【2022年カタールへ期待の選手vol.99】選手権に始まり、A代表・U-21・高校選抜・そして海外。規格外の17歳DFの未来は?/チェイス・アンリ(尚志高校/DF)
2022.03.10 21:00 Thu
「我々はパリ経由A代表ではない。A代表に所属しながら五輪に行くんだということも選手たちに伝えています」
実際、1月のA代表合宿は彼にとって「異次元の世界」に他ならなかった。国際Aマッチ133試合の大ベテラン・長友佑都(FC東京)から連日、「アンリ・アンリ」といじられながら、攻守の切り替えや技術、戦術眼のギャップを埋めようと必死に駆け回った。絶対的1トップ・大迫勇也(神戸)に吹っ飛ばされた時には、世界基準の球際と寄せの厳しさを痛感したに違いない。
「プレーのスピードが全然違った。体の使い方や判断のスピードを改善しないと通用しない。そのためには毎日サボらず練習したり、自主練しないとダメ。まだまだだと思います」と高校選抜でキャプテンマークを巻いた2月、彼は神妙な面持ちで語っていた。
「前は全然、声が出ていなかったけど、この合宿ではそういうところがよくなったと思います。(センターバックコンビを組んだ)鈴木海音(栃木)との関係も、1人がしっかりプレスに行って、もう1人がカバーしに行く。その距離感を大事にして、近い距離感でカバーしあいながらやりました」
最終日9日の横浜F・マリノスの若手との練習試合後、チェイス・アンリは自身の変化をこう表現した。そうやって自分からどんどん発信していかなければ、自己主張の強い外国人選手の中で生き抜くのは難しい。
Jクラブからのオファーを全て断った彼は18歳の誕生日を待って欧州へ赴くと言われる。新天地として有力視されるのが、遠藤航、伊藤洋輝のプレーするシュツットガルト。2人の日本人選手がいるとはいえ、彼自身が貪欲に這い上がっていかない限り、成功はない。そういう覚悟を持ってドイツに渡るはずだ。
中京大中京高校を卒業してグルノーブル入りした伊藤翔(横浜FC)、同校からアーセナル入りし、フェイエノールトにレンタルで赴いた宮市亮(横浜FM)と、高校からダイレクトに欧州にチャレンジした選手は過去に何人かいた。が、そのいずれも大成功には至らなかった。
しかしながら、アメリカ人の父と日本人の母を持つチェイス・アンリは日本語よりも英語の方が長けていると言っていいほどの国際派。コミュニケーション力は問題ないし、年齢に関係なくフレンドリーに誰とでも接することができる。
しかも、強さや速さといったフィジカル面は通常の10代をはるかに超えたレベルにある。身長183㎝とは思えないほどのバネと競り合いの強さ、一瞬の速さ、走力は絶対的な武器。こういった強みを前面に出し、新たな環境で認めてもらえれば、セカンドチームから瞬く間にトップチームに這い上がった伊藤洋輝のような足跡を辿ることも夢ではなさそうだ。
仮に、2022-23シーズン開幕からコンスタントに公式戦に出場するような状況になれば、日本代表の森保一監督の心も動くかもしれない。A代表のDF陣はキャプテン・吉田麻也(サンプドリア)を筆頭に、冨安健洋(アーセナル)、板倉滉(シャルケ)、谷口彰悟(川崎F)といった猛者が揃っているが、化け物級の能力を見せつける18歳が出現すれば、指揮官も放っておくことはできなくなる。それだけの爆発的な成長曲線をチェイス・アンリが辿ってくれれば、今年11月に開幕するカタールW杯も非常に興味深いものになる。
もちろん、その前に日本代表は本大会出場権を確保しなければならないし、チェイス・アンリ自身も力強いプロキャリアの一歩を踏み出さなければいけない。全てが順風満帆に行くとは限らないが、今年に入ってからの3か月間に幅広いカテゴリーでプレーした経験はきっと役立つはずだ。
大岩監督の言う「A代表に所属しながらパリ五輪に行く」という大目標を彼ならば果たせそうな予感が漂う。壮大なスケールを秘めた17歳のDFの未来が楽しみで仕方がない。
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高い目標設定を強調した大岩剛監督率いるU-21日本代表が、2年4カ月後のパリ五輪に向けて3月7~9日の千葉合宿から本格始動した。今回は試合間隔の短い鹿島アントラーズ勢や海外組を除く国内組のみの招集となったが、今季絶好調の鈴木唯人(清水)が「自分はA代表を目指している」と公言するなど、全員がギラギラ感を押し出し、生き残りをアピールした。とりわけ、2004年生まれの最年少DFチェイス・アンリ(尚志高)が目の色を変えて練習に取り組む姿は目を引いた。今月24日に誕生日を迎える彼はまだ17歳。にもかかわらず、2022年突入後は高校サッカー選手権に始まり、1月のA代表合宿のトレーニングパートナー参戦、2月の富士フィルム・スーパーカップ前座の高校選抜対川崎フロンターレU-18戦出場、そして今回のU-21代表参加と幅広いカテゴリーに身を投じた。貴重な日々の中、体得したものを最大限出し切らなければいけないと本人も強く思ったことだろう。「プレーのスピードが全然違った。体の使い方や判断のスピードを改善しないと通用しない。そのためには毎日サボらず練習したり、自主練しないとダメ。まだまだだと思います」と高校選抜でキャプテンマークを巻いた2月、彼は神妙な面持ちで語っていた。
それから1か月が経過した今回、自ら率先して声を出し、周りを動かそうという意識がより鮮明になっていた。
「前は全然、声が出ていなかったけど、この合宿ではそういうところがよくなったと思います。(センターバックコンビを組んだ)鈴木海音(栃木)との関係も、1人がしっかりプレスに行って、もう1人がカバーしに行く。その距離感を大事にして、近い距離感でカバーしあいながらやりました」
最終日9日の横浜F・マリノスの若手との練習試合後、チェイス・アンリは自身の変化をこう表現した。そうやって自分からどんどん発信していかなければ、自己主張の強い外国人選手の中で生き抜くのは難しい。
Jクラブからのオファーを全て断った彼は18歳の誕生日を待って欧州へ赴くと言われる。新天地として有力視されるのが、遠藤航、伊藤洋輝のプレーするシュツットガルト。2人の日本人選手がいるとはいえ、彼自身が貪欲に這い上がっていかない限り、成功はない。そういう覚悟を持ってドイツに渡るはずだ。
中京大中京高校を卒業してグルノーブル入りした伊藤翔(横浜FC)、同校からアーセナル入りし、フェイエノールトにレンタルで赴いた宮市亮(横浜FM)と、高校からダイレクトに欧州にチャレンジした選手は過去に何人かいた。が、そのいずれも大成功には至らなかった。
しかしながら、アメリカ人の父と日本人の母を持つチェイス・アンリは日本語よりも英語の方が長けていると言っていいほどの国際派。コミュニケーション力は問題ないし、年齢に関係なくフレンドリーに誰とでも接することができる。
しかも、強さや速さといったフィジカル面は通常の10代をはるかに超えたレベルにある。身長183㎝とは思えないほどのバネと競り合いの強さ、一瞬の速さ、走力は絶対的な武器。こういった強みを前面に出し、新たな環境で認めてもらえれば、セカンドチームから瞬く間にトップチームに這い上がった伊藤洋輝のような足跡を辿ることも夢ではなさそうだ。
仮に、2022-23シーズン開幕からコンスタントに公式戦に出場するような状況になれば、日本代表の森保一監督の心も動くかもしれない。A代表のDF陣はキャプテン・吉田麻也(サンプドリア)を筆頭に、冨安健洋(アーセナル)、板倉滉(シャルケ)、谷口彰悟(川崎F)といった猛者が揃っているが、化け物級の能力を見せつける18歳が出現すれば、指揮官も放っておくことはできなくなる。それだけの爆発的な成長曲線をチェイス・アンリが辿ってくれれば、今年11月に開幕するカタールW杯も非常に興味深いものになる。
もちろん、その前に日本代表は本大会出場権を確保しなければならないし、チェイス・アンリ自身も力強いプロキャリアの一歩を踏み出さなければいけない。全てが順風満帆に行くとは限らないが、今年に入ってからの3か月間に幅広いカテゴリーでプレーした経験はきっと役立つはずだ。
大岩監督の言う「A代表に所属しながらパリ五輪に行く」という大目標を彼ならば果たせそうな予感が漂う。壮大なスケールを秘めた17歳のDFの未来が楽しみで仕方がない。
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日本サッカー協会(JFA)は20日、U-18日本代表のメンバー変更を発表した。 U-18日本代表からは、ケガのためFC東京 U-18のMF永野修都が離脱。ジェフユナイテッド千葉 U-18のDF谷田壮志朗が追加招集された。 U-18日本代表は21日から24日まで開催される「IBARAKI Next Generation Cup 2023」に出場。U-20関東大学選抜、U-22 ALL IBARAKI、U-18ウズベキスタン代表と対戦する。 2023.12.20 10:40 Wed4
【選手評】ハリルホジッチ監督、招集メンバー26名へ期待と要求…初招集FW中島翔哉は「日本になかなかいない選手」《キリンチャレンジカップ》
▽日本サッカー協会(JFA)は15日、国際親善試合及びキリンチャレンジカップ 2018 in EUROPEに臨む同国代表メンバー26名を発表した。 ▽メンバー発表会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、今回の選考基準を説明。代表復帰となったDF森重真人(FC東京)やFW本田圭佑(パチューカ/メキシコ)への期待や初選出となったFW中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の招集理由についても明かした。 GK 川島永嗣(メス/フランス) 中村航輔(柏レイソル) 東口順昭(ガンバ大阪) 「GKは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足している訳ではない。もっともっと向上して欲しい。」 DF 酒井宏樹(マルセイユ/フランス) 遠藤航(浦和レッズ) 「酒井は日本人選手の中では、定期的に高いパフォーマンスを継続している。ここ最近調子も良い。遠藤は昨日のルヴァンカップで少し問題が出た。今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップはすでに用意している。何が起きても問題はない」 DF 長友佑都(ガラタサライ/トルコ) 車屋紳太郎(川崎フロンターレ) 宇賀神友弥(浦和レッズ) 「次に左サイド。長友はクラブを変えたにも関わらず、定期的に試合に出場していて嬉しい。彼の存在は日本代表に必要不可欠だ。車屋と宇賀神の戦いは、これから始まる。合宿を多くこなしている訳ではないが、右サイドでもいけるのかというのも見極めなくてはいけない。どこまでついて行けるかをこれから見ていく」 DF 昌子源(鹿島アントラーズ) 植田直通(鹿島アントラーズ) 槙野智章(浦和レッズ) 森重真人(FC東京) 「それから真ん中。最初の3人(昌子、植田、槙野)はもっとできると思っている。そして、森重をなぜ呼んだか。まだ彼は準備できている段階ではない。すぐに使う訳でもない。ただ、彼がどのような状況になっているかを知りたい。励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないということもある。彼の経験が我々にとってどこまで使えるかというのもある。ただ、まだまだトップパフォーマンスには程遠い。モチベーションを上げる努力をしていかなくてはいけない。早くレベルを戻してほしい」 MF 長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 三竿健斗(鹿島アントラーズ) 山口蛍(セレッソ大阪) 「長谷部は真ん中もできれば後ろもできる。本会までにケガなくいってほしい。三竿は、良いパフォーマンスを続けている。(山口)蛍は、常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。代表では良いパフォーマンスを見せている。イラク戦では我々を助けてくれた選手の1人だ」 MF 大島僚太(川崎フロンターレ) 柴崎岳(ヘタフェ/スペイン) 森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー) 「大島は国内でも優秀な選手の1人。彼もよくケガをするが、我々もしっかりとコンタクトをとって、そこを脱して良い状況が続いていると思う。(柴崎)岳と森岡は、(香川)真司と清武が居ないこともあり、10番や8番のタイプとして期待している。柴崎は、クラブで毎回先発という訳ではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回観ているが、フィジカル的なところやデュエルの部分でまだ伸びると思う。ゴール数やアシスト数はリーグでも断トツ。ただ、ゲームのアクションの中でまだまだ伸びる部分はあると思う」 FW 久保裕也(ヘント/ベルギー) 本田圭佑(パチューカ/メキシコ) 「久保もまだまだ私の満足いくパフォーマンスではない。それから(本田)圭佑は、このチャンスを是非とも掴んでほしい」 FW 原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ) 宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル) 「原口と宇佐美は、同じクラブでプレーしている。ここ直近の数試合で宇佐美は、しっかりと伸びている状況。ある時期はチームで干されるかもしれない状況だったが、今は出ている。原口も同じだ」 「それから長い間追跡している中島。本当にたくさん試合に出場していて、得点やアシストもしている。ドリブラーでここまで俊敏で爆発的なものを持っている選手は日本になかなかいない。前回のオリンピック代表の監督であったテグ(手倉森誠)さんともしっかりと話をして、オフェンス面で何かもたらせるのではないかという判断。ただ、守備面では代表で私が求めるレベルではない。様子を見たい」 FW 小林悠(川崎フロンターレ) 杉本健勇(セレッソ大阪) 大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「最初の2人はここ最近で本当に伸びてきている。オフェンス面で日本で素晴らしい結果を出している。彼も自分たちのプレーの仕方を変えて伸びてきている。真ん中の選手として、アグレッシブに背後、そしてペナルティエリア内で存在感を出している。それから相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ仕事もしている。我々が観たここ数試合でも良いパフォーマンスだった。これを続けてくれと言いたい」 「大迫は、クラブで真ん中でなく、横や後ろでもプレーしているが、良くなってきている。代表ではクラブとは全く違うアクションをしてほしい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールに向いてプレーして欲しい。この3人は素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれが重要になってくる。もちろんFKを貰えればの話。守備でもしっかりと守らなくてはいけない。大事になってくる。W杯ではFKが決定的な状況を作ることもある」 ▽なお、日本代表は、3月のベルギー遠征で2試合の国際親善試合を予定。ロシアW杯に向けた選手見極めとチーム強化のため、マリ代表(23日/ベルギー)、ウクライナ代表(27日/同)と対戦する。 2018.03.15 19:50 Thu5