なでしこジャパン、植木理子が電光石火弾も終盤に追い付かれドローで首位通過が確定《AFC女子アジアカップ》

2022.01.27 19:07 Thu
©︎2022 AFC
なでしこジャパンは27日、AFCアジアカップ2022のグループC最終節で韓国女子代表と対戦し、1-1の引き分けに終わった。この結果、グループステージ首位通過が決定した。

2023年のワールドカップ(W杯)アジア予選も兼ねたAFC女子アジアカップ。日本と韓国は互いに2連勝で決勝トーナメント進出を決めており、最終節は首位通過を懸けての日韓戦となった。

日本は初戦のミャンマー女子代表戦を5-0、2戦目のベトナム女子代表戦も3-0と快勝。この試合では第2戦からはスタメンを7人変更し、長谷川唯をセカンドトップのような位置に置く[4-4-2]の布陣で臨み、ベンチには岩渕真奈も戻ってきた。
過去2戦以上の強度が予想されたが、1分も経たぬうちにミスから日本が先制点を挙げる。相手のスローインを中盤で奪うと、三宅史織の縦パスを受けた植木理子がボックス内に侵入。GKとの一対一を迎え、冷静に逆を突いてネットを揺らした。

韓国もすぐさま反撃に転じ、積極的なクロスからこぼれ球を拾ってのミドルと圧力を強める。だが、日本はこの攻勢をしのぐと、以降は主導権を掌握。韓国が[5-4-1]でブロックを敷いたこともあり、中盤ではゆとりをもったボール回しが可能となった。
14分には中央を崩して長谷川が華麗なターンからフィニッシュ。26分には右CK獲得し、熊谷紗希のフリックから再び長谷川が狙う。

韓国はチ・ソヨンが強さを見せるものの、1トップへのパスは熊谷と南萌華がシャットアウト。守備に時間を割かれて攻撃に手をかけられない。

日本もポゼッション率の高さに反し、中盤以降はシュートシーンが遠のいたものの、前半終了間際には成宮唯、さらには長谷川がゴールに迫る。韓国もセットプレーからチョ・ソヒョンが頭で狙うが、枠を捉えられずに日本のリードで前半を終えた。

後半の立ち上がりは韓国が攻勢を強め、なでしこジャパンは被クロスが増え始める。ただ、次第に押し込まれたもののフィニッシュは許さず、逆に山下杏也加のロングフィードから長谷川が、60分にはCKのこぼれ球から南が決定機を迎えた。

韓国にもセットプレーが増えると、73分にはイ・グンミンに裏を取られてヒヤリとする場面も。時間が経つにつれて奪ったボールを繋げなくなってきたなでしこジャパンは、80分にボランチを猶本光から隅田凜に変更。手数をかけずに宮澤ひなたがミドルを試みるなど、再び主導権を奪い返そうとアクションを起こすが、次の1点は韓国に入る。

85分、キム・ヒェリの右CKからゴール前での混戦となると、クリアが小さくなったところを最後はソ・ジヨンが押し込み、韓国が試合を振り出しに戻した。

引き分けでも首位通過が決まるなでしこジャパンは、リスクを冒さず相手陣内でボールを動かすことを選択。試合はそのままタイムアップを迎えてドローゲームとなり、この結果、なでしこジャパンが首位、韓国が2位でのグループステージ突破となった。

なでしこジャパン 1-1 韓国女子代表

【なでしこ】
植木理子(1分)
【韓国女子】
ソ・ジヨン(85分)

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