世界トップ水準を目指して! Jリーグ、現行方式のラストシーズンで目指すもの…野々村芳和チェアマン「プレー強度とアクチュアルプレーイングタイム」
2025.02.10 21:40 Mon
2025シーズン目指す形を語った野々村芳和チェアマン
10日、Jリーグが2025Jリーグ開幕イベントを開催。冒頭、野々村芳和チェアマンが、今シーズンのJリーグが目指すサッカーについて語った。
2025シーズンは、現在のスケジュールで行われる最後のシーズンに。2026シーズンは特別大会を行い、後半から2026-27シーズンとしてヨーロッパなどにシーズンを合わせることとなる。
世界基準を目指しているJリーグ。まずはシーズンを世界に合わせていく中で、プレーの水準も合わせていきたいとのこと。野々村チェアマンは、コンタクトの強さと深さ、アクチュアルプレーイングタイムに焦点を合わせていきたいと語った。
「まもなく2025シーズンの明治安田Jリーグが開幕します。昨シーズンは過去最高の1250万人という人をスタジアムにお迎えすることができましたし、クラブとリーグの売上の総和も過去最高になる予定です。メディアの皆さんには全国各地でJリーグを盛り上げていただきました。改めて感謝します。どうもありがとうございました」
「Jリーグは30年以上やってきていますが、次の30年で世界のトップ水準のリーグになっていこうということで、数年かけてシーズン移行を決定したことや、選手の契約制度の改定などもやってきて、リーグの基盤の見直しをこの数年でやってきました」
「今日は、ピッチ上に少しフォーカスしてお話ししたいと思っています。世界のトップでプレーしてきた、体感してきた選手や日本代表も森保監督もそうですが、どういったところを変えなければいけないかということを話したり、聞いたりしてきました。今回はJFAも含めて、2025シーズンからここを変えていこうという2つの観点に着目していきたいと思います」
「1つ目はプレーの強度。2つ目はアクチュアルプレーイングタイムです。1試合でボールが動いている、プレーされている時間を意識していきたいと。1つ目のコンタクトプレー、強度というのは、強さ、深さ。世界のトップレベルでやってきた選手から何度も言われてきた部分です」
「アクチュアルプレーイングタイムは、直近のシーズンでは世界のトップ3のリーグと比較すると、プレミアリーグでは60分近い58分。Jリーグはどのくらいかというと52分ぐらいでした(ドイツは57分、スペインは55分)。ここは現行のシーズン性でいくと5月から9月まではなかなかパフォーマンスが上がりにくい環境ということもありますが、見ているお客様にとってももう少し長くプレーしているところをしっかり見せていこうよと。Jリーグのクオリティという部分でも大事な部分なんじゃないかなと思っています」
「具体的にどうするのかというと、強度やアクチュアルプレーイングタイムということをより良くしていくためには、審判のジャッジも凄く大事になって来ると思います。審判だけが意識すれば良いかというとそうではなく、選手にもそういった意識を持って一緒にサッカーを作り上げていくことで、この課題を解決していこうと考えました」
「開幕前に各チームを回って、選手や現場の皆さん、審判を含めて、色々な話をする中で、映像も含めてみんなでこういった方向にしていこうということを今シーズンも話してきました。決してサッカーのルールが変わるわけではないですが、ルールの解釈には幅があります。リーグとか国によってはその標準の差がかなりありますが、その標準を世界に近づけていくということをやりたいと思っています」
昨シーズンのプレーの中から、今シーズンは続行させたいような強度の高いプレーや、今シーズンの水準でジャッジされたシーンをまとめた映像を放映。選手や審判たちにも共有しているという。
「当然、危険なプレーは今まで通り、ルールが変わるわけではないので、標準を上げていくために次の笛がなるまで続けていく。この間のFUJIFILM SUPER CUPでも同じようなシーンが随所に見られたかなと思っています」
「こうやって試合環境、ピッチのレベルが上げていく作業の中で、今シーズンはヨーロッパだけでなく、中南米、中東、アジアなど最大7カ国の審判を招いて、40試合ぐらいを世界の色々なサッカーを経験している審判に笛を吹いてもらおうと思っています。Jリーグのサッカーをもう一段上げていくためにも、メディアの皆さん、ファン・サポーターの皆さんにも、審判がプレーを続けさせる勇気を後押しするようなリスペクト、空気感。選手たちがタフなプレーを続けた時に拍手が起こるようなスタジアムの雰囲気を皆さんで作っていただけたらと思っています」
「今シーズンは現行のスケジュールでの最後の大会となります。AFCのチャンピオンズリーグ、クラブ・ワールドカップなどでアジア、世界の舞台でJリーグのクラブが挑戦するということもあります。30年後という話をしましたが、振り返った時に起点となった、素晴らしいシーズンだったと思っていただけるように、是非皆さんで一緒に今シーズンも盛り上げてもらえればと思います。2025シーズン、よろしくお願いいたします」
2025シーズンは、現在のスケジュールで行われる最後のシーズンに。2026シーズンは特別大会を行い、後半から2026-27シーズンとしてヨーロッパなどにシーズンを合わせることとなる。
世界基準を目指しているJリーグ。まずはシーズンを世界に合わせていく中で、プレーの水準も合わせていきたいとのこと。野々村チェアマンは、コンタクトの強さと深さ、アクチュアルプレーイングタイムに焦点を合わせていきたいと語った。
「Jリーグは30年以上やってきていますが、次の30年で世界のトップ水準のリーグになっていこうということで、数年かけてシーズン移行を決定したことや、選手の契約制度の改定などもやってきて、リーグの基盤の見直しをこの数年でやってきました」
「今後Jリーグでプレーする選手たちはそうですが、将来プロを目指す選手たちにとっても、海外の選手たちにとってもJリーグがプレーする価値がある、あそこに行くと成長できるという思いを持っていただけることなど、色々なことを変えていかなければいけない。サッカーの水準だけではなく、周りの水準も上げていかなければいけないし、エンターテインメント性、面白さも追求しなければいけないと思っております」
「今日は、ピッチ上に少しフォーカスしてお話ししたいと思っています。世界のトップでプレーしてきた、体感してきた選手や日本代表も森保監督もそうですが、どういったところを変えなければいけないかということを話したり、聞いたりしてきました。今回はJFAも含めて、2025シーズンからここを変えていこうという2つの観点に着目していきたいと思います」
「1つ目はプレーの強度。2つ目はアクチュアルプレーイングタイムです。1試合でボールが動いている、プレーされている時間を意識していきたいと。1つ目のコンタクトプレー、強度というのは、強さ、深さ。世界のトップレベルでやってきた選手から何度も言われてきた部分です」
「アクチュアルプレーイングタイムは、直近のシーズンでは世界のトップ3のリーグと比較すると、プレミアリーグでは60分近い58分。Jリーグはどのくらいかというと52分ぐらいでした(ドイツは57分、スペインは55分)。ここは現行のシーズン性でいくと5月から9月まではなかなかパフォーマンスが上がりにくい環境ということもありますが、見ているお客様にとってももう少し長くプレーしているところをしっかり見せていこうよと。Jリーグのクオリティという部分でも大事な部分なんじゃないかなと思っています」
「具体的にどうするのかというと、強度やアクチュアルプレーイングタイムということをより良くしていくためには、審判のジャッジも凄く大事になって来ると思います。審判だけが意識すれば良いかというとそうではなく、選手にもそういった意識を持って一緒にサッカーを作り上げていくことで、この課題を解決していこうと考えました」
「開幕前に各チームを回って、選手や現場の皆さん、審判を含めて、色々な話をする中で、映像も含めてみんなでこういった方向にしていこうということを今シーズンも話してきました。決してサッカーのルールが変わるわけではないですが、ルールの解釈には幅があります。リーグとか国によってはその標準の差がかなりありますが、その標準を世界に近づけていくということをやりたいと思っています」
昨シーズンのプレーの中から、今シーズンは続行させたいような強度の高いプレーや、今シーズンの水準でジャッジされたシーンをまとめた映像を放映。選手や審判たちにも共有しているという。
「当然、危険なプレーは今まで通り、ルールが変わるわけではないので、標準を上げていくために次の笛がなるまで続けていく。この間のFUJIFILM SUPER CUPでも同じようなシーンが随所に見られたかなと思っています」
「こうやって試合環境、ピッチのレベルが上げていく作業の中で、今シーズンはヨーロッパだけでなく、中南米、中東、アジアなど最大7カ国の審判を招いて、40試合ぐらいを世界の色々なサッカーを経験している審判に笛を吹いてもらおうと思っています。Jリーグのサッカーをもう一段上げていくためにも、メディアの皆さん、ファン・サポーターの皆さんにも、審判がプレーを続けさせる勇気を後押しするようなリスペクト、空気感。選手たちがタフなプレーを続けた時に拍手が起こるようなスタジアムの雰囲気を皆さんで作っていただけたらと思っています」
「今シーズンは現行のスケジュールでの最後の大会となります。AFCのチャンピオンズリーグ、クラブ・ワールドカップなどでアジア、世界の舞台でJリーグのクラブが挑戦するということもあります。30年後という話をしましたが、振り返った時に起点となった、素晴らしいシーズンだったと思っていただけるように、是非皆さんで一緒に今シーズンも盛り上げてもらえればと思います。2025シーズン、よろしくお願いいたします」
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「サポーターの熱量は相当勝ち負けに影響する」声出し応援の段階的導入、野々村チェアマンの想い「去年の段階で申し出ていた」
Jリーグは17日、公式試合における声出し応援の段階的導入を発表した。 2020年に新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが起こり、一時はリーグが中断。その後、リモートマッチ(無観客試合)となり、徐々に観客が戻ることとなった。 当初はスタジアムサイズに関わらず、5000人か収容人数の50%未満という制限があり、徐々に観客動員数の条件が緩和。しかし、コロナ禍になってから、声出しの応援は認められていなかった。 徐々にウィズコロナの時代に入っていく中、世界のスタジアムでは声出しが行われ、JリーグクラブもAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では声出しが認められるなどしており、国内でも声出し応援の解禁について議論がなされてきた。 野々村芳和チェアマンは今回の声出し応援の段階的導入について、あくまでも日本政府の方針の中でどう行うかを考えてきたとし、海外でやれているからということでは決められなかったとした。 「日本でどういう方針でコロナ対策が行われているか。ここまでもJリーグは政府の対処方針に基づいて、どうやったらサッカーが続けられるか、お客さんを入れられるか。サポーター含めて皆さんに協力をいただいた」 「海外のリーグ、クラブが声を出していいと言っているわけではない。国がどういう考えなのかというところで、どう生き残っていけるのかを考えた」 一方で、応援というものが文化として日本では根付いていないという指摘には「応援が文化になっていないというのは僕も思っています。本来の姿に早く戻さないといけないと、より多くの皆さんに思ってもらわなければいけません」とコメント。「ただ、日本国内ではそこまでの思いではないです。100年に1回の状況ではありますが、応援の大切さは再認識しています」と語り、まだまだ応援の重要性が文化的に根付いていないとした。 その点は、Jリーグが価値を示さなければいけないとし、「海外の人たちが応援する姿も壮観で素晴らしいですが、Jリーグの応援スタイルは世界のサッカーの中でも素晴らしいものだと思うので、もっと日本の皆さんに伝えていかなければいけないと思います」とし、「リーグとしての、サッカーの価値観をまだまだ示せていないという思いはあります」と、まだまだやれることがあるとした。 また「それでも日本のコロナの政策の中でいかに前に進めていくかをやってきてはいるので、僕はもっと早くから準備していれば良いんじゃない?と思っていましたが、チェアマンになって2カ月でここまで進められたというのはありますが、もっとサッカーの威力、価値を伝えなければいけないと思います」と、改めてその魅力を伝えていく必要性があることも感じさせられたという。 今回、日本国内のスポーツでは、Jリーグが一番最初に声出し応援に向けて動き出していた。その理由について野々村チェアマンは「僕の思いみたいなところが大きいのかなと思っています。去年の段階でそういう準備を進めて欲しいなというのは、クラブの社長をやりながらJリーグに伝えていました」とコメント。「ただ、国内の方針を含めて、なかなかそういう話にはならなかったです」と、国内の感染状況などを考えても動かなかったとした。 ただ「3月にチェアマンになったことで、ここはいち早く取り戻す準備をしないとダメだなと僕の中では相当強かったです」と、最初に手をつけたいと考えていたとし、「リーグの中でもそうした方が良いよねという方もたくさんいましたが、なかなか進まないという現状もありました」と、一気に動かそうと考えて、今回決定に至ったとした。 また、声援というものがサッカーというスポーツにおいて重要であるという認識もあったからだと言い、「サッカーを作品と考えたときに、お客さまが来た時の熱量はピッチの上と同じぐらい大事な要素です。その作品が見たいから新しいファンが来てくれるのも事実としてあるのがサッカー。それを先に戻さなければいけなかったです」とコメント。「チームは昇降格、優勝を目指して戦う中で、ホームゲームのサポーターの熱量は相当勝ち負けに影響するのは実感していて、サポーターの方も実感していると思います。本来のサッカーではないと思っていたりします」と、声援による後押しがないことが歯痒かったと語った。 一方で、コロナが終息に向かわず、不安に思うファン・サポーターも多いのも事実。野々村チェアマンは「国内の空気感において、怖いと思っている方が一定数いると認識しています。なので、今回のように段階的にやることで安心安全を保ちたいと思いました」と、一気に緩和しない理由は、声出し反対派の人を考慮してのものだとした。 また「国としてのウィズコロナが醸成されていくと思うので、それが醸成されてから応援スタイルを戻すというよりは、醸成を促すのもスポーツだと思うので、それをサッカーができればということ」とし、「怖いと思われている方に安心できますよということをサッカーを通じてやる、前に進んでいくように日本の社会が進むということをサッカーができればと思っています」と、コロナと共に生きて行くことへの一歩にしたいと語った。 声出し応援が徐々に認められる一方で、観客動員は収容人数の50%に制限されることに。クラブによっては、満員でいれて収益を得たいという考えも出てくることとなる。 その点のジレンマについても「だからこそ、去年の時点でどちらかを選べるような持っていき方をして欲しいと僕としてはリーグに伝えていました」と、クラブの社長の立場としてリーグに申し出ていたとし、「経営をしていかなければいけないので、収入というところは避けて通れないと思いますが、一方で本来のものをどう取り戻すかは中長期的に重要だろうということもあります」と、クラブ側もジレンマを抱えることになるだろうとした。 ただ、「現状のルールの中で選択できる、クラブの経営も選択できる条件をいかに揃えてあげることが重要だと思ったので、クラブの経営者は悩むところだと思いますが、1つ前に進めるものを政府と話ができて進められたことは良かったと思います」と、個々のクラブに合わせて、理解を得ながら進めていきたいと考えているとした。 2022.05.17 20:40 Tue4
「同じようなことが起きた場合、無観客試合、勝ち点剥奪も」罰金2000万円の可能性…浦和の違反行為を受け、野々村チェアマンが言及
Jリーグは5日、クラブの代表者が出席する臨時実行委員会を開催。その後に、メディアブリーフィングが行われた。 今回の臨時実行委員会では、す声出し応援の段階的導入の方針、そして、違反事例に対する再発防止の再確認等を全クラブで共有したとのことだ。 違反行為としては、2日に行われた明治安田生命J1リーグ第19節のガンバ大阪vs浦和レッズの一戦で、浦和のサポーターがチャントやブーイングなどの声出しを実施。この件に関して、5日にクラブが謝罪声明を発表していた。 これまでも幾度となくガイドラインに違反し、声出しを行ってきた浦和サポーター。Jリーグは、ガイドライン違反の声出しが続いていることについて、裁定委員会から浦和に最大2000万円の罰金処分が行われる可能性が浮上しているとし、さらに違反が続けば無観客試合や勝ち点剥奪など、厳重な処分に発展していく可能性もあるとした。 今回の実行委員会はJ1、J2、J3のカテゴリに分かれて行われたとのことで、J1のクラブの実行委員からは浦和の件で意見が出たとのこと。野々村芳和チェアマンは「具体的な防止策がない中では不安がある。クラブがしっかりとルール違反を犯した人たちに対してしっかりとしたスタンスを見せるべきではないか」という意見が出たとし、浦和の立花洋一代表が謝罪したことを報告した。 また、浦和が今回ついに声明を出したことについて「リーグも浦和に対してステートメントを出すとか、再発防止策を取ってくださいと現場間では言ってきていましたが、今までは出てきたことがなかったです。今日浦和からもクラブのインフォメーションとして、クラブのスタンスと再初防止策が出た。58クラブが同じ方向で進むことで行きますよと再確認した」とコメント。浦和の声明もあり、改めて全クラブと共有したという。 さらに、今回の事実確認を浦和と実施したとし、「同じ方向で進んでいくことを宣言して、クラブとしての姿勢を見せたのであれば、我々も上にアクションを取れるようになった」と述べ、クラブに運営責任があるとして、処分を前提に裁定委員会に諮問を行う方針を明らかにしている。 今回のG大阪戦だけでなく、5月のホームでの鹿島アントラーズ戦など複数あることを挙げ、野々村チェアマンは最大で2000万円の罰金になる可能性を明かし、「同じようなことが起きた場合、無観客試合、勝ち点剥奪も含めた上で、第三者となる裁定委員会に諮問した上でペナルティを課すことがあるとお伝えした」と、厳しい処分も辞さないことを浦和に伝えているとした。 一方で、クラブの社長をやっていたこともあり、クラブの考え、そしてファン・サポーターが思うところに理解を示している野々村チェアマン。Jリーグが段階的に声出し応援を緩和している中で、一部のファン・サポーターは欧米と比較してマスク着用の是非など、全面解禁を求める声が大きい。 しかし、気持ちは理解するとした上で、あくまでも政府の方針に則ってやらなければいけないとし、現在進めている方向で問題が起きないことを確認することが大事だとし、しっかりと進めて理解を得ていくために動いているとした。 「一部のサポーターの中にはやはり日本のコロナ政策と欧米のスポーツシーンの状況に違和感を感じている人たちが、ああしたい、ああいう状況を取り戻したいという思いの(声出しという)表現もあるというのは、僕の想像の中では感じているところです」 「ただ、改めてですが、Jリーグでは基本的対処方針に則った中で少しでも緩和される方向を探していきます」 「基本的対処方針を大幅に変えて頂くような働きかけはリーグとして、僕が責任を持ってやっていくという棲み分けはお伝えしたいです。僕1人でできるわけではないですが、いくつかのエビデンスをもとにサッカー界、スポーツ界、違う業界の人たちも含めて、どうやったら前に進めるかを含めて別の方向でやっていくことはお伝えしておきます」 日常生活でも緩和の動きが進む中で、日々の感染者は急増中。対策をすれば感染者が減り、緩めば増えるということを2年以上繰り返している状況だ。「急がば回れ」という言葉があるように、欲望に負けず、しっかりと一歩ずつ進んで行くことの方が早く問題は解決するのではないだろうか。 2022.07.05 21:05 Tue5
