vol.30/ガーナ代表【カタールW杯出場国ガイド】平均年齢が最も低いスカッドで一番下からの挑戦

2022.11.20 16:30 Sun
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11月20日、フットボール界における4年に1度の祭典、ワールドカップがカタールの地で遂に開幕する。約1カ月の激闘をより深く、より楽しむべく、超ワールドサッカー編集部が出場国32カ国ガイドを作成。30カ国目はガーナ代表を紹介していく。
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監督:ナナ・オットー・アッド
主将:アンドレ・アイェウ
予選成績:4勝1分け1敗
W杯出場数:2大会ぶり4回目
W杯最高位:ベスト8
FIFAランク:61位◆出場国最年少のチーム
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アフリカのライバルであるナイジェリア代表をアウェイゴールの差で破り、2大会ぶりの出場を決めたガーナ。今年6月に日本代表と対戦した記憶も新しいアフリカ屈指の強豪国だが、今大会にタリク・ランプティ、イニャキ・ウィリアムズの招集でスカッド力アップに成功している。
そうした“補強”を講じて4回目のW杯になるが、グループHではポルトガル代表にウルグアイ代表、そしてアジアで指折りの強国である韓国代表と同居。FIFAランキングでも出場国で最下位と前評判も高くないが、アフリカの強豪ナイジェリアを下してここまで来ており、侮れない。

出場国で最も低い24.7歳のチームは決勝トーナメント進出の2006年、2010年大会ほど顔ぶれに強烈さこそないが、アンドレ&ジョルダンのアイェウ兄弟にトーマス・パルティを筆頭に名の知れた実力者も。ケガがちな大黒柱トーマスも所属先で実践を積んで今大会というのも心強い。
逆に、久保建英にとってマジョルカ時代の同僚であり、基本布陣である[4-2-3-1]の中盤中央で主力と化すイドリス・ババがケガで落選のマイナス要素も。初戦からグループ最強のポルトガル戦だが、そこで勝ち点を掴めれば、この組に波乱を起こす存在になるかもしれない。

◆超WS的注目プレーヤー
MFトーマス・パルティ(アーセナル)
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ガーナが躍進を遂げる上で重要な存在となるのがこのスカッドのスターであるトーマスだ。2020年夏にアーセナル入りしてから、ケガに悩まされる29歳だが、守備力と配給力の巧みさで不動のアンカーに。そのアーセナルでの不可欠度合いはガーナでも一緒で、いるといないでチームの戦いも変わってくる。故障癖が不安だが、ガーナが今大会で成り上がるにはフル稼働が求められるに違いない。

◆登録メンバー
GK
16.アブドゥル・マナフ・ヌルディーン(オイペン/ベルギー)
1.ローレンス・アティ=ジギ(ザンクト・ガレン/スイス)
12.イブラヒム・ダンラド(アサンテ・コトコ)

DF
3.デニス・オドイ(クラブ・ブルージュ/ベルギー)
26.アリドゥ・セイドゥ(クレルモン/フランス)
23.アレクサンデル・ジク(ストラスブール/フランス)
14.ギデオン・メンサー(オセール/フランス)
15.ジョセフ・アイドゥ(セルタ/スペイン)
17.アブドゥル・ラーマン・ババ(レディング/イングランド)
18.ダニエル・アマルティ(レスター・シティ/イングランド)
4.モハメド・サリス(サウサンプトン/イングランド)
2.タリク・ランプティ(ブライトン&ホーヴ・アルビオン/イングランド)

MF
10.アンドレ・アイェウ(アル・サッド/カタール)
6.エリシャ・オウス(ヘント/ベルギー)
20.モハメド・クドゥス(アヤックス/オランダ)
21.サリス・アブドゥル・サメド(RCランス/フランス)
8.ダニエル=コフィ・チェレ(フライブルク/ドイツ)
5.トーマス・パルティ(アーセナル/イングランド)

FW
19.イニャキ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ/スペイン)
9.ジョルダン・アイェウ(クリスタル・パレス/イングランド)
25.アントワーヌ・セメニョ(ブリストル・シティ/イングランド)
22.カマルディーン・スレマナ(スタッド・レンヌ/フランス)
7.アブドゥル・ファタウ・アイザーク(スポルティングCP/ポルトガル)
24.カマル・ソワー(クラブ・ブルージュ/ベルギー)
11.オスマン・ブカリ(ツルヴェナ・ズヴェズダ/セルビア)
13.ダニエル・アフリイェ(ハーツ・オブ・オーク)

◆日程
第1節
▽11/24
《25:00》
vsポルトガル

◆第2節
▽11/28
《22:00》
vs韓国

◆最終節
▽12/2
《24:00》
vsウルグアイ

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