「イタリアは結果がすべて」に変化? B降格決定のフロジノーネ、サポーターから温かい拍手

「結果がすべて」のカルチョの世界にも、変化の兆しが見えてきたのかもしれない。8日、サッスオーロに敗れたフロジノーネは、セリエB降格が決まった。だが、サポーターはクラブとチームに拍手を送り、1年の健闘をたたえている。

1年前、人口わずか5万人ほどのフロジノーネの街は、クラブ史上初となるセリエA昇格に沸いた。だが、1部は甘くない。8日のサッスオーロ戦で0-1と敗れたフロジノーネは、最終節を残して降格が決まった。総得点35はリーグワースト4位タイ、総失点72と得失点差マイナス37はリーグ最下位の数字だ。

しかし、アディショナルタイムのPKで追いつかれた前節ミラン戦など、フロジノーネは最後まで奮闘した。サポーターはそんなクラブとチームを称賛する横断幕を掲げ、降格が決まってもチームを鼓舞し、抗議をすることはなかった。

何よりも結果が重視されるイタリアでは、残留できなかったクラブやチームをサポーターが罵倒することも少なくない。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「イングランドのよう」、『コッリエレ・デッロ・スポルト』は「サポーターはバロンドールに値する」と、メディアはフロジノーネサポーターを絶賛した。

フロジノーネを率いるロベルト・ステッローネ監督は、『スカイ・スポーツ』で感謝の言葉を述べている。『ガゼッタ』が伝えた。

「試合そのものや、サッスオーロに負けたことは別にして、サポーターには感謝したい。今日は降格が決まったにもかかわらず、試合中ずっと愛情を示してくれた。このチームが大きな結果を残せたのは、常に鼓舞して支えてくれたサポーターのおかげだ」

「まだ私はここに残るかどうか考えていない。終盤戦にずっと集中していたんだ。我々は運にも恵まれなかった。今、私が言いたいのは、選手たち、クラブ、サポーターを誇りに思うということだけだ。彼らは模範的だった」


提供:goal.com