なでしこジャパン、7発圧勝も高倉監督は満足せず 代表デビューの北村や木下らの評価は?

2021.04.08 19:57 Thu
©超ワールドサッカー
なでしこジャパンの高倉麻子監督が、8日に行われた国際親善試合のパラグアイ代表戦後を振り返った。

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大もあり、2020年3月のSheBelieves Cup以来1年ぶりの試合となったなでしこジャパン。東京オリンピックが近づく中で、チームはFW岩渕真奈の2ゴールなどで7得点圧勝。先日のモンゴル代表戦で14ゴールを奪って見せた男子代表に引けを取らないスコアで勝利を収めた。

1年ぶりの見事な再スタートを切ったなでしこジャパンだが、高倉監督は完全には満足していない様子。「こういった形で試合ができたことに、関係者の皆様に御礼を言いたいと思います。選手も非常に楽しみにしてました」と、先ず感謝の言葉を述べつつ、試合を振り返った。
「自分たちが主導権を握って運んでいる時間が長く、リズムを作る中でゴールに迫るシーンは前半から多く作れてましたけれども、ゴール数に関しては私自身、ちょっと不満が残ります。この決定力はまだ課題かなと思います」

「守備に関しては、ずっとやり続けている全員で連動して奪い所を共有していくという点は90分間できたのかなと思います。ただ、もっと上のレベルを目指すことを考えれば、様々なエラーもあったと思うので、その辺りはまた選手と話をしながらトレーニングで精度を上げていけたらなと」
「パススピードに関しては、前からアプローチしていた課題でしたが、なかなか上がってこない中で、10月、11月に集まった時に、シンプルにボールに当てる音が変わってきているのかなとは私たちも感じていて。今回招集した後もそのような話はしていました。自分たちがボールを大事につないでサッカーをして行こうという風にいうと、どうしても近い距離でパスをしがちなんですが、ゴールを目指すサッカーをするのなら、長いパスもしないとということは話し合いました。それを選手たちが理解して攻撃の組み立てはできたかなと思います」

また、本職のボランチから左サイドという新境地を開いたMF杉田妃和や、スタメン起用で代表デビューを果たしたMF北村菜々美、さらには途中出場からデビューしたFW浜田遥と18歳のMF木下桃香らを評価した。

「杉田はハードワークできる選手なのでボランチをすることが多かったですが、去年あたりからチームでも左サイドでも突破の力があることを示していたので、代表でも同じ形で使っています。本当に運動量多くボールによく触るプレーができるようになってきているなと思います。ただフィニッシュの部分で決定的な場面を決めきれないところもあったので、そこは課題だと思いますし、まだまだ伸びていく部分はたくさんあるのかなと思います」

「北村は判断良くプレーに絡んでくれました。もっともっと積極的にゴールに絡むプレーを出してくれたら良いのかなと思います。浜田は少々荒いところはあるんですが、裏に抜ける力はあるのでその辺に期待しましたけれども、ちょっと足にボールがついていなかったという印象もあって。少し時間がかかるのかなとも思いましたけど、前向きにプレーはできたのではないかなと思います」

「木下は落ち着いてグラウンドに入ってましたし、笑顔でプレーを楽しもうというリラックスした気持ちを持ってくれていました。望むことは彼女の戦術眼の高さや技術の高さなので、ワンプレーでゴールを決定づけるパスやシュートを持っていると思うので、まだまだグラウンド上で表現できることは多いんじゃないかなと思います」

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