ハーランド2G1Aと爆発のドルトムントが敵地で逆転先勝! 8戦ぶり失点のセビージャは終盤の粘りで2ndレグに望みつなぐ《CL》
2021.02.18 07:03 Thu
チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・1stレグ、セビージャvsドルトムントが17日にサンチェス・ピスフアンで行われ、アウェイのドルトムントが2-3で先勝した。
昨シーズンのヨーロッパリーグ(EL)王者として今大会に臨んだセビージャは、チェルシーとFCクラスノダール、スタッド・レンヌと同居したグループEを順当に2位で突破。さらに、ラ・リーガで4位に付けるアンダルシアの雄は、直近ラ・リーガ5連勝を含む公式戦9連勝と絶好調だ。CLでは初対決となるドルトムントとの初戦では1-0で辛勝したウエスカ戦から大幅にメンバーを入れ替え、キャプテンのヘスス・ナバスが負傷から戻ってきたことで、オカンポス、アクーニャを除く現状のベストメンバーが揃った。
一方、ラツィオ、クラブ・ブルージュ、ゼニトと比較的恵まれたグループEに入ったドルトムントは順調に勝ち点を重ねて首位通過を果たした。ただ、国内リーグでは昨年12月にファブレ前監督を電撃解任し、アシスタントコーチを務めていたテルジッチを暫定指揮官に任命も、直近の5試合で1勝3敗1分けと調子が上向くことなく6位に低迷。
テルジッチ体制で初のCLに向けては2-2のドローに終わったホッフェンハイム戦から先発3人を変更。妻の出産立ち合いのためにドイツに残ったデラネイ、ブラント、レイナに代えてモレイ、ダフード、ロイスを起用した。
セビージャが通常の[4-3-3]を採用したのに対して、ドルトムントはアンカーにジャン、右にロイス、左にサンチョを置く[4-1-4-1]の布陣を採用。開始直後は前から果敢にプレッシャーをかけるアウェイチームが守備でリズムを掴みかけるが、早い時間帯にゴールをこじ開けたのはホームのセビージャだった。
勢いを持って試合に入ったものの相手のファーストチャンスで先制点を奪われたドルトムントは、やや気落ちした雰囲気もあって以降数分間は相手に主導権を握られる。だが、この苦境を救ったのが、頼れる若きエースとビッグマッチで先発に抜擢された伏兵だった。
19分、相手陣内右サイドでDF2枚を相手にキープしたハーランドがそのまま内向きにドリブルを仕掛けて3人目のDFまで剥がし、ボックス手前中央で浮いていたダフードに横パスを繋ぐ。ここでダフードは周囲の味方の動き出しをオトリにシュートコースを作り出すと、会心の右足のミドルシュートをゴール右隅に突き刺し、公式戦7試合連続クリーンシート中だったセビージャの堅守に風穴を開けた。
貴重なアウェイゴールを奪って完全に息を吹き返したドルトムントは引き続き相手にボールを握られながらも、自陣での粘り強い守備とハーランドを起点とした鋭いカウンターで相手を押し返していく。すると27分、相手陣内中央で縦パスを引き出したハーランドが鋭いターンからそのままドリブルでボックス手前まで運んでいく。そして、サンチョに預けてゴール前に飛び出すと、絶妙な浮き球のリターンパスをGKブヌの寸前で左足ボレーで流し込んだ。
ハーランドを起点とした鮮やかな攻撃を止めきれず、瞬く間に逆転を許したセビージャは、圧倒的にボールを握って相手を押し込んでいくが、なかなか危険なエリアまで入っていくことができず。ボールを持たされて引き込まれている印象が目立つ。それでも、セットプレーの流れからパプ・ゴメスの強烈なボレーシュート、ジエゴ・カルロスのヘディングシュートートと散発ながら決定機を創出していく。
一方、良い距離感でパスコース、スペースを消しながら焦れた相手のミスを誘う形でロングカウンターを繰り出すドルトムントは、その狙い通りの形から再びエースが魅せる。44分、ハーフウェイライン付近でパプ・ゴメスに強く寄せてボールを奪ったロイスがそのまま持ち上がって3対2の数的優位を生かした状況の中で自身の右を追い越したハーランドに丁寧なラストパスを送ると、これをハーランドがすかさず左足でゴール左下隅の完璧なコースに流し込んだ。
ドルトムントの2点リードで折り返した後半、先に動いたのはホームチーム。疲労の影響か攻守に躍動感を欠いたラキティッチに代えて守備的MFのグデリを投入。この交代でフェルナンドを最終ラインに下げて[3-4-2-1]の布陣に変更した。
この並びの変更と2点リードで無理をしないドルトムントの戦い方の影響もあり、後半はセビージャが押し込む時間が続く。だが、前半同様に相手に強度の高い守備を崩し切れず、完全に攻撃が停滞してしまう。
これを受けて、ロペテギ監督は60分、パプ・ゴメス、スソ、エン=ネシリを下げてルーク・デ・ヨング、オリベル・トーレス、ムニルと前線を総入れ替えするギャンブルに出る。64分には右サイドで仕掛けたヘスス・ナバスの低くて速いクロスがファーに流れたところを、絞ってきた左ウイングバックのエスクデロがダイレクトで合わすが、これは枠の右に外れる。
後半半ばから終盤にかけてはドルトムントの運動量低下によってセビージャの時間が続くが、ドルトムントもパスラックやブラントとフレッシュな選手をピッチに送り込みながら要所で鋭いカウンターを繰り出し、前がかる相手をきっちりとけん制する。
そういった流れの中、84分にはセビージャがセットプレーから1点を返す。相手陣内左サイドで得たFKの場面で途中出場のオスカルがゴール前のスペースに入れた浮き球のボールをデ・ヨングがワンタッチで合わせた。
残り時間を考えれば、セビージャに十分追いつく時間が残された中、試合終盤は球際でバチバチとやり合う荒れ模様の展開となる。90分にはドルトムントのカウンターからサンチョ、後半アディショナルタイムにはセビージャが攻め残したジエゴ・カルロスのシュートでゴールに迫るが、試合はこのままタイムアップを迎えた。
この結果、劣勢必至という下馬評を見事に覆したドルトムントが堅守セビージャからアウェイゴール3つを奪っての逆転勝利で大きなアドバンテージを持ち帰ることになった。一方、敗れたセビージャも試合終盤に2点目を奪ったことで、2ndレグでの逆転に望みを繋いでいる。
昨シーズンのヨーロッパリーグ(EL)王者として今大会に臨んだセビージャは、チェルシーとFCクラスノダール、スタッド・レンヌと同居したグループEを順当に2位で突破。さらに、ラ・リーガで4位に付けるアンダルシアの雄は、直近ラ・リーガ5連勝を含む公式戦9連勝と絶好調だ。CLでは初対決となるドルトムントとの初戦では1-0で辛勝したウエスカ戦から大幅にメンバーを入れ替え、キャプテンのヘスス・ナバスが負傷から戻ってきたことで、オカンポス、アクーニャを除く現状のベストメンバーが揃った。
一方、ラツィオ、クラブ・ブルージュ、ゼニトと比較的恵まれたグループEに入ったドルトムントは順調に勝ち点を重ねて首位通過を果たした。ただ、国内リーグでは昨年12月にファブレ前監督を電撃解任し、アシスタントコーチを務めていたテルジッチを暫定指揮官に任命も、直近の5試合で1勝3敗1分けと調子が上向くことなく6位に低迷。
セビージャが通常の[4-3-3]を採用したのに対して、ドルトムントはアンカーにジャン、右にロイス、左にサンチョを置く[4-1-4-1]の布陣を採用。開始直後は前から果敢にプレッシャーをかけるアウェイチームが守備でリズムを掴みかけるが、早い時間帯にゴールをこじ開けたのはホームのセビージャだった。
開始7分、相手陣内左サイドで細かくボールを動かして相手の守備を寄せ、フェルナンドが逆サイドでフリーのスソに横パスを通す。スソは深い切り返しでサンチョを冷静にかわすと、ペナルティアーク右から利き足とは逆の右足のシュート。これをゴール前のDFフンメルスが足で触ってコースが変わると、GKヒッツの反応の逆を突く形でゴール中央に決まった。
勢いを持って試合に入ったものの相手のファーストチャンスで先制点を奪われたドルトムントは、やや気落ちした雰囲気もあって以降数分間は相手に主導権を握られる。だが、この苦境を救ったのが、頼れる若きエースとビッグマッチで先発に抜擢された伏兵だった。
19分、相手陣内右サイドでDF2枚を相手にキープしたハーランドがそのまま内向きにドリブルを仕掛けて3人目のDFまで剥がし、ボックス手前中央で浮いていたダフードに横パスを繋ぐ。ここでダフードは周囲の味方の動き出しをオトリにシュートコースを作り出すと、会心の右足のミドルシュートをゴール右隅に突き刺し、公式戦7試合連続クリーンシート中だったセビージャの堅守に風穴を開けた。
貴重なアウェイゴールを奪って完全に息を吹き返したドルトムントは引き続き相手にボールを握られながらも、自陣での粘り強い守備とハーランドを起点とした鋭いカウンターで相手を押し返していく。すると27分、相手陣内中央で縦パスを引き出したハーランドが鋭いターンからそのままドリブルでボックス手前まで運んでいく。そして、サンチョに預けてゴール前に飛び出すと、絶妙な浮き球のリターンパスをGKブヌの寸前で左足ボレーで流し込んだ。
ハーランドを起点とした鮮やかな攻撃を止めきれず、瞬く間に逆転を許したセビージャは、圧倒的にボールを握って相手を押し込んでいくが、なかなか危険なエリアまで入っていくことができず。ボールを持たされて引き込まれている印象が目立つ。それでも、セットプレーの流れからパプ・ゴメスの強烈なボレーシュート、ジエゴ・カルロスのヘディングシュートートと散発ながら決定機を創出していく。
一方、良い距離感でパスコース、スペースを消しながら焦れた相手のミスを誘う形でロングカウンターを繰り出すドルトムントは、その狙い通りの形から再びエースが魅せる。44分、ハーフウェイライン付近でパプ・ゴメスに強く寄せてボールを奪ったロイスがそのまま持ち上がって3対2の数的優位を生かした状況の中で自身の右を追い越したハーランドに丁寧なラストパスを送ると、これをハーランドがすかさず左足でゴール左下隅の完璧なコースに流し込んだ。
ドルトムントの2点リードで折り返した後半、先に動いたのはホームチーム。疲労の影響か攻守に躍動感を欠いたラキティッチに代えて守備的MFのグデリを投入。この交代でフェルナンドを最終ラインに下げて[3-4-2-1]の布陣に変更した。
この並びの変更と2点リードで無理をしないドルトムントの戦い方の影響もあり、後半はセビージャが押し込む時間が続く。だが、前半同様に相手に強度の高い守備を崩し切れず、完全に攻撃が停滞してしまう。
これを受けて、ロペテギ監督は60分、パプ・ゴメス、スソ、エン=ネシリを下げてルーク・デ・ヨング、オリベル・トーレス、ムニルと前線を総入れ替えするギャンブルに出る。64分には右サイドで仕掛けたヘスス・ナバスの低くて速いクロスがファーに流れたところを、絞ってきた左ウイングバックのエスクデロがダイレクトで合わすが、これは枠の右に外れる。
後半半ばから終盤にかけてはドルトムントの運動量低下によってセビージャの時間が続くが、ドルトムントもパスラックやブラントとフレッシュな選手をピッチに送り込みながら要所で鋭いカウンターを繰り出し、前がかる相手をきっちりとけん制する。
そういった流れの中、84分にはセビージャがセットプレーから1点を返す。相手陣内左サイドで得たFKの場面で途中出場のオスカルがゴール前のスペースに入れた浮き球のボールをデ・ヨングがワンタッチで合わせた。
残り時間を考えれば、セビージャに十分追いつく時間が残された中、試合終盤は球際でバチバチとやり合う荒れ模様の展開となる。90分にはドルトムントのカウンターからサンチョ、後半アディショナルタイムにはセビージャが攻め残したジエゴ・カルロスのシュートでゴールに迫るが、試合はこのままタイムアップを迎えた。
この結果、劣勢必至という下馬評を見事に覆したドルトムントが堅守セビージャからアウェイゴール3つを奪っての逆転勝利で大きなアドバンテージを持ち帰ることになった。一方、敗れたセビージャも試合終盤に2点目を奪ったことで、2ndレグでの逆転に望みを繋いでいる。
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