審判から「人種差別を受けている」と訴えた選手、クラブの会長は公然と選手を批判「理解していないなら話すべきではない」
2024.09.26 23:05 Thu
自身への判定に差別を感じると批判したウチェ
人種差別であると訴えた選手を公然と非難したクラブの会長がいる。
ラ・リーガでは選手に対する人種差別が後を経たず、特にレアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールは何度も被害に遭っていることは知られたところだろう。
そんな中、ヘタフェのMFクリサントゥス・ウチェが審判団が自身に対して不利な判定をしていると感じているとコメント。『ESPN』を通じて、主審の判定の基準に疑問を投げかけた。
「最初の2、3試合で審判が本当に酷いことを自分の目で見てきた」
「彼らは私を蹴り、審判はただ立ち上がれというだけだった。いや、それはファウルだし、笛を吹かなければいけない」
「それを止めなければいけないと思う。僕は倒れるだろうし、彼らは僕を蹴るだろう。審判の前で倒れるけど、何もしないだろう。それは良いことではない」
「人種差別は良くないことだ。やめなければならない。人は皆同じであり、平等だ」
メディアを通じて、審判団の判断基準に違和感を覚え、人種差別をされていると語ったウチェ。しかし、ヘタフェのアンヘル・トーレス会長は、スペイン『COPE』の「El Partidazo」でウチェの発言を批判した。
「彼は完全に間違いを犯した。到着したばかりの若者に尋ねるのには適切な質問でないという事実は、審判員や他の誰かを悪くいうことを正当化するものではない」
「私はインタビューの全編を見ていないので、彼と話をするつもりだ。正当化するつもりはないが、スペイン語を話さず、目の前にマイクを置いている記者の方が責任が大きいように私には思える」
「(スペインサッカー連盟の懲戒)委員会が理解してくれることを願う。その場にはいなかったが、それを聞いていた広報の責任者や、1カ月半前に加入したばかりの少年にその質問をした記者たちも同罪だ。だからといって彼が誰かの悪口を言うことを正当化するものではない」
ウチェは今年7月に下部リーグのセウタからヘタフェに加入。ラ・リーガで7試合に出場し1ゴールを記録しており、チームの主軸に早くもなっている。ただ、公に批判することは良くないとし、このインタビューを行ったこと自体を問題視した。
一方で、ウチェはスタジアムでも問題となっているサポーターからの人種差別の被害についても語った。
「一部のファンは『クソ黒人』と呼ぶんだろう。『黒人はああだ、こうだ』という。それは良くないことだ」
ただ、この発言についてもトーレス会長は批判。「理解していないなら、どうしてそういうことを言うのだろうか?話すべきではない。ここに来て、1、2年経ってスペイン語が理解できるようになれば、言いたいことを言えるはずだ」と、ウチェを批判した。
ナイジェリア人であるウチェは、2022年7月からスペインでプレー。およそ2年は過ごしており、全くスペイン語が理解できないということでもないだろう。どの程度の理解があるかは不明だが、選手の差別の訴えを批判した会長の態度はどうなのか。守ってあげても良いとは思うが、「彼は何も話さないべきだ」と発言を控えることが対処法だと語っている。
ラ・リーガでは選手に対する人種差別が後を経たず、特にレアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールは何度も被害に遭っていることは知られたところだろう。
そんな中、ヘタフェのMFクリサントゥス・ウチェが審判団が自身に対して不利な判定をしていると感じているとコメント。『ESPN』を通じて、主審の判定の基準に疑問を投げかけた。
「彼らは私を蹴り、審判はただ立ち上がれというだけだった。いや、それはファウルだし、笛を吹かなければいけない」
「しかし、相手が蹴られた時には審判はただそれを吹く。とても痛いのに、何もできない。審判はなんでもできる権限を持っており、僕は何もできない」
「それを止めなければいけないと思う。僕は倒れるだろうし、彼らは僕を蹴るだろう。審判の前で倒れるけど、何もしないだろう。それは良いことではない」
「人種差別は良くないことだ。やめなければならない。人は皆同じであり、平等だ」
メディアを通じて、審判団の判断基準に違和感を覚え、人種差別をされていると語ったウチェ。しかし、ヘタフェのアンヘル・トーレス会長は、スペイン『COPE』の「El Partidazo」でウチェの発言を批判した。
「彼は完全に間違いを犯した。到着したばかりの若者に尋ねるのには適切な質問でないという事実は、審判員や他の誰かを悪くいうことを正当化するものではない」
「私はインタビューの全編を見ていないので、彼と話をするつもりだ。正当化するつもりはないが、スペイン語を話さず、目の前にマイクを置いている記者の方が責任が大きいように私には思える」
「(スペインサッカー連盟の懲戒)委員会が理解してくれることを願う。その場にはいなかったが、それを聞いていた広報の責任者や、1カ月半前に加入したばかりの少年にその質問をした記者たちも同罪だ。だからといって彼が誰かの悪口を言うことを正当化するものではない」
ウチェは今年7月に下部リーグのセウタからヘタフェに加入。ラ・リーガで7試合に出場し1ゴールを記録しており、チームの主軸に早くもなっている。ただ、公に批判することは良くないとし、このインタビューを行ったこと自体を問題視した。
一方で、ウチェはスタジアムでも問題となっているサポーターからの人種差別の被害についても語った。
「一部のファンは『クソ黒人』と呼ぶんだろう。『黒人はああだ、こうだ』という。それは良くないことだ」
ただ、この発言についてもトーレス会長は批判。「理解していないなら、どうしてそういうことを言うのだろうか?話すべきではない。ここに来て、1、2年経ってスペイン語が理解できるようになれば、言いたいことを言えるはずだ」と、ウチェを批判した。
ナイジェリア人であるウチェは、2022年7月からスペインでプレー。およそ2年は過ごしており、全くスペイン語が理解できないということでもないだろう。どの程度の理解があるかは不明だが、選手の差別の訴えを批判した会長の態度はどうなのか。守ってあげても良いとは思うが、「彼は何も話さないべきだ」と発言を控えることが対処法だと語っている。
ヘタフェの関連記事
ラ・リーガの関連記事
記事をさがす
|
|
クリサントゥス・ウチェの人気記事ランキング
1
審判から「人種差別を受けている」と訴えた選手、クラブの会長は公然と選手を批判「理解していないなら話すべきではない」
人種差別であると訴えた選手を公然と非難したクラブの会長がいる。 ラ・リーガでは選手に対する人種差別が後を経たず、特にレアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールは何度も被害に遭っていることは知られたところだろう。 そんな中、ヘタフェのMFクリサントゥス・ウチェが審判団が自身に対して不利な判定をしていると感じているとコメント。『ESPN』を通じて、主審の判定の基準に疑問を投げかけた。 「最初の2、3試合で審判が本当に酷いことを自分の目で見てきた」 「彼らは私を蹴り、審判はただ立ち上がれというだけだった。いや、それはファウルだし、笛を吹かなければいけない」 「しかし、相手が蹴られた時には審判はただそれを吹く。とても痛いのに、何もできない。審判はなんでもできる権限を持っており、僕は何もできない」 「それを止めなければいけないと思う。僕は倒れるだろうし、彼らは僕を蹴るだろう。審判の前で倒れるけど、何もしないだろう。それは良いことではない」 「人種差別は良くないことだ。やめなければならない。人は皆同じであり、平等だ」 メディアを通じて、審判団の判断基準に違和感を覚え、人種差別をされていると語ったウチェ。しかし、ヘタフェのアンヘル・トーレス会長は、スペイン『COPE』の「El Partidazo」でウチェの発言を批判した。 「彼は完全に間違いを犯した。到着したばかりの若者に尋ねるのには適切な質問でないという事実は、審判員や他の誰かを悪くいうことを正当化するものではない」 「私はインタビューの全編を見ていないので、彼と話をするつもりだ。正当化するつもりはないが、スペイン語を話さず、目の前にマイクを置いている記者の方が責任が大きいように私には思える」 「(スペインサッカー連盟の懲戒)委員会が理解してくれることを願う。その場にはいなかったが、それを聞いていた広報の責任者や、1カ月半前に加入したばかりの少年にその質問をした記者たちも同罪だ。だからといって彼が誰かの悪口を言うことを正当化するものではない」 ウチェは今年7月に下部リーグのセウタからヘタフェに加入。ラ・リーガで7試合に出場し1ゴールを記録しており、チームの主軸に早くもなっている。ただ、公に批判することは良くないとし、このインタビューを行ったこと自体を問題視した。 一方で、ウチェはスタジアムでも問題となっているサポーターからの人種差別の被害についても語った。 「一部のファンは『クソ黒人』と呼ぶんだろう。『黒人はああだ、こうだ』という。それは良くないことだ」 ただ、この発言についてもトーレス会長は批判。「理解していないなら、どうしてそういうことを言うのだろうか?話すべきではない。ここに来て、1、2年経ってスペイン語が理解できるようになれば、言いたいことを言えるはずだ」と、ウチェを批判した。 ナイジェリア人であるウチェは、2022年7月からスペインでプレー。およそ2年は過ごしており、全くスペイン語が理解できないということでもないだろう。どの程度の理解があるかは不明だが、選手の差別の訴えを批判した会長の態度はどうなのか。守ってあげても良いとは思うが、「彼は何も話さないべきだ」と発言を控えることが対処法だと語っている。 2024.09.26 23:05 Thuヘタフェの人気記事ランキング
1
チェコ代表MFヤンクトがゲイを公表…「僕はホモセクシャルであり、もう自分を隠したくない」
スパルタ・プラハに所属するチェコ代表MFヤクブ・ヤンクト(27)が、ゲイであることを告白した。 ヤンクトは13日、自身の公式ツイッターに投稿した動画を通じて、自身が同性愛者であることを告白した。 「僕はヤクブ・ヤンクトで、他のみんなと同じように長所もあれば短所もある」 「僕には家族がいて、友達がいる。そして、仕事があって、長年に渡って真剣に、プロフェッショナルに、情熱を持って、ベストを尽くしてきた」 「他のみんなと同じように、僕も恐れることなく、偏見なく、暴力もなく、愛を持って自由に生きたいと思っている」 「僕はホモセクシャルであり、もう自分を隠したいとは思っていない」 また、現所属クラブのスパルタ・プラハは今回のカミングアウトの前にヤンクトとじっくりと話し合いを行っており、今回の公表と併せて声明を発表。クラブとして同選手を全面的にサポートしていくことを伝えた。 「しばらく前に、クラブの経営陣、監督、チームメイトとの彼の性的指向について話し合いを行いました」 「他のすべては彼の個人的な生活に関係していますし、クラブとしてこれ以上のコメントはありません。これ以上の質問もありません。君は私たちのサポートを受けています。自分の人生を生きてほしい、ヤコブ」 母国スラビア・プラハの下部組織出身でイタリアのウディネーゼでプロキャリアをスタートしたヤンクトは、サンプドリアを経て2021年夏にヘタフェへ完全移籍で加入。今シーズンはヘタフェからの1年レンタルで母国の名門スパルタ・プラハでプレーしている。 また、2017年3月にデビューを飾ったチェコ代表ではここまで45試合に出場するなど、中盤の主力を担っている。 なお、男子の現役プロフットボーラーでは、オーストラリアのアデレード・ユナイテッドに所属するジョシュ・カヴァッロ、イングランドのブラックプールのジェイク・ダニエルズがゲイであることをカミングアウト。 ヤンクトは両選手に続く形で自身の性的指向を明かした選手となった。 2023.02.13 23:18 Mon2
驚愕の3分に1回! バルセロナ戦でヘタフェが欧州5大リーグの今季最多ファウル数を更新
ヘタフェは今シーズンの欧州5大リーグで最も荒いクラブと言えそうだ。スペイン『マルカ』が報じている。 ヘタフェは15日、ラ・リーガ第24節でバルセロナと対戦。上位対決となった中、1-2で敗戦してしまった。 今シーズンは24試合を終えて勝ち点42で3位に位置。レアル・マドリー、バルセロナに続いており、このままいけば来シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)も出場可能に。しかし、バルセロナ戦ではある不名誉な記録を打ち立てていた。 <div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " id="cws_ad"><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJGVzRyQW90UyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div> この試合でヘタフェの選手たちは合計30回のファウルを犯していた。この数字は、今シーズンの欧州5大リーグで最多。さらに、この試合までの最多記録もヘタフェが記録したもので、第17節のバジャドリー戦と第21節のベティス戦で記録した28回であった。 30回のファウルを犯したものの、この試合を通してヘタフェの選手にはイエローカードが2枚提示。一方で、バルセロナは12回のファウルで3枚のイエローカードを受けており、バルセロナを指揮するキケ・セティエン監督も試合後の記者会見で審判のジャッジに不満を述べていた。 とはいえ、ここまで体を張ったプレーが身を結び3位に位置していることを考えれば、一概に悪いとは言えないかもしれない。 2020.02.17 18:25 Mon3
ジダン家3男のテオにプリメーラ行きの噂…2部コルドバで覚醒の気配
スペイン2部で活躍するジダン家3男にプリメーラ行きの可能性が浮上している。 ジネディーヌ・ジダン氏の3男として知られるフランス人MFテオ・ジダン(22)は、長男エンツォ、次男リュカ、4男エリアスとともにレアル・マドリーのカンテラで育った196cmの大型セントラルMF。 ファーストチームでは昨シーズンのチャンピオンズリーグのナポリ戦で招集メンバー入りを果たしたが、結局デビューはならず。昨年夏にレアル・マドリー・カスティージャからコルドバにフリートランスファーで移籍した。 その新天地では今季のセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)で19試合に出場し、4ゴール1アシストとその才能を開花させた。 そして、スペイン『アス』によれば、そのサラブレッドに対して、マドリーと同じくスペインの首都に本拠地を置くヘタフェが関心を示しており、わずか半年でマドリードに帰還する可能性が浮上しているという。 なお、直近のスペイン『マルカ』でテオは偉大なDNAに関するプレッシャーについて質問を受けると、「僕が負っている責任は、人間として、そしてプロフットボーラーとして、自分自身に課している責任だ。自分の目標は、フットボールを楽しみ、自分の道を歩むことだよ」と、余計なプレッシャーを感じることなく自分のプレーだけに集中できていると語っている。 2025.01.02 21:50 Thu4
エネルギー産業で大当たりのフラミニ、4兆資産を否定
▽ヘタフェに所属する元フランス代表MFマテュー・フラミニが金持ち説を真っ向否定した。イギリス『FourFourTwo』が伝えている。 ▽かつてアーセナルやミランでもプレーしたフラミニは2015年、エネルギービジネス参入を告白。石油燃料に代わるものとして期待されるバイオ燃料の開発成功により、巨万の富を手にしたと話題を呼んだ。 ▽だが、フラミニはフランス『レキップ』に対して、自身にまつわる「世界で最も裕福なサッカー選手」との噂を否定している。 「僕が読んだものはデタラメだよ。僕の口座に300億ユーロ(約3兆9200億円)もあるわけがない。GFバイオケミカルの口座にもね」 「300億ユーロという額は、僕の会社の価値でもなく、エネルギー業界全体における価値の数字なんだ」 「誤解だよ。一軒のレストランに、フランスのケータリング業界の価値があると言っているようなものさ」 「だから、僕は億万長者じゃない。でも、残念だよ。金稼ぎのためにこの事業を始めたわけじゃないのだからね」 2018.04.01 10:15 Sun5
