代表デビュー戦で初ゴールの千葉玲海菜「少ない時間でもチャンスを決めきる」

2022.06.25 23:10 Sat
©超ワールドサッカー
なでしこジャパンのFW千葉玲海菜(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)が、セルビア女子代表戦を振り返った。

24日、なでしこジャパンはアウェイでセルビアと対戦した。

1年後に女子ワールドカップ(W杯)開催が控え、7月にはEAFF E-1サッカー選手権を控えるなでしこ。[4-4-2]で臨んだ試合は序盤からアグレッシブに入ると、28分に清水梨紗のクロスを植木理子がヘディングで合わせて先制する。
幸先良く先制したなでしこだったが、その後は苦戦。良い形で崩せずにハーフタイムを迎える。

迎えた後半はさらに勢いをもって臨むと、62分には途中出場の宮澤ひなたのクロスを猶本光がヘッドで決めて追加点。するとその後はゴールラッシュとなる。
76分には長野風花のパスを受けた宮澤がドリブル突破からネットを揺らすと、81分にはなでしこデビューを果たした千葉玲海菜がゴール。さらに88分には成宮唯にもゴールが生まれ、終わってみれば0-5で圧勝を収めた。

試合後、この試合がなでしこジャパンデビューとなり、いきなりゴールを決めた千葉が試合を振り返った。

「前半からベンチで試合を見ていましたが、前半はうまく崩せていない部分もあって、ハーフタイムにもっとサイドを切ってから仲を崩した方が良いと言われました」

「後半から徐々にできて来て日本らしいサッカーができて、このような結果に繋がったと思います」

途中交代で試合に入りゴールを決めた千葉。監督の指示については「特に指示はなく、点差もついていたので、思い切りやってこいという感じで言われました」とコメント。試合に向けた準備については「相手のチーム分析を中心に、自分たちがどう戦うかを全員で確認して、ミーティングをして試合に臨みました」と語り、その成果がゴールとして表れた。

代表デビュー戦での初ゴールについては「得点を決めた時は嬉しかったですし、あの得点を振り返ると(長谷川)唯さんがナイスボールをくれたので、押し込むだけでした」とコメント。グラウンダーのクロスを送ってくれた長谷川に感謝するとともに、率直な気持ちを述べた。

27日にはフィンランド女子代表戦が控えているが「少ない時間でもチャンスを決めきるところ、与えられた役割を果たしてチームの勝利、結果に貢献できればと思います」とコメント。途中出場であってもしっかりと結果を残したいとした。

この試合で試そうと思ったことは「自分の長所は背後への抜け出しで、体で負けない、ルーズボールを自分のボールにするところだと思っていて、そういうところをチャレンジしようと思っていました」とコメント。「まだまだ課題が残る試合で、次に生かしたいと思います」と更なる成長を誓った。

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セルビア代表メンバーが発表、マティッチやコラロフが選出《UEFAネイションズリーグ》

▽セルビアサッカー連盟(FSS)は22日、来月のUEFAネイションズリーグ2018-19に臨む同国代表メンバー23名を発表した。 ▽ロシア・ワールドカップではブラジル代表、スイス代表の前にグループステージ敗退に終わったセルビアのムラデン・クルスタイッチ監督は、主力のMFネマニャ・マティッチ(マンチェスター・ユナイテッド)やDFアレクサンダル・コラロフ(ローマ)、MFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(ラツィオ)にFWアレクサンダル・ミトロビッチ(フルアム)らを順当に選出している。一方でベテランのDFブラニスラフ・イバノビッチ(ゼニト)やGKウラジミール・ストイコビッチ(パルチザン)は外れている。 ▽UEFAネイションズリーグ2018-19・リーグC・グループ4に属するセルビアは、来月7日にリトアニア代表とアウェイで、同10日にルーマニア代表とホームで対戦する。今回発表されたセルビア代表メンバーは以下の通り。 <span style="font-weight:700;">◆セルビア代表メンバー</span> <span style="font-weight:700;">GK</span> <span style="font-weight:700;">マルコ・ドミトロビッチ</span>(エイバル/スペイン) <span style="font-weight:700;">プレドラグ・ライコビッチ</span>(マッカビ・テルアビブ/イスラエル) <span style="font-weight:700;">アレクサンダル・ヨバノビッチ</span>(オーフス/デンマーク) <span style="font-weight:700;">DF</span> <span style="font-weight:700;">ミラン・ロディッチ</span>(レッドスター) <span style="font-weight:700;">アントニオ・ルカビナ</span>(アスタナ/カザフスタン) <span style="font-weight:700;">ヤゴシュ・ヴコビッチ</span>(オリンピアコス/ギリシャ) <span style="font-weight:700;">ウロシュ・スパイッチ</span>(クラスノダール/ロシア) <span style="font-weight:700;">ミロス・ヴェリコビッチ</span>(ブレーメン/ドイツ) <span style="font-weight:700;">アレクサンダル・コラロフ</span>(ローマ/イタリア) <span style="font-weight:700;">ニコラ・ミレンコビッチ</span>(フィオレンティーナ/イタリア) <span style="font-weight:700;">MF</span> <span style="font-weight:700;">ネナド・クルスティチッチ</span>(レッドスター) <span style="font-weight:700;">サシャ・ルキッチ</span>(トリノ/イタリア) <span style="font-weight:700;">セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ</span>(ラツィオ/イタリア) <span style="font-weight:700;">ネマニャ・マクシモビッチ</span>(ヘタフェ/スペイン) <span style="font-weight:700;">ネマニャ・マティッチ</span>(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド) <span style="font-weight:700;">FW</span> <span style="font-weight:700;">アレクサンダル・ミトロビッチ</span>(フルア/イングランド) <span style="font-weight:700;">フィリプ・コスティッチ</span>(フランクフルト/ドイツ) <span style="font-weight:700;">ミヤト・ガシノビッチ</span>(フランクフルト/ドイツ) <span style="font-weight:700;">アデム・リャイッチ</span>(トリノ/イタリア) <span style="font-weight:700;">アンドリヤ・ジブコビッチ</span>(ベンフィカ/ポルトガル) <span style="font-weight:700;">ドゥシャン・タディッチ</span>(アヤックス/オランダ) <span style="font-weight:700;">アレクサンダル・プリヨビッチ</span>(PAOK/ギリシャ) <span style="font-weight:700;">ネマニャ・ラドニッチ</span>(レッドスター) 2018.08.23 00:00 Thu
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ブルガリア、セルビア人指揮官クルスタイッチ氏を新監督に任命!

ブルガリアサッカー連盟(BFS)は21日、セルビア人のムラデン・クルスタイッチ氏(48)をブルガリア代表の新監督に任命したことを発表した。 ブルガリア代表では、先月5日に行われたUEFAネーションズリーグ2022-23のリーグC・グループ4第2節でジョージア代表戦で大敗を喫したことで、同7日にヤセン・ペトロフ監督が辞任を発表していた。 そして、後任に指名されたのは、現役時代にシャルケやブレーメンなどでプレーし、セルビア代表としても59試合の出場歴を持つクルスタイッチ氏だ。 2011年に現役を引退したクルスタイッチ氏は、2016年からセルビア代表のアシスタントコーチを務めると、2017年10月に電撃解任されたスラヴォルユブ・ムスリン前監督の後任としてセルビア代表の指揮官に就任。 2019年6月に同代表と双方合意の下で契約を解消すると、その後は母国のフドバルスキ・クルブTSCで指揮官を歴任。2021年12月からはイスラエルの強豪マッカビ・テルアビブの監督に就任。30試合を指揮し18勝7分け5敗の好成績を残していた。 2022.07.22 02:00 Fri
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タディッチがアヤックスを電撃退団、本人の申し出を受け入れ即時契約解除…5シーズンで200ゴールに絡む活躍

アヤックスは14日、セルビア代表MFドゥシャン・タディッチ(34)の退団を発表した。 アヤックスとタディッチの契約は2024年6月30日まで残っていた中、選手側からの即時契約解除の要請があり、クラブが応じた形となった。 タディッチは旧ユーゴスラビア出身で、ヴォイヴォディナのアカデミーで育った。2006年7月にファーストチームへと昇格。そこで頭角を表すと、2010年7月にフローニンヘンへ完全移籍。2012年7月にトゥベンテへ完全移籍すると、2014年7月にサウサンプトンへと完全移籍した。 サウサンプトンでは吉田麻也ともチームメイトとしてプレー。ゲームメーカーとして活躍すると、2018年7月にアヤックスへと完全移籍。そこでもチームの主軸としてプレーした。 5シーズンを過ごしたアヤックスでは、公式戦241試合に出場し105ゴールを記録。アシストも100を超えており、200のゴールに絡む大活躍を見せた。 また、エールディビジでは2018-19シーズンの2冠など3度優勝。KNVBベーカーでも2回優勝している。 タディッチはクラブを通じて、退団を決意した理由を明かした。 「クラブを去るという決断は非常に難しいものだった。しかし、今が正しい時期だと信じている。僕だけでなくクラブにとっても新たなスタートを切るのが正しいことだと思う」 「これまでアヤックスで経験してきたこと、そして祝ってきた成功は、これまでのキャリアで経験したことのない、言葉では言い表せない感情を私に与えてくれた。ここで素晴らしい時間を過ごしてくれたファンの皆さんに感謝したいと思う」 「もしそれが僕次第なら、これは最後の別れではない。僕は永遠にアヤックスの選手であり、コーチとして別の役割ですぐにアムステルダムに戻りたいと思っている」 <span class="paragraph-title">【動画】タディッチ、アヤックスで残した数々のゴールや名場面</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">You’ll always be part of Ajax history<a href="https://t.co/uNra02oAxO">pic.twitter.com/uNra02oAxO</a></p>&mdash; AFC Ajax (@AFCAjax) <a href="https://twitter.com/AFCAjax/status/1679938196438757376?ref_src=twsrc%5Etfw">July 14, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.07.15 09:27 Sat
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ピクシーが率いて悲願達成! 実に24年ぶり、セルビア代表としては初のユーロ出場決定【ユーロ2024予選】

19日、ユーロ2024予選が行われ、セルビア代表が出場権を獲得した。 かつて名古屋グランパスで選手、監督として活躍したドラガン・ストイコビッチ監督が率いるセルビア。カタール・ワールドカップ(W杯)にも出場したチームだったが、1勝もあげられずにグループステージで敗退していた。 ユーゴスラビア代表、そしてセルビア・モンテネグロ代表として歩んできた中、ユーロ2008の予選からセルビア代表として活動開始。W杯は、2010年の南アフリカ大会、2018年のロシア大会、2022年のカタール大会と3度出場していた一方で、ユーロは2008年大会から4大会予選敗退が続いていた。 そのセルビアは、グループGに属しており、19日にブルガリア代表とホームで対戦し2-2のドロー。全日程を終え、4勝2分け2敗でグループ2位となり、見事に初出場を決めることとなった。 なお、セルビア・モンテネグロ時代のユーロ2000が最後の出場となっており、当時はベスト8の成績を残すことに。24年ぶりの本大会出場となった。 <span class="paragraph-title">【動画】ピクシー率いるセルビア代表が24年ぶりのユーロ出場決定!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="xdBZVwkaZu4";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.11.20 18:20 Mon

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