「メリットしかない」関係の深いスペイン戦を前にMF久保建英「良い感触で終わりたい」
2021.07.15 16:30 Thu
U-24日本代表に招集されているMF久保建英(レアル・マドリー)がメディアのオンライン取材に応対した。
本大会開幕を1週間後に控えている日本。17日に行われるキリンチャレンジカップ2021のU-24スペイン代表戦に向けて調整を進めている。
12日のU-24ホンジュラス代表戦にも出場した久保。改めて振り返り「チームとしてやるべきことが詰まってきたかなというのはありますし、前半と後半で、チームとしても個人としてやり方が変わりましたが、それも含めて17日の試合に持っていければと思います」と、ホンジュラス戦の反省を生かしてスペイン戦に臨みたいと語った。
本番まで1週間。コンディションを上げていく段階だが「明後日には試合があって、そのまま移動して本番に向けてとなると思いますけど、最後の試合になるので良い感触で終わりたいというのがまずはあります。そのために残り2日の練習を良いものにしていきたいと思います」と語り、残り2日のトレーニングをしっかり行いたいと語った。
そのU-24スペイン代表には、バルセロナのカンテラ時代にチームメイトだったDFエリック・ガルシアも居る。その他にも、昨シーズンのヘタフェでチームメイトだったMFマルク・ククレジャなども居るが「今はオリンピック代表として誰が来るとか関係なく、勝ちにいきたいと思っています」と、あくまでも勝利に臨むとし、オリンピッックに向けて戦うと語った。
「特に伝えてはいないですし、チームで僕よりも分析担当の方とか、見えている方がいるので、そこは選手間での共有というよりは、基本的に映像に集中して、僕が感覚で伝えるよりも理に叶っていると思います」
「必要だと思えば僕もこの選手良い選手だということを答えられる範囲で答えるようにはしています」
今大会でも金メダル候補に挙げられているスペインだが、本大会前に戦えるメリットについては「強いところとはどうしても本番前には組めないということはあまりないと思っていましたが、大会に出場する優勝候補筆頭だと思いますし、そういった国とやれることで勝っても負けても、自分たちの現在のコンディションだったりが一番見やすい相手なので、メリットしかないです」とコメント。本番前に力のあるチームとやれることはプラスだと語った。
そのスペイン戦で大事にしたいことについては「連携も大事ですけど、押し込まれる展開も互角以上の相手なので多いと思うので、個人として何ができるかをもう一度確かめたいなと思います」と自身のパフォーマンスをしっかり勝っていきたいと語った。
また、「色々な方々のご尽力があってスペインとやれることが決まっていて、嬉しさもありましたし、マッチメイクしてくれた人への感謝も自分の中にあって、それは自分たちがピッチで出していければと思います」とスペインと対戦できることは嬉しいとした。
そのスペインは自身が育った国でもあり、「僕がここにいるのは、スペインを含めて色々な巡り合った人やチームメイトのおかげだと思います」とその国と対戦できることは感慨深いともコメント。ただ、「それは自分の努力の結果でもあるので、スペインだから、日本だからはあまり考えずに、ここまでめげずにやって来れた自分を素直に褒めたいなというのはあります」とコメントした。
しかし、「ただ、スタートラインに立っただけなので、今日からというわけではないですけど、まずは17日に向けて自分の考え方をブレずに、近い目標からやっていければと思います」と、まずは直近のスペイン戦を大事にしたいと語った。
それもあり、初戦が迫っていてもあまり変化はないとコメント。「特にあまり実感はないですし、ここからもう1試合が控えているので、本番というよりもまずは最後の試合に向けた調整という場で、チームとして連携を高めていく段階と考えています」と語り、「焦っても1週間であることは変わらないので、まずは最後の試合に向けてしっかり準備したいです」とコメントした。
本大会開幕を1週間後に控えている日本。17日に行われるキリンチャレンジカップ2021のU-24スペイン代表戦に向けて調整を進めている。
12日のU-24ホンジュラス代表戦にも出場した久保。改めて振り返り「チームとしてやるべきことが詰まってきたかなというのはありますし、前半と後半で、チームとしても個人としてやり方が変わりましたが、それも含めて17日の試合に持っていければと思います」と、ホンジュラス戦の反省を生かしてスペイン戦に臨みたいと語った。
そのU-24スペイン代表には、バルセロナのカンテラ時代にチームメイトだったDFエリック・ガルシアも居る。その他にも、昨シーズンのヘタフェでチームメイトだったMFマルク・ククレジャなども居るが「今はオリンピック代表として誰が来るとか関係なく、勝ちにいきたいと思っています」と、あくまでも勝利に臨むとし、オリンピッックに向けて戦うと語った。
とはいえ、よく知る選手もいるだけに選手たちの特徴を掴んでいるはずの久保。しかし特にチームメイトにアドバイスなどはせず、チームの分析に任せると語った。
「特に伝えてはいないですし、チームで僕よりも分析担当の方とか、見えている方がいるので、そこは選手間での共有というよりは、基本的に映像に集中して、僕が感覚で伝えるよりも理に叶っていると思います」
「必要だと思えば僕もこの選手良い選手だということを答えられる範囲で答えるようにはしています」
今大会でも金メダル候補に挙げられているスペインだが、本大会前に戦えるメリットについては「強いところとはどうしても本番前には組めないということはあまりないと思っていましたが、大会に出場する優勝候補筆頭だと思いますし、そういった国とやれることで勝っても負けても、自分たちの現在のコンディションだったりが一番見やすい相手なので、メリットしかないです」とコメント。本番前に力のあるチームとやれることはプラスだと語った。
そのスペイン戦で大事にしたいことについては「連携も大事ですけど、押し込まれる展開も互角以上の相手なので多いと思うので、個人として何ができるかをもう一度確かめたいなと思います」と自身のパフォーマンスをしっかり勝っていきたいと語った。
また、「色々な方々のご尽力があってスペインとやれることが決まっていて、嬉しさもありましたし、マッチメイクしてくれた人への感謝も自分の中にあって、それは自分たちがピッチで出していければと思います」とスペインと対戦できることは嬉しいとした。
そのスペインは自身が育った国でもあり、「僕がここにいるのは、スペインを含めて色々な巡り合った人やチームメイトのおかげだと思います」とその国と対戦できることは感慨深いともコメント。ただ、「それは自分の努力の結果でもあるので、スペインだから、日本だからはあまり考えずに、ここまでめげずにやって来れた自分を素直に褒めたいなというのはあります」とコメントした。
しかし、「ただ、スタートラインに立っただけなので、今日からというわけではないですけど、まずは17日に向けて自分の考え方をブレずに、近い目標からやっていければと思います」と、まずは直近のスペイン戦を大事にしたいと語った。
それもあり、初戦が迫っていてもあまり変化はないとコメント。「特にあまり実感はないですし、ここからもう1試合が控えているので、本番というよりもまずは最後の試合に向けた調整という場で、チームとして連携を高めていく段階と考えています」と語り、「焦っても1週間であることは変わらないので、まずは最後の試合に向けてしっかり準備したいです」とコメントした。
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U-23日本代表のDF大畑歩夢(浦和レッズ)が、メディア取材に応じ、地元で行われるU-23ウクライナ代表戦へ意気込みを語った。 22日に京都でU-23マリ代表と対戦したU-23日本代表。パリ・オリンピックへの出場が決定している相手に1-3で敗れていた。 翌日、試合会場の北九州へとチームは移動。試合会場の北九州スタジアムでトレーニングを行った。 22日の試合に先発出場した11名と、後半頭から出場した細谷真大、染野唯月はリカバリーを実施。大畑はフルメニューをこなした。 大畑は北九州市出身で、小倉南FCからサガン鳥栖U-18に加入していた。FW植中朝日(横浜F・マリノス)とは小学校時代にチームメイト。代表として2人揃って地元に凱旋することとなる。 地元での試合について大畑は「このスタジアムは初めてなので、見たこともなかったです。芝の感じもやりやすいなと思いますし、楽しみです」とコメント。初めて立った北九州スタジアムの印象を語った。 家族や友人も試合を観戦に来るという大畑。植中と共に北九州で日本代表として戦うことについては、「一緒の地元で、小学校時代のチームメイトで、中学校の時もオフにはサッカーをしていたので、それが代表で一緒にプレーできることは嬉しいですね」とコメント。植中は「大畑のクロスからゴールできたら」と語っていたが、「できたら良いですね」とコメントしている。 小学生時代から植中は飛び抜けていたようで、大畑は中学でも小倉南FCでプレーしていたが、植中はJFAアカデミー福島U-15に加入。2人は別のチームでプレーすることとなった 「植中選手は小学校の時から飛び抜けていて、1人だけ全然違って、自分は『天才』だと思ってたので、自分が追いついた感じです」 「入ってきた時から1人だけリフティングがめちゃくちゃできて、ドリブルも絶対剥がせて、シュートも打てて、本当に天才だなと思っていました」 小学生の頃から図抜けていた植中を追いかけ、追いつこうと思っていたという大畑。パリ・オリンピックを目指すチームで共にプレーするまでになっている。 そのオリンピックについては「この年代で一番目指す大きな目標です。僕たちの世代はそこを目指してやってきていると思いますし、出ることが夢なので頑張っていきたいです」とコメント。アジア相手の厳しい最終予選が残っているが、「そんなに簡単にはいかないと思いますし、グループリーグも突破できるかは分からないぐらい難しい試合になると思います」と簡単ではないとの見解を示した。 2024.03.23 21:55 Sat3
宮本新会長誕生で『会長の決断』とは/六川亨の日本サッカー見聞録
JFA(日本サッカー協会)は3月23日、新会長に「内定」していた宮本恒靖氏を新たな理事による第5回理事会で、互選を経て第15代の会長に正式に就任したことを発表した。 この会見には22日に亀岡でのU-23日本対U-23マリを取材し、その足で24日のJ2リーグ山口対愛媛、25日に小倉でU-23日本対U-23ウクライナの取材を予定していて移動中だったため参加することができなかった。 ところが仕事仲間が当日、宮本会長の会見を取材した折り、机の上に昨年の会長選の際に作成した“マニュフェスト”があったため、余分に確保して親切にも郵送してくれた。 初めて目にしたマニュフェストの冒頭には「会長選の流れを決定づけた」と言われた岡田武史JFA副会長との対談が6ページにわたってあった。 対談の冒頭、岡田副会長は「代表監督選びについては技術委員会で候補者を選出して、最終的には会長と技術委員長を含めた数名で決めるんだけど、俺は最終的には会長がリーダーシップを発揮して決めなくてはいけないと考えている」と断言した。 その理由として「俺も代表監督時代から言ってはきたけど、技術委員長ではなくてやっぱり会長がやるべきことなんだよね」 「自分のサッカー観を持ったうえで決断するわけだから、(会長は)サッカーをしっかりと知っている人のほうが望ましいし、ツネなら言うまでもない」 元日本代表監督で現職の副会長にここまで言われては、会長選に立候補した鈴木徳昭氏の出番はないだろうと思った。鈴木氏は日本代表でもなければ、日産自動車に所属していた時でもJSLでのプレー経験はない。JFAとJリーグ、さらにW杯招致委員会、AFC、東京五輪招致委員会などで実務を担当してきた“裏方”だったからだ。 そして岡田副会長の「代表監督人事は会長」にも納得してしまった。 岡田監督は加茂周前監督からバトンタッチされ、“ジョホールバルの歓喜”で日本を初のW杯へ導いた。しかしフランスでは3連敗を喫したため、岡田監督の続投を求める声は皆無だった。99年にJ2札幌の監督に就任すると、2000年にはJ2優勝とJ1復帰を果たす。さらに03年からは横浜F・マリノスを率いてJ1リーグ連覇を達成するなど黄金時代を築いた。 そんな同氏が再び代表監督に就任したのが07年12月、イビチャ・オシム監督が脳梗塞で倒れたからだった。小野剛JFA技術委員長からの打診だったが、小野はフランスW杯でコーチに抜擢した旧知の仲だけに断ることはできなかっただろう。 こうして臨んだ南アW杯だったが、大会前にちょっとした“事件”があった。JFA会長に犬飼基昭が就任すると、技術委員長の強化担当に原博実を招聘。小野は「育成」の技術委員長と役職が変更になった。それでも小野は南アW杯前のスイス・オーストリアキャンプから岡田ジャパンを陰ながらサポートした。 南アW杯で岡田は日本人監督として初めてグループリーグを突破した。しかしラウンド16でパラグアイにPK戦の末に敗れた。中村俊輔の負傷が長引き、本田圭佑の0トップという大胆な発想も、岡田監督の評価にはつながらなかった。当時のサッカー界に、「監督は4年で代わるもの」という固定観念も少なくなかった。 岡田監督にしてみれば、早稲田大学の後輩であり、Jリーグでは監督としてこれといった実績のない原技術委員長に出処進退を決められるのは納得のできないことだったのではないだろうか。だから監督人事は「技術委員長ではなくてやっぱり会長がやるべきこと」と断言したと思えてならない。 この「会長が決断する」流れは田嶋幸三・前会長に受け継がれた。 JSLでのプレー経験こそあれ、Jリーグと代表での経験はないもののその実務手腕を見込んで原技術委員長が招いた霜田正浩(現松本監督)は、原がJFA専務理事に転出すると技術委員長に就任。しかし初めての会長選で原を破って会長に就任した田嶋は、原を2階級降格の理事にすることでJFAでの立場を失脚させる。 田嶋会長はロシアW杯を前に技術委員会を再編し、西野朗を技術委員長に招聘し、霜田をNTD(ナショナル・チーム・ダイレクター)に降格。霜田も自ら身を引くことになった。そしてW杯直前にはヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任し、西野を代表監督に据える人事を強行した。 22年カタールW杯で森保ジャパンはグループリーグでドイツとスペインを倒すジャイアントキリングを演じながらもベスト16でPK戦により散った。反町技術委員長は、一説には元チリ代表のビエルサ監督の招聘に乗り気だったという。しかし田嶋会長は大会直後にも森保続投を支持。森保監督と反町技術委員長との関係に配慮して、山本昌邦NTDを招聘したとの噂もある。そして反町技術委員長は3月を持って退任する予定だ。 代表監督人事は、最終的な決断は会長が下すのはどこの国も同じだろう。では技術委員会の役割は何なのか。これはこれで、はっきりさせておく必要がある。会長が「こう言ったから右に倣え」では、“忖度”であり技術委員会の存在意義そのものが問われかねない。 影山雅永技術委員長(男子)や佐々木則夫技術委員長(女子)などを理事職から外し、理事会のスリム化と女性理事の登用に積極的な宮本新会長。男女の代表戦の放映権の高騰により地上波で試合が見られないなど厳しい船出が待ち受けているかも知れないが、まずはパリ五輪男子の出場権獲得に万全の態勢で臨んで欲しい。 2024.03.30 11:00 Sat4
【パリ行きの命運を託された23選手】頭脳とテクニックに優れた万能型CB、世代を代表する柱・鈴木海音
パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、鈴木海音にフォーカスする。 ■鈴木海音(DF/ジュビロ磐田) 静岡県出身の鈴木は中学生の時に磐田に加入。U-15、U-18とアカデミーで育ち、2020年4月にトップチーム昇格。プロ契約を結んだ。 U-15から世代別の日本代表を経験しているこの世代のエリート。2018年のAFC U-16選手権では見事優勝に貢献。2019年のU-17ワールドカップにも出場したが、チームはベスト16で敗退となった。 鈴木のプレースタイルの特長は、そのバランス感覚。ディフェンダーとしては堅実な守備を見せ、しっかりと安定感を与えるプレーが特徴。一方で、攻撃時には積極的に参加する他、キックの精度も高く、ロングフィードも得意とする。 182cmという飛び抜けて上背があるわけではないが、空中戦を得意としており、対人守備の能力も高い。テクニックと賢さ、そして強さを持ち合わせた万能型のCBと言って良い。 特に試合を読む力、戦術理解度が高く、攻守両面でプレー選択がしっかりとできるところが特徴。また、ポジショニングに長けているため、守備時には危険なゾーンをカバーし、攻撃時にはタイミングを間違えずに前線に上がる動きに加え、足元の技術とポジショニングはビルドアップをする際にも大きな力となる。もちろん一対一の守備も得意で、ボールを奪いにいく動きや、決定機の前に潰しに行くことも得意としている。 2022年には栃木SCへ育成型期限付き移籍を経験し、リーグ戦34試合に出場するなど、多くの試合経験を積んで帰還。2023年はJ2を戦うチームで22試合に出場し初ゴールも記録。チームのJ1昇格に寄与した。 守備陣の経験値に若干の不安を抱えるパリ五輪世代。アジアの戦いも経験しており、世代別の国際経験が豊富な鈴木。対戦相手の特徴に合わせ、試合展開を読んでプレーができる鈴木が守備陣を牽引していけるのか注目が集まる。 2024.04.15 11:00 Mon5