【J1開幕直前クラブガイド】真価問われる反町康治体制8年目、2度目の挑戦でJ1残留を掴めるか 《松本山雅FC》
2019.02.12 19:00 Tue
2019シーズンも“蹴”春がいよいよ到来! 新シーズンの幕開けを告げるFUJI XEROX SUPER CUP 2019に先駆け、超ワールドサッカー編集部はJ1全18クラブを徹底分析。チームのノルマや補強達成度、イチオシ選手、そして、東京オリンピックを翌年に控える注目の五輪候補をお届けする。第9弾は2度目のJ1挑戦となる松本山雅FCを紹介。
◆J2強豪からJ1定着へ《残留》
※残留/ひと桁順位/上位争い/ACL出場権争い/優勝争いから選択
しかし、アルウィンでの初戦となった第7節の大宮アルディージャ戦で3-2と勝利し、シーズン初白星を挙げると、そこからは好調を維持。6月から8月にかけては9試合を8勝1分けで戦い抜き、多くの勝ち点を稼ぐ。
シーズン終盤まで熾烈なJ1昇格争いが繰り広げられた中、最終的には21勝14分け7敗の勝ち点「77」で激戦を制し、J2初優勝。4年ぶりのJ1昇格を決めた。
2度目のJ1挑戦となる今シーズンは、残留が明確な目標となる。2018シーズンは、J2リーグ最少失点を記録し、連敗は1度だけと堅守を披露。しかし、二桁得点を達成したのは11得点のブラジル人MFセルジーニョのみで、チーム総得点は「54」のリーグ10位と得点力に大きな課題を残してのJ1昇格となった。
加えて、J2でも指折りのアタッカーであるMF町田也真人の獲得にも成功。また、GK守田達弥ら"J2最強の盾"を誇った守備陣が軒並み残留した上、栃木SCから空中戦に強いDF服部康平、川崎フロンターレから対人プレーに定評のあるDFエドゥアルドを加え、より強固な守備を築ける人材を揃えた。
一方で、不安材料は左ウイングバック。昨シーズンの主力だったMF石原崇兆(→ベガルタ仙台)が退団し、バックアッパーのDF下川陽太(→愛媛FC)も期限付きで放出。後釜として湘南ベルマーレからMF高橋諒、大分トリニータからDF那須川将大を獲得したが、昨シーズンの石原と比べると見劣りしてしまう。
また、選手の保有数こそ35名と多く、MF米原秀亮(20)、MF杉本太郎(22)と若手を獲得したものの、J1でのプレー経験が豊富な選手は少なく、J1で1シーズンを戦い抜ける戦力なのか疑問符が生じる補強結果となった。
◆補強動向《C》※最低E~最高S
GK田中謙吾(28)←AC長野パルセイロ/完全
DF服部康平(27)←栃木SC/完全
DF大野佑哉(22)←阪南大学/新加入
DF山本龍平(18)←四日市中央工業高校/新加入
DF溝渕雄志(24)←ジェフユナイテッド千葉/期限付き
MF米原秀亮(20)←ロアッソ熊本/完全
MF町田也真人(29)←ジェフユナイテッド千葉/完全
MF高橋諒(25)←湘南ベルマーレ/完全
MF塚川孝輝(24)←ファジアーノ岡山/完全
MF杉本太郎(22)←鹿島アントラーズ/完全
FW榎本樹(18)←前橋育英高校/新加入
FWレアンドロ・ペレイラ(27)←クラブ・ブリュージュ(ベルギー)/完全
FWハン・ヨンテ(22)←朝鮮大学/新加入
【OUT】
GK鈴木智幸(33)→東京ヴェルディ/完全
GK永井堅梧(24)→徳島ヴォルティス/期限付き
DF安川有(30)→退団
DFアンダース・アプリン(27)→ゲイラン・インターナショナル(シンガポール)/期限付き満了
DF星原健太(30)→藤枝MYFC/完全
DF森本大貴(23)→SC相模原/期限付き移籍期間延長
DF下川陽太(23)→愛媛FC/期限付き
DF武藤友樹(23)→現役引退
MF岩間雄大(32)→栃木SC/完全
MF岡本知剛(28)→ロアッソ熊本/完全
MF志知孝明(24)→水戸ホーリーホック/完全
MF石原崇兆(26)→ベガルタ仙台/完全
MF山田満夫(24)→アスルクラロ沼津/期限付き
FWジネイ(35)→退団
FW三島康平(31)→ロアッソ熊本/完全
FW小松蓮(20)→ツエーゲン金沢/育成型期限付き
FW岡佳樹(24)→アスルクラロ沼津/期限付き
FWハン・ヨンテ(22)→鹿児島ユナイテッドFC/期限付き
◆超WS編集部イチオシ選手
FWレアンドロ・ペレイラ(27)
◆注目の東京五輪世代!
FW前田大然(21)
◆J2強豪からJ1定着へ《残留》
※残留/ひと桁順位/上位争い/ACL出場権争い/優勝争いから選択
(C)CWS Brains,LTD.
反町康治体制7年目の2018シーズンは、ホームスタジアムであるサンプロ アルウィンの芝張替えの影響で、3月いっぱいまでアウェイゲーム5試合に加えてホーム開幕戦を山梨中銀スタジアムで開催するという過酷な日程を強いられた。そして、この6試合を未勝利(4分2敗)で終え、スタートダッシュに失敗。順位も第6節終了時点で20位と、先行き不安なシーズンスタートとなった。シーズン終盤まで熾烈なJ1昇格争いが繰り広げられた中、最終的には21勝14分け7敗の勝ち点「77」で激戦を制し、J2初優勝。4年ぶりのJ1昇格を決めた。
2度目のJ1挑戦となる今シーズンは、残留が明確な目標となる。2018シーズンは、J2リーグ最少失点を記録し、連敗は1度だけと堅守を披露。しかし、二桁得点を達成したのは11得点のブラジル人MFセルジーニョのみで、チーム総得点は「54」のリーグ10位と得点力に大きな課題を残してのJ1昇格となった。
そのため、ストーブリーグでは、最重要補強ポイントだった前線にブラジル1部のシャペコエンセで11得点をマークした長身ブラジル人FWレアンドロ・ペレイラを獲得。ヘディングに強く、サイド攻撃やセットプレーを得意とする松本にとってのピンポイント補強となった。
加えて、J2でも指折りのアタッカーであるMF町田也真人の獲得にも成功。また、GK守田達弥ら"J2最強の盾"を誇った守備陣が軒並み残留した上、栃木SCから空中戦に強いDF服部康平、川崎フロンターレから対人プレーに定評のあるDFエドゥアルドを加え、より強固な守備を築ける人材を揃えた。
一方で、不安材料は左ウイングバック。昨シーズンの主力だったMF石原崇兆(→ベガルタ仙台)が退団し、バックアッパーのDF下川陽太(→愛媛FC)も期限付きで放出。後釜として湘南ベルマーレからMF高橋諒、大分トリニータからDF那須川将大を獲得したが、昨シーズンの石原と比べると見劣りしてしまう。
また、選手の保有数こそ35名と多く、MF米原秀亮(20)、MF杉本太郎(22)と若手を獲得したものの、J1でのプレー経験が豊富な選手は少なく、J1で1シーズンを戦い抜ける戦力なのか疑問符が生じる補強結果となった。
◆補強動向《C》※最低E~最高S
(c)CWS Brains,LTD.
【IN】GK田中謙吾(28)←AC長野パルセイロ/完全
DF服部康平(27)←栃木SC/完全
DF大野佑哉(22)←阪南大学/新加入
DF山本龍平(18)←四日市中央工業高校/新加入
DF溝渕雄志(24)←ジェフユナイテッド千葉/期限付き
MF米原秀亮(20)←ロアッソ熊本/完全
MF町田也真人(29)←ジェフユナイテッド千葉/完全
MF高橋諒(25)←湘南ベルマーレ/完全
MF塚川孝輝(24)←ファジアーノ岡山/完全
MF杉本太郎(22)←鹿島アントラーズ/完全
FW榎本樹(18)←前橋育英高校/新加入
FWレアンドロ・ペレイラ(27)←クラブ・ブリュージュ(ベルギー)/完全
FWハン・ヨンテ(22)←朝鮮大学/新加入
【OUT】
GK鈴木智幸(33)→東京ヴェルディ/完全
GK永井堅梧(24)→徳島ヴォルティス/期限付き
DF安川有(30)→退団
DFアンダース・アプリン(27)→ゲイラン・インターナショナル(シンガポール)/期限付き満了
DF星原健太(30)→藤枝MYFC/完全
DF森本大貴(23)→SC相模原/期限付き移籍期間延長
DF下川陽太(23)→愛媛FC/期限付き
DF武藤友樹(23)→現役引退
MF岩間雄大(32)→栃木SC/完全
MF岡本知剛(28)→ロアッソ熊本/完全
MF志知孝明(24)→水戸ホーリーホック/完全
MF石原崇兆(26)→ベガルタ仙台/完全
MF山田満夫(24)→アスルクラロ沼津/期限付き
FWジネイ(35)→退団
FW三島康平(31)→ロアッソ熊本/完全
FW小松蓮(20)→ツエーゲン金沢/育成型期限付き
FW岡佳樹(24)→アスルクラロ沼津/期限付き
FWハン・ヨンテ(22)→鹿児島ユナイテッドFC/期限付き
◆超WS編集部イチオシ選手
FWレアンドロ・ペレイラ(27)
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注目は新加入のFWレアンドロ・ペレイラだ。シャペコエンセでプレーした昨シーズンは、ブラジル全国選手権で34試合に出場し、11ゴールをマークしチームを残留に導いた。190cmと恵まれた体躯で空中戦に強く、昨季の11ゴールのうち6ゴールをヘディングシュートで決めている。反町監督も「万能型のFW。人間的にもまじめ」と評価しており、この男の活躍がチームの浮沈を左右するはずだ。◆注目の東京五輪世代!
FW前田大然(21)
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松本で注目する東京オリンピック世代は、プロ4年目のFW前田大然だ。昨シーズン、水戸ホーリーホックから復帰すると、明治安田生命J2リーグで29試合に出場し7得点を記録。松本は前田が不在の時に唯一の連敗を喫するなど、チームにとって不可欠な存在と感じさせたほどだ。決定力にはまだ難があるものの、50メートルを5秒台で走る爆発的なスピードだけではなく、90分間走り切る体力も兼ね備えている。今シーズンは、守る時間が多くなることが予測され、カウンターを仕掛ける回数が多くなるはず。韋駄天のスピードが重宝される中で、チームを残留に導く活躍ができれば、東京五輪行きが更に近づくことになるだろう。
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