声出し応援解禁について野々村チェアマン「実務レベルで話もしている」、一方で専門家は懸念も「嫌がる方もいるのは事実」
2022.04.18 15:55 Mon
18日、JリーグとNPB(日本野球機構)は第53回目の「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催した。
国内での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者は微増から横ばいという状況の中、お隣の韓国では感染が急拡大。中国では上海でロックダウンの措置が取られるなど、厳しい状況は変わっていない。
今回の対策連絡会議では、NPBでは3球団がチーム内に感染者が多く出たことで9試合を中止に。選手間での感染の広がりが読めず、「デルタ株に比べてオミクロン株の感染スピードが早いことから、大規模な感染拡大が起きないように試合を中止にした」と、斉藤惇コミッショナーが語った。
また、その背景には3回目のワクチン接種を行わない選手がいることも挙げ、副反応や感染後の後遺症の可能性などをしっかりと説明し、啓発していく必要があるとの方向性が示されたという。
一方で、Jリーグでは感染者は各クラブで出ているものの、活動停止のレベルには最近は至っていない。野々村芳和チェアマンは「この会議で積み重ねた知見のおかげだと思うが、パニックにならないで対応できている」とコメント。また、京都サンガF.C.では曺貴裁監督が感染し不在となった中でも週末の柏レイソル戦は勝利。「監督がいないという中でも選手たちはすごく良いパフォーマンスをしていると見ている」と、3年目に突入したコロナ対策のおかげで混乱は生じていないとした。
野々村チェアマンは「チーム、ファンもどういう健康状態の変化があるのか。今後の応援のあり方に対しては、アジアでの事例も含めて検討していきたいと思う」とコメント。Jリーグでの声出し応援を継続して探っている状況で、「マスク有りで声を出した時にどれぐらいのリスクがあるかの評価と、実際にスポーツ庁を始めた関係省庁とは実務レベルで話もしている。ゆっくりですが、エビデンスを積んでいければと思っている」と語り、安全性を確保してから解禁に踏み切るための準備を進めている段階だと改めて語った。
その時期についてはまだまだ先になるとコメント。野々村チェアマンは「今すぐに何か新たなスタイルで運営することはなりづらい」と語り、「少しずつ着実にエビデンスを積み上げてきている状況なので、それをできる限り積み上げる。一方で、日本のコロナの政策を含めてどういう方針でいくのか。我々が準備してきたことがどう合致するかで時期も決まってくる」と、政府の方針も重要になるとし、「少しでも安全に応援スタイルを変えるというデータを積み上げるしか無いと思います」と、安全性の確認を今は進めていくしかないとしながらも、今後の声出し応援解禁に向けて着実に動いていることを示した。
また、専門家チームの座長を務める賀来満夫氏(東北医科薬科大学医学部・感染症学教室特任教授)は声出し応援について「世界では国の状況によって全然違います」とし、「マスク全く無しで応援しているところもあれば、マスク有りで声出しもある。マスクで声も出せないというのもある」と、各国のコロナ対策の方針で状況は大きく違うと説明した。
ファンの考えとして「できるだけ声を出して応援したいというのはあると思う。それが本来のサポーターだと思う」と声出し応援をしたいと考えることはあるだろうとしながら、「声出しのリスクがどこまであるのか。そこは少しずつ産総研でスタートしており、席の位置での実証データを取り始めている」と、データ収集をしているとし、「富嶽(スーパーコンピューター)のチームとも合同で、しっかりとしたデータを取るために解析していくことになっているので、データも出てくると思う。マスクをしていて声出しできる方向にしていきたい」と、しっかりとエビデンスをもとに解禁に動くべきだと語った。
その一方で、声出し応援を推奨してばかりもいられないという。「専門家からも意見が出て、観客の中には神経質な方も多い。声を出されることを嫌がる方もいるのは事実」と、声出し応援による感染リスクが高まることを嫌う人も一定層いるだろうと語り、「応援を許可する一方で、それを禁止するというエリアを作っていく方向になる可能性はあると思う」と、声出しを認める一方で、声出しを禁止する安全なエリアを作る必要もあるだろうとした。
斉藤コミッショナーは「みんなエキサイティングなゲームを見るわけで、声ぐらい出させてくれということは普通の感覚だと思う」とファン心理を理解した上で、「100年に1回あるかないかというウイルスと戦っている中で、ベストな選択をしなければいけない」と慎重な姿勢を貫いた。
また「みんなが集まって声を出すということが、医学的、科学的にどれだけリスクがあるのか。証明、データ化していかないと、社会、政府は受け止められないと思う」と、エビデンスが必要とし、「声を出したいというお客さんもたくさんいると思いますし、選手たちも声援を受けてやる方が当然エキサイティングなプレー、力が出るというのもあると思う」と、声出し応援の重要性を語った。
ただ、賀来先生の意見にも同調。「一方で、それ(声出し)であれば行きたくない、危ない。100%入れるというと、お客さんが来ないということもある。間隔を空けるとお客さんが来るということがある」と、まだまだ一般的に安心できる状況ではないとし、興業面を考えても難しいところだと語った。
「マスクをして声を出して50%というところにいくだろう。ただ、興業的には半分しかお客さんが入らない。声を出さないとなれば100%お客さんが来るかもしれない。どっちが良いのかというのは、多くの課題を解かなければいけない。非常に慎重に関係者と協議していきたいと思う」
国内での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者は微増から横ばいという状況の中、お隣の韓国では感染が急拡大。中国では上海でロックダウンの措置が取られるなど、厳しい状況は変わっていない。
今回の対策連絡会議では、NPBでは3球団がチーム内に感染者が多く出たことで9試合を中止に。選手間での感染の広がりが読めず、「デルタ株に比べてオミクロン株の感染スピードが早いことから、大規模な感染拡大が起きないように試合を中止にした」と、斉藤惇コミッショナーが語った。
一方で、Jリーグでは感染者は各クラブで出ているものの、活動停止のレベルには最近は至っていない。野々村芳和チェアマンは「この会議で積み重ねた知見のおかげだと思うが、パニックにならないで対応できている」とコメント。また、京都サンガF.C.では曺貴裁監督が感染し不在となった中でも週末の柏レイソル戦は勝利。「監督がいないという中でも選手たちはすごく良いパフォーマンスをしていると見ている」と、3年目に突入したコロナ対策のおかげで混乱は生じていないとした。
また、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)には4チームが参加。その中で、タイでは声出し応援が認められており、浦和レッズのファンは久々にチームへ大きな声援を送るなどしていた。
野々村チェアマンは「チーム、ファンもどういう健康状態の変化があるのか。今後の応援のあり方に対しては、アジアでの事例も含めて検討していきたいと思う」とコメント。Jリーグでの声出し応援を継続して探っている状況で、「マスク有りで声を出した時にどれぐらいのリスクがあるかの評価と、実際にスポーツ庁を始めた関係省庁とは実務レベルで話もしている。ゆっくりですが、エビデンスを積んでいければと思っている」と語り、安全性を確保してから解禁に踏み切るための準備を進めている段階だと改めて語った。
その時期についてはまだまだ先になるとコメント。野々村チェアマンは「今すぐに何か新たなスタイルで運営することはなりづらい」と語り、「少しずつ着実にエビデンスを積み上げてきている状況なので、それをできる限り積み上げる。一方で、日本のコロナの政策を含めてどういう方針でいくのか。我々が準備してきたことがどう合致するかで時期も決まってくる」と、政府の方針も重要になるとし、「少しでも安全に応援スタイルを変えるというデータを積み上げるしか無いと思います」と、安全性の確認を今は進めていくしかないとしながらも、今後の声出し応援解禁に向けて着実に動いていることを示した。
また、専門家チームの座長を務める賀来満夫氏(東北医科薬科大学医学部・感染症学教室特任教授)は声出し応援について「世界では国の状況によって全然違います」とし、「マスク全く無しで応援しているところもあれば、マスク有りで声出しもある。マスクで声も出せないというのもある」と、各国のコロナ対策の方針で状況は大きく違うと説明した。
ファンの考えとして「できるだけ声を出して応援したいというのはあると思う。それが本来のサポーターだと思う」と声出し応援をしたいと考えることはあるだろうとしながら、「声出しのリスクがどこまであるのか。そこは少しずつ産総研でスタートしており、席の位置での実証データを取り始めている」と、データ収集をしているとし、「富嶽(スーパーコンピューター)のチームとも合同で、しっかりとしたデータを取るために解析していくことになっているので、データも出てくると思う。マスクをしていて声出しできる方向にしていきたい」と、しっかりとエビデンスをもとに解禁に動くべきだと語った。
その一方で、声出し応援を推奨してばかりもいられないという。「専門家からも意見が出て、観客の中には神経質な方も多い。声を出されることを嫌がる方もいるのは事実」と、声出し応援による感染リスクが高まることを嫌う人も一定層いるだろうと語り、「応援を許可する一方で、それを禁止するというエリアを作っていく方向になる可能性はあると思う」と、声出しを認める一方で、声出しを禁止する安全なエリアを作る必要もあるだろうとした。
斉藤コミッショナーは「みんなエキサイティングなゲームを見るわけで、声ぐらい出させてくれということは普通の感覚だと思う」とファン心理を理解した上で、「100年に1回あるかないかというウイルスと戦っている中で、ベストな選択をしなければいけない」と慎重な姿勢を貫いた。
また「みんなが集まって声を出すということが、医学的、科学的にどれだけリスクがあるのか。証明、データ化していかないと、社会、政府は受け止められないと思う」と、エビデンスが必要とし、「声を出したいというお客さんもたくさんいると思いますし、選手たちも声援を受けてやる方が当然エキサイティングなプレー、力が出るというのもあると思う」と、声出し応援の重要性を語った。
ただ、賀来先生の意見にも同調。「一方で、それ(声出し)であれば行きたくない、危ない。100%入れるというと、お客さんが来ないということもある。間隔を空けるとお客さんが来るということがある」と、まだまだ一般的に安心できる状況ではないとし、興業面を考えても難しいところだと語った。
「マスクをして声を出して50%というところにいくだろう。ただ、興業的には半分しかお客さんが入らない。声を出さないとなれば100%お客さんが来るかもしれない。どっちが良いのかというのは、多くの課題を解かなければいけない。非常に慎重に関係者と協議していきたいと思う」
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