清水MF川谷凪、期限付き移籍先をいわきから岡山へ

2022.12.26 15:20 Mon
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清水エスパルスは26日、MF川谷凪(19)がファジアーノ岡山へ期限付き移籍することを発表した。

静岡学園高校出身の川谷は2022シーズンから高卒ルーキーとして清水入り。ただ、清水ではルヴァンカップや天皇杯など限られた出番しかもらえず、8月からいわきFCへ育成型期限付き移籍していた。

しかし、J3リーグのいわきでもリーグ戦では4試合の出場のみと、思うような結果を残せず。来季は清水に復帰せず、今度は岡山で武者修行に励むことになった。なお、川谷は清水戦には出場できない。
◆ファジアーノ岡山
「ファジアーノ岡山に関わる皆さま、初めまして。清水エスパルスから加入することになりました。川谷凪です。なぎって呼んでください」

「1日でも早く岡山の一員として認められるように努力します。そして、チームのJ1昇格という大きな目標を達成できるように自分自身も最大限の努力をします。たくさんの応援をよろしくお願いします」
◆清水エスパルス
「清水エスパルスに関わる皆様、いつも応援いただきありがとうございます。2022シーズンは半年間で移籍し、移籍先では皆様が期待するような結果を残せず終了することとなりました。非常に悩みましたが、自分の挑戦はこんなところで終わりたくなかったので、今回また移籍という決断をしました」

「来シーズンもっと活躍し、エスパルスのユニフォームを着てIAIスタジアムのピッチに立てるように頑張ります。来シーズンも応援よろしくお願いします」

◆いわきFC
「半年間でいわきFCを去ることになりました。まずはここに呼んでくれたこのクラブに本当に感謝しています。全く試合に絡めずに去るという非常に残念な結果となりましたが、ここで得たものは他のチームにはなく、自分が今後活躍するうえで一番大切なことだったと思います。試合に出られない日々でも多くのことを、いろんな人から学ぶことができ、ものすごく成長できました」

「来シーズンは敵同士ですが、ここで学んだことを活かして今シーズンより飛躍します。もちろんこのチームに負けないぐらい筋トレもするつもりなので、また成長した姿をスタジアムで見せられるように頑張ります。半年間という短い期間でしたが、本当にありがとうございました」

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