「観客動員が少ない!」オーストラリア・Aリーグが従業員の半数解雇で事業再編へ…今季の平均観客動員数最多はシドニーFCで「1万4097人」

2024.01.17 13:48 Wed
観客動員数が伸びないAリーグ
Getty Images
観客動員数が伸びないAリーグ
オーストラリアのプロサッカーリーグ(Aリーグ)を統括するオーストラリア・プロフェッショナル・リーグス(APL)が危機に陥っているようだ。

2005-06シーズンに産声を上げたオーストラリア初のプロサッカーリーグ・Aリーグ。08-09シーズンからはAリーグ・メン(男子)、Aリーグ・ウィメン(女子)となり、これらを統括する機構こそAPLだ。

そんなAPLだが、オーストラリア『シドニー・モーニング・ヘラルド』によると、匿名の関係筋の話として、内部に深刻な財務懸念が広がっており、従業員80人余りのうち、半数近くが今週中に解雇されるか、またはすでに解雇を言い渡されている可能性があるとのことだ。
また、オーストラリア『news.com.au』によると、APLは取材に対して各事業部門の統合を目的とした大規模リストラを認めたとのこと。およそ4000万オーストラリアドル(約38億7000万円)の予算が組まれているデジタルコンテンツ部門は廃止されるとみられている。

Aリーグ・コミッショナーのニック・ガルシア氏は非公式声明で「Aリーグの観客動員の少なさは積年の課題」とし、「事業部門の統合によって組織の効率を上げねばならない」と語っている。
2023-24シーズンのAリーグ・メンは、ここまで全12チームが第12節まで消化しているなか、ホームゲームの平均観客動員数が最も多いのはシドニーFCで「1万4097人」。首位を走るウェリントン・フェニックス(※1)は「6624人」、最少はウェスタン・ユナイテッドFCで「3211人」となっている。

(※1)隣国ニュージーランドから越境参加のクラブ

元々、AリーグはAPLとオーストラリアサッカー連盟(FFA)が共同運営してきたものの、現在はAPLが単独で運営。APLに引き続き運営を任せるか、FFA管轄に移行するか、男女全クラブのオーナー間でも意見が分かれているという。

しかし、FFA側は国内トップリーグの運営権を取り戻すことに「興味がない」とされており、今後もオーストラリアの国内サッカーは混乱が続く可能性があるようだ。

◆Aリーグ・メン全12クラブのホームゲーム平均観客動員数
(23-24シーズン/第12節まで)
1.シドニーFC 1万4097人
2.メルボルン・ビクトリー 1万3860人
3.アデレード・ユナイテッド 1万0492人
4.ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ 9956人
5.メルボルン・シティFC 9476人
6.ブリスベン・ロアーFC 7392人
7.セントラルコースト・マリナーズ 7337人
8.ウェリントン・フェニックス 6624人
9.ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ 5492人
10.パース・グローリー 5305人
11.マッカーサーFC 3297人
12.ウェスタン・ユナイテッドFC 3211人

オーストラリアの関連記事

オーストラリア代表は、6月に開催される2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア二次予選のラスト2試合で若手をテストか。 豪代表は日本代表と同じく、W杯アジア二次予選の突破が決定済み。現在I組首位で2位パレスチナ代表とは勝ち点「5」差…そのパレスチナおよびバングラデシュ代表と対戦する6月で勝ち点1でも積めば、ほ 2024.05.23 17:20 Thu
10日、AFC U17女子アジアカップ2024の第2節がインドネシアで行われ、U-17日本女子代表はU-17オーストラリア女子代表と対戦し、1-4で勝利した。 上位3カ国はドミニカ共和国で今年行われU17女子ワールドカップの出場権を獲得できる今大会。初戦のタイ戦で4-0と勝利していた日本は、8名を変更して臨んだ。 2024.05.11 18:25 Sat
オーストラリア代表FWジェイミー・マクラーレン(30)がインドへ。豪『news.com.au』が伝えている。 Aリーグ・メン(オーストラリア1部)のメルボルン・シティは4月30日、キャプテンも務める絶対的エース・マクラーレンが、契約満了に伴い23-24シーズン限りで退団すると発表した。 マクラーレンはメルボ 2024.05.02 17:10 Thu
今夏バイエルンへ移籍するアデレード・ユナイテッドのU-23オーストラリア代表FWネストリ・イランクンダ(18)。仲間たちのパリ五輪アジア予選敗退について口を開いた。豪『news.com.au』が伝えている。 現在開催中のAFC U23アジアカップ。どのチームにとっても一筋縄ではいかない過密日程の厳しい戦いが繰り広 2024.04.26 14:55 Fri
21日、AFC U23アジアカップのグループA最終節が行われた。 グループAはU-23日本代表が属するグループBと準々決勝で対戦することが決定しており、すでに開催国のU-23カタール代表が突破を決めている中、もう1カ国の行方が注目された。 突破を決めているカタールは最下位のU-23オーストラリア代表と対戦し 2024.04.22 09:42 Mon

Aリーグ・メンの関連記事

Aリーグ・メンのウェスタン・シドニー・ワンダラーズでプレーする元スペイン代表MFフアン・マタ(37)は、出場時間には恵まれていないものの新天地で充実した日々を過ごしているようだ。 レアル・マドリーの下部組織育ちのマタは、ファーストチームに昇格する前にバレンシアへと完全移籍。その後、チェルシー、マンチェスター・ユナ 2025.05.14 16:00 Wed
檀崎竜孔がラッキーなゴールを記録した。 かつて北海道コンサドーレ札幌やジェフユナイテッド千葉でプレー、スコットランドも経て、現在は豪州Aリーグ・メンのウェスタン・ユナイテッドに所属するMF檀崎竜孔(24)。DF今井智基とFW指宿洋史もチームメイトである。 現在リーグ3位のウェスタンで主力ウインガーとしてプレ 2025.02.26 17:37 Wed
ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツFCのMF水沼宏太が、Aリーグ・メン初ゴールを記録した。 1月、横浜F・マリノスからニューカッスル・ジェッツへ完全移籍した水沼。1月25日に行われたAリーグ・メンの第16節パース・グローリー戦でデビューを飾り、第17節のセントラルコースト・マリナーズ戦から3試合連続でアシスト 2025.02.21 20:50 Fri
審判への侮辱的なジェスチャーにより出場停止処分を受けたことでクラブを退団したフランス人FWヴァレール・ジェルマン(34)だが、Jリーグ行きに前向きなようだ。 モナコの下部組織で育ったジェルマンは、そのままファーストチームに昇格。ニースへのレンタル移籍を経て、2017年7月にマルセイユへと完全移籍を果たした。モナコ 2025.02.20 23:15 Thu
Aリーグ・メンのオークランドFCは17日、元日本代表DF酒井宏樹(34)との契約延長を発表した。1年間の延長となり、2025-26シーズン終了までチームに残ることとなる。 柏レイソルの下部組織出身の酒井は、柏の他、モジミリン、ハノーファー、マルセイユでプレー。2021年7月に浦和レッズに完全移籍しJリーグへ復帰。 2025.02.18 15:10 Tue

オーストラリアの人気記事ランキング

1

「観客動員が少ない!」オーストラリア・Aリーグが従業員の半数解雇で事業再編へ…今季の平均観客動員数最多はシドニーFCで「1万4097人」

オーストラリアのプロサッカーリーグ(Aリーグ)を統括するオーストラリア・プロフェッショナル・リーグス(APL)が危機に陥っているようだ。 2005-06シーズンに産声を上げたオーストラリア初のプロサッカーリーグ・Aリーグ。08-09シーズンからはAリーグ・メン(男子)、Aリーグ・ウィメン(女子)となり、これらを統括する機構こそAPLだ。 そんなAPLだが、オーストラリア『シドニー・モーニング・ヘラルド』によると、匿名の関係筋の話として、内部に深刻な財務懸念が広がっており、従業員80人余りのうち、半数近くが今週中に解雇されるか、またはすでに解雇を言い渡されている可能性があるとのことだ。 また、オーストラリア『news.com.au』によると、APLは取材に対して各事業部門の統合を目的とした大規模リストラを認めたとのこと。およそ4000万オーストラリアドル(約38億7000万円)の予算が組まれているデジタルコンテンツ部門は廃止されるとみられている。 Aリーグ・コミッショナーのニック・ガルシア氏は非公式声明で「Aリーグの観客動員の少なさは積年の課題」とし、「事業部門の統合によって組織の効率を上げねばならない」と語っている。 2023-24シーズンのAリーグ・メンは、ここまで全12チームが第12節まで消化しているなか、ホームゲームの平均観客動員数が最も多いのはシドニーFCで「1万4097人」。首位を走るウェリントン・フェニックス(※1)は「6624人」、最少はウェスタン・ユナイテッドFCで「3211人」となっている。 (※1)隣国ニュージーランドから越境参加のクラブ 元々、AリーグはAPLとオーストラリアサッカー連盟(FFA)が共同運営してきたものの、現在はAPLが単独で運営。APLに引き続き運営を任せるか、FFA管轄に移行するか、男女全クラブのオーナー間でも意見が分かれているという。 しかし、FFA側は国内トップリーグの運営権を取り戻すことに「興味がない」とされており、今後もオーストラリアの国内サッカーは混乱が続く可能性があるようだ。 ◆Aリーグ・メン全12クラブのホームゲーム平均観客動員数 (23-24シーズン/第12節まで) 1.シドニーFC 1万4097人 2.メルボルン・ビクトリー 1万3860人 3.アデレード・ユナイテッド 1万0492人 4.ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ 9956人 5.メルボルン・シティFC 9476人 6.ブリスベン・ロアーFC 7392人 7.セントラルコースト・マリナーズ 7337人 8.ウェリントン・フェニックス 6624人 9.ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ 5492人 10.パース・グローリー 5305人 11.マッカーサーFC 3297人 12.ウェスタン・ユナイテッドFC 3211人 2024.01.17 13:48 Wed
2

C大阪がMF乾貴士、FWアダム・タガートの手術結果を報告…ともに全治2カ月

セレッソ大阪は、MF乾貴士とFWアダム・タガートの手術結果を発表した。 乾は以前から違和感があった左ヒザを15日に手術を実施。右ヒザ軟骨損傷と診断され、全治は、術後2カ月とのことだ。 また、アダム・タガートは、10月27日に行われた天皇杯準々決勝の名古屋グランパス戦で負傷。左ヒザ前十字じん帯損傷と診断されていた。 オーストラリアで8日に手術。左ヒザ半月板損傷と診断され、全治は術後2カ月とのことだ。 乾は今夏エイバルから復帰。明治安田生命J1リーグで8試合1得点、YBCルヴァンカップで4試合に出場していた。 アダム・タガートは今シーズンから加入し、明治安田J1で12試合に出場し1得点を記録していた。 2021.11.24 18:37 Wed
3

オーストラリアにAFC脱退を求める声? 同連盟会長が明かす

▽アジアサッカー連盟(AFC)のサルマーン・アール=ハリーファ会長は、一部の中東国が、同連盟からオーストラリアサッカー連盟(FFA)を脱退させることを望んでいると明かした。UAEの新聞『アル・イテハド』が伝えた記事をオーストラリア『ABC.net』が伝えている。 ▽2006年1月からAFCに加盟したFFAは、現在開催されているアジアカップ2015の開催国としてアジアサッカーのために尽力。さらにオーストラリア代表は、韓国代表との決勝戦に臨むなど、アジアサッカー界の“顔”として認知されている。そうしたなか、AFCのサルマーン・アール=ハリーファ会長は現在、同連盟内でFFAをアジアサッカー界から脱退させる動きがあることを明かした。 「私がAFCの会長に選ばれる前(アール=ハリーファ氏の会長就任は2013年)に、オーストラリアが連盟に加入した」 「その際、AFCの総会において、オーストラリアが連盟に留まるか、もしくは脱退させるかについての再審議や決議がなされていない」 「現在、西側のアジア諸国で、オーストラリアの脱退を求める動きがある」 「そういったアラブ国家が1カ国だけではないということも認識している」 2015.01.30 11:41 Fri
4

ペルーが40年ぶりの歴史的勝利!オーストラリアは未勝利で終える《ロシアW杯》

▽ロシア・ワールドカップ(W杯)グループC最終節、オーストラリア代表vsペルー代表が26日にフィシュト・スタジアムで行われ、2-0でペルーが勝利した。 ▽ここまで1分け1敗のオーストラリアと、2連敗を喫しすでにグループステージ敗退が決まっているペルーが対戦。 ▽他会場で同時刻開催されるデンマーク代表vsフランス代表の結果次第では、勝てばグループステージ突破が決められるオーストラリアは前節からワントップのアンドリュー・ナバウトを代えてユリッチを起用。1点のみの変更となった。 ▽一方、W杯では1978年のアルゼンチン大会以降、勝利から遠ざかっているペルーは、前節からの変更点はサンタマリアとタピアの2点。A・ロドリゲスとアキーノに代わってスタメンに入った。 ▽最初のシュートはオーストラリア。レッキーの攻めからジェディナクがシュート。勝利を目指すアジアの雄が積極的な入りを見せる。だが、序盤からオーストラリアが主導権を握るものの、ロギッチを中心とした攻撃はなかなかうまくいかない。 ▽すると18分、ここまで控えめだったペルーが一気に牙をむく。最終ラインからのロングボールでゲレーロがオフサイドぎりぎりでディフェンスラインを突破。一度左サイドに流れてから中に折り返すと、カリージョがダイレクトで沈め、ペルーが先制点を奪った。 ▽W杯36年ぶりのゴールを奪ったペルーは25分にはFKからゲレーロがヘディングシュート。しかしここはGKライアンの正面へ。対するオーストラリアは27分、ロギッチが細かいタッチでボックス中央をドリブルで侵攻。DFを躱してシュートを放つが、GKガジャゼにセーブされる。さらに34分には、クルーズのボックス左からの折り返しにレッキーが反応するが、サンタマリアのクリアに遭い、シュートを打つことはできなかった。 ▽後半はペルーが攻勢に出る。50分、クエバが味方とのコンビネーションでボックス左に侵入すると、シュートが相手に当たりゴール前のゲレーロの下へ。ゲレーロはこれをダイレクトで押し込み、ペルーが2点目を奪った。 ▽勝利必須のオーストラリアはここでユリッチを下げてケイヒルを投入。ケイヒルは4大会連続での出場となった。さらに58分にはクルーズを代えてアルザニを入れて、前線を強化する。その直後、59分にCKから流れてきたボールをレビッチが狙うが相手に当たり枠の外へ、 ▽70分にケイヒルにチャンスが訪れる。敵陣中央からのパスを左サイドバックのベヒッチがダイレクトで中に折り返す。ゴール前でケイヒルが構えていたが、わずかに合わず。 ▽以降、疲れが見えてきたオーストラリアに対してカウンターで応戦するペルーは、何度もゴール前に攻め込むが精度の低さや相手の粘り強い守備にてこずり、なかなか決定的な3点目を奪えない。 ▽しかし、オーストラリアに反撃の力は残っておらずこのまま試合終了。2-0でペルーが勝利し40年ぶりの勝利を挙げた。なお、他会場で同時刻開催となっていたデンマーク代表vsアルゼンチン代表は0-0で終えたため、フランスの首位通過とデンマークの2位通過が決定した。 2018.06.27 01:06 Wed
5

C大阪が大型FWピアス・ウェリングをメルボルンVから獲得! 「応援よろしくお願いいたします」

▽セレッソ大阪は4日、日本とオーストラリアの二重国籍を持つFWピアス・ウェリング(19)をメルボルン・ビクトリーから獲得したことを発表した。 ▽191cm、84kgと恵まれた体格を持つオーストラリア出身のウェリングは、これまでAリーグで1試合に出場。また、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも1試合のみの出場に留まっているが、1ゴールを記録している。 ▽ウェリングは、クラブ公式サイトを通じて以下のようにコメントした。 ◆FWピアス・ウェリング 「セレッソ大阪の一員になれ、非常にうれしく思います。早くファンの皆様にお会いすることが楽しみです。ピッチでは常に自分のベストを尽くし、試合ではたくさんのゴールを決められるよう頑張ります。応援よろしくお願いいたします」 2018.07.04 20:36 Wed

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly