撃破なるか
Getty Images

今ラウンドに唯一日本人選手として参戦しているAZのDF菅原由勢は、優勝候補と目されるラツィオと対戦。
先週に行われた1stレグではセリエAで2位争いに食い込む難敵相手に苦戦必至と思われたAZだが、前半序盤にFWペドロに先制点こそ奪われたものの、前半終了間際に主砲パヴリディスのゴールで同点に追いつく。すると、後半序盤にはDFケルケスのゴールで逆転に成功。以降はホームチームの攻勢を見事に凌ぎ切って2-1の先勝を収めた。

また、右サイドバックで先発フル出場となった菅原は失点場面の対応こそやや甘さが出たものの、以降は粘り強い守備で相手のサイドアタックに対応しつつ、しっかりと攻撃にも参加。上々のパフォーマンスとなった。なお、先週末のフォローニンヘン(1-0で勝利)はサスペンションで欠場しており、今回の2ndレグではフレッシュな状態でプレーできるはずだ。

一方、対戦相手のラツィオは先週末のボローニャ戦を守勢の中でゴールレスドローで終えて公式戦2戦未勝利。また、主砲インモービレの回復も遅れており、敵地でのリターンレグに向けてプラス材料はない。先週には指揮官サッリが週末に控える宿敵ローマとのデルビーをより重要視しているとのコメントも発していたが、どのようなアプローチで臨んでくるのか…。

優勝候補のウェストハムはAEKラルナカを相手にFWアントニオの2ゴールで先勝に成功。また、今週末のプレミアリーグが延期となっており、残留を争うリーグ戦を優先し、1stレグで温存していた主力を起用できる状態にあり、ホームでの2ndレグはより盤石な戦いが期待できる。

一方、ビジャレアルはアンデルレヒトとの敵地での初戦を1-1のドローで終えた。下馬評では快勝も期待されたが、相手の粘り強い守備を前に2点目を奪い切ることができなかった。ただ、直近のリーグ戦では引き分けとなったものの、強豪ベティスを相手にまずまずのパフォーマンスを見せており、ホームで真価を発揮して8強入りを決めたいところだ。

フィオレンティーナはスィヴァススポルとの初戦を1-0で先勝。後半半ばに途中出場のMFバラクのゴールが決勝点と、トルコの強豪相手に苦戦を強いられたが、先週末のクレモネーゼ戦も白星で飾って公式戦5連勝中のチームが8強入りを果たす可能性は高そうだ。

なお、15日に前倒しで行われたイスタンブール・バシャクシェヒルとヘントの一戦は、ヘントの新星FWオルバンが前半31分から34分の間に達成した3分間でのEL最速ハットトリックによって敵地で1-4の快勝を飾ったベルギーの名門が8強一番乗りを決めている。

AZの関連記事

AZは15日、CDグアダラハラのU-23メキシコ代表DFマテオ・チャベス(21)が今夏に加入することを発表した。契約期間は2030年6月30日までとなる。 グアダラハラの下部組織で育ったチャベスは、2022年夏にリザーブチームのタパティオに昇格を果たすと、2024年1月にトップチームデビュー。左サイドを主戦場にこ 2025.05.16 09:50 Fri
オランダのKNVBベーカー決勝のAZアルクマールvsゴー・アヘッド・イーグルスが21日に行われ、1-1で120分の戦いが終了。その後、PK戦を2-4で制したイーグルスが初優勝を果たした。 今大会は今シーズンのエールディビジで首位から3位までを独占するアヤックス、PSV、フェイエノールトの3強が揃って敗退する波乱が 2025.04.22 06:30 Tue
ヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16・2ndレグが13日に行われた。 リーグフェーズを1位~8位で終えたストレートイン8チームと、プレーオフを制した8チームがホーム&アウェイ形式で準々決勝進出を争うラウンド16。 今ラウンド屈指の好カードとなったアスレティック・ビルバオvsローマは、ホームのアスレティック 2025.03.14 07:56 Fri
ヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16・2ndレグ、トッテナム・ホットスパーvsAZが13日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、ホームのスパーズが3-1で勝利。この結果、2戦合計3-2としたスパーズの準々決勝進出が決まった。なお、AZのDF毎熊晟矢は80分までプレーした。 敵地で行われた1stレグを枠内 2025.03.14 07:01 Fri

UEFAカンファレンスリーグの関連記事

ユールゴーデンのDF小杉啓太が日本代表への思いを語った。スウェーデン『Fotbollskanalen』が伝えた。 湘南ベルマーレの下部組織から2024年3月にユールゴーデンに加入した小杉。挑戦から1年が経過した中で、公式戦38試合で5ゴール2アシストを記録している。 アルスヴェンスカン(スウェーデン1部)で 2025.05.09 21:20 Fri
フィオレンティーナのラッファエレ・パッラディーノ監督が、レアル・ベティス戦を振り返った。 8日、UEFAカンファレンスリーグ(ECL)の準決勝2ndレグでフィオレンティーナはベティスと対戦。1stレグを2-1で敗れていたフィオレンティーナは、アントニーのゴールで失点し苦しい状況に。それでもロビン・ゴセンスの2ゴー 2025.05.09 16:55 Fri
チェルシーのエンツォ・マレスカ監督が8日に行われ、1-0で勝利したUEFAカンファレンスリーグ(ECL)の準決勝2ndレグのユールゴーデン戦を振り返った。 アウェイでの1stレグで4-1と快勝したチェルシーは、この試合も立ち上がりから主導権を握ると38分にジョージの縦パスに反応したデューズバリー=ホールがボックス 2025.05.09 13:35 Fri
レアル・ベティスのブラジル代表FWアントニーがUEFAカンファレンスリーグ(ECL)決勝進出を喜んだ。スペイン『マルカ』が伝えた。 8日、ECL準決勝2ndレグが行われ、ベティスはフィオレンティーナとアウェイで対戦した。 1stレグはホームで2-1と勝利していたベティス。試合は30分にアントニーが直接FKを 2025.05.09 10:45 Fri
UEFAカンファレンスリーグ(ECL)準決勝2ndレグのフィオレンティーナvsレアル・ベティスが8日にスタディオ・アルテミオ・フランキで行われ、2-1でフィオレンティーナが勝利。2戦合計でタイスコアのため行われた延長戦を0-1で制したベティスが、2戦合計スコア4-3で決勝進出を決めた。 1週間前にアウェイでの1s 2025.05.09 06:45 Fri

AZの人気記事ランキング

1

モナコがAZから逸材FWボアドゥを完全移籍で獲得 「成長するために必要なものがすべて揃っている」

モナコは4日、AZからオランダ代表FWマイロン・ボアドゥ(20)を完全移籍で獲得したことを発表した。契約期間は2026年6月30日までの5年となる。 なお、フランス『フット・メルカート』が伝えるところによれば、移籍金は1700万ユーロ(約22億円)となり、モナコはこの金額を5回の分割で支払うようだ。 自身初の移籍先にモナコを選択した20歳の若武者はクラブ公式サイトを通じて新天地での意気込みを語っている。 「これは僕にとって大きなステップであり、ASモナコにコミットすることに大きな誇りを感じているよ。自分を信頼してくれたクラブに感謝したいと思う」 「モナコは欧州カップに復帰して成功を収めたシーズンを迎えている。ここでは、僕のような若いプレーヤーが成長するために必要なものがすべて揃っていると感じているんだ」 「目標はできるだけ早くチームに溶け込み、自分のクオリティをチームにもたらすことさ。この新しい冒険を始めるのが待ち遠しいよ」 AZの下部組織出身のボアドゥは10代前半から神童として国内外のビッグクラブのスカウトの注目を集めた逸材アタッカー。 2018-19シーズンのエールディビジ開幕節のNACブレダ戦でクラブ史上最年少ゴール記録(17歳と210日)を樹立しブレイクの兆しを見せると、翌シーズンに完全覚醒。公式戦38試合で20ゴール13アシストを記録し、AZ大躍進の立役者になった。 また、昨シーズンもエールディビジ31試合で15ゴール1アシストと、2シーズン連続で安定した数字を残している。 182cmの体躯に爆発的なスピードとドリブルスキル、両足をそん色なく操る万能型ストライカーは、圧倒的な個人技で1人でゴールを奪えば、冷静に周囲を使う判断力にも優れており、オランダ代表の次代のエースストライカー候補に挙がっている。 その逸材に関しては過去にミランが強い関心を示してきたが、ボアドゥのAZの相棒FWカルヴァン・ステングスをニースに送り込むなど、今夏の移籍市場で積極的に自身の顧客をリーグ・アンに移籍させている世界屈指の辣腕代理人のミーノ・ライオラ氏が、ボアドゥのモナコ行きを成立させた形だ。 2021.08.05 13:53 Thu
2

「改めて悔しかった」ケガもありW杯を逃した菅原由勢、2年半ぶりの出場へ「成長したところをしっかり見せられるように」

23日、日本代表はキリンチャレンジカップのウルグアイ代表戦を翌日に控え、国立競技場で前日練習を行った。 カタール・ワールドカップ(W杯)後初の活動となった今回のトレーニングキャンプ。雨の降るなか、試合が行われるピッチで選手たちは汗を流した。 冒頭15分間の公開となり、ランニング、ストレッチ、ロンドまで行ったところで非公開となった。 練習後、DF菅原由勢(AZ)がメディアの取材に応対し、W杯の悔しい思いとこの先について語った。 「W杯後ということもあって、日本のサッカーとして色々なことにトライしていくので、選手もチャレンジが色々できると思うので、楽しみながら、トライしながらエラーをしっかり修正できればと思います。ポジティブに考えながらやりたいです」 菅原は2020年10月のカメルーン代表との親善試合で日本代表デビュー。その後も招集を受けており、W杯前の2022年6月の活動にも招集を受けていた。 しかし、ケガによりトレーニングができずに離脱。結果、ヒザの手術を受けることに。シーズン開幕には間に合わなかったが、エールディビジの第4節から出場。レギュラーとしてプレー機会を手にしている。 W杯のメンバーからは落選したものの、リスタートの活動で再び招集を受け、悔しさを晴らすチャンスを得たが「これで強くならなかったらダメだと思う。チャンスをもらってケガで行けなくなってしまったので、悔しい思いもありました」とコメント。「改めて悔しかったし、ああいう試合を見てより悔しくなっていました」とカタールW杯を見て参加したかった思いが強くなったと言い、「3月の試合で呼ばれたいということが凄くモチベーションになりました」と、この活動を待ちに待っていたと言う。 その言葉にも出ているように、今年に入り3試合連続アシストなど大きな活躍を見せている菅原。数字を残せている要因を聞かれると「よく寝てよく食べる」と冗談混じりにコメント。ただ、「去年もたくさん試合出ましたが数字は残せず、ただ悲観することなくやってきました」と語り、「ケガもしていたので自分の試合を見て自己分析して強みを改めて考えてみたら、上手いこと数字がついてきました。アシストだろうがゴールだろうが、チームのためにやっていることが繋がっていると思います」と、何かを大きく変えたわけではなく、より特徴を出してチームに貢献しようとする姿勢が結果に表れているだろうとした。 ウルグアイ戦では2年半ぶりの日本代表のピッチに立つ可能性がある中、「一番は代表選手としてピッチに立つので勝利への執着心は絶対出さないといけない」と見せたいものについて語り、「それは年代別の時から大きくなっています」と、勝利を目指すことが第一だとした。 そして「まずは日本代表が勝つためにということを優先順位におきながら、攻撃の所でさらにこだわって、守備のところは課題だと自分でも思っていたし、監督も思っていたと思うので、成長したところをしっかり見せられるように、頭の中をスッキリさせてプレーしたいです」とコメント。これまでオランダで積み上げてきたものをしっかりとピッチで表現したいと意気込んだ。 2023.03.23 23:53 Thu
3

ボーンマスが若手の有望株、ハンガリー代表DFケルケズを獲得…AZで菅原由勢とサイドバックでコンビ

ボーンマスは20日、AZのハンガリー代表DFミロス・ケルケズ(19)を完全移籍で獲得したことを発表した。 オーストリアのラピド・ウィーンの下部組織で育ったケルケズは、ジェールETO FCから2021年2月にミランのU-19に加入した。 退任したパオロ・マルディーニTD(テクニカル・ディレクター)が獲得を望み、ミラン入りを果たしたが、ファーストチームでの出場はなく、2022年1月にAZへと完全移籍した。 AZでは1年半在籍し、公式戦57試合に出場し5ゴール8アシストを記録した。左サイドバックの主軸としてプレーし、日本代表DF菅原由勢と両サイドでコンビを組んでいた。 期待の若手として注目を集めており、ハンガリー代表としても8試合に出場していた。 2023.07.20 20:45 Thu
4

菅原由勢所属のAZ、幹部がミラン移籍噂のラインデルスに言及「オファーは拒否した」

ミランが獲得を検討しているAZのオランダ人MFタイアニ・ラインデルス(24)に関し、AZ側からリアクションがあった。 日本代表DF菅原由勢が所属するAZで攻守の要を務めるラインデルス。2022-23シーズンはエールディビジ全34試合を含む公式戦全54試合にスタメン出場と文字通りフル稼働し、7ゴール12アシストを記録した。 ミラン移籍はかねてより噂されているものの、AZのテクニカル・ディレクター(TD)を務めるマックス・ホイバーツ氏はオランダ『Noordhokkands Dagblad』のインタビューに応じ、2027年6月まで契約を残す主軸を易々とは手放したくないと語った。 「ミランが名乗り出ていることは確かだが、現段階で交渉はしていない。オファーを拒否した。ミランには我々がもう1年ラインデルスと一緒に戦う決意であると伝えてある。これはラインデルスの同意も得ている」 一方で「新たなオファーがあれば交渉に臨む。今のところは何もないがね」と、今後もオファーそのものには耳を傾けると明言している。 このコメントを受け、イタリア『カルチョメルカート』は「ラインデルスの売却は金額次第」と主張。ホイベルツTDが言及したミランからのファーストオファーは1600万ユーロ(約25億円)+ボーナス300万ユーロ(約4億7000万円)で、AZの要求は2500万ユーロ(約39億1000万円)であるとのことだ。 年俸総額170万ユーロ(約2億7000万円)の5年契約でミランと個人間合意済みとみられているラインデルスだが、移籍は実現するだろうか。 2023.07.10 20:25 Mon
5

「代表最後の試合になるかもしれない」右SBのポジション争いでリードする菅原由勢、常に抱く危機感で更なる成長へ「満足することも決してない」

日本代表のDF菅原由勢(AZ)が、メディア取材に応じた。 12日、日本代表は翌13日に行われるMIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023のカナダ代表戦の会場であるデンカビッグスワンスタジアムで前日トレーニングを行った。 冒頭15分が公開された試合前日トレーニング。追加招集のMF奥抜侃志(ニュルンベルク)は体調不良のためにこの日も不在で療養しているとのこと。前日のトレーニングで別メニューだったDF伊藤洋輝(シュツットガルト)も別メニューで調整した。 また、GK前川黛也(ヴィッセル神戸)の離脱により緊急で招集されたGK小島亨介(アルビレックス新潟)もこの日から参加。カナダ戦に向けて準備した。 右サイドバックのポジション争いでは、レギュラーに一番近い位置にいる菅原。AZでも結果を残している中で、自身の出来については「自分が良くできているという感覚はないです」と謙虚な姿勢を見せた。 また「1試合1試合、もしかしたらこれが代表最後の試合になるかもしれないという覚悟を持ってピッチに立っていますし、練習試合だろうと、公式戦だろうとそこに変わりはないです」とコメント。常に危機感を持って戦っていることが、現在の立ち位置に繋がっていそうだ。 常に高みを目指す菅原。当然右サイドバックのポジションを譲る気はなく、チームに貢献するために満足することなくやり続けると誓った。 「常に最後の1試合になるかもしれないという危機感を持ってプレーしているので、満足することも決してないし、満足したらそこで終わりだと思うので、自分1人のプレーヤーが日本代表の力にならなければいけないと思ってピッチに立っているので、それが少なからず力になれれば良いなと思っています」 2023.10.13 08:30 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly