札幌、小野が今季初出場も最下位相手にホームでドロー《J2》

▽明治安田生命J2リーグ第20節、札幌vs大分が29日に札幌ドームで行われ、1-1の引き分けに終わった。

▽6戦負けなしで5位に位置する札幌(勝ち点32)と、10戦未勝利で最下位に低迷する大分(勝ち点12)が対峙したこの一戦。キックオフ直後に都倉が果敢にシュートを狙うなど、勢いで勝るホームチームが攻勢に出るが、先にゴールをこじ開けたのは不振に喘ぐ大分だった。13分、右CKの場面で兵働が左足で入れたインスウィングのクロスをゴール前でフリーの三平が頭で合わせた。

▽格下相手に序盤に失点する拙い入りとなった札幌は、すぐさま反撃を開始する。前線の都倉のボールキープで全体を押し上げながら自陣にブロックを敷く大分の守備を攻略にかかる。20分過ぎにはセットプレーから都倉が決定的なヘディングシュートを放つが、ここは相手GK武田の好守に阻まれた。
▽一方、先制してからも鋭いカウンターで追加点に迫る大分は、安川や三平に決定機が訪れたものの、前半のうちに2点目を奪うことはできなかった。

▽1点ビハインドで前半を終えた札幌は、やや身体が重かったベテランMFの稲本をハーフタイムで下げて深井をボランチの位置で起用。後半立ち上がりからリスクを冒して攻めに出る札幌は61分、宮澤から好フィードを受けた前寛之がボックス右でグラウンダーの折り返しを入れると、これをゴール前に飛び出した内村がワンタッチで流し込んだ。▽試合が振り出しに戻ってからも札幌ペースが続くが、両ベンチは流れを変えるため積極的に交代カードを切る。畳み掛けたい札幌は同点弾を決めた内村を下げて荒野を投入。一方、大分も先制点を決めた三平と伊佐に代えて為田と高松を投入した。71分には高松の見事な持ち上がりから安川にシュートチャンスも、枠を捉えたシュートはGKにキャッチされた。

▽ホームで最下位のチーム相手に取りこぼしが許されない札幌は、78分に負傷明けの小野を今季初出場させる。小野は投入直後に柔らかなクロスで荒野の決定機を演出するが、このヘディングシュートは枠の右に外れた。さらに89分にはボックス内で都倉の落としを受けた小野がシュートを放つが、これはGK正面を突いた。結局、試合はこのまま1-1でタイムアップ。ホームで最下位の大分相手に勝ち点3を取りこぼした札幌は、無敗記録を7試合に伸ばすも6位に転落した。